獣王グノン(ロトの紋章)

登録日:2012/02/08(水) 22:21:33
更新日:2025/05/06 Tue 19:35:22
所要時間:約 4 分で読めます





敗者の弁など聞く耳持たぬっ! …死ねいっ!


獣王グノンは漫画ロトの紋章に登場するモンスター。


【概要】

異魔神の配下の四大魔王の一人。
全身を分厚い毛皮で覆われており、背中には翼も生えた、まさに獣の王というべき姿。
顔が犬っぽいのがチャームポイント。

荒々しい残忍な性格に加え、愛用の武器に傷をつけたり、捨て身で敵の動きを止めた部下であろうと、容赦なく切り捨てる冷徹さを持つ。
その一方、リバイアサン解放で自軍にも被害が及ぶことへの危機感を抱いたり、アルス一行を人間から孤立させた上で数の力で圧倒する狡猾さ、ポロンの説得を逆に利用して自軍の士気を高めるなど、決して脳筋ではない面も見せている。

なお、ドラクエの漫画で獣の王といえばピンクのワニを思い浮かべる人もいるだろうが、上記の通り性格などは全く違う。


【劇中での活躍】

物語中盤のアリアハンにて、大地を覆い尽くすほどの獣(ビースト)兵団を従え、アルスと対峙する。
あらかじめ獣兵団による虐殺を行い、その軍勢を見せつけた後で「アルスを差し出せば国民の命を助ける」と、アリアハンの住民、そして王に告げる。
アルスを孤立させるというグノンの目論見は見事に成功し、アルスはたった一人、アリアハンの民全てから迫害されるような形で戦地に赴いた。
アルスVS10万の獣兵団という、無双シリーズでも中々見られないような公開処刑が行われた。

最初は無双状態のアルスも次第に息切れして弱り始める。
しかし、修行を終えて戻ったキラやアリアハン城の牢屋から脱出してきたヤオたちも加勢に加わった辺りで戦況は五分五分になる。
獣兵団四天王を投入するも、全員が敗北。
それでも物量戦で押していくが、タルキンのメガンテで獣兵団を全滅させられてしまう。

メガンテから生き残ったグノンは消耗したアルス一行に襲いかかり、はぐれスライム、見習いゴースト、あばれドラキーを仕留めるが、タルキンに続いて、子分たちも喪った怒りでポロンが賢王に覚醒したことで形勢が逆転。アルスと3ケンオウの猛攻で重傷を負う。
人間相手に大地に膝をついた屈辱からグノンは真の姿(巨大なスフィンクスのような形態)になることで、戦況を再び逆転させるが、アリアハンの住民全ての力を集めたアルスのミナデインを受け、元の姿に戻って息絶える。
その亡骸は死後もなお倒れる事はなかったが、後にアリアハンに向かう最中のジャガンの手で消滅させられた。


グノンの関わる上記の一連のストーリー、いわゆる「アリアハン編」は、無双シリーズを思わせる少数対多数の絶望的な戦闘や、アリアハンの住民の改心、タルキンのメガンテやポロンの覚醒など見どころは非常に多く、ロトの紋章で一番の山場だという意見も多い。


【紋章を継ぐ者達にて】


そして続編、『紋章を継ぐ者達』にてまさかの復活。
新たなる敵クインゾルマの尖兵、ゾルマフィオーレによるアリアハン襲撃の再現の最中に地中にしみ込んだ因子から蘇生された。
生前の詳細な記憶こそ失っているが、勇者への敵意とその圧倒的な力と軍師としての能力は健在でありアリアハンに集められた魔物の将としてその力を振るった。
当初は前線を同じく復活した四天王に任せていたが、彼らが敗れ去るとその死骸と怨念を取り込み新たな姿となって愛用のハーケンを手に勇者アロス(ジャガン=アランの息子)と激闘を繰り広げる。
そして戦いの最中に雷の精霊シュライ、そして今は存在を封じられているアルスの力を乗せて振るわれたアロスの一振りに以前の己が勇者アルスの手によって倒されたことを思いだすと、
アロスと己の戦いに余計な手出しをしようとした配下の雑魚モンスター達をハーケンで始末し、アロスを己が倒さねばならん存在として闘志を燃え上がらせると凄まじい猛攻を加え圧倒しだす。

だがそこに別の場所で魔物の大軍と戦っていたシルシルとミシルのメガンテの衝撃波が襲いかかる。メガンテは翼をアストロンのように硬化させることで耐えしのいだが、解除に時間がかかるため勝負は仕切り直しとなってしまった。


【戦闘能力】

なんといっても10万はあるという獣兵団が目を引く。
陸、空のあらゆるモンスターを従えており、サイや鳥のような普通の動物はもちろん、バブルスライムのような不定形生物なども存在する。
他の魔王軍、及び海に存在しないモンスターはすべて獣兵団として数えているようだ。
死者を無尽蔵に操るゴルゴナを除けば、その兵力は魔王軍の中でも随一である。

獣兵団には四人の獣兵団四天王が存在する。
呪文を吸収する『金羊将軍ミナトン』はアルスを、マジックアローとマジックスピアを操る『怪鳥将軍バークート』はタルキンとノロップ一行を、「瘻瘡邪骸拳」という拳法を使う『魔猿将軍エイプス』はヤオを苦しめた。
残る一人、怪力自慢の『獣魔将軍リカンタス』はキラの相手をするが、キラの新技「幻魔剣」、及び生きた鎧「ブラックシーザー」の初陣補正もあり、可哀想なくらい一方的に負けていた。
一応片腕でもキラを締め上げるほどの活躍は見せたが、グノンには敗者と見なされ、冒頭のセリフを言われてとどめを刺される。


グノン自身は武器として両端に巨大な刃のついたハーケンを使用する。
この姿でも十分強いが、覚醒したポロンによって回復したアルスやケンオウたちに追い詰められ、真の姿を現す。

真の姿はスフィンクスのような姿であり、しっぽの蛇は特にヤオに対して効果抜群。
変身後の毛皮は非常に強靭であり、幻魔剣ですら傷一つ付けられず、波動拳も全く効かなかった。
結局しっぽの蛇を切り落とした以外には、トドメにもなったミナデインだけしか有効な攻撃は与えられなかった。

このせいで「変身後のHP低すぎじゃね?」と作者自身もネタにしたことがある。


【余談】

ミナデインを食らい、立ったまま死んだグノンを見たアルスの「グノンはもう…死んでいる…」という台詞は当時「北斗の拳かよww」と突っ込まれたそうである。
実際は大きな犠牲を払った長い戦いがようやく終わったということを示す、感慨深い台詞である。



追記・修正はグノンをモフモフしたいと思った人だけお願いします。


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最終更新:2025年05月06日 19:35