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倉庫番

登録日:2026/02/02 Mon 10:05:10
更新日:2026/08/03 Mon 18:04:15
所要時間:約 7 分で読めます




倉庫番とは、

① 倉庫に保管されている物が盗まれないよう見張るお仕事。倉庫には食料など重要な物が保管されていることが多く、非常に重要な役目である

② 有限会社シンキングラビットから発売された日本発のパズルゲームである。
1982年にパソコン用のゲームとして発売され、後に様々な家庭用ゲーム機にも移植されている。

ここでは主に②について記載する。


概要


2D平面のシンプルなパズルゲーム。主人公を上下左右に動かし、倉庫(ステージマップ)内に配置された複数の『荷物』全てを「・」で表示される『到達点』に置くとクリアとなる。

公式サイトにも掲載されているルールは以下の3点。

① 荷物は1個ずつであれば押すことができる

② 2個以上の荷物を一緒に押すことはできない

③ 荷物を引っぱることはできない

…とまあ至ってシンプルなルールなのだが、その割には一筋縄ではいかない難しいステージが多く、数多のプレイヤーを悩ませ、人気作品となった。


難しさの理由

  • どの方向からも押せなくなってしまう、いわゆる詰みの形が生じやすい
例えば荷物を2×2で固めてしまうと、どの方向からも押せなくなって詰みとなる。壁際に荷物を並べて置いた場合も同様。
また1キャラ分の細い通路の両端を荷物で塞いでしまった場合も、中に入れないため押し込むことしかできなくなってしまい詰む。
その他にも「詰み形」が複数存在し、その形を作らないように動かさなければいけない。
しかし荷物が多数あったり通路が狭かったりと、上記の詰み形を誘発するような構造になっているステージが多い。

  • 通路の出入口が荷物の到達点になっていることが多い
プレイヤーが通りたい所に到達点や荷物の仮置き場がある事が多く、そこを適当に塞いでしまうと移動に大幅な制限がかかってしまう。というか最悪詰む。
「向こう側に行けたらクリアできるのに荷物が邪魔!」なんて形になって悶絶するのはよくあるお話。
この『片付け対象である荷物が片付けの邪魔になる』という部分に関しては、意図的にそうなるようステージ制作している旨が公式サイトでも言及されている。


ストーリー

初期作品のストーリーはそのまんま『倉庫に就職しました。倉庫を片付けましょう!』というもの。まあぶっちゃけパズルがメインなのでストーリーなんてあって無いようなもの。
家庭用作品では「一目惚れした女の子に渡すプレゼント代を稼ぐために倉庫のお仕事を頑張ろう」「軽自動車でナンパしたら振られたので高級車を買うために(以下略)」と時代を感じさせるストーリーも。


主人公

シンキングラビットから発売された製品では、主人公の名前は「ラビ」くんとなっている。公式サイトでの紹介文でも同様。
ライセンス契約で他社から発売された作品では、主人公の名前は「形助」くん、「ロム」くん等、作品ごとに異なっている。そもそも名前が無い作品も。
パズルがメインなので主人公の名前なんて(以下略


歴史

元々は制作者である今林宏行氏が自身の趣味でパソコンのプログラムを勉強していた中で「物を押す」という挙動に興味を持ち、その延長線上でBASIC言語にて製作されたものである。
と言っても最初から販売目的で作られたわけではなく、知人にプレイさせて楽しむ程度のものだった。
それがたまたまゲーム会社スタッフの目にとまり、「これは売れる」と言われたことがきっかけで会社立ち上げ・ソフト販売へと繋がっていった。

初期の作品は全20面で、カセットテープで発売されている。
クリアに関しては自動判定ではなく、全部の荷物を片付けた状態で特定のキーを押して判定するものだった。
また「ウルトラC」という名称のすり抜けられる壁のギミックが存在した…が、これに関しては不評だったのか後の作品では無くなっている。

2作品目以降はステージ数が増えたほか、クリア判定も自動で行われるようになった。
またステージエディット機能 が追加され、プレイヤーが自由にステージを作成できるようになった。雑誌等に新ステージの画像を載せて、プレイヤーがエディット機能でそのステージを作って遊ぶ…なんてことも行われていたようだ。今でいうDLCのようなものだろうか。
またステージの公募なども行われ、実際に製品版に採用されたステージもある。

後にファミリーコンピュータなど家庭用ゲーム機にも移植されるようになる。
この頃になると「一手戻る」などの便利な機能や手数(歩数)カウンターが実装されている。「ただクリアするだけでは物足りない」というコアなプレイヤーは、より少ない手数でのクリアを目指していたようだ。*1

また作品によっては従来のパズルに加えて
  • 2人プレイで早解き対戦
  • 時間や歩数に制限が設けられる
  • 「荷物を引っ張れる」「複数の荷物をまとめて押せる」などの特殊アイテムが登場
などの追加要素が加えられたモードがあることも。中には『これ倉庫番って名前で販売していいの?』というくらいにアレンジが入っているものも…。まあ流石にその頃になるとシンプルなパズルゲームだけでは売り上げが見込めなかったのだろうけど。

2000年以降は主にi-modeなど携帯電話向けの発売がメインとなる。
そして2015年以降はリニューアル版としてwindowsやiOS/Androidアプリ、PS4/switch用の作品が順次リリースされた。
リニューアル版発売前には昔からのファンから「はやくしろっ!!!!(俺の寿命的に)間にあわなくなってもしらんぞーっ!!!!」的なメッセージもあったとか。


海外展開

1988年には海外でも発売されており、その際の名称はそのまま「Soko-ban」。そのため海外でもこの名前で通じるようだ。現在発売されているPS4/Switch版は、ハイフンの無い「Sokoban」として販売されている。
PCゲームの販売プラットフォームであるsteamではこのゲームをベースとしたパズル作品が多数販売されており、「Soko-ban」「Box-Pushing Puzzle」という1つのジャンルとして確立されている*2
それ以外だと「Boxxle(ゲームボーイ版)」「Boxy Boy(PCエンジン/アーケード版)」「Warehouse Game(メガドライブ版)」という名称が使用されている。


ゲーム内ゲームとして


元々が2Dのシンプルなパズルゲームであり、また荷物(運ぶもの)と到達点(目的地)がわかればなんとなくでもクリアできる点から、RPGのダンジョン内のパズルギミックとして採用されることも多い。
有名なところで言えば、ドラゴンクエストⅢのエジンベア地下とか。
なおこういった部分に採用されるステージの難易度はかなり易しめになっている。


余談


  • 元のプログラムがシンプルであるため、フリーゲームや海賊版なども多数存在する。

  • 本作品に関しては、実に様々な会社から発売されている。公式サイトに掲載されている中から一部を抜粋すると…
 ・アスキー(MSX版)
 ・セガ
 ・メサイヤ(SFC版)
 ・ナムコ(アーケード版)
 ・ポニーキャニオン(GB版)
 ・Nintendo(Power倉庫番)
 ・花王(PC9801)
 ・伊藤忠商事
 ・ドワンゴ(アプリ版)
 ・スクウェア・エニックス(アプリ版)
 ・コナミ(アプリ版)

…錚々たるラインナップである。


追記・修正は倉庫の荷物を全て片付けてからお願いします。

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最終更新:2026年08月03日 18:04

*1 現行のアプリ版では、クリア時に取得する王冠の色が手数によって金・銀・銅の3種類から選ばれる。

*2 ゲーム検索時のタグにも「Sokoban」が使用されている