バスタード・ソードマン

登録日:2025/08/07 Thu 01:12:26
更新日:2025/08/20 Wed 21:55:43
所要時間:約 28 分で読めます







ショートソードと比べると幾分長く、細かい取り回しに苦労する。
ロングソードと比較すればそのリーチはやや物足りず、打ち合いで不利になりがちだ。

バスタードソードは中途半端な長さの剣だ。



『バスタード・ソードマン』とはジェームズ・リッチマンによる小説。



概要


元々はハーメルンで2022年7月から連載が開始されたweb小説。
2025年現在はハーメルン以外に小説家になろう、カクヨムなどでも並行連載されている。
略称は『バッソマン』

現代日本から剣と魔法な異世界へと転生し、なんとかアラサーまで生きてきたとある男。
そんな彼と彼を取り巻く個性豊かな面々が織り成すくだらなく偶にスケベ時々シリアスな日常を描くファンタジー作品である。


2023年には書籍化されKADOKAWAファミ通文庫から発売。イラストはマツセダイチが担当。
単行本は2025年7月までに5巻まで刊行されている。
また、2024年には電撃コミックレグルスでコミカライズ版の連載も開始されている。

なお、書籍版以降も基本的にweb版と同じストーリーだが、一部表現などが修正されている。



あらすじ


バスタードソードは中途半端な長さの剣だ。
ショートソードと比べると細かい取り回しに苦労し、ロングソード*1と比較すればリーチは物足りない。
何でもできて、何にもできない。そんな中途半端な剣を愛用する俺、おっさんギルドマンのモングレルには夢があった。
それは平和にだらだら生きること。やろうと思えばギフトを使った無双も、現代知識でこの異世界を一変させることもできるだろう。
だけど俺はそうしない。ギルドで適当に働き、料理や釣りに勤しみ……時に人の役に立てれば、それで充分なのさ。
これは中途半端な適当男の、あまり冒険しない冒険譚。

――コミカライズ版より引用



用語


武器関連

  • ショートソード/ロングソード
これらは剣の分類の1つではあるが、本作の世界観においては史実とは多少扱いが異なっている。

本作のショートソードは「身体強化の苦手な人が使う。片手で扱える長さの剣」。
一方、史実のロングソードは「片手剣の中では長い剣」も含まれるが、本作では「両手でかつ身体強化スキル前提で扱う身の丈ほどのもの」を指す。史実のイメージで言うならツーハンドソード(ツーハンデッドソード)に近い。
前衛のギルドマンにとって、ロングソードを振るうことは一つの憧れとなっている。

ちなみに本作のバスタードソードは…冒頭の台詞や上述の「あらすじ」通りかと。


国・地域関連

  • ハルペリア王国
王侯貴族制の農耕国であり、広い耕作地や海洋資源などに支えられている。
領土内の各領地を貴族が統治しており、戦争時には国軍のほかギルドマンらも徴兵される。
人種的に黒髪の者が多いため、サングレール人は目立つ。
一応、月神ヒドロアを主神としているが国民の宗教色は薄い。
王都はインブリウム。

  • レゴール
ハルペリア王国の一部であるレゴール伯爵領の領都であり、モングレルが拠点としている物語の主な舞台。
城壁に覆われた都市で内部には貴族街や一般の商業地などがあり、ギルドも置かれている。バロアの森が近いため狩猟や採集のほか、伐採なども盛んでギルドマンの依頼もこれら関連が多い。
一地方都市でしかなかったが、数年前からケイオス卿の発明によって経済が活性化し目覚ましい発展の最中で、現在ではハルペリア国内でも一、二を争う勢いのある街となり、周辺からの人口流入も激しくなっている。

  • バロアの森
レゴールの街の近くにある深く広大な森林地帯。
大きく実り豊かな木々に覆われており、多くの動物や魔物が生息している。
街の拡張のための伐採や狩猟・採集の場所として機能しているが、普段からクレイジーボアやチャージディアといった新人ギルドマンでは死の危険がある魔物、時にはサイクロプスなどベテランでも手古摺る魔物が多数跋扈しており、危険も大きい場所である。
最深部には森の主・サンライズキマイラが生息しているらしく、冬場は暖をとろうと魔物たちはこぞって森の奥へと移動していくため深入りすると危険度が跳ね上がる。

