クロコダイン(ダイの大冒険)

登録日:2011/07/06(水) 01:55:19
更新日:2021/04/20 Tue 19:10:32NEW!
所要時間:約 27 分で読めます






我が名は、獣王クロコダイン。

魔軍司令ハドラー様が指揮する6つの軍団の一つ…

百獣魔団の軍団長だ!!


クロコダインとは、漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』に登場するキャラクター。
CV:銀河万丈(1991年版)/前野智昭(2020年版)


【もくじ】

【概要】

魔王軍の幹部である六大団長の一人で、肩書きは獣王
「リザードマン」という獣人系の種族で、年齢は人間でいえば30歳ほど。一人称は「オレ」。
獣系モンスターを中心とした百獣魔団を率いている。
ダイ達アバンの使徒と最初に戦った軍団長であり、敗北後は勇者ダイのパーティーに加入。
パーティーのメンバーの中では最年長という事もあり、頼れる兄貴分となった。

【人物】

重厚な印象を与える筋の通った芯のある武人。
仕える者への忠誠心が目を引き、魔軍司令ハドラーにスカウトされた。
その経緯にふさわしい武人の気質を備えており、強者との戦いを望んだり、誇りの為に命を投げ出すことを良しとする。
また豪快な性格の一方で仲間を気遣う細やかさも秘め、心許した友と笑いあうことを喜ぶ一面もある。
とはいっても殺伐とした魔王軍にあって、そういった友にどれほど恵まれたかは疑問だが。
そうした魔王軍でも、ヒュンケルバランら軍団長達から実力と精神性を高く評価されていた。

ロモス王国侵攻について「自分が手を下すまでもない」と部下に任せきりにするなど弱者を見下す態度は見られた。
しかし正々堂々とした戦いを好み、敵といえども強者には一定の敬意を払うなど、魔王軍にありながら義侠心のある性格をしている。

自分のことを頭が悪いとも評しているが、実際のところは策謀を好まないというだけで、猪突猛進だけが能の筋肉バカとはほど遠い、むしろ作中でも屈指の知将
たかがリザードマンと舐めてかかったポップの呪文に対して、まともに受けずに真空の斧で防いだり咄嗟の判断力は高い。
強敵とみるやいかにも一戦交えるような不敵な態度を見せておいて迷わず逃げの一手を打ったりするなど、経験に裏付けされた思慮と洞察力は確かなもの。
初見の竜闘気を見てバランに対して呪文攻撃一切が通用しない事、力で押し切るしか有効打を与えられそうにない事を初対戦前の時点で既に見抜いた。
竜闘気の全貌までは解明出来なかったものの、バランもその洞察力を称賛している。*1
特にザボエラキルバーンなど魔法と知略で戦い、ステータスの「かしこさ」が高いキャラ相手に逆に策にはめるなど、機転の良さと分析力はポップに並ぶ。

ただ、作中描写の割にステータス画面だとナンバリングの普通の戦士と同じく素早さや賢さが低い。
全ての能力が高いと強く見えすぎるので仕方ないのかもしれない。

ちなみにチウのボケにズッコケたり、アバンの女性問題をそれはそれは悪そうな顔でイジったりと意外とギャグもやれる人だったりする

【戦闘能力】

頑健な巨体と凄まじいパワーが持ち味の典型的な戦士タイプ
作中屈指の剛力の持ち主で、呪文こそ使えないものの、灼熱のブレスや『真空の斧』の力がそれを補うので攻防共に隙が無い。
また巨体の割に動きも素早いらしく、的確に間合いを詰めて攻撃してくる。
だが、それ以上に肉体のタフさが売り。
クロコダインは敵味方どちらの陣営にあった時も活躍しているのだが、同時にやたらと重傷を負うことが多く
  • 初戦でダイに左目を潰される
  • 続く第2Rでダイのアバンストラッシュで腹を大きく切裂かれて死亡
  • 蘇生直後で傷が癒えぬ内にヒュンケルのブラッディースクライドで腹を貫かれる
  • オリハルコンすら容易に貫く真魔剛竜剣に全力の竜闘気を込めた一撃を腕に受けて食い止める
  • バランに腕を折られた挙句、あわや失明かというほどの傷を右目に受ける
  • バラン戦第2Rでギガブレイクを二発も受け、バランが竜魔人化した後には腹を貫かれる
  • バランを振り回し、ライデインをくらう
  • 戦車や軍艦をも破壊する鬼岩城の砲撃からアキームを庇う
  • 大魔王バーンとの初戦での暗黒闘気の塊をモロに受け、さらにカラミティウォールで吹っ飛ばされる
  • 旧アニメのOPでダイにあっさり焼かれている
……などなど。
一体読者は何度ク、クロコダイーーン!!という仲間の悲鳴を見聞きしたのだろうか。
とはいえ、ここまでされててもわざと治していない左目以外五体満足で、死亡回数もダイに負けた一回切りである。
実際バランからは「ギガブレイクを2発受けて生きてるヤツなど今まで誰もいなかった」とドン引きされた。*2

