天田乾

登録日:2024/12/28 Sat 19:44:59
更新日:2025/05/03 Sat 06:06:38
所要時間:約 7 分で読めます




この項目はネタバレを含みます

「分かってます。僕もう、ちゃんと未来を見てますから。」

DON'T LOOK DOWN ON ME
(バカにしないで下さい!)

天田乾(あまだけん)とは、ゲーム『ペルソナ3』及びその関連作に登場するメインキャラクターの一人。


プロフィール


身長:140cm→156cm(P4U2)
血液型:AB型
生年月日:1998年6月24日
星座:蟹座
ペルソナ:ネメシス→カーラ・ネミ
アルカナ:正義

概要


月光館学園初等部5年生。
2年前のとある一件で母親を喪い、以降は遠縁の親戚の援助で暮らしている。

後に影時間の適性を見込んだ幾月修司の計らいから夏休み限定で巌戸台分寮に移り住むが、本人の志願もあり特別課外活動部へと参加することになる。

使用武器は槍、使用ペルソナの得意な属性は祝福と電撃であり、呪殺と火炎のコロマルとは対の存在。
回復スキルや補助スキルも覚える。
光属性の宿命か、闇に非常に弱く、FES版の後日談では「ムドとか反則ですよね」と少々メタな発言をしている(これはFES版後日談のパーティーメンバー全員に言えることだが、自分で性能解説をするのでメタ寄りの発言が目立つ。リロード版では削除された要素)。

武器に槍を選んだのはアイギス曰く体格差をカバーする為との事であるが、後に監視カメラの映像で見られる天田本人曰く、「本当はナガモノほど身長がある人向け」であることは理解している。

実は特撮ヒーローのファンであり、主に「不死鳥戦隊フェザーマン」シリーズを愛好している。後に岳羽ゆかりがフェザーマンのメンバーの一人、ピンクアーザスの中の人と外の人を兼任して演じてからはそちらもしっかりと追いかけている。
特に似せて作られた対シャドウ用の実用品でもある彼女の武器には食いついていた。

寮の自室ではハンバーグという名前のハムスターを飼育しているが、彼がこのハムスターを持ち込んだ経緯に関してはリロード版のリンクエピソードを参照。名前の由来は子供らしい微笑ましいものであるのだが……。

修学旅行前に京都土産をねだってくるが、
「あ、ちなみに、ペナントやキーホルダーなんかはパスですから。」
「本命の"生八ツ橋"を主軸にしたナイスなセレクトを期待してますよ。」
と、ちゃっかり指定してきたりする。ご期待通りあんこ入りの生八ツ橋を渡すと喜んでくれるぞ。

ポータブル版のハム子編では恋人にする事も可能で、2周目以降の個別エンディング等のボイスありイベントでは緒方恵美氏の演じ分けが光る。

外伝作のリズムゲーム、『P3D』に於いては夢の世界で専用衣装に身を包む……のは良いのだが、モデリングとモーションアクターの事情からなのか、コロマルが作品そのものに参戦できず、代理で衣装にコロマルウイングと思しき意匠があしらわれていたりする。天田曰く「コロマルならきっとダンスくらい出来る」と言っている。コロちゃんはリロード版で将棋ができるくらいなのでダンスも多分できる。

ペルソナQシリーズでは1で大事な人を亡くした者同士として陽介と絡んでおり、また完二からは気にかけられている。
CV的に完二と天田と言うと『トリニティ・ソウル』のとある人物を浮かべるファンもいるかもしれない。
2では心の怪盗団という存在に興味津々であり、フェザーマンのファンという点から白鐘直斗佐倉双葉とも交流を持つ。

格闘ゲーム、『P4U』シリーズでは2から参戦。
友情協力タイプとカテゴライズされており、コロマルとのタッグで戦闘を繰り広げる。
その名の通りコロマルと天田とは体力ゲージが別々に設定されており、天田が動けなくてもコロマルが、コロマルが動けなくても天田が動けると言うふうにあらゆる局面で連携行動、相互の補助が可能なテクニカルキャラ。
使用スキルも天田はバスタアタックやメディラマ、ジオンガや真理の雷など、主に貫通攻撃と電撃スキルの構成。
光属性の攻撃は超必殺などで見られる。
リングアナウンスによる通り名は「生意気盛りの皮肉屋新人(シニカルーキー)」。





