詰み

登録日:2018/10/24 Wed 14:43:30
更新日:2025/07/01 Tue 09:32:52
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詰みとは、元は『将棋』の用語。
相手の王手に対して、一切対処することができなくなる状態のことである。
将棋をあまり知らない人によくある誤解として「将棋は王将が取られたら負け」というのがあるが、実は「詰んだら負け」である。
より正確に言うならば、「取られそうな玉将(王将)を見捨てたら負け」という将棋のルールに則る。
こちらは自分の王に相手の駒が効いている状態で相手に手番を渡したとして、「王手放置」という反則(イリーガルムーブ)扱い。
まあ状況的には「相手の王手に対処できない」=「どうやっても次の一手で王将が取られる」状態なので「取られたら負け」でもそう間違いではないのだが。

ちなみに正しい手順を踏む事で次手に相手を詰みに至らせる事ができる手の事を「詰めろ」と呼び、この状態になった場合、相手は何とかして「詰めろ」を解除するか逆に相手側を詰ませに行くしかないのだが、どうあがいても解除できない「詰めろ」の事を「必死(必至)」と呼ぶ。

いずれにせよ、実戦では詰みや必死まで指されることは稀であり、敗色が濃厚になった時点で投了(降参)を行うのが一般的である。
一方で、与えられた盤面からルールに従って相手の玉将を詰ませる手順を考える「詰将棋」というパズルも存在する。

攻めをミスって逃げ場を残してしまうことを「詰めが甘い」と言い、世間一般でも「最後の肝心なところでミスを犯してしまう」という意味で使われる。

アニヲタ的には、コンピューターゲームでよく「詰んだ」等という言い回しをするだろう。
以下、主にコンピューターゲームにおける「詰み」について解説していく。


コンピューターゲームにおける「詰み」

対戦ゲームなどにおいては「相手を詰ませたら勝ち」という本来の意味で使われることもあるが、
主に「何をどうやってもその状況から逃れることができない」という対処不能状態のことを指す。「ハマり」とも。
更にこの状態でセーブデータを上書きセーブしてしまうと、それはいわゆる「詰みセーブ」となり、 実質データ消失と同じことになる
何十時間もかけて進めてきたセーブデータがこの状態になると、目も当てられない。
特にオートセーブ採用のゲームでこの手の悲劇がよく聞かれる。
手動セーブの場合、セーブファイルが複数用意されているならば、進行度合いによってセーブする箇所を分けるという方法で詰みを回避できる。

ゲームオーバー画面になる等、クリア不可能という事が分かる場合はまだ良い方で、
ゲームによっては「クリア不可能になっているのにプレイヤー側がそれに気付けない」場合もある。
この場合、多大な時間をかけていつまでも彷徨い続ける危険性がある。


おおよそ詰みと言われるのは以下のような状況。

プレイヤー側の戦力不足

一番一般的、かつ 一番どうしようもない詰み要因
ストーリーの節目になる強敵との決戦イベントで、その敵が強すぎて先に進めないというシチュエーション。
育成やアイテム補充でどうにかなる場合はまず詰みとは言われないが、「イベントボス以外とは戦えず育成やアイテム補充も不可能」だったり、
「育成は出来るが勝てない雑魚モンスターしか出ない」等、プレイヤー側の強化が不可能になると詰んでしまう。

特に、RPG系の作品における一騎打ちイベントは詰みポイントとして恐れられることが多い。
「特定のキャラと敵ボスで一騎打ち」等のシチュエーションになると、当然ながら当該キャラをろくに育てていないと事実上の『詰み』になり、
仮に育成し直すことで『詰み』を回避できる状況でも、レベル上げに多大な手間をかけないといけなくなることも。
逆にアクションゲームでは、プレイヤーの腕前次第でクリアできるようになっていることが多く、『詰み』に陥る作品は少ない。