1回マジで死んでるのとヒュンケルがブッ飛び過ぎているせいでクロコダイン本人も「不死身はヒュンケルの専売特許」と謙遜してはいる。
しかしバランやアキームに評されたようにこの人も大概不死身である。
むしろヒュンケルの不死身は主人公補正じみたモノに対し、クロコダインは何の補正もない純粋なタフネスで耐えている。バランがドン引くのも納得。*3
この頑丈さは魔王軍時代からも高く評価されており、クロコダインが敗れたと知った魔王軍はどよめきを隠せなかった。
特にクロコダインの敗死に呆れていたフレイザードですら、蘇生中のクロコダインの傷跡を見るなり

「どんな怪力でもクロコダインの鋼鉄の身体をここまで破壊する事はできないはず

…とクロコダインの能力自体は無茶苦茶評価した上で、それをやらかしたダイの潜在能力のヤバさに戦慄している。
彼は他の六団長とも反発して自身が最強と自負してやまず、この評価は相当破格なものだった。

また、このやられ役自体がクロコダイン自身による捨て身ではあるものの、それは決して猪突猛進や自信過剰から来るものではない。
これは自分自身の最もアドバンテージである「打たれ強さ」を持ってして相手の手札を探る為に敢行しているのである。
人物像でも書かれたように分析力と機転はポップ並、そしてポップは打たれ弱いがその知恵は信頼しているが為、彼が代わりに自ら犠牲になっていった。
彼が先陣を切って攻撃を受ける事で、仲間達の為に敵の戦力や攻撃方法を引き出させ、それが勝利へと繋がる事が多々あった。
メタ的にも、原作者が「威力のほどを表現しようにも、クロコダイン以外が喰らうとそのまま死亡する攻撃を、彼に受けて貰っている」というコメントを残している。
その顕著なものがバランも怯んだ二発のギガブレイクだろう。

バラン…ギガブレイクでこい…!!

強大な力でダイを奪い去ろうとするバランの体力と魔法力を少しでも削るためにあえて最強の技をその身に受け、自ら捨て石となることを選んだ。
これが無ければ最後のギガブレイクがライデインではなく完全なギガブレイクとなっていたため、バランに勝つ事は絶対に出来なかった。
そしてクロコダインでなければギガブレイク二連発などというバランすら想像していなかったダメージを受け止められはしなかっただろう。
更に言えば、これを食らってもバランを振り回す程の力を残っていた上、追加にライデインを受けてもヒュンケルを投げ飛ばす力が残ってた。
ここまでくるとダイの未完成版のアバンストラッシュごときで一度死んでいるというのが逆におかしい気すらしてくる…
これについては、紋章の力で大幅強化されていることに加えて、作中でクロコダインのメンタルが最も弱っていたタイミングだったのも大きな要因である可能性も否めない。
ちなみに、新作アニメ放送の際、原作者は
「ザボエラの策に乗らずにクロコダインが完璧なメンタルのまま真正面からダイ達に挑んでいたら、ダイ達に勝ち目は無かった」
とコメントしている。
このケースに関してはダイが紋章の力を発揮出来ないことが大きな理由だが、紋章の力を発動出来た場合でも勝負の内容はまた違っていたかも知れない。


上記の事実だけでも大概なのだが、もう一つ恐ろしい事実が挙げられる。
それはバーンとの初戦の後ヒュンケルと共に捕まってから救助されるまでロクな休息を取っていないはずなのに即戦線復帰している点
さすがにコマに映ってないところで回復魔法とか貰っていたとは思いたいが……
バーンから暗黒闘気喰らってるので回復魔法貰っても回復できなかった可能性もある。なのに、あの元気っぷり*4

また、バランの言葉を鵜呑みにするならば、あのバーンと肩を並べた冥竜王ヴェルザーでさえ二連ギガブレイクに耐えられなかったと思われる。*5
闘いの遺伝子でもそのような相手は存在しなかったと考えられ、バランがドン引くのも納得(2回目)。
一応レオナからベホマを貰った上で耐えきったのでクロコダイン一人で耐えきれたわけではないが……。
だが後の設定だと竜闘気で受けた傷も回復魔法受け付けないのでベホマが効かなかった可能性がある
そうでなくてもレオナのベホマは傷の治療と体力の回復を同時にはできない不完全版である。
この辺りはさすがにあまり深く考えない方が良い気もするが、マジだとすればプラシーボ効果だけでギガブレイク二連発に耐えきった事になる……
バランがドン引くのも納得(3回目)である。