  • サングレール聖王国
ハルペリアと隣接する宗教国家。
太陽神ライカールを崇める神殿を中心に宗教色が濃く、一般の兵とは別に強力な「聖堂騎士」などを擁している。
ハルペリア人とは対称的に白髪や金髪などが多い。
鉱物資源が豊富な反面耕作に適した土地が少なく慢性的な食糧不足であり、肥沃なハルペリアの領土を狙い昔から度々侵攻してきている。
そのためハルペリア国民からは強い反感を抱かれており、ハルペリア国内のサングレール人やモングレルのようなハーフへの差別も根強い。

  • シュトルーベ
旧ハルペリア領、現サングレール領に位置する、20年近く前サングレール軍の侵攻で壊滅した開拓村シュトルーベの跡地。
国境線の間際にあり、サングレールによるハルペリア侵攻の橋頭保となり得る場所だが、「シュトルーベの亡霊」と呼ばれる謎の存在に駐屯しようとしたサングレール軍が襲撃され続け、本編開始時点でも毎年夏頃になるとこのシュトルーベの亡霊が出現し周辺にいるサングレール軍が拠点諸共壊滅させられており、侵攻ルートとしては使えなくなっている。


ギルド関連

  • ギルド
ハルペリア国内で運営されている組織であり、レゴールをはじめとした各地に支部が置かれている。
公営機関なので当然貴族や軍などとの関わりも強いが一応独立運営されており、ハルペリア各地の支部で風土も異なる。
事務方から所属する人員「ギルドマン」へ依頼の斡旋などを行っており、依頼の内容も商人や貴族護衛から魔物討伐、荷運び、都市清掃作業など多岐にわたっている。
レゴールのギルドではバロアの森の管理を討伐や狩猟などで一部請け負っている。

  • ギルドマン
ギルドに所属している人員。異世界ファンタジー定番の冒険者的なものだが、上記の通り請け負う仕事の内容的には肉体労働全般の何でも屋という感じ。
個々人にランクが付けられており、新入りから順にアイアン、ブロンズ、シルバー、ゴールドの色と1~3の数字が付けられ、実力や日頃の依頼評価など鑑みたうえで昇級試験を受けることでランクアップしていく。ランクが高くなれば実入りの良い依頼も受けられるが、その分指名依頼や徴兵時の前線配置などを受ける必要もある。
高ランクで実績や技能があれば貴族から指名依頼を受けることもあるが、シルバーランクでも訓練を積んだ軍の一般兵士よりも弱い場合がほとんど。
一般のアイアンランクなどは農村から街へ出てきた成人したてのただの若者であり、実力や知識は勿論、後ろ盾、社会的信用など何もない存在である。*2そのためまともに生活するだけの仕事にありつけず、無理をして依頼中に死亡したり、ケガをして治療費のため借金奴隷落ち、中には犯罪行為に手を染め野盗化する者があとを絶たない。
そうでなくても気性が荒く粗野なギルドマンが多いため、一般市民のギルドマンという職業自体への評価は低い。

なお、サングレールにも似たような職業があり、そちらは「プレイヤー」と呼ばれている。

  • 猥談バトル
レゴールギルドで不定期に開催されているギルドマン同士のスケベ雑学バトル。
元々はモングレルがチャックが所持していた生ハムを得ようと始めたくだらない喧嘩から始まったもので、以降ギルド内においてなんらかの景品を賭けて開催されている(金銭は法的にアウトなので禁止)。
対戦者は一対一で向き合い各々が持つスケベ雑学を披露し、その雑学の価値によって勝敗を競うというもの。審判は毎回ディックバルトが務めており、彼の豊富な知識の下で公平かつ厳正な審判が下される。
……毎回男衆は盛り上がっているが女性陣からは白い目で見られている。