また、これは上述の理由とは毛色が違うが、仲間を自由に解雇できる作品でストーリーが進んだ状況で仲間を全員クビにしたりすると、実質どうしようもなくなることもある。


フラグ管理ミス

「ゲーム進行に必須の要素(フラグ)が欠落したままでも、後戻りできない所まで任意で進行できてしまう」というパターン。
「本来なら自由に行き来できなければいけない場所で、行き来のためのアイテムを処分できてしまいにっちもさっちもいかなくなる」
あるいは「重要アイテムなのに なぜか店で売れてしまう 」ということもある。
意図的におかしな事をしなければ発生しない場合も多く、ミスにも気づきやすいが、中にはバグのせいでおかしなフラグ状況に陥ってしまう場合もある。
ただし、FC版DQ3の「はんにゃのめん勇者」のように通常のやり込みプレイの範疇で遭遇する可能性もたまにある。
項目内にある「ロマンシア」は、そういう状況にプレイヤーを陥れる事を明らかに意図的に狙ってゲームデザインしているという狂った特殊案件

バグが原因の場合は、メーカー側の修正パッチの配布やソフト交換等の対応が行われる事もあるが、
その場合も、データが正常化してそのまま進行可能になるか、バグったデータは使えず最初からやり直しになるかは状況次第。

シリーズ作品の場合こういうケースは改善されていく傾向にある(例としてポケモンシリーズは徐々に詰みに繋がりかねない制約が減っている)が、
これは逆に「ぬるくなった」等不満の原因になったりして難しい部分でもある。


ソーシャルゲーム全般

AP/BP/スタミナといった行動力は自然回復するし、基本的にクエスト/マップの攻略に失敗してもホーム画面に戻るだけなので詰みはほぼ存在しない。
じゃあホーム画面に行く前のチュートリアルでわざと失敗したら詰みじゃね?と思うかもしれないが、
クリアするまで何度でも復活できたりどんな下手なプレイをしても失敗しない設定になっていたり逆にそもそも負けイベントだったりと色々と詰み防止対策が敷かれている。
一応単純に難易度が高すぎて攻略できない(・敵が強すぎて詰み)ということは起きる。
が、それがゲーム進行上必須であるということは稀。ベレトとかデメテルとかフロストノヴァとかケルヌンノスとかの話はやめようね。
有償通貨によるコンティニューを搭載しているゲームが大半なので、それでゴリ押すことで突破自体は可能な場合が大半。

一方で、どんなタイミングでもキャラ廃棄機能を使って疑似的な詰み状態(≒プレイヤー側の戦力不足)に持っていくことが簡単なのも特徴。
無料のガチャポイントやゲーム内通貨などのリソースやアイテムを使い切り、手持ちキャラが全てからっぽの状態ではゲーム進行は難しくなる。
とはいえ外部要因である有償通貨でガチャれば戦力補填は可能だし、意図的にやらなければこの状態にはなりえないが。
特に昨今のゲームにはログインボーナスにより、完全に何もしなくてもリソースが補充されていくため、詰みに持っていく方が難しいだろう。

ソーシャルゲームで最も一般的な「詰み」はイベント関係でよく発生する。
イベントには開催期間という概念が存在しており、開催期間を過ぎるとそのイベントは2度とプレイできなくなる。
通常は戦力不足であったとしても、クリアできるまで時間をかけて戦力を整えればいいだけの話なのだが、
イベントの場合は開催期間が過ぎるまでに戦力を整えてクリアしなければならないため、戦力を整える時間が全然足りなくて詰んでしまうことがよくある。


主人公のロスト

主人公がキャラロストを起こした場合は、仲間キャラをロストした場合とは異なり、
セーブデータが消失したり使用不可能になるなど通常のキャラロストよりも重い(アーケードゲームにおける「ゲームオーバー」のような)ペナルティが課されることがある。


アナログゲームにおける「詰み」

アナログゲームは基本的にそれぞれのプレイヤーが勝利を目指すものだが、ゲームによっては「敗北条件」とされるものがある。
そして、ゲームの進行上どうやっても敗北条件を避けえないシチュエーションというものも存在する。
その場合は「詰み」ということができるだろう。
ただ、対立するプレイヤーの明確な作為でなされる詰みは要するに一番上で規定されている本来の「詰み」であるので、
ここではどちらかというと偶然によって成立する「詰み」について取り上げる。