当時その概念すらもなかったものの、RPGで言う「タンク」として、彼以上の実績を残した者はいないだろう。


ちなみに、クロコダインが加入した時のレベルは34。ステータスにおいては、自慢の一つの「ちから」や「攻撃力」については、それぞれ158と208。
当時既に猛威を振るっていたレベル36時のヒュンケルは、それぞれ134と219であり、カタログスペックに限れば彼にも引けは取らない。
しかし、特に目を見張るのは「たいりょく」と「最大HP」で、前者はカンスト寸前の251、後者にいたっては515である。
とりわけHPは、アバン対キルバーン戦でアバンストラッシュのダメージが、直撃は免れたとは言え80だったことを考えれば、このHPは異常である。
「ちから」も彼は自身の数倍はあろうかという岩山を投げつけたり、竜の紋章の力を解放したバランを押し込めてみせた。
また軍艦を片手で担ぎ上げる怪力を持つブロックの絞め技を自力で振りほどき、さらに逆に投げ飛ばすほどの剛力である。
ただし「守備力」はレベル34の時点では81と、どちらかと言えば低い方である。
にも関わらず、ドラゴニックオーラをまとっているバランの真魔剛竜剣による一撃をダメージはあれど耐えている。
これにはバランも焦り「し…信じられんドラゴニックオーラをこめた我が剣の一撃をくいとめるとは…!?」と驚愕した。
これは恐らく上述の異常に高いHPのおかげで耐えられたものと思われる。*6

ちなみに集英社から発売されていた設定資料集によると、バーンとの初戦時点でのレベルはなんと47である。
30巻で確認できる最終的なヒュンケルのレベルが47であることから考えると低いどころか相当な高さ。
ただし獲得経験値に対してレベルが低いため、ゲームにおける仲間モンスターのような「ステータスは高いが成長が遅いタイプ」だったと思われる。
物語後半の戦力外通知はダイ達の急速な成長についていけなかったからかもしれない。

だが、そういった不遇さにも関らず(もしくはその不遇故か)、やはりキャラクターとしての人気は高い。
彼が自ら捨て石となり攻撃を肩代わりして受けたことによって、ダイ達が助かった事は少なくない。
一見やられ役のようでそれによって活躍しているという、他にいそうであまりいない独特の地位を築いている。
あと、仲間を逃す為とは言え捕まったりなど、ヒロインの様な待遇もあったりなかったり。
傷だらけになりながらも泥臭く戦う、誇り高く豪快で仲間思いなおっさん……読者はそういったところに魅力を感じ取っていたのだろう。

使用技

  • 焼けつく息(ヒートブレス)
麻痺の追加効果を持つ灼熱の吐息。完全な初見殺しで、ダイも危うく殺されかけた。
ノヴァマヒャドを反射されて凍りつき動けなくなったダイやポップを強引に解凍するのにも使われた。
クロコダインの肌の色はこの火属性を意識しているのだろうか?
ちなみにバランの部下である海戦騎ボラホーン凍てつく息(コールドブレス)という対照的なブレスを持っている。

  • 獣王痛恨撃/獣王会心撃(改名後)
クロコダインの代名詞とも言える、片腕に集中させた闘気を竜巻のように開放する技。
生半可な呪文などはかき消し、進行方向に大規模な破壊を生む。
バルジ島での戦いの際、バダックに「痛恨撃とは名前が物騒でいかん」と「会心撃」への改名を勧められた。
要は、味方になったんだから「痛恨の一撃」ではなく「会心の一撃」だろう、ということである。
使い勝手が良くクロコダインもよく使っていたが、ダイやバランの竜闘気は突き破ることができず新技の特訓に繋がる。
DQHでは中の人ネタでディルクがこれとネーミングが酷似する必殺技「国王会心撃」を使う。

  • 獣王激烈掌
「…ならば“もう一つの渦”をくれてやろうっ!!!」

終盤の戦いに臨むにあたって習得した。
大渦が渦巻いている海底に潜り、その側に大渦をもう一つ作ってみせるというメドローア習得の次点くらいの荒行で習得した。
その際は渦潮のうねる海底から自力で戻るのが難しいのでチウに引き揚げて貰っていた。
大渦の近くでやる必要あったのかとか潮流が変わって元々の大渦が獣王会心撃発動時からして消えそうでは?などの疑問を感じるが、
まあ負荷が大きいことは確かで成果も見やすいということで問題はないだろう。多分。