技能関連

  • 身体強化
人間が体内に持つ魔力を練り上げることで身体機能をアップさせる技能。
魔法を使えない人間でも使用でき、前衛のギルドマンなら必須レベル。
効果は魔力量などによって個人差があり、ある程度以上修練した者なら手にした武器へも強化を伝達させ破壊力や耐久力を向上させられる。
スキルと違い発動に発声は要らず、魔力の操作のみで調整が可能。

  • 魔法
魔力を用いて様々な現象を起こす技術。
知識や精神的修練も必要とする高度な技術であり、それも適性がある属性でないと使えないため使い手はそこそこ貴重。
戦闘以外にゴミの焼却や給水、照明など街中での需要が高いので魔法使いのギルドマンには仕事が多い。
発動には魔力と詠唱を要する。

  • スキル
訓練や実戦を重ねることで人間が習得できる特殊な技能。
基本的に戦闘経験を経ることでしか習得できず、大体は戦闘系の能力が発現。発動することで特定の攻撃動作や魔法の使用を補助することが出来る。
使用武器や戦闘スタイルなどによって発現しやすいスキル傾向などはある程度分かっているが、発現のタイミングには個人差があり、狙って特定のスキルを得るのも難しい。
使用時にはスキル名の発声を要し、目が光るなどの特徴があるため対人戦では発動を読まれやすい。また、体内魔力も消費する(能力ごとに燃費も異なる)ため一部の魔物には発動を予知されてしまう場合もある。

  • ギフト
一部の人間が所有している異能。
スキルと違って生まれつきのものであり、能力の内容はそれぞれ異なる(同種のギフト持ちが複数いる場合もある)が基本的にスキルよりも強力な効果を発揮する。
強化系のギフト持ちは見つければほとんど国に召し抱えられるほど重宝されるが、自分のスタイルに合わない能力である場合(前衛職を望んでいるのに後衛向けの能力だった等)もあり、持ち腐れとなってしまうこともある。

なお、ギルドマン同士であっても他人のギフトやスキルの内容を無用に詮索するのは手の内を探るのと同じなためご法度である。


魔物関連

  • 魔物
各地に生息している特殊生物の総称。
動物や鳥、魚、昆虫に似たもの、人型や不定形、アンデッド系やゴースト系などその形態は多岐に渡る。生態も様々で、子供でも簡単倒せるものからベテランギルドマンパーティーでも壊滅するようなものまで、危険度も千差万別である。
自然豊かなバロアの森には無数の魔物が生息しており、その素材や食肉はレゴールの経済を回す重要な資源となっている。
ギルドでは仕留めた魔物の特定部位(ゴブリンなら鼻)を回収・提出することで討伐実績の証明となる。
また、特殊で危険度が高い個体が発見された場合は「ネームド」として認定され優先的に討伐依頼が出されることもある。




登場人物


ギルドマン

◇主人公


◆モングレル
本作の主人公。レゴール所属の男性ギルドマンであり、バスタード・ソードマン。

本編開始時点で既に三十路手前でおっさんに片足を突っ込んでいる。
ハルペリア人の父とサングレール人の母の間に生まれたハーフであり、黒に白いメッシュが入った髪色が目を引く。それ以外はこれといった特徴は無いが歳の割にはあまり貫禄も無い。
お調子者で気安い性格だが、ギルドマンとしては基本乱暴な部分は無く礼儀も弁え、若手や後輩に対しても面倒見が良いため、ある程度親しい者や依頼人からの心象は悪くない。

十年近くギルドマンをしていながらブロンズ3とランクが低いが、これはシルバー以上の徴兵などを嫌って周りが勧めても昇級試験を受けないため。
また、常日頃から稼いだ金を娼館などに使わず市場で見つけた変な装備品の類に注ぎ込んで金欠になったり、妙な発明品を自作したり、危険なバロアの森へソロキャンプしに行ったり……と多趣味が昂じて様々な奇行を繰り返しており、概ね「変人」という評価で通っている。
しかし、パーティーに属さず基本ソロで活動していながら大きなケガを負うことなく毎回任務を達成していることから、付き合いの長い者や目敏い者からはランク詐欺の実力者と見做されており*3、ナスターシャの見立てではゴールド以上の実力を持つと評価されている。