詰みの意味が異なる物

対戦ゲームにおける「詰み」

他のゲームにおける「詰み」とは少々意味合いが異なるので別記。
格闘ゲーム等の対人戦で「詰んでいる」と言うと、大抵は「キャラ相性差が酷すぎて勝負にならない」組み合わせのことを指す。
要は「弱い方のキャラを使っているプレイヤーにとって詰んでいる状況」である。
この「詰んでる度」を格ゲーでは「ダイアグラム」と呼び、強い方のキャラ:弱い方のキャラの比率で表す。
例えばダイアグラム6:4だと前者のキャラが理論値では有利だが、プレイヤーの腕前でひっくり返せるぐらい、という指標である。7:3からが「詰み」と定義されることが多い。
概ね、一番酷くてもダイアグラム7:3ぐらいに収まる格ゲーは対戦バランスが良好、と言われる。
なお、この数字から勘違いしがちだがダイアグラムは「勝負の支配率」であって「勝率」ではないので、理想的なプレイヤー同士で7:3の組み合わせだと概ね 9勝1敗 ぐらいの差は出る。
「詰みダイヤ」として有名なスト2の「ガイルVSザンギエフ」が8:2ぐらい、と言うと大体指標がわかるだろうか。
この場合、「一応ガイルに接近さえできればザンギにも勝機はあるものの、理想的な立ち回りをされると接近することが非常に難しい」という意味で「8:2」が付けられている。
プレイヤーの操作精度が絡む手前、よほど簡単な操作だけで確実に勝てるでもない限り「10:0」が付くことはまずない。

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実は上述のガイルより終わってる組み合わせ。ダイヤは9:1
ガイル相手は辛うじてチャンスもあるが、ダルシム相手はそれより遥かに分が悪い。
リバーサル必殺技が無い上に、スクリューを決めても距離が開かないからザンギのジャンプ起き攻めが余裕で間に合う初代ストⅡにおいて、
スクリューを決める→相手の起き上がりにジャンプ弱攻撃を重ねる→スクリューを決める→ry
という10割コンボが存在しコマンドをミスらない限りハメ殺せるザンギエフだが、ダルシム相手にはまず最初のスクリューを決めるところが絶望的に困難なのである
  • ダルシムのしゃがみ中パン
開幕でやられたらガードしても距離を離される、遠近距離での牽制で振られるなどザンギ涙目の伸びるパンチ。
中遠距離でザンギが前ジャンプで避けたとしても、ダルシムは下記の立ち中キックが割と余裕で間に合います
  • ダルシムの立ち中キック
ザンギの前ジャンプの飛び込みや、垂直ジャンプの悉くを蹴り落とせる伸びるキック。
ザンギが攻撃を重ねて相打ちに持ち込んでも当然のごとくヒットバックにより距離が開くので、ザンギは近づく事はとてつもなく困難
  • ダルシムの弱ヨガファイヤー
ガードすれば当然体力を削られる。前ジャンプで避けながら飛び込もうとしても上記の立ち中キックで落とされる。
垂直ジャンプで避けようにもザンギの当たり判定の問題があり
しかもこのヨガファイヤーなんと、攻撃判定が上にやや広いという。この問題で、安定して垂直ジャンプで避けるのは不可能に近い

ダブルラリアットで空かす?ダルシムのスライディングやしゃがみ中パンが確定します

他にもダルシムの手札はあるという恐ろしさ。
ザンギはスクリューを決めればそのままハメ殺せるのだが、徹底したダルシムにかかるとガイルのソニック固めが優しく見えるぐらいに近寄らせてもらえないのだ
これに対してザンギが勝つにはダルシムがしゃがみ中パンを開幕で振ってくるのを信じ、運を天に任せて前ジャンプで距離を詰めてスクリューハメに持ち込むか
ダルシムのしゃがみ中パンや立ち中キックに、未来予知に等しい精度で攻撃を合わせて潰すぐらいしか無い。

  • ザンギエフVSエドモンド本田 (初代ストリートファイターIISFC移植版)
驚愕のガチ10:0。大人気となった初代ストⅡのSFC版、そのベータROMでのみ確定する事態で「アーケード版にもできるverがある」などという都市伝説の元にもなった。
このベータ版SFCストⅡ、ラウンド開幕の間合いとスクリューパイルドライバーの間合い・本田の投げ被弾間合いの兼ね合いで開幕と同時にスクリューに捉える事ができる。起き上がり必殺技の起きないこのゲームで、できてしまう。後は本田の起き上がりにザンギがスクリューハメすればKOになってしまう。本田は何をしても負けるというか、何の操作もできないまま負ける。

