VCPL(ACVI)

登録日:2024/11/14 Thu 22:25:54
更新日:2025/06/03 Tue 15:30:33
所要時間:約 9 分で読めます





VCPLとは、ゲーム「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」に登場する架空の企業の一つ。

以下、作中のストーリーについてのネタバレ……はほぼ含まないだろう企業なので、
これから当該作品をプレイしようと考えてる人も、そんなに気にせずに読み進めても問題ないと思う。


◎目次


◎概要

正式名称は「VICE AND COHEN PLASMA LABORATORY」
直訳すると「バイスとコーエンのプラズマ研究所」といったところだろうか。
開発惑星「ルビコン3」で活動している企業であり、惑星外からやってきた”星外企業”のひとつ。
グレネードのメリニット、パルスのタキガワと同類の所謂「単一技術に特化した企業」の一種であり、名称からわかるようにプラズマ系技術を専門に取り扱っている。

…率直な解説だけなら上記で完了してしまう程に本作でもとりわけ謎の多い企業だったりもする。
ゲーム本編におけるアーカイブで一言とはいえ「特段の野心はなく自社製品が売れればそれで良い」と言及されていたメリニットタキガワとも異なり、
本当にどこ寄りの勢力なのか、どういった企業方針なのか、そういった情報が一切存在していないのである。
故にかシンプルに影が薄かったためか、アニヲタwiki内でも「AC用パーツを製造しているAC6の組織・企業」としては、最後の単独項目作成となってしまった。

ただし後述の余談にもある通り企業の立ち位置を読み解ける程度の材料は揃っているし、特化企業だけあって製品はおしなべて優秀なため、決してバカにできるような企業でないのも確かである。

◎製品

繰り返し述べているようにプラズマ系統のAC用EN武装をメインに取り扱っている他、いくつかのEN系近接武器なんかも手掛けている。
シュナイダー製の背部用プラズマキャノンにも「VCPLの技術供与があった」との説明があったりする。
妙な所で他社の寡占市場に進出している変態企業シュナイダー

パーツ名は「Vvc-[製品番号][武器種別の頭文字]」(プラズマライフルならPR、レーザーブレードならLB)という、アーキバス系と同じシンプルな型番のみで統一されている。

プラズマ武器について

以下の特徴を持つEN武器群。主にVCPLが手掛けるが、似たような仕様の武器は多数存在する。
一言で言えば「EN属性の爆発武器」といったところ。

  • 発射すると武装毎に異なる範囲の「プラズマ爆発」によりダメージ判定エリアを短時間作り、それによりダメージを与える。
  • ダメージ判定エリアにいる敵機はごく短い周期で最大8hitまで継続ダメージを受ける。ステータスに表記されている攻撃力は8hitした場合の合計値。
  • 1発射でどれだけダメージ判定エリアが作られても、同一エリア内のダメージは1発射につき最大8hitまで。1発射でエリアを1本作ろうが、エリアをばらまこうが、1発射である限りは同一エリアと判定される。


▷Vvc-760PR
腕部用のプラズマライフル。着弾点でプラズマ爆発を引き起こし、周囲広範囲をENダメージで削り落とす。
チャージ射撃では三方向に拡散して同時発射を行うため、更に多くの敵を巻き込むことが可能。
通常発射だと4~5発程度、チャージ射撃では1発でオーバーヒートとなる。
レーザー武器と比較しても軽い重量やEN負荷、小中型MTを1発で破壊できる通常攻撃力、長期戦にも耐える弾数=総火力、優れた攻撃範囲を有するため、ミッションでは雑魚散らしから大型エネミー相手まで活躍が見込める優良武器。
反面弾速が遅く連射も効きづらいため、機動力に長けて爆発から逃れやすいACと一部大型兵器相手にはIA-C01W1: NEBULAのチャージショットに劣りやすい。(ただし弾速についてはアプデでかなり改善されている)