実は現代日本からの転生者であり今世の人間としては跳びぬけた教養を持つが、知識チートを披露した場合のリスクや、一ギルドマンとしての生活が性にあっていることから目立つことは避け秘密にしている。
一方、嗜好なども前世の基準に基づいているため、美味い食べ物にありつこうと工夫するなどなんだかんだ試行錯誤している。衛生観念も同様でギルドマンというか一般人としては異様なレベルの綺麗好きであり、普段まともな風呂にも入れない環境なせいで風呂に入れる条件を提示すれば大抵の頼みは訊いてくれる。
……ここら辺が「変人」扱いされる所以でもある。

愛用する武器は古いバスタードソードの一振りのみ。この剣自体は何の変哲もない……というか数打ちのロングソードを作る際に出た失敗作という割と酷い代物。
これに人並外れた魔力量からくる身体強化を重ねたゴリ押し戦法を得意とし、その実力はサングレールの聖堂騎士相手に真っ向勝負で渡り合うほど。
たまに市場で見つけてきた装備品を使うこともあるが、大体使い物にならず自室のコレクションの肥やしになり、結局バスタードソードメインに戻っている。
この他、何か強力なギフトを所持しているようだが普段は使おうとしない。


◇アルテミス

レゴールの代表的なパーティーの一つ。
構成員のほとんどが女性かつ使いや魔法使いで構成されているのが特徴で、現役である12名ほどのメンバーはレゴール内にあるクランハウスで共同生活をしている。
レゴールギルドマンの綺麗どころが集まっている高嶺の花的なパーティーで、貴族や商人からも人気があり、ライナの伝手でモングレルとの交流も増えていく。

◆ライナ
アルテミスに所属する弓使いの少女。「っス」という語尾が特徴。
若くパーティーの中でも新入りであり、周囲からは可愛がられている。
同時に小柄かつ凹凸の無い体つきなため、男性ギルドマンたちからは女子というかマスコットのような認識になっている。
見かけによらずウワバミかつザルであり、特に強い酒が関わると目の色が変わるなど酒癖が悪い。

ギルドマンとなってから暫くの間うまく立ち回ることが出来ず苦しい生活を送っていたが、バロアの森で偶然出会ったモングレルからギルドマンとしてのイロハを教わったのをきっかけになんとかやっていけるようになり、アルテミスへの加入も叶った。
この経緯からモングレルのことを「先輩」と呼びとても慕っており、何かと気を回し異性としても意識するようになっている。
酒が関わること以外では基本は常識人枠であるが、モングレルと一緒になってはしゃぎ回ることも多く、シーナから窘められることも。

元々故郷では狩人をしており、弓は正確で癖のないスキルも習得しており、シーナからは筋が良いと評価されている。
反面近接系の技能は乏しい。


◆シーナ
アルテミスの現団長。
長身の美女であるが優れた弓使いでもあり、その実力や美貌から人気が高い。
団長としてメンバーを守ることを意識しており、当初は得体の知れないところの多いモングレルがライナと親しくすることを警戒していたが、とある依頼で同行したのを機に彼の人格や実力を認めパーティーに勧誘する度量も見せる。
元々貴族の出身で今は家を離れているが、貴族との付き合い方を知っているせいもありレゴール貴族からの依頼を受けることも多い。


◆ナスターシャ
アルテミスの副団長。
モングレルが思わず目線を持ってかれる程にグラマーな美女であり、優れた魔法使い。
普段は無口であるが興味の対象を見つけると饒舌になる、ちょっと癖のある性格。
シーナに寄り添っており、互いに公私のパートナーとして共に歩むことを決めている


◆ウルリカ
アルテミスの弓使い。
ライナの先輩にあたり、同じ弓使いとして後輩のライナをとても可愛がっている。
女性らしい可憐で色気のある振る舞いから男性ギルドマンからの人気があるが、実は性別は男
女装は色々事情があってはじめたことだが、当人は可愛らしい姿でいることを望んでおり、その容姿に磨きをかけている。
ライナの繋がりでモングレルと知り合い、行動を共にする機会も増えていく。
……しかし、猥談バトルのスケベ情報を妙に聞き入っている場面もあり……?