ダイヤは9:1マッスルパワー側が頑張れば8:2ぐらいのダイヤになるかもしれんが
まずジャンヌのオーラバードで飛ばせて落とす戦術と、フラッシュソード連発で近寄らせない戦術がマッスルパワー側に辛い。
一応はマッスルパワーにも判定の強いジャンプ強キックや、しゃがみ弱キックからの永久コンボがあるが、
フラッシュソードの判定を読んだ間合い管理や、先読みジャンプ回避してからのジャンプ攻撃などで読み勝ちしないと熟練したジャンヌに勝つのは困難。

実際は詰んではいないが、ジャンヌがひたすら無敵対空技の「フラッシュソード」を振り続けるだけで、マッスルパワーは 一切何もできなくなる 。とネットで言われていた時期すらある。

  • レイVSマーストリウス(ファイターズヒストリーダイナマイト)
ダイヤは9:1。これも接近が難しいというのが理由。
基本性能が高いレイに飛び道具を連射されると、体が大きい上にジャンプ性能も低いマーストリウスはそれを回避して距離を詰めることが難しい。
しかもマーストリウスは弱点が足に設定されているため、何度か避け損ねると気絶してしまいせっかくの苦労が無駄になる。
レイ自体は強キャラではあるが弱点が上半身と大きいため、、接近さえできればワンチャンはあるが、それがとにかく難しいというだけでここまで差がついてしまっている。

ダイヤ 9:1
キャラ相性差が云々の前に、片や格ゲー史上最強クラスのぶっ壊れ、片や「ゲームに参加できていない」*19という、
根本的なキャラ性能が違いすぎて勝負にならないという酷すぎる組み合わせ。
戦国陸上名誉顧問(オクラ)VS農民(バナナ)の格の違いがコレである。
一応ゲーム自体がかなりの理解と練度を要求してくるうえ、毛利は設置技などを使いこなすトリッキーなキャラなので、
初心者の毛利で熟練者の伊達を倒せるほど甘くはないのだが…。

そもそもろくな対空技がないキャラ全般がペット・ショップに対しては非常に不利な戦いを強いられるのだが、
その中でも特にカーンは詰んでいる組み合わせとして有名。
ダイヤはやはり 9:1
試合開始直後、ペットショップが浮上すると もうカーンには手を出す術がない というレベル。

ダイヤは9:1。スマブラシリーズでもトップクラスの詰みダイヤ。
そもそもシークの性能が遊撃隊に次ぐということもあり、リーチも火力も立ち回りもあらゆる点でクッパはシークに勝てない。
さらにシークはクッパ専用の即死投げコンボを持っているため、 一度掴まれたらそこで終わり
一応「理想的なプレイヤー同士のタイマン」での話、かつシークはあまりの素早さから扱いが難しいキャラの一人なので、
乱闘やカジュアルプレイだとまた話が違ってくる可能性はある点に注意。
むしろアイテムあり乱闘の方がシーク有利じゃね?という意見も一部あるが

デデデは下投げは吹っ飛ばす距離が%問わず一定なため、マルス以上の重さがある相手には下投げ→ダッシュ→掴み→下投げ→ダッシュ→掴み…といった具合にとても簡単なループコンボが決まる。
そして一部のキャラにはこれが完全に永パになってしまうため。やろうと思えば0%から試合が終わるまで続けることもできる
基本的に当該キャラがこの投げ連デデデを相手にするのは誰でもきついが、その中でも特に厳しいのが喰らい判定が大きく飛び道具も一切持たないドンキーコング。
デデデ側は2回掴みを通すだけで勝ちなのに、ドンキーは近接キャラゆえ掴みの間合いまで近づく必要があって試合中全く掴まれないことは不可能に近く、本当にどうしようもない。
一応デデデ自体は鈍重なパワータイプ故の立ち回りの弱さ故に付け入るスキがないわけではなく、ドンキー側も死に物狂いで主導権を握り続ければ勝ち目がなくはないため、ダイヤグラム的には7:3程度には収まっているのだが、掴みを連打するだけでほぼ封殺できるというお手軽さ、そしてデデデ自体は全体でみると精々中堅キャラでしかないため、ドンキーから見たときのあまりの理不尽さからしばしば話題になる「半詰み」である。

