プラズマライフル(AC)

登録日:2025/02/15 Sat 19:55:59
更新日:2025/05/14 Wed 11:44:54
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ここではフロムソフトウェア製作のロボアクションゲームARMORED COREシリーズに登場するプラズマライフルについて解説する。



概要

初代から存在し、2024年現在で最新作に至るまで皆勤の武装カテゴリの一つ。通称プラライ
他に混同の対象が無い(少ない)ので単に「プラズマ」と呼ばれることもある。

レーザーライフルパルス兵装と並ぶEN射撃武器の代表格。
あれらと同じく背中用の大火力版「プラズマキャノン」も存在するが、レーザーキャノンやパルスキャノンと同様に概ね「プラズマライフルの巨大化版」という認識で問題ない。

そして全作品で皆勤賞の、EN武器としては勿論全体で見ても数少ない武器カテゴリの一つである。
実はレーザーライフルは『PP』が初登場なので「登場以来皆勤」ではあるがシリーズ全作皆勤ではない……と言っても、レーザーライフルとの明確な違いが与えられたのは2系からで、PSACではレーザーライフルとの違いは実質名称だけでしかなかった。



基本的な特徴

先述の通り、初登場時はレーザーライフルとほぼ変わらなかったので、これらの特徴はPSACではなく2系、延いては『AC2AA』から受け継がれているものである。

……といっても箇条書きできる程プラズマの全作品に共通する特徴は多くない。
プラズマの個性とはズバリ高威力・高負荷、弾数少なめ、弾速遅めという実に潔い「重EN兵器」振りにある。
手持ち用EN武器としては破格の威力があり、単発火力に限れば多くの作品で重EN武器の代表格カラサワをも凌ぐ。
EN防御力は上げにくいので、特に対AC戦では額面以上の威力を発揮することだろう。

その代わりに重量・EN負荷も発射時消費量も発射間隔もレーザーライフルの倍ほどある場合がほとんどで、おまけにN系までは装弾数もレーザーライフルの半分程度でしかない場合が多い。
4系以降は弾数に関しては大幅な余裕が出たが負荷の大きさは相変わらず。
気軽に撃ちまくることはできず、大技とまでは言わずとも格ゲーで言う所の「強攻撃」「タメ攻撃」に近いポジションの武装と言える。
このため「EN版バズーカ」「EN版グレネード」と例える声もままある。

エフェクトも3系からは発射時の砲身と弾体に稲妻のようなエフェクトが発生するようになり、バチバチバチバチバチ!!という大きな発射音と大き目のエフェクトは特に撃たれた時はけっこうな迫力を伴う。

レーザーライフルと同様に4系とVIを除き弾薬費はゼロ。とはいえ上記の性質のお陰で「攻撃可能回数」自体が少ないのでN系までの作品でレーザーライフルほどミッションに向いたモデルは多くはない。
そもそも他の武器種と比べて絶対数自体が少ない傾向もあり、特にパーツ数が全体的に少なめなシリーズ一作目ではプラズマライフルは1、2種類しかない事もままある。

因みに2系から4系にかけて、プラズマライフルは手持ち武器としては珍しく、グレネード等と同様の腕の側面に直接括り付けるタイプの武装であることが多い。



各作品のプラズマライフル

初代シリーズ

初登場シリーズである初代系ではレーザーライフルとの違いはほぼ皆無。名前が違うだけの「同じEN射撃武器」である。
そもそも絶対数自体少ないため、比較自体が難しいところもあるが。


代表的なプラズマライフル

伝統のカラサワは初登場時はプラズマライフルだった
もしかして高威力・高負荷という性質はカラサワから引き継がれたのでは……といえばそうでもなく、
もう一つのプラズマライフルはPP以降追加されたレーザーライフルと比べてむしろ軽めなので、やはりあれはプラズマのというよりカラサワの特徴と見るべきだろう。

ちなみにVIのカラサワ枠「44-142 KRSV」は再びプラズマ属性を持つことになったのだが…詳細はKARASAWA(AC)の項目にて。



AC2系シリーズ

2には新登場のプラズマライフル「ZWG-HC-IR/K99」とレーザーライフルに移動した「KARASAWA-MK2」の一本ずつしかないのでPSACと大差ない状況だが、
『AA』で追加された2本のレーザーライフルによってようやくプラズマライフル固有の個性を(相対的に)獲得、それらAA出身レーザーライフルと比べると、
  • 重量:約1.4~1.6倍
  • 威力:約4~5倍
  • 装弾数:約1/4
  • 発射時消費EN量:約3~5倍
  • 発射間隔:約半分
……という激重兵器と化したのだった。
因みにバズーカやグレネードライフルと比較すると、EN負荷が非常に大きく、発熱量は極低く、発射時にENを消費し、単発威力はバズ<<プラライ<グレ……といった関係で、正に「EN版グレまたはバズ」といったところ。
ミッションに関しては弾薬費がかからず発射間隔も少しだけ短い分プラズマライフルの方が使いやすい場面もある。
この傾向はN系までほぼそのまま受け継がれて行く。