弓使いとしてはライナとは違って強射系のスキルを有し破壊力に富む。


◆ゴリリアーナ
アルテミスでは数少ない前衛職の剣士。
パーティーでは若いほうだが、2m越えの屈強な肉体を持つ女性
見た目の迫力に反して内面は少々気弱で、普段は礼儀正しくもちょっとおどおどした喋り方をする。
一方、戦闘や修練に対してはとても意欲的であり、戦闘時に気が昂ると「■■■■■―!!」といった感じの言葉にならない雄叫びと共にグレートシミターを振り回し敵を薙ぎ払う。
当初はモングレルに男と間違われたりもした*4が、ウルリカ同様ライナの繋がりで交流を持つようになり一緒に酒場で呑んだりもしている。


◇大地の盾

レゴールの代表的なパーティーの一つ。
剣や槍、盾、鎧といった王道ファンタジー装備で固められ、ハルペリア軍との交流もあって統制がとれているのが特徴。モングレル曰く「ガチ戦闘系」「体育会系」「むさ苦しい」。
魔物や盗賊などの討伐依頼をメインとし、所有している複数の馬の機動力を活かしレゴール周辺の現場に駆け付ける。
メンバーは20名ほどで、元軍人が所属していたり逆に軍へと引き抜かれたりしている。

◆アレックス
大地の盾のメンバー。
ギルドマンとしてはモングレルの後輩にあたり、落ち着いた礼儀正しい青年。
軍人からギルドマンに転向した経歴を持ち、軍隊式に近い大地の盾の訓練に付いていく能力はある。
モングレルとは不思議と呑む機会が多く、妙な奇行を始める先輩にツッコミを入れている。
モングレルのランク詐欺を見抜いている一人。


◆ミルコ
大地の盾のメンバー。
無駄に意味深な言い回しを好むが、大抵しょうもないことを喋っているだけ。
妻帯者だが女癖が悪く、普段の見た目も悪くないためたまに女を引っ掛けて嫁に怒られている。
しかし当人は凝りておらず、ギルドでの猥談に度々参加し迂闊な発言をしては周囲に心配されている。


◇収穫の剣

レゴールの代表的なパーティーの一つ。
大地の盾の体育系なノリが合わないギルドマンが入るところで、30名ほどとメンバーは多いが互助会的な性質が強く、お揃いのワッペンを着けている以外には装備や戦闘スタイルに統一性は無い。活動も自由を是としている。
内部で小パーティーを組んでの独立などもよくありメンバーの流動が激しいため、顔ぶれは安定しない。

◆ディックバルト
収穫の剣の団長。
2m越えの長身に無数の傷跡が残る鍛え上げた肉体の持つ歴戦のグレートシミター使いで、ゴールド3のランクを持つレゴール屈指の実力者。
冷静沈着で統率力にも優れ常日頃から高難度の依頼を熟し活躍しており、モングレルからも「デタラメみたいに強い人」と称される。
だが、戦闘時以外の頭の中はエロいことで占領されており、口を開けばなんかいかがわしいことを言おうとするド変態。手にした報酬も毎晩の娼館通いに注ぎ込んでいる性豪で、レゴールの全ての娼婦を抱いたとも噂されており、自己開発を含めエロいことに対する探究に余念がない漢の中の漢。
その雄姿と性に関する膨大な知識には多くの男性ギルドマンから畏敬の念を向けられているが、女性陣からは普通に気持ち悪がられている。でも罵倒されても悦び謝礼を出そうとするのでどうしようもない人である。


◆アレクトラ
収穫の剣の副団長。
パーティーの紅一点で、普段娼館通いで不在のディックバルトに代わって実質的にパーティーを率いている。
変態団長のフォローに回ることが多いようで呆れているが、彼女自身は結婚願望強めな乙女である。