Vvc-770LB
レーザーブレード。ヴェスパー第1隊長にしてトップランカーのフロイトや、第5隊長のホーキンスも愛用している一品。
従来シリーズにおける素直なEN系近接武器かと思いきやそちらはタキガワ製パルスブレードのポジションであり、今作におけるレーザーブレードは結構クセが強い。
通常だと右から左へ一直線に振り抜き、チャージを行うことで広範囲への回転斬りを2連続で繰り出す。
横方向には滅法強く一撃で複数の敵を薙ぎ払える反面縦方向への攻撃範囲は壊滅的で、多少の高低差でも当たらなくなる。
更にチャージ攻撃はその場で足を止めて滑り込みながら薙ぎ払う攻撃モーションのためブースターの近接攻撃推力が良くも悪くも影響せず、懐に入られると当たらないこともしばしば。

ミッションにせよ対人戦にせよこの武器を十全に使いこなすには適切な間合いとタイミングを逃さない必要があるため、意外と玄人向けの武装と言えるかもしれない。
解禁時期は最序盤なのだが、意気揚々とパルブレから乗り換えてみてこの癖のある特性に即パルブレに出戻った独立傭兵も数知れず

その分近接武器の中でも負荷に対する威力は非常に高く、レギュ1.07におけるダメージ向上と腕部の近接武器適性強化が合わさることでチャージ二連撃を上手く直撃させれば即死コンボも可能という、恐ろしい破壊力を発揮する。
空中でのチャージ攻撃に巴流の秘伝を想起した狼も

Vvc-774LS
レーザースライサー。ヴェスパー第4隊長にして我らが戦友ラスティ愛用の武器として有名。
レーザー刃を形成した両端の発振部を高速回転させて敵機を切り刻む、まるで双刃の薙刀のような独特な軌道を見せる。
通常では右上振り上げ→右下振り下ろし→左横回転→左下振り下ろしと複雑にぶん回し、チャージ攻撃ではスライサーを回転させながら敵機に対して5連撃を叩き込む。
モーション自体の見映えは勿論、とにかく手数が多く敵機に複数ヒットを叩きこむことが可能。
踏み込みが浅い分スカると隙はデカいが、クリーンヒットさせた場合のダメージと衝撃蓄積に優れておりスタッガー時のトータルダメージは凄まじい。
また連撃による拘束時間が非常に長く、攻撃後すぐに射撃武器やアサルトアーマーによる追撃が狙える。
ただし繰り返しになるが踏み込み距離は非常に浅く、攻撃時間の長さからスカると他の近接武器以上に隙だらけになってしまう。
一応チャージ攻撃には敵弾消失効果もあるため多少は補えるものの頼り切れる程ではない。
見た目の割に重量もそこそこあるため、そう手軽に載せられるものでもないことも重要。
そのためレーザーブレードと同様に使うハードルが高い、こちらも玄人向けの武器といったところだろうか。
また、プレイヤー自身が使えるようになるのも2周目チャプター4以降と結構遅い。

Vvc-703PM
Vvc-706PM
プラズマミサイル。前者は3連タイプで後者は6連タイプ。
近接信管型で敵機に近づくとプラズマ爆発を起こし、中範囲にENダメージを与える。
プラズマ爆発の仕様により3連タイプと6連タイプの差は作成されるエリアの数だけで、発射弾数での総攻撃力は変わらない。
必然的にダメージ効率を取るなら3連、多数への確実な命中や範囲の広さを求めるなら6連となる。

範囲多段攻撃なので多数の静止目標・鈍足目標への総火力は非常に高く、雑魚散らしにはとても便利。
弾速も即効性も遅めなため機動力の高いACなどが相手だと振り切られやすいが、爆風武器同様、撃ち下ろしを意識すれば回避の難易度も上がってくる。
特に3連は同重量帯のミサイルに比べて総威力がかなり高いため、AC戦でも牽制用軽量ミサイルとして扱いやすい。
ジェネレータのEN射撃武器適性にも左右されないため、実弾や爆発系の武装メインの機体にEN系武器をアクセントとして添えたい、なんて需要にも応えてくれる。
余談ながら、撃ち手視点ではエネルギー弾のように見える弾頭をカメラモードでよく見るとしっかり黒い飛翔体となっている。