簡単に書けば会心撃×2だが、両手から放った2つの渦の間に敵を挟みこんだまま“捻り切る”エゲツない技。神砂嵐
世界最硬の強度を持つ金属・オリハルコン製の生命体にも通用する威力で、初めて使用された際にはシグマの腕を引きちぎっている。
……ただしミストバーン相手には足止めにすらならなかったが。これは流石に相手が悪すぎた。*7

後に「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル」にて「獣王げきれつしょう」という名称で採用された。

武装

  • 真空の斧
本人には丁度いい(つまり馬鹿でかい)大きさの片手斧。人間では両手でもまず扱えない。*8
備え付けられた赤い魔法石によりバギ系呪文を発動できる魔法のアイテムで、威力はバギクロスレベル。
しかし原作のドラクエでも最上位呪文を付与される魔法武器はほぼない…。
よって恐らくバギの属性と魔法力を自身の斬撃に付与して斬撃を拡張させる武具と考えられる。
ダイがメラで魔法剣をやっていた事を考えると、魔法付与斬撃の先人ともいえる。
またアニメでは自身を中心に50m程の範囲で嵐を巻き起こし、相手の動きを封じたりもしている。

獣王痛恨撃のことを考えると補助的な扱いだったと思われるが、自身が呪文を使えないという弱点をこれで補っていた。
空気流のバリアを作りポップのメラゾーマを軽減したりもできたりと、応用力にも優れている。また、時折破損しては修復して使っていた。
単行本16巻の巻末に掲載された「キャラクターパラメータ」表によると、攻撃力は50と中堅武器程度。
最終的にはバランとの戦いで刀身を砕かれてしまったが、魔法石が無事だった為にバダックによりMk-Ⅱの基になった。

  • 帰って来た真空の斧Mk-Ⅱ
バランとの戦闘で破壊された真空の斧を、バダックがパプニカの金属で刀身部を新規製造して再生した。
真空の斧が円形の斧頭に両刃に上までカバーする形状だったのに対し、Ⅱはマンベリを思わせる三方向に突き出した鋭利な形状になっている。
前述通りパプニカ王国で産出される特殊な金属を使用しているらしく、全体的に一回り大きいのも特徴。
名前はバダック命名だが長いため、誰にもそう呼んでもらえない。ステータス画面でも『真空の斧』と紹介されていた。
先代同様、ちょくちょく破損しては修復されてたが、大魔王バーンとの初戦闘でカラミティウォールに巻き込まれ粉々に砕かれてしまった。

  • グレイトアックス
ロン・ベルク謹製の大戦斧。詳細はリンク先を参照のこと。
他の武具同様に最終決戦用に作製されたものの一つであり、実質クロコダイン専用。クロコダインを海底から引き揚げられる怪力のチウでさえ運ぶのがやっと。
そもそも彼ぐらいの体格とパワーがないと使えず、ほんのちょっと上から落としただけで魔法使いタイプとはいえ魔族のザボエラの両腕を粉砕した。
バギ系に加え、「轟火」の言葉でメラ系を、「爆音」の言葉でイオ系の呪文まで発動できる優れもの。
クロコダインはその破壊力を見て「ちょっとしたアバンストラッシュ気分だ!」と喜んでいた。
ただし、クロコダイン自身にとっては慣れない武器*9で訓練する時間もなかったことなどもあってか、
  • 超魔ゾンビには歯が立たず
  • ミストバーン戦でもまともに使われず
  • バーンの下に辿り着いた際には所持すらしていない
などロン・ベルクの作った武器の中で最も活躍が無いまま終わってしまった不遇の作品。
多彩な武器が使えるのが戦士のメリットでありながら装備品に恵まれず、己の肉体で戦う武闘家に近い戦い方に特化しなければならなかったクロコダインらしい結果ともいえる。

  • 獣王の鎧
初登場時から最後まで身に付けていた鎧。
防御力は65と結構高く、非常に重いことを除けば獣人の装備の類では最高の性能を誇る。
…実のところダイの大冒険のキャラは彼に限らず兜も盾も装備していない扱い*10のため、実はこの数値でもそこまでバランス崩壊していない。
腕と肩の部分が痛恨撃/会心撃を撃つ度に弾け飛ぶが、こちらは自己修復が可能でいつの間にか戻っている。

  • 真紅の肌
獣王の鎧と共にステータス画面に表示されており、クロコダインの皮膚はいわゆる固定装備扱いのようだ。
どう見てもピンク色なのだが

特殊アイテム

  • 魔法の筒
人質として捕えられたブラスや、直属の部下のガルーダを収納するのに使用した。
筒の口を生物に向けて「イルイル」と唱えれば、その大きさや質量に関係なく収められ、「デルパ」と唱えれば中身を出すことができる。
これ自体はそこまで特別なアイテムじゃないのか、ブラスやパプニカの賢者も使っている。