◆バルガー
レゴールのベテランギルドマン。
モングレルも新人時代に世話になった古株で、酒や賭場など嗜むギルドマンらしいギルドマン。
私生活は若干だらしないが気さくで面倒見のいい性格をしており、若手へのアドバイスや訓練の手間を惜しまないため慕われている。
既にアラフォーで自身の衰えも自覚しているため引退も視野に入れているが、なんだかんだ新しい装備を衝動買いしたりしては現役を続けている元気なおっさん。
よく酒場でモングレルやアレックスたちと共に吞んでおり、モングレルの考えた遊びにも付き合ってくれる。


◆チャック
収穫の剣のギルドマン。
ギルドマンとしてディックバルトの姿に憧れその背中を追いかけているが、かなり無鉄砲で無茶な戦い方をするらしくアレクトラなど周囲は手を焼いている。
シニアキラー体質で高齢女性からは何故か可愛がられているが、若い女性からは普段のデリカシーの無い言動もあって避けられ気味。
そのため美人揃いのアルテミスと親しくなっているモングレルを僻んでおり、毎回猥談バトルを挑んでは返り討ちに遭いぶっ飛ばされている。


◇若木の杖

数年前にレゴールから王都へ移籍し、再びレゴールに戻って来たパーティー。
団長のサリーを筆頭に魔法使いが多く所属し高い能力を誇るが、同時にメンバーたちの癖も強い。

◆サリー
若木の杖の団長。
ゴールド3ランクの凄腕魔法使いであり、モングレルより少し年上だが見た目20代半ばにしか見えない若々しい女性。一人称は「」。
未亡人かつ一人娘のモモを持つ母親だが、非常にマイペースで独特なテンポでコミュニケーションをとるため掴みどころが無い。ある意味モングレル以上の変人。
興味の有無や好き嫌いがはっきりしており(炭酸嫌いでエールを注文するとわざわざ振って炭酸を抜いてから呑むため周囲からはドン引きされている)、なおかつそれを隠そうとしないため、パーティーメンバーも何かやらかさないかヒヤヒヤしている。
モモに対しては彼女なりの愛情をもっているものの、愛情表現が独特過ぎていまいち感動出来ないことが多い。
モングレルとは王都移籍前にレゴールで出会い何かと話をする機会も多く交流があり、レゴールに戻ってからも共同で依頼を熟すなどけっこう親しくしている。

光魔法の使い手で、強烈な閃光で魔物を失神させるなど器用なことをしており、その他の属性の魔法も幅広く補助的に使いこなしている。


◆モモ
若木の杖のギルドマンであり、サリーの一人娘。
成人しているが幼さの残る少女。母の影響もあって生真面目な性格になっているが、年相応に背伸びし自分を大きく見せたいせいで口が悪くなることも多い。
サリーの英才教育(周囲が適度にストッパーになった)のおかげで闇魔法を得意をしている。
ケイオス卿に憧れ独自の魔道具などを発明をしようと日夜頑張っているがいまいち成果は上がっていない。
王都移籍前にサリーの紹介でモングレルと出会っており、彼の発明家的面を見てある種の対抗意識を持ち現在は呼び捨てにしている。


◆ヴァンダール
若木の杖の副団長。
細身の長身かつ色白に白髪とちょっと病的で吸血鬼っぽい見た目の男性。
元サングレール軍人の亡命者で、捕虜や奴隷を経てギルドマンとなり、王都に移籍してきた若木の杖に誘われ副団長に落ち着いた、という割と波乱万丈な人。
気弱そうだが団長の奇行に対応できるだけの胆力はあり、パーティーメンバーからも頼りにされている。
元サングレール兵故近接系のスキルを持ち前衛としての能力が高く、戦闘では大きな鉤爪付きの籠手を愛用している。
本人は魔道具制作・整備を好んでおり、同好が多い今のパーティーを居心地良く感じている。