  • 灌頂玄信VSエミリオ・ミハイロフ (サイキックフォース2012)
あくまで同レベルのプレイヤー同士の対戦という条件であるが、ダイヤ9:1の組み合わせと言われている。
エミリオも一応強キャラではあるのだが、「手軽に使える広範囲攻撃がない」という弱点を抱えており、
玄信の繰り出す設置型機雷「連炎符」に対抗する手段がない。
そもそも玄信は1強クラスの最強キャラであり、誰と戦っても強いのだが、他のキャラなら対抗手段が存在するため、ここまでの差はつかない。

特定の条件下で発生する理不尽極まりない 元9:1 。イタリアステージで両者を先鋒に設定すると発生。
このステージ対戦開始時に両チームの先鋒が画面奥の桟橋から手前の浅瀬へ飛び降りる演出があるのだが、
着地が早い庵が着地が遅い鎮よりも先に動けるようになるため確定で即死コンボの始動が入ってしまう。
かつては体力が10割持っていかれる前にお手玉コンボが途切れるため辛うじて9:1に留まってはいたものの、
削りKO目前まで吹っ飛ばされた上で本作最強クラスの庵を相手にしないといけなかった ため、限りなく10:0に近いとも言われていた。
…が、2023年10月下旬の現役勢により確定即死コンボ(まれにセットプレイ込み)が発見され、ついに 10:0 となった。
庵の対戦前のセリフ「 すぐ楽にしてやる 」はまさにその通り。
飛び降りる演出は先鋒同士の対戦の時のみに発生する為、鎮を使う側は鎮を1番手にしないことで回避は可能。

ダイヤ9:1だった。世紀末甚だしいAC北斗でも屈指の厳しい組み合わせ。
永久コンボ「バスケ」の発祥元であるとはいえ弱キャラであるマミヤに対してトキは高い性能を誇るため、触られたら負けとまで言われる理不尽仕様。
しかもトキは食らい判定が他キャラに比べ若干小さいため、特に不利とされてきた。
だが研究が進んだ結果トキ相手のバスケも安定するなどしてマミヤの方が盛り返し、現在は8:2ぐらいとされる。
で、変わって最も厳しい組み合わせとなったのが…

ダイヤは9:1
機動力が低く研究しても伸びしろが少ないハート様に対して他キャラはそれ以上のペースで発展していくため、このように無惨なダイヤに。
熟練したユダにより徹底してけん制され続けると触ることもままならない。
だがハート様はそもそも使い手が少ない上に関東に集中している関係で対策が難しいらしいので、
持ち前のバ火力とあいまって番狂わせを起こしやすく、そもそもダイヤがあてにならないと恐れられている。

  • 椎名一重VSチャック=ルイス(餓狼伝 Breakblow Fist or Twist)
キャラ相性の問題で最悪に詰んでいる。ダイヤは9:1
当身*20を持つ日本拳法の椎名一重に、ボクサーのチャック=ルイスが手を出せないと言う組み合わせ。
椎名は左パンチ・右パンチ・左キック・右キックへの四種の当身を持ち、相手の当身不能打撃(頭突きや膝など)も加えて五択の読み合いをする必要がある。
この五択の読み勝ちを毎回するのは人間では不可能なのだが、この組み合わせに限っては別。なんとチャックの攻撃は左右パンチの二択しかないから。
しかも通常の当身の突破力は0(突破力とはスーパーアーマー的な数値で最大100で最低0。これが0だと相手のどんな攻撃にも絶対よろける)で、
読み間違えた場合に怯むリスクもあるのだが、なんと椎名の当身の数値は結構高い40
当然、当身の成立条件は厳しいが故にそこそこ威力も高い。更に椎名は通常の打撃の隙を当身でキャンセルする使い方も出来る。
ありとあらゆる要素がチャック側に逆風となっており、超人的な読みをしない限り覆せない相性差がある。

なお、このゲームだが他にも詰んでいる組み合わせがあり、お互いがゲームに習熟した前提で考えても性能差を覆せないダイヤがある。

松尾象山、力王山、久我重明、クライベイビーサクラ、グレート巽VSそれ以外のキャラ全部*21
原作で強者だった設定がゲーム中にしっかり再現されており、上記五人は性能が頭一つ以上抜けて強い。最低でも9:1が付く。