  • 獣王の笛
吹いた音に引かれて出現したモンスターを倒すことで改心させ、自身の部下にできる。
百獣魔団長になってからは不要になり、使わなくなったらしい。
後に激烈掌の特訓を手伝った褒美として、チウに譲られている。
但し、「対象のモンスターは指定できるが、何匹出現するかまでは指定できない」という欠点があり、チウは苦労をすることに…
クロコダインの場合は何匹出現しようが、ものともしないほど強かったのだろう。

【作中での活躍】

百獣魔団軍団長として

各軍団長が地上を侵略する中でクロコダインが割り振られたのは弱小国のロモス王国*11。大した兵力が無いロモスを攻めるのに辟易していた。
しかしハドラーから連絡が入り、「自分(ハドラー)に深手を負わせた少年が近くに居る」という言葉でダイに関心を持つ。

そのまま単独で出陣し、死の森で彷徨っていたダイやポップを発見、戦闘に入る。
戦いでは終始ダイを圧倒するが、ダイを置いて一目散に逃げたポップを引きずってきたマァムのサポートもあり、不意を突いたダイの反撃で左目を潰されてしまう。

拠点に退散して痛みと失態に怒り狂う中、同じ軍団長のザボエラが現れ傷口に塩を塗り付ける。
「このままでは今の地位が危うくなる」
「ハドラーはともかく他の4団長は『獣王クロコダインは小僧の首一つ満足に取れんうつけ者』と言うだろう*12
…とザボエラに危機感を煽られつつ“秘策”を提案された。
怒っていたとはいえ流石にあまりに卑劣な策だったので初めは嫌がるも、上記の経緯から心が弱っていたためにザボエラの“秘策”を手にしてしまう。
そして必ず現れるであろうダイを倒すため、百獣魔団の全軍を率いてロモス王国に強襲をかける。


ロモス城侵攻

目論み通りロモス城内にてダイ、マァムと再戦(ポップはまた逃げた)。秘策の正体であるダイの育ての親ブラスを盾にダイの攻撃を封じ、
必殺の『獣王痛恨撃』を喰らわせた事でダイは力尽き、勝利は目前に。
パーティが壊滅している中、なけなしの勇気を胸に戦場へ戻ったポップ(ニセ勇者の項も参照)に対しても、圧倒的な実力差からいたぶった。
……のだが、それはポップも織り込み済みだったところであり、彼がそこから更に根性を見せて破邪呪文でブラスが開放された上、
後顧の憂いが無くなったことと、怒りで竜の騎士の力を発動させて復帰したダイによって致命傷を負ってしまう。
もはや自らが助からないことを悟り、同時に戦いを通して人の絆の強さを知ったクロコダインは、
「負けるのであれば始めから正々堂々と戦うべきだった」と後悔の涙を流した。
そして「負けるなよ!勇者は、つねに強くあれ!」とダイ達を激励し、高台から飛び降りて死んでいった。

人質を取ったにも関わらずの敗北だが、ダイの紋章の力がこの汚い作戦への怒りによって発動したことを考えると、逆に決定的な敗因になってしまったのかもしれない。
後にヒュンケルも「クロコダインが負けたのはザボエラのくだらん入れ知恵のせい」との考えを示している。

初めて完全敗北した軍団長。それもまだまだ未熟な頃のダイ達に…ではあったが、一方でこれらの流れから最初から妙に人間味を感じるワニだった。

ダイの仲間として

彼の遺体は魔王軍によって秘密裏に回収され、蘇生処理を施される。

そして奇跡的に生還した後はなんと魔王軍を離れ、折しもヒュンケルとの初戦闘で追い詰められていたダイ達を助ける行動に出た。
しかし傷が完治していない身体ではヒュンケルの剣を受けきれず、再び力尽きてしまう(それでもなんとかダイとポップを逃がした)。
再びヒュンケルの拠点・地底魔城で手当てを受けて蘇った後は、フレイザードの裏切りでマグマに飲み込まれたヒュンケルを救出。
そして互いに傷を癒した後、フレイザード攻略戦からダイ達の仲間となる。

フレイザードに勝利した後の宴会では最初は場を慮って人目につかない所でチビチビと飲んでいたが、
クロコダインに友情を抱いて追ってきたバダック達に囲まれて飲んだ酒を「今までで一番旨い」と語るなど、人間と共にあることを心から喜んでいた様子。
大抵の仲間からは「クロコダイン」、ポップからは「おっさん」と呼ばれ、ダイ達以外にも多くの友人に恵まれていく。

上述のヒュンケルからダイ達を助ける場面、またバランとダイが親子で殺しあう場面では、自ら捨石になってまで攻撃を受けながらも
人間の素晴らしさを必死で説き続けるなど、情に厚い面が強く出ていた。