◆ミセリナ
若木の杖の女性ギルドマン。
歳若く気弱そうな風魔法の使い手だが、実戦や対人戦になると人が変わりちょっと黒い性格が出てくる。
レゴールでガラの悪いギルドマンたちに絡まれた際モングレルに助けられ、その後魔法の勉強を手伝いもしたがあまり成果は上がらなかった。


◆バレンシア
若木の杖の女性ギルドマン。
火魔法の使い手で物を燃やすことを楽しみにしており、討伐以外でもゴミの焼却依頼などを好む。
一方、男癖がかなり悪く、出会った男に情熱的にアプローチしすぐに関係を持つが短期間に同じ相手に求められることを嫌いすぐに離れる、という行為を繰り返しており、パーティーメンバーからも「いつか刺される」と苦言を呈されているが、当人は止める気はない。


◇最果ての日差し

本編で結成されたレゴールの新人パーティー。
サングレール人の血が入ったメンバーで構成されており互助会的な面もあるが、明るく真面目な振る舞いからギルドマンたちからは受け入れられている。同時にその独特の暑苦しさから一部から倦厭されもしているが。

◆フランク
最果ての日差しの団長。
若く真面目な青年だが暑苦しく、モングレルの素性を勝手に心配してパーティーに誘って断られても、まだ勧誘するなど若干KY気味。


◆チェル
最果ての日差しのギルドマン。
フランクの妹で魔法使い。


◇その他のギルドマン

◆ウォーレン
レゴールの若手ギルドマン。
真っすぐな青年で、鍛錬に励みつつ先輩からの指導を積極的に取り込み日々成長している努力家。
モングレルやバルガーなどベテランからもよく面倒を見て貰っており、漠然とギルドマンとしての栄達を目指していたが、戦争での経験を経て大地の盾への加入を目指すようになっていく。


ギルド関係者

◆ミレーヌ
レゴールギルドの受付嬢。
人当たりの良い美人で、モングレルとも顔馴染み。優しそうだが仕事は出来、バカ騒ぎするギルドマンたちをしっかりと注意出来る有能な人。


◆ジェルトナ
レゴールギルドの副長。
普段貴族街で動いているギルド長に代わってギルドを取り仕切っている。
仕事人であるがモングレルの希望に沿うような面倒だが利がある仕事を回してくれる柔軟性もある。
家庭があるようで娘がいる。


レゴールの市民

◆宿の女将
モングレルが定宿にしているスコルの宿を切り盛りする女将さん。
娘と幼い息子を育てている肝っ玉母さん。
数年以上部屋をとっているモングレルをもう客というか居候のような扱いをしており、部屋の多少の改造を許したうえで宿の手伝いやお遣いを頼んだりしている。


◆メルクリオ
レゴールにある黒靄市場で露天商を営む男。
モングレルとは顔馴染みで、彼が作ったアイデア商品を買い取って店に出している。
しかし、モングレル作の商品で一番の売れ筋はアダルトグッズになっているため、その仕入れをよく頼んでいる。


◆ケン
レゴールでお菓子屋を営む男性。モングレルからは「ケンさん」と呼ばれている。
非常に優れたお菓子職人で一見すると穏やかそうだが、自分のお菓子に絶対の自信を持っているため「私の菓子を食べてないのにレゴールにいる意味がわからない」「私の菓子の価値を理解出来ますか?」といった妙な方向に自信ある発言を冗談ではなく素で言い放つかなり変な人。
菓子以外眼中に無かったせいで店の経営が傾いていたが、モングレルやシーナたちのアドバイスを聞いて設備投資を始め、レゴール一のお菓子屋へと成りあがった。


ハルペリア貴族

◆ウィレム・ブラン・レゴール
現レゴール伯爵であり、レゴール街を治める領主。
チビデブハゲのパッとしない中年男性で、三男坊として生まれ本来なら継ぐはずもなかった領主の地位を兄二人の急死によって継ぐことになってしまった苦労人。
元々控えめな性格で領主としての仕事には苦労していたが、ケイオス卿の出現をきっかけとした領地発展を上手く後押しすることで国内有数の成長株として注目されるようになった。
発展を齎してくれたケイオス卿に強い感謝を抱いており、正体を知らないままでもその意思を尊重しようとしている。
普段は仕事に追われているが、たまにお忍びで街に出ておりケンのお菓子を食べたりしている。