範馬勇次郎VS他のキャラ全部。
範馬勇次郎の別格すぎる性能の問題で9:1……どころか10:0が付くレベルのダイヤ。
超絶的なガードができるなど人外の読みが出来たとしても、このゲームの仕様上、
攻撃をくらいながら、相手に攻撃を当てる事が可能なのでしっかり攻撃を見てからお返しする勇次郎側に、ダメージレースで勝つ事は不可能。

なお『餓狼伝 Breakblow Fist or Twist』の名誉の為に言っておくと、
対戦格闘ゲームとしては原作再現をしながらも非常にバランスの整ったゲームである。
意図的に異常に強くされた範馬勇次郎や、異常に弱くされたヤクザ、チンピラ、久保涼二はともかく、
原作再現通りにされた松尾象山、力王山、久我重明、クライベイビーサクラ、グレート巽はこの五キャラ同士なら普通の読み合いができる対戦になるし、
それ以外のキャラ同士でも、どんな組み合わせでも良い勝負になる(上述の椎名vsチャック以外は)ので対戦ツールとしては上等なゲームである。

当たり判定の小ささ、二段ジャンプによる空中制御以外が圧倒的に低性能すぎる問題で他キャラに詰んでいる
単発火力の低さ・コンボの安さ・防御値の低さ、リーチの短さによる攻撃判定の弱さ(全通常技が他キャラの小足以下)・対空技が皆無・ハイパーコンボの全てが低性能(暗転の遅さ、発生の遅さ、無敵が無いとか威力が低いとか)
などなどの結果により、キャラランク最下位のコブンやダン相手にすらダイヤグラムが3:7だとか2:8だとか言われているレベル。
しかも4強の一角であるセンチネル相手だとダイヤ0:10で完全に詰んでいるとも……。
このぶっちぎりな性能の低さにより、ロールちゃんという専用ランクが存在する。

とまあここまでは完全に詰みではないのだが、以下のように完全な詰みも存在する。存在してしまう。


慶寅がしゃがんだ時点で「勝負あり!」
慶寅側は本作屈指のぶっ壊れ突進技「壱の太刀 撫子」(中版)としゃがみ中斬り(おにぎり)の2つだけで炎邪側の全ての行動を潰せてしまう。
炎邪はハイリスクハイリターンの博打技「六道烈火」の成功に賭けるしかないが、失敗すれば永久確定だし、
そもそも「ナデシコッ!」とおにぎりで門前払いされるので博打を打つことすらできない。ぐるじお・・・

始めに言っておくと、ミナは上記のオクラとか鳥みたいな突き抜けた強さのキャラではなく、キャラランクも精々中堅程度である。
しかし飛び道具主体の遠距離戦キャラという性質上、一部のキャラに対しては圧倒的な力を持つキャラでもあるのだ。
特にタムタムと骸羅の2名はミナに後退を許したら最後、とにかく近づけない。開幕に攻撃を当てられなかったら勝負あり
ちなみに妖怪腐れ外道も詰んでいると思われがちだが、上記2名と違って中~遠距離から攻撃できる技や部分無敵の移動技があるので、
キャラ対をしっかりすれば互角以上に戦える。ただしキャラ対を知らないと地獄絵図。

こちらも10:0。かのゲーメスト公認の詰みダイヤ。
豪鬼側が開幕バックジャンプ→斬空波動拳を連発するだけでザンギエフ側は何も出来なくなってしまう。
『ZERO2』には前転やブロッキングなど防御側に有利なシステムが存在せず、バニシングフラットでも一発しか飛び道具を消せない一方、
この頃の豪鬼はバックジャンプからでも斬空が打てたためザンギエフ側は豪鬼に近づくことさえ許されない。ZEROまでのザンギは極端なダイヤばっかりである

  • 博麗霊夢VS雲居一輪&雲山 (東方心気楼体験版)
こちらも10:0
このゲームには時間切れになった際に体力の残りの多さではなく「観客からの人気の多さ」で勝敗が決まるというシステムがあるのだが、
これは目立った攻防に競り勝ったりするまでもなく、ただ技を出しているだけでもある程度溜まる。

