エナジーライガー(ゾイド)

登録日:2011/01/13(木) 18:10:21
更新日:2025/07/15 Tue 22:29:52
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「エナジーライガー」とは、トミー(現:タカラトミー)の展開する『ZOIDS』に登場する機体である。


【機体概要】


スペック

番号:EZ-072
所属:ネオゼネバス帝国
分類:ライオン型
全長:28m
全高:12m
重量:160t
最高速度:660km/h

武装
エナジーチャージャー
エナジーウイング×2
グングニルホーン
2連装チャージャーキャノン
AZエクスブレード
チャージャーガトリング
エナジークロー×4

必殺技

・ウィングスラッシュ
エナジーチャージャーのエネルギーをエナジーウイングに集め、擦れ違い様に敵を斬り裂く。

トライホーンシールド
頭部のグングニルホーンから発生させるEシールド。


【設定】

ネオゼネバス帝国軍がライガーゼロと同型の野生体をベースとして開発したライオン型ゾイド
……が、角といい翼といい、ライオンに見えないことに定評がある。むしろ魔獣がt……げふんげふん。
当初はセイスモサウルスの護衛用として開発されたが、その高スペック故か皇帝直属の親衛隊用のゾイドとなる。

共和国側がゼロに換装による柔軟な戦況対応能力に価値を見出だしたのに対し、帝国側はゼロ野生体の持つ強靭な核の耐久性に着目。より高い火力を獲得出来ると考え、様々な高出力兵器を搭載し、完成したのが本機である。

本機最大の特徴は、背部に搭載された「エナジーチャージャー」である。
このサブジェネレーターの搭載により、本機はその核の耐久性も併せてより高い出力を実現。その結果、ライガーゼロフェニックスシュトゥルムフューラーをも凌駕する圧倒的な機動性、ブレードライガー以上の攻撃力を持つ、それまでのゾイドと一線を画す高性能機となった。


唯一の欠点は、そのエナジーチャージャーが未完成の為、最大出力での連続稼働時間が最長10分と非常に短い点。(ただしあくまで「最大出力」での話)

「10分? …長過ぎるな。この性能なら3分もあれば充分だ」




また、様々な武装を積み込んだ為、ゼロパンツァーをも越える大型且つ重量級の機体になってしまった。

ピアースの機体と交戦したことのあるZOIDS SAGA ONLINEの主人公は「ライガーの王」とエナジーライガーを評しており、ヴォルフがこの機体で現れた時はレイ・グレッグ達に撤退を勧めていた。



【活躍】

バトルストーリーでの登場は共和国軍のキメラ要塞攻略戦から。
付属のバトルストーリーではライガーゼロフェニックス数体を瞬殺し、ファンブック5ではライガーゼロと凱龍輝を一度に撃破してその恐るべき強さを見せつけた。
その後のヘリックシティ奪還を目指す共和国軍とネオゼネバス帝国軍の最終決戦では、因縁の相手であるレイのライガーゼロフェニックスと一騎打ちを行う。
しかし両機の性能差はエース中のエースであるレオマスターの腕を持ってしてもどうにかなるレベルのものではなく、戦いは一方的なものになった。
その機体性能の差は目の前で死んでいった無数の仲間の想いを背負っているはずのレイですら心が折れるレベルだった。
そこへ急遽ライガーゼロ用に調整されたジェットファルコンが飛来、レイのライガーゼロと合体してライガーゼロファルコンとなり、最後の対決にもつれ込んだ。

付属のバトルストーリーでは一瞬の隙を突かれてゼロファルコンのバスタークローが突き刺さり敗北。
だが同時にエナジーチャージャーも暴走を開始してしまった。
このままではヘリックシティを丸ごと消滅させるほどの爆発が起こる。
ヴォルフは罪のない国民を救うために少しでもヘリックシティから離れようとするが、致命的ダメージを負ったエナジーライガーが出せるスピードは時速30kmもない。
そこでレイは「元々ジェットファルコンはエナジーライガー用のサポート機として開発された」という点に全てを賭け、エナジーライガーにジェットファルコンを接続、エネルギーを吸い上げて天に向けて放出した。
そのエネルギーはデスザウラーの荷電粒子砲を遥かに超える威力だった。