因みに物体を破壊できる威力のプラズマ、例えばプラズマカッターが噴射するプラズマといえば摂氏2万度(太陽の表面温度の約3倍以上)ほどだが、
本作のプラズマライフルの「発熱量」はライフルと大差ない程度でしかなく、どちらかと言えば低発熱な武装に括られる。
一体何を発射しているんだろうか?


AC3系シリーズ

極端に弾数の少なかった2系と比べて、弾数20発未満のモデルが1本しかないなど弾数に余裕が出た傾向にある。それ以外は大差なし。
相変わらず単発火力は凄まじいものがあるが、本作のプラライは全体的に高負荷だったり弾速が遅かったりと、正直なところカラサワと比べて不便なところが目立ってしまっている。
ただ高火力なEN武器が使いたいだけならカラサワで良いシリーズ屈指のプラズマ不遇期

2系から引き続き当初は1本しか無かったのが『SL』で3本新登場し、更に着弾点に爆風が発生するようになったが使い辛さを払拭するには至らず。



ACN系シリーズ

基本的な性質は相変わらずだが、本作でようやく高発熱な武装に。
また弾数は再び20発未満が基本になった。N系では熱量が厳しくなっただけに発熱量増加に伴う調整か。
破壊力の高さは変わらず。ミッションで固めのMTを手早く片付けたい時には便利。


代表的なプラズマライフル

  • WR20PL-OGRE
弾数こそ16発と厳しいが雑魚MTを一撃で粉砕する威力を持つ。
判定も大きいため短めのミッションであれば活躍が見込める。

第二世代型の『WR22PL-OGRE2』は威力は低下した代わりに弾数、そして発熱量が大幅に増大、熱暴走に追い込み撃破することを狙う「熱ハメ」武器となった。
こちらは熱周りの厳しい『FF』やゴードンのような熱に弱い敵との対決時に役立つ。

  • WH12PL-ETTIN
『MOA』から存在する二発同時発射レーザーライフル「デュアルレーザーライフル」から遅れること5年、遂に登場した「デュアルプラズマライフル」
全弾命中させればこれ一本でACも粉々になりかねない高威力だが使用回数が7回しかない上にいろんな意味でとんでもなく高負荷。
どれだけ重いかというと重量級武器の代表格であるバズーカやカラサワをも凌ぎ右腕武器で最も重い。発射時消費ENも他のプラズマの倍以上
余程腕に自信があるのでなければ一発か二発だけ撃ってパージする方が良いかも。

PS2版FFにはこの超重量武器×2のW鳥をするという狂気の機体が登場する。
左右同時発射が全弾命中した時の火力は脅威の8,000オーバーだが、そうそう当たる事はないし一瞬でENが尽きてしまうが。



AC4系シリーズ

本作ではあのコジマに魅了された変人共もといアクアビットとその系譜達が開発している。

4系のプラズマはレーザーライフルと比べると、EN負荷は倍ほど重いが重量は大差無いという塩梅になっている。発射時消費EN量も「少し重い」程度。
単発火力は相変わらずかなり高いので4系ではちょっと大きめのレーザーライフルくらいの感覚で使える……とも行かず、やはりあちらとはかなり違った特性を持つ。
まず弾速は例の如くレザライよりかなり遅いので通常兵器相手ならまだしもネクスト相手だと簡単には当たってくれない。
またPA貫通力に優れるレザライとは逆に貫通力はかなり低く、代わりにPA減衰力には非常に秀でている。
ネクストにはPA越しだと額面程のダメージは出せなくとも、直撃すればPAはごっそり剥がせることだろう。動きの鈍い重量機が相手であれば活躍を見込める。
後期レギュでは弾速が強化されたため中量級くらいにも命中を狙えるようになった。

PA云々が関係ない通常兵器相手であればその強烈な威力を存分に叩きつけてやることができるため、N系までから一転してどちらかと言えばミッション攻略向けと言えるかも。

着弾点にECMを伴う爆風を発生させるという特性も持つがこれに関してはほぼ飾りのようなものである。
むしろSoMやグレートウォール内部のようなマップで使用するとエフェクトのお陰で処理落ちするので余計な仕様ですらある面も。オンラインで使うととんでもないことになったり。