体験版では霊夢の対空打撃技「空中昇天脚」は昇天脚→昇天脚がコンボになるほどやたら隙が少ないのだが、
これを画面上方で連打していると画面外から降りてこずに技を出し続けていられる。
この状態の霊夢は技を連打し続けているのでたとえ画面外で空振り続けてようが人気が溜まっていくのだが、
一輪はこの状態の霊夢に届く技もなく、霊夢より早く人気を溜める手段も無い。
つまり、霊夢より人気が少ない状態で時間切れを待つしかない。敗北確定。
普通のゲームであれば「詰み状態に陥るまでにワンチャン」とか「有利側が操作をミスってワンチャン発生」とかがあり得るので厳密な10:0はそうそうないのだが、
このケースに限っては厳密に10:0である。
一輪がガチの近接タイプであり霊夢が開幕ジャンプする前に触る事が不可能であること、そうでなくても霊夢の方が機動力に優れて追いかけっこしても追いつけない事、
このゲームの操作方法が技を出すのは「出したい技をセットした方向キー+技ボタン」だけのモダン仕様あり、
熟練者でなくても操作ミスをする可能性が殆ど無い事から、初心者でもほぼ確実に10:0を再現できてしまう。

対戦ツールとしての人気も高いポケモンは、対戦プレイヤー間では前述の「詰み」とはまた違った意味で用いられることも多い。
相手のポケモンに対し、ダメージソースになる技がすべて「効果がないようだ」として完全無効となり、対抗手段が一切ない状況を指して「詰む」と言われる。
例えばダメージソースが「どくどく」しかない耐久型がどくタイプはがねタイプや特性「めんえき」のポケモンに対して為す術がない、
攻撃技を「ねっとう」に絞った結果特性「ちょすい」や「よびみず」のポケモンに一切ダメージが通らなくなる等。
自分側の最後の1匹の持ち物がこだわり○○で技が固定化され、相手のポケモンに無効化される*22パターンもある。



厳密には詰みではないが、詰みに近い物

ゲームクリアは可能だが、「望む状況に行くのが不可能になった」場合や、「進行方法がどうやっても分からなくなってしまった」場合など、
正確には詰みではないが、プレイヤーの主観からすると似たような状態。

前者は分かりやすい物で言えば、
「図鑑のコンプリートが不可能になった」
「隠し要素のフラグ立てに失敗した」
「複数EDがあるゲームで、望むEDを迎える事が不可能になった」
等が該当する。いわゆる「取り返しがつかない要素」。
こうなった場合はその周回は無意味なものになりがち。ゆえにもう1周遊べるドン!が基本。
これについては該当するゲームが多すぎる為、詳細は省略する。

後者は先に進むための謎解きがあまりに難しく、フラグが立てられずに詰むというパターン。
近年はインターネットの発達で攻略情報があっという間に出回るためそこまで詰むことはなくなったが、古いゲーム(特に黎明期のPCソフト)だと、
少ない容量でプレイ時間を稼ぐ為に謎解きを難しくした結果、やりすぎてこういった事態に陥る事も多い。
特にコマンド入力式のADVでは、それまで求められず、しかも一般的ではない単語入力が必要な場面では、
どうやっても答えが分からず詰んで諦めたプレイヤーの話がよく聞かれた。

クリア方法に気づけない場合の例



詰み防止

こうした詰みを回避するためのシステムや救済措置も、ゲームによっては導入されている。

典型的な例はRPGのレベル上げだろう。
当時、ゲームの難易度が高いのが当然だった時代に、
下手な人間でも時間をかければクリアできるとしてRPGが幅広くヒットする下地を作った。

バイオハザード4では内部的にゲームランクが上下し、コンティニューすると敵が弱くなるなどの救済措置が存在している。

近年のゲームでは「ここでセーブすると詰む可能性があります」などシステムメッセージで別のセーブを推奨するゲームもある。
また、プログラムの欠陥で詰みが発生した場合ゲームの評判に関わるため、アップデートによる修正が早急に実施されるようになった。

関連用語

  • 「フリーズ」「ソフトロック」「ハードロック」
バグや高負荷などによりゲームが停止すること。
「ゲームのエンジンは停止せず正常に進行するが、ゲームの設計上の問題により進行不能になる」詰みとは区別される。
ただし人によって定義があいまいで、詰みをソフトロックに含める人もいる。