最終決戦

そして迎えた最終決戦の日、他人を利用し裏切り続けたザボエラを人知れず討ち果たす。
ただ一人その様子に気づいて現れたバダックには、高い実力を持ちながらも惨めな最期を遂げたザボエラの亡骸を見ながら胸の内を明かした。
「ダイ達と一番手で戦っていなければ、オレもどう歪んでいたか分からない」と。

しかしバダックの

「ワシの誇るべき友人獣王クロコダインは、たとえ敵のままであったとしても己れを高めることに生命を賭ける、尊敬できる敵であったろうと…」
「ワシは思うよ…!」

という言葉により、クロコダインは救われたのだった。

以降はチウ、ブロキーナと共にダイ達を追って上空のバーンパレスに向かうこととなる。
大魔王バーンとの最終決戦ではバーンの術をくらい、レベル不足で「瞳」に封印されてしまい戦闘には参加できなかった。
本編のエンディングではブラス、ヒム、チウと過ごす様子が描かれている(場所はデルムリン島?)。
彼の人柄から言っても、嫁さんも貰えてそうである。

なお、魔界編にて新海戦騎となる考案があったらしい。

【劇場版での活躍】

劇場版「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 ぶちやぶれ!!新生6大将軍」では、百獣将軍ザングレイと対決。
斧の打ち合いに打ち勝つもドテッ腹を槍で貫かれてしまうが、それをものともせず斧を振り下ろして反撃し、ザングレイを仕留めた。
更にはヒュンケルとの同時攻撃でデスカールを倒し、ガルヴァスも一時戦闘不能に追い込んだ。

【人間関係】

魔王軍時代の上司。
ハドラーからは忠誠心を評価されており、クロコダインもハドラーの為なら死んでも良いと敬意を払っていた。
当時のハドラーは焦燥から嫌な奴になり始めていたこともあるが、この時のハドラーの部下は基本的にバーンから借りてるだけに過ぎないので、当時の彼に忠誠心を示したのは実は作中ではクロコダインくらいのもの。
実際クロコダインが寝返った際は「ヒュンケルはともかくクロコダインまでがダイたちに寝返るとは!!」と驚愕を露にしている。

魔王軍時代の同僚。
謀略や卑劣な行いを好むザボエラとは反りが合わなかったものの、その魔力と智謀には一目置いていた。
後にザボエラを討ち果たした際も敵も味方も含めてただ一人その死を惜しんでいた。

魔王軍時代の同僚。
ヒュンケルからは魔王軍時代から「尊敬に値する男」と高く評価されていた。
後に共に魔王軍を裏切った後は、親友と言っていい関係となった。
クロコダインも作中で「不器用だが万人に誇れる友」と発言するなどヒュンケルを強く信頼していた。

魔王軍時代の同僚。
「六団長の中では最もおまえを買っていた」とその人格や能力から一目置かれていた。

魔王軍時代の同僚。
最初の頃は無口だったミストバーンとの関係は希薄だったが、後に「卑怯な闘いを好まない」人物像をその中に見出している。
仮にクロコダインが終始魔王軍を離れなければ多少は親しくなれたかもしれない。

  • ガルーダ
魔王軍時代からの側近。クロコダイン曰く「オレの命令しか聞かない」とのこと。おそらく獣王の笛で仲間にしたのであろう。
大鳥のモンスターで百獣魔団が壊滅した後もクロコダインに従い要所要所で登場している。
巨体であるクロコダインを持ち上げて飛行できる程の力を持っており、ブレス攻撃も有している。
ハドラー親衛騎団との戦いではクロコダインだけでなくマァムとヒュンケルも含めた3人同時に運ぶという離れ業も披露しているが、流石に3人同時に運ぶのは彼でもきつかった様で、サババの造船所到着後にノビていた。
それ以降は登場していない為、彼がどうなったかについては定かではない。

ダイを「己の心の闇に光を与えてくれた『太陽』」と評している。

ポップからは「おっさん」と呼ばれて慕われている。
ポップを「己の心のにごった汚れを取り除いてくれた存在」と称賛しており幾度と無く彼の危機を救っている。
アバンの使徒以外の味方で最もポップを信頼し、信頼されていたのはこの人だろう。

パプニカ王国に仕える老騎士。
レオナを救出した際の宴で場を慮って人目につかない所でチビチビと飲んでいた所を声を掛けられ、以後友人関係となる。
その誇り高さや義に厚い姿勢からバダックからは深く信頼されている。
必殺技の改名や武器の修理いったアシストも行っている。