〜以下、本編のネタバレ〜




2年前の10月4日。それは、天田少年にとっても、そして当時の特別課外活動部メンバーにとっても忘れられない事故…いや、事件が起こった日である。

表向きには事故となっているそれは、幾月曰く影時間が明けた帰り道に起こった出来事だそうで、タルタロスから外に漏れ出てしまったシャドウ‐イレギュラー‐と会敵した際、メンバーの一人である荒垣真次郎に「力の暴走」が起きてしまい、民家が巻き添えになる。

その巻き添えで犠牲となってしまったのが天田の母親であり、つまり天田にとって荒垣は真実「親の仇」と言ってもいい存在であった。(故意のものでないとはいえ、幼い少年が復讐心を抱くには充分過ぎる出来事である)

ファルロスが言った「毒のある花」は恐らく天田の事であり、10月のボスシャドウとの戦いでは荒垣をかつての事件現場に呼び出し、槍を向けて殺意を剥き出しにする。

荒垣から復讐を受け入れられるも、忠告として「人を殺めるということの重み」を説かれ、今は恨みしかなくてもいつか必ず背負ってしまう…と覚悟を促されるも、天田本人はこの時既に生きる事そのものを諦めてしまっていた為、結果として天田本人の言う通り「そんなの背負うもんか」という言に集約されてしまっている状況だった。

その時が来るまでは。

現れたストレガの一人、タカヤに見透かされ、復讐を遂げた後は自分も死ぬつもりでいた事が明らかにされる。
それは少年が背負うにはあまりにも酷で、あまりにも重い十字架であった。

そして、タカヤの言により荒垣の余命がいくばくもないということを知らされ、自分が何もしなくても復讐相手は死んでしまうことを知り愕然とする。

「それなら僕は……今まで何を……」

そしてタカヤによって「どのみち2人とも死ぬのだから今確実に息の根を止めてやる」と銃口を向けられるも……

その瞬間、天田の前に立ち、撃たれたのは荒垣だった。

ストレガのナビ役であるチドリが仲間達の手によって確保されている事もあり、情報を集める事が難しく、シャドウを守る事ができないと言うタカヤ。

そこでチドリと似た力の持ち主である情報の使い手が誰であるのかを訊き出そうとするも、荒垣は苦しみながらそんな奴はいないと庇おうとする。

そして。

「…僕だよ。」

「それが出来るから…だから僕は、子供でも戦いに加えてもらったんだ。」

或いは清算だったのかもしれない。
或いは虚無感からだったのかもしれない。

「どうだっていいさ…僕の復讐は…もう終わったんだ」

冷たい銃口が天田を狙い、そして。

響いた銃声。しかし。

既に満身創痍の筈の荒垣の大きな身体が、天田少年を庇った。

それはもはや、彼にとって致命の一撃であった…。

駆け付けた特別課外活動部のメンバー達を見やり、興醒めだと闇に溶けるタカヤ。

そして、目の前で今にもその命が消え尽きそうな荒垣の虚ろな目。


「へっ……なんて顔だ」

「せっかく……望みが、叶うってのによ。」

「憎しみを…すぐに…捨てなくていい。」

「力にすりゃ、いい…」

「お前はまだガキなんだから…こっからだろ…」

「これからは…てめぇのために…生きろ…」

そして、真田に天田の事を託すと、荒垣は静かに眠りについた。

影時間の闇に少年の慟哭が響き……そして。

少年は再び、扉を開く。

長い長い戦いの日々への扉を、自らの手で。

本当はわかっていたのだ。ごまかしにしか過ぎないということは。

ただ、そうする事で立っていられた。だからそうした。

少年はたった一人で生きることが怖かったことを自覚する。

誰かを恨んでいれば立っていられた。
そして、そうする事でまた逃げていたんだ、と。

「…分かったよ」

「もう逃げないって…誓うよ」

「荒垣さん…後は僕がやっておきます。」

そうして、決意と共に、復讐の神である彼のペルソナ、ネメシスは時を刻むもの…カーラ・ネミへと覚醒する。

同時にリロード版では第2テウルギアである「天啓」を習得。
その力は味方全員に対してHP全回復+死者蘇生+一度だけ魔法を反射する壁・物理を反射する壁を両方付与……と、やりすぎなくらいにピンチを逆転し、立て直すことができる守りの能力。

「決めたんだ…もう誰も!死なせない!」




「“追記・修正してない”って順平さんが言ってたから…」


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最終更新:2025年05月03日 06:06