漫画・アニメ・ライトノベルにおける「詰み」

想定の範囲において、敵対者を絶対に殺害できる場面で勝ち誇るように出てくるなど、
決め台詞 として外連味があるので、能力バトル系なんかにおいて時々、キャラの台詞として使われる。
または絶望的な状況で、詰んでいるなどとナレーションで言われる事もある。
しかし、詰みと言われても相手が投了する事はまず無い、基本的に負けたら死ぬんで諦めるわけにいかないからしょうがない。




つみです
ついきしゅうせいしてまいれ

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最終更新:2025年07月01日 09:32

*1 皇帝のLP0死によるパーティー内継承はこの限りではないため、年表を同一キャラで埋め尽くすプレイは可能。

*2 狙ってLPを0にすることで意図的にキャラを死なせるプレイング。皇帝継承やパーティ入れ替えのために通常プレイでも多用されやすい。

*3 元々『外伝』はユニット数が少なく、この時点でアルム軍には最大でも15人しかいない。

*4 入って上に1マス動き、右の突き当りまで歩いた地点。

*5 このバグは「HPが動かない」ではなく「減らない」だけなので、回復行動を持っている彼のみバグから抜け出せる可能性がある

*6 ルカニに完全耐性のあるゲマとスカラを使ってくるブオーンは無策だとダメージが小刻みになりやすく、2047に引っ掛かる可能性が高くなりやすい

*7 青年期後半にコレクターアイテムとして入手できる『イブールの本』が無いとイブールが倒せないという噂もこのバグが遠因にあると思われる

*8 初代では「ネコにこばん」を自力習得するのはニャース系列のみ。更に赤版では野生で出現しない。わざマシンがあるものの、入手にはなみのりが必要。

*9 HGSSではひでんわざを覚えたポケモンを逃がすのに制限があるが、通信交換すれば手放せてしまう。

*10 入れ替え式の戦闘ルールで自動発生する交代以外で交代・逃走すらできなくなる

*11 GCのポケモンボックスから別のソフトのポケモンを引き出すには図鑑の捕まえた数が100匹を越える必要があるので、それまでは『なみのり』を覚えたポケモンを直接引き出すことはできない

*12 ただし、なみのりのひでんマシンはバランスバッジを手に入れた直後に貰えるようになったので、ミズゴロウを選んでいれば一匹だけでも問題ない

*13 野生のケイコウオとの遭遇にはつりざおが必須だが、交換で手に入れればつりざおは必要ない。

*14 コイキングを進化させられる数を持っていると、ギャラドスはなみのりを覚えられる。なお、コイキングのレベルはこちらの出すケイコウオと同じになる。

*15 オーディン戦を除く

*16 シャッフルダンジョン、テーブルマウンテンの17階など

*17 外部ツールではなく、ゲーム内で用意された公式チート

*18 RTAプレイヤーにはこれを制御して回収速度を上げる人もいる

*19 このゲームの対人戦で勝つために必要最低限の基準を満たしておらず、あまりの弱さからプレイヤーからこのような言われ方をされている。

*20 ゲーム中では「キャッチ」となっているが、分かり易さを重視して俗称で呼ぶ

*21 バキからのゲスト参戦である範馬勇次郎を除く

*22 地面技で拘ったら後続が飛行タイプor飛行テラスタル、風船で空かされるなど

*23 それ以前からクリア画像はネット上に上がっていたし、主にPCゲームで理不尽な謎解きアクションが何だかんだクリアはされてきたので、クリアしている人自体はいたと思われる。

*24 一応チラッとヒントらしき日本語での単語は出るのだが、使用するシーンまで覚えているかどうかという点と、そもそもその使用するシーンで「何をすればいいのかのヒントがない」という複合要素まで関わってくるため非常に厄介。

*25 あえてヒントがあるとすれば説明書内にあるアイテム名らしきものに含まれている「漢字」。わかるか。

*26 史実における国外への人口流出を再現したらしい

*27 地面の輪郭がほんの少し違う点しかヒントと呼べるものはない。

*28 必須ステージのみを最短ルートでクリアすると最小で50個は集まるが、それ以外のシャインは100%クリアにしか関係しない