ファンブック5では展開と結末が変更され、驚くべきことにライガーゼロファルコンに対しても終始戦いを有利に進めた。
ライガーゼロファルコンが頭部の装甲をえぐられる程のダメージを受けたのに対して、エナジーライガーの被害はバスタークローが僅かに掠っただけ
性能差こそ縮まったがそれでもエナジーライガーの性能が勝っており、レイもエナジーライガーの撃破は断念している。
また別の場所で行われた共和国軍と帝国軍の最終決戦では、デスザウラーやデススティンガーとの連携にセイスモサウルスの援護が加わることで、ゴジュラスギガや凱龍輝を最前列に置いた共和国軍の総攻撃を防ぎきって最終的に敗走させており、帝国軍の切り札と呼ぶに相応しい活躍を見せた。



【機体バリエーション】

●エナジーファルコン
ある意味エナジーライガー本来の姿。サポートBLOXの「ジェットファルコン」と合体した形態。
しかし、ネオゼネバス帝国の高圧的な態度に開発した「ZOITIC社」が反発。ライガーゼロ用の改修を施し、共和国側に提供した。
しかしこれは、既に完成した機体に改造を施しただけの機体である為、まだエナジーライガーとの合体機構は残っている。
もしこの2機の合体に成功した場合、既存のあらゆるゾイドを凌駕する、別次元の化け物が誕生する。特に火力はデスザウラーの荷電粒子砲に匹敵するとも。
FZ(フューザーズ)版のジェットファルコンには念願の合体用パーツが同梱され、幻の最強形態を再現できた。
余剰パーツいっぱいだけどな

●エナジーレイライガー
アニメ『ゾイドフューザーズ』に登場。BLOX「レイコング」とユニゾンした姿。
しかしユニゾンした割に、追加されたのがミサイルランチャーのみと正直しょっぱい。デザインの方も背中から腕が生えていてぶっちゃけダサい。
一応、同作のレイコングは「強力だが時折制御不能になるエナジーライガーの外付けサブコントロールシステム」とされているので、ミサイルはオマケということだろう。多分。
実際、ユニゾンによって未完成だったエナジーシステムを常時フル稼働させられるようになっており、少なくともスペックは飛躍的に向上していると思われる。
なお、レイコング自体はエナジーライガー専用のサポート機というわけではなく、海外版パッケージでは帝国版ライガーゼロとユニゾンした写真が掲載されている。

●エナジーストーム
キットのインストにあるレーザーストーム&シザーストームのユニゾン機体。
ガトリングが3つもある凶悪機体で、レイライガーよりはるかにカッコイイ。

●スティルエナジー
エナジーストーム同様、キットのインストにあるスティルアーマーのユニゾン機体。
こちらはソードレールキャノンで砲撃力を強化してるが、見た目はユニゾン前とあまり変わらない。



【余談】

●強さの秘密
この機体の登場により『ZOIDS』の舞台となっている「惑星Zi」に関して、とある事実が発覚した。
それは、惑星Ziの大気中にはタキオン粒子が存在する
ということである。
詳しくはその道の人に聞いて欲しいのだが、タキオン粒子とは要するに超光速で運動する粒子であり、SF作品に登場したりする。
平成ライダーシリーズのファンであればクロックアップと言えば伝わるだろうか。
本機のエナジーチャージャーはそのタキオン粒子を利用しているらしく、その圧倒的スペックはこれが由来らしい。
エナジーライガーマジパネェ……

●主役になるはずだった悪役
「完全新規の悪役ライガー」というアニメシリーズでは割と珍しい立ち位置のエナジーライガーだが、40th Anniversary ZOIDS版ライガーゼロフェニックスの説明書に掲載されたスタッフの解説によると、当初『フューザーズ』の主役機は本機が務める予定だった
しかし、玩具の開発スケジュールがアニメ放送に間に合わなかったため、既にデザインが完成していたゼロフェニックスとゼロファルコンにその役割が回ってきたようだ。
考えてみると、「ごく短い間だけ最強クラスの能力を発揮できる」というのは中々主人公らしい設定である。
やけに多彩なユニゾンが用意されているのは主役だった名残りだろうか。


【キット】

タキオン粒子が…
出るわけない

チューブを使って背中のポンプと接続することで、空気をウィングか武装に送る事が出来る。設定とは裏腹に空気でウィングがふわふわ動くのでなんかかわいい。
その一方で武装の方はかなりの速さで豪快に動く。
優れたギミックを持っているのだが、発売から20年以上経っているため、現在では経年劣化によりチューブが非常に切れやすくなっているのが難点である。
ちなみにポンプユニットが首の付け根を兼ねているので、安易に取り除くと戻せなくなる。

最初は色味の違う2種類の赤を使ったカラーリングで発売され、後のFZ版は黒と赤のツートンカラーに変更された。





追記・編集はエナジーチャージャーを背負いながらお願いします。

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最終更新:2025年07月15日 22:29