◆ナイトオウル・モント・クリストル
王都に暮らす侯爵家当主でやり手の宮廷貴族。
細身だが鍛えられた長身にフクロウのようなギョロッとした目つきが特徴の男性。
レゴール伯爵とは色んな意味で対称的だが、彼とは長い付き合いで友人として気安く接している。


◆ステイシー・モント・クルストル
ナイトオウルの末妹。
幼い頃は病弱だったが回復した現在は非常に活動的な女性。
ブリジットとの交流をきっかけにレゴール領、そしてレゴール伯爵に興味を持ち、ナイトオウルの仲介で伯爵の婚約者となる。


◆ブリジット・ラ・サムセリア
レゴールの貴族、サムセリア男爵家の娘。ただし妾の子。
戦闘系ギフトを持っており、女騎士として腕を磨いてきたが自分の腕を活かしたいと一時はギルドマンになろうとするなど突飛な行動に出たりもした。
ギルドマンの道を諦めてから王都に向かうが、そこでステイシーの護衛騎士となり後に彼女と共にレゴールへと戻ってくる。
真面目で実直だがかなり天然気味で抜けており、見ていてちょっと心配になる感じ。


ハルペリア軍

◇月下の死神

ハルペリア軍内でも最精鋭とされる騎乗騎士部隊。
全員が共通のローブとマスク、巨大な鎌を装備しており、その不気味な外見から恐れられている。
各々が多数のスキルを保持しているらしく、その戦闘力は非常に高い。
普段から様々な任務を受け国中を駆け回っており、レゴールにも度々やってくることになる。

◆ギュスターヴ
月下の死神の一員である中年男性。
ハルペリア各地を回って活動しており、シュトルーベの亡霊の出現やサングレール侵攻の予兆を報せにレゴールへとやってくる。
任務に忠実かつ礼儀正しい人物で愛馬を大切にしている。
任務外では趣味でハルペリア各地の風景を絵に描いており、レゴールに来た際には互いの素性を知らぬままモングレルと会話することに。


その他

◆ケイオス卿
正体不明の発明家。
数年前からレゴール周辺の商家や工房に様々な分野の発明や知識を記した手紙を送りつけており、その画期的な発明によって経済を活性化させレゴールに発展を齎した人物。
本人に関しては手紙に記された名前以外に何の情報も無く、年齢・性別はおろか個人なのか、なんらかの集団なのかも不明。
だが、その影響力はハルペリア中が認めるところで、一部の貴族や商人がその正体を探っている。


◆スケベ伝道師
猥談バトルの際、モングレルが自身にスケベ雑学を教えたと語った謎の人物。
男女問わず広い性知識を持っているらしく、モングレルを介してその情報が開陳されている。
その知識に価値を見出した一部のギルドマンや貴族から密かに捜索されている。


◆シュトルーベの亡霊
毎年夏頃になるとシュトルーベ村跡地に現れ周辺のサングレール軍を襲撃している正体不明のナニか。
アンデッド系の魔物ではないかとも言われているが実態は謎に包まれており、対峙して生き残った者もほとんどいない。戦い方はおろか外見情報も一定せず、ただ只管にサングレール兵を殺し周辺の砦などへの破壊活動を続けている。
ハルペリアもその存在を認知していはいるが、サングレール軍を攻撃し侵攻を阻止してくれている存在なので下手に手出しはせず静観している。



追記・修正は風呂に入ってからお願いします。

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最終更新:2025年08月20日 21:55

*1 本作の世界観では、史実とは多少扱いが異なる。後述の用語を参照。

*2 ギルドマンの制度自体が口減らしや荒くれ者へのセーフティーネットに近い扱いの代物である。

*3 本人に言うと絶対調子に乗ってウザいから誉め言葉としては誰も言わないが

*4 このせいで関わりが薄かった本編以前ではアルテミス全体がモングレルへは塩対応気味だった。