Vvc-70VPM
垂直プラズマミサイル。威力や衝撃力は通常のプラズマミサイルと同じだが、縦方向に5連続で発射される。
実弾系の垂直ミサイルと比較すると誘導性能が段違いで、空中の敵相手には垂直機動を取った後に通常のミサイル同様の追跡を行ってくれる優等生。
レギュ1.05で要の誘導性能に結構なナーフを食らったものの、必ず降下してプラズマ爆発を起こすという特性上、地上相手の命中率自体はさほど落ちていない。
入手タイミングもチャプター1の序盤と非常に早い上、雑魚処理からボス戦、果ては対人戦含むAC戦まで使え、機体負荷の軽さもあってミサイル系武器の中で屈指の優良品である。
これ固有の欠点はないが、「天井があると使いにくい」「着弾まで遅い」という垂直ミサイル共通の欠点はそのままである。

Vvc-700LD
レーザードローン。敵機を包囲してレーザー射撃を複数浴びせる小型特殊端末を発射する。従来シリーズでいうところのオービットキャノン。
その独特の外観からカタツムリだのアンモナイトだのと呼ばれることも。
通常だと6機の端末が1発ずつレーザーを発射するが、実はチャージ射撃も可能で、こちらの場合はなんと複数のオービットが合体した2機が高火力のレーザーを2発ずつ発射する。
ただドローンの攻撃機動がそんなによろしくないこともあり、動き回る敵には命中率が著しく下がってしまうのが難点。
火力の割に機体負荷も結構高いため、気軽に載せられるものでも無いのも痛い。
あと、パルスアーマーを張ってる敵には接触時に破壊されてしまうという弱点を抱えていたりもする。
こんな風に扱いの難しい武器であるが、特にチャージ射撃を上手く当てると結構なダメージを稼げたりする。
命中精度の低さも足を止めた敵にはぶっ刺さるため、他の武器でスタッガーゲージを稼ぎつつ、
スタッガー直前でチャージし射出→スタッガーと同時にドローンが追撃、という形に持って行けると理想的である。

作中の使用キャラはフロイトのみ。
ゲーム上だけでなく設定上でも扱いが難しいらしく、ミッションでフロイトと戦闘する際には名指しで注意しろと言及される。
フロイトが使いこなせてるかというのは置いといて、彼は拡散バズーカというスタッガー製造機持ちなので意外なところでダメージを重ねられる危険はある。よって気をつけるべきはドローンでなく拡バズの方ということになる

◎考察・余談

  • VCPLのパーツを使っているネームドキャラの大半はヴェスパー隊長陣
    • フロイト、スネイル、オキーフ、ラスティ、ホーキンスと上位5名がVCPL製パーツを使用。彼ら以外だと独立傭兵のスッラのみ。
  • Vのアルファベットから始まるという同じパーツ名の法則性
  • 企業ロゴの並びがシュナイダーとヴェスパーの間
  • 上述の様にシュナイダーのプラズマキャノンにはVCPLの技術供与があった
  • 中立企業の動向について書かれている情報ログに言及されていない

以上の点から明言はされていないものの、シュナイダーと同じでアーキバス系列の企業なのではないかという考察の声が多数挙がっている。
特にアーキバス系の腕部パーツの近接武器適性の高さ(アップデート後)や、ジェネレーターのEN射撃武器適性によるプラズマライフルとの相性の良さもあり、
アーキバス系ACでの運用を前提にしたパーツ開発を担っているとも言える。

特に、使用者の内の1人であるスネイルはフレームからその他武装までの全てをアーキバス系のパーツでガッチリ固めるレベルの企業戦士であり
そんな彼が中立だろうと系列外企業のパーツを採用するとは考えにくいことからVCPLがアーキバス系列企業であることの裏付け、なんて予想する声も見られたりする。





追記・修正はプラズマ系兵器の愛好家の方がお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年06月03日 15:30