代表的なプラズマライフル

  • FLUORITE
fAにて追加。アクアビット残党がGAE残党と共に立ち上げたトーラスの新作にしてアクアビット製プラズマライフル『SAMSARA』の後継モデルに当たる。
EN負荷は大変だが、EN武器適性低め腕部ですら頑丈なGAのノーマルやBFFの水上艦を一撃で沈めてくれる絶大な単発威力を持つ。
それでいて装弾数50発と豊富なのでミッション攻略にはかなり便利。
プラズマライフルとしては約10年振りにカラサワの使い心地に回帰したと言えなくもない。



ACV系シリーズ

本作のみ微妙に名前が異なりプラズマガンとなっている。例の如く本作ではTE属性。
特性もかなり独特だが、「構え無しとしては重量級、弾速遅めのEN武器」という面ではプラズマライフルと変わらず。

本作のプラズマは「一定距離を進むとTE属性の爆発を起こす高威力プラズマ球を発射する」という性質となっている。
構え無し武器としては破格の威力を持つが、弾速の遅さとEN消費量の激しさというプラズマ伝統の二大欠点が非常に顕著。
射程距離も爆発範囲も短く、敵機に肉薄して強引にぶつける武器という側面が非常に強まっている。


代表的なプラズマガン

  • UPG-27/E(ACV)Au-N-C85(ACVD)
プラズマガンというカテゴリにおいて一番有名な一品…と言うよりその他のプラズマガンがおしなべてこれの実質下位互換という感じでしか無かった為、対人戦を重視された本シリーズでプラズマガンはほぼこれしか出番が無いという状態であった。
特にDPSがその他のプラズマガンとは次元の違うレベルで上回っており、これを携えた機体に近付かれたら最後、ガチタンだろうと一瞬でプラズマの爆風に溶かされて終わる。
チーム戦ではこれ持ちの数が勝負の流れを決める事も少なく無かった。


ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON

概ね4系の使用感に回帰、性質はV系のような「EN属性の多段爆発武器」という折衷的な武器カテゴリに。
作中設定では主にVCPLの得意分野とされており、ライフルの種類数こそ少ないが他にもプラズマを発生させる武器が存在する。

本作の「プラズマライフル」はどちらも重量はレーザーライフルより軽め&EN負荷も「レザライよりちょっと重め」程度で、N系までやV系のような「重EN兵器」「EN版グレ・バズ」というには結構なダウンサイジングとなった。
その分火力も低下しており、これまでと比べるとレザライとプラライの火力差は差が縮められている。
加えて本作のプラズマ系武器は、カテゴリスペックが着弾と多段ヒットの爆風全てフルヒットを前提としており、弾速の遅さはマシになったとはいえ爆風から逃れやすい対AC戦で威力をフル発揮するのは難しいという点は意外と変わらない。

基本的に、構えが必要なものの爆破範囲が強化されるチャージ攻撃を持つものが多い。
こちらであれば、爆風の大きさと弾頭にある近接信管が合わさり完全な回避は困難と、「EN版グレ・バズ」により近づき、対ACでも頼れる性能に。


代表的なプラズマ系武装

  • Vvc-760PR
VCPLの、ひいてはAC6における基本型のプラズマライフル。
通常射撃の威力ならレザライより高く、EN威力が下がる内燃式ジェネレーターでなければ硬めの敵MTを一撃始末できる上に弾数も多いと、その軽さと相まってミッションに便利な性能。
オーバーヒートまでの連射数もレザライより少なめで、総合的には初期ほど極端ではないにしても相対的に色々な意味で「少し重めの手持ちEN武器」という使用感に収まっている。
チャージ攻撃は3発拡散発射で広く爆風を打ち込むが、即オーバーヒートするのが悩ましい。

  • IA-C01W1: NEBULA
ルビコン調査技研製のプラズマライフル。VCPLライフルと比べてチャージ攻撃に特化した性能。
通常攻撃は連射速度こそ上がっているものそれ以外は軒並み劣化しているうえ、装備コストと弾薬費がより重い&弾数が少ないの四重苦でミッションに持ち込むのは憚られるが、
チャージして打てばどデカい爆風を叩き込み、弾消費3発あたりの威力=総火力も上がって地味にDPSも腕武器屈指となるほどの性能と化す。
加えてチャージ一発ではオーバーヒートしない程度に発熱も控えめで、最初から「EN版グレネード」として割り切って使うならこちらが適している。



追記修正は十分な電力を確保した上でお願いしまバチバチバチバチバチ!! ドカーーーンッ!!


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最終更新:2025年05月14日 11:44