マァムの兄弟子である「空手ねずみ」。
激烈掌の特訓を手伝った褒美として、チウに「獣王の笛」を譲った。
後に獣王の笛で自分の部下にした獣王遊撃隊のメンバーをクロコダインに紹介した際には、勝手にクロコダインを先代獣王扱いしていた。
これにはクロコダインも「やれやれ早くも先代にされてしまったわい」と苦笑していた。


【余談】

本筋には関係ないが、一般的にリザードが指す生物はトカゲである。
それに反して本人の名前や見た目から連想されるのはワニ……どっちなんだろうか。*13
もっとも「ワニの獣人」を指す固有名詞がなく、爬虫類系獣人を一括りにリザードマンと呼ぶ事が多いので間違いではない。
実際、後発のドラクエ5で採用されたリザードマンもトカゲではなくドラゴンベースであるし、トカゲでなくても何らおかしくはない。
ちなみに彼のデザインのもとはドラクエ5からいるスリムなリザードマンではなく3で没になったもう少し太ったリザードマンである。
一度は没になったデザインがボスキャラに抜擢、仲間化とかなり優遇されたキャラといえる。
何故ピンクなのかはわからないが、当wikiにはピンク色になったことで人間に崇められるようになったワニの話がある。

新アニメ版でクロコダインを演じる前野智昭氏は新アニメ版でのマァム役である小松未可子氏と夫婦であるため、ちょっとした話題になった。*14
なお、小松氏がダイの大冒険マンチョコを2つ購入したところ、クロコダインが2枚出たみかこし「圧を感じる…」

【その他の名言】


クロコダイン
「こんな未熟な少年までが友情にすがり命をはってまで戦っている。
 これにひきかえこのオレは己の身が可愛いさに誇りを捨てて卑劣な手段を使ってしまった。
 本当にいいのか、このままで。男の誇りを失ってまで得る価値のある勝利かっ!?」




クロコダイン
「どうせ負けるなら、正々堂々おまえと戦って負ければ良かったよ…
 小僧、おまえにも教えられたぞ、男の誇りの尊さをな。
 おまえたちのような相手に敗れたのであれば、まったく悔いはない。むしろ誇るべきことだ。
 目先の勝利に狂ったオレは、馬鹿だった…

 さらばだダイ…負けるなよ… 勇者はつねに、強くあれ…!」


クロコダイン
「オレは男の価値というのは どれだけ過去へのこだわりを捨てられるかで決まると思っている
たとえ 生き恥をさらし 万人にさげすまれようとも己の信ずる道を歩めるならそれでいいじゃないか…」



クロコダイン
「片づけるだと?笑止なっ!貴様らごとき雑兵にこの獣王が倒せるかあっ!」




クロコダイン
「ヒュンケルはどうだか知らんが
 少なくともオレはハドラーや大魔王バーンのためなら死んでもいいと思っていた。
 主のために生命を捨てるのが真の武人…!その対象が今はダイになったというだけの話だ!
 ダイがいなかったらオレやヒュンケルはいつまでも魔道をさまよっていたに違いない。
 あいつはオレたちの心の闇に光を与えてくれた太陽なのだ!
 生きとし生けるものにはすべて太陽が必要なのだ!
 それを奪おうとする者は断じて許せん!たとえ力およばずとも戦うのみ!」




クロコダイン
「なあに、まだ左腕が生き残っている。やってやれんことはない。
 それにたとえ失われようとおれにはまだ心の目がある。おまえがぬぐってくれた心の目がな!
 そうだ、あのロモスの戦いの時おまえは絶対にかなわぬ相手であったこのオレに生命をかけて向かってきた!
 その姿にオレは信じあいながら戦う人間の素晴らしさを見た!
 オレの心のにごった汚れをとりのぞいてくれたのはポップ おまえだ!」



バラン
「…そう 策で思い出したが
 来る途中 いつぞやの魔法使いの少年が足止めに来たな…竜騎衆に任せて一足先に来たが…
 あんな未熟者を捨て石に使うとはクロコダインらしからぬ残酷な策だ…
 それとも そちらのお嬢さんの思いつきかな…?」

 ポップ おまえは一人でバラン達を足止めに行くために…わざと仲間割れのふりをしたのか!?
 味方に恨まれてまで…ダイのために…!!

クロコダイン「ハッ…ハハハハッ!!!ワーハッハッハッハッ!!!」

 オレはなんたるバカだ!おまえのそんな心も見抜けず本当に逃げたものと思っていたとは!
 ゆるせよポップ あの世で会ったら好きなだけオレを殴れ!

バラン「く…狂ったか!?クロコダイン!!」

クロコダイン「我が心の迷いは晴れた!バラン!勝負だっ!!」



バラン
「ふ…不死身かおまえは!?ギガブレイクを2発も受けて、まだ生きてる奴など今まで誰もいなかった…!!!」
クロコダイン
「フフフッ、不死身はヒュンケルの代名詞。オレごときがこんな攻撃をくらいつづけたら確実に死ぬさ!
 だがオレの生命とおまえの力との交換なら悪い条件じゃない!」




クロコダイン
「死してもなおここまで皆の心を動かすとは!
 アバンどの、このクロコダイン、一人の武人として是非ともあなたにお目にかかりたかった。」



(アルビナスを撃退する為にバランのカウンターをまともに受けてかばったヒュンケルに)
バラン
「…ただのきれい事ではなかった…この男は生命を捨てて…私を救った…
 …この勝負…私の負けかもしれん………クロコダインよ…私はどうすれば良いと思う…?
 何をすればこの男に報いてやれるのだ?」

クロコダイン
「オッ、オレに聞かんでくれえッ!!

 恥ずかしい話だが、バランよ。
 オレも心の底では、おまえとバーンを戦わせたほうが、人間たちには得だと思ってしまっていた!!
 今さら自分の力ごときで、おまえを止められるものでもないと…!!

 なのに、なのにこいつは…!!
 オレには何も言う資格が無いっ!!

 今はただ、この不器用だが万人に誇れるオレの友の…!! 心意気だけをくんでやってくれっ…!!」




クロコダイン
「ワッハッハッハッハッハッハッ!!!
 …いいなあ 普段はいがみあっていても 心の中では何か強い物で結ばれている…
 家族というやつはいいもんだ オレはダイとバランを見ていて初めてそれを知ったよ
 もしこの戦いで生き残ることができたら…オレも嫁さがしでもするかな…?
 グッハッハッハッハッ…!!」



クロコダイン
「ダイ!これが最後だ。大きな声で“父さん”と呼んでやれ!!」



クロコダイン
「オレはおまえを信じているッ!!たとえこの身を裂かれ最後の一片になろうとおまえを信じぬくぞ!!
 だから戦え!!悪い心と戦うのだっ!!」




・・・ザボエラよ 頭の悪いオレだがだまされ続けたおかげで一つ物を知った・・それは・・・!この世には本当に追記修正しても終わらぬ項目がある!・・という事だ!!。

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最終更新:2021年04月20日 19:10

*1 バランは力と闘気で相手を押し切るファイトスタイルと自身に最適な戦術を立てられる頭脳を兼ね備えたクロコダインを「一番怖いタイプ」「真っ先に叩かなければいけない」と判断した。

*2 クロコダイン自身は「仲間意識を抱いていた相手を攻撃する後ろめたさからバランが無意識に手加減をしていた」と分析している

*3 更にヒュンケルはそれまでの不死身の代償に、全身の骨がヒビだらけでもはや魔法をもってしても治らない状態となって再起不能。クロコダインは元気。

*4 逆に言うとよく批判されるバーンの「瞳」に耐えきれなかったのも、それほどまでに回復できないダメージが蓄積していたためだったとも解釈できる。

*5 竜魔人で戦っていたためギガブレイクを連発することがなかった可能性もあり。また、ダイと戦うまで竜魔人状態でギガブレイクを撃ったことはないらしいので、どういう結果になっていたかは不明。

*6 もともと彼はダメージを受ける描写が多く、それでもなお立ち上がるタイプの不屈の闘士であり、守備力が高いタイプではない

*7 「凍れる時間の秘法」で一切の物理干渉が効かないので、メドローア以外は何をしても無駄である。しかも身体能力は神に匹敵する大魔王バーン。

*8 実際、修理した真空の斧が箱に入った状態とはいえ、バダックは肩に担いで運んでいる。

*9 ロン・ベルクとクロコダインの交流が多ければもっとクロコダイン向きの斧になったかもしれないが、クロコダインとロン・ベルクは最終決戦で共闘するまですれ違い程度にしか顔を合わせていなかったのでロンもクロコダインに本当に合った斧を作れなかったと思われる。

*10 兜部分や盾部分が存在する鎧の魔槍ですら鎧のみ装備という扱い。

*11 何せ王国内からとは言え、ただの少年だったダイと仲間達の手で一時壊滅の危機に陥ったほど

*12 そんな事言うのは精々フレイザードくらいである。そのフレイザードもクロコダインの敗北に情けないと評したものの、上記の通りクロコダインの頑丈さについては「どんな怪力でも破壊できるはずがない」と信頼していたため、クロコダインの傷を見た途端「この傷をつけたのがまだガキだったとしたら、そいつはとんでもない化け物だ」と評価していたが…。

*13 作中では度々「ワニ」呼ばわりされている(フレイザードから「ワニ公」、ザボエラから「ワニ助」など)ため、少なくとも外見的にはワニそっくりなのは間違いないようだ。

*14 クロコダインとマァムは初登場話も同じだったりする。