マテリア(FF7)

登録日:2011/02/17 Thu 12:28:37
更新日:2023/11/18 Sat 14:39:39
所要時間:約 7 分で読めます




FINAL FANTASY Ⅶ』に登場するシステム。

概要

星の命とも言える「魔晄エネルギー」を凝縮・固形化した物体。
見た目は球状の宝石。

他のFINAL FANTASYシリーズとは違い、「FF7」ではこの物質を介さなければ「魔法」が使えない。
クラウドイヴァリースに飛ばされた際に当たり前のようにマテリアなしで魔法使えたけど気にしたら負け


魔法が使えるようになるメカニズムとしては、マテリアには「古代種」と呼ばれる者の知識が詰まっているから──と作中で説明されているが、これはかなり噛み砕いた比喩。

厳密に言えば、「星と対話する事でその知識を引き出し、使役する古代種の力を擬似的に再現しているから」である。
元々、純粋な古代種は魔法の使用にマテリアを必要としてはいなかった。

エアリス・ゲインズブールは魔法の使用にマテリアを必要とするが、これは彼女がハーフであり、星との対話能力に限界がある為。

この事を知った上で2周目に臨むと自分はセトラの末裔とかほざいていたセフィロスが滑稽に見えることだろう。お前のせいだぞガスト

マテリアそのものは、星が自然に生み出した産物である。
ただし自然に生み出された天然のマテリアには強力なものがある反面きわめて希少で、とても実用的とは言えなかった。

しかし神羅カンパニーは魔晄を汲み出す「魔晄炉」の技術を応用し、実用製品として人工のマテリアを開発。
本編の至るところで見かけるマテリアは、その全てが神羅製の人工物。

人工マテリアは究極的な効力こそ天然マテリアに劣るが、それでも従来の兵器市場を大きく変えた。
神羅はこのマテリアと強化兵士ソルジャーを自ら戦線に投入、長年続いていた戦争をあっさりと終結に導き、戦後の世界を牛耳る事となった……

ちなみにマテリアの製造技術は神羅の社外秘であるため、必然的にその全てのシェアを独占している。

FF7作中でのセフィロスの説明によれば、魔晄を高濃度に圧縮し、そのまま冷却することでマテリアを製造できるとしている。

……というのが設定上の話。
まあ、早い話がFF6における魔石であり、FF7におけるクリスタルポジションといってもいい。

ゲームシステムとしてのマテリア

FF7では基本的にこのシステムを使ってゲームを進める。
というか、使わないと始まらない
縛りプレイでもしてるなら話は別だが……

マテリアは複数のカテゴリに分かれている。
ファイア・ブリザド・サンダー等おなじみの魔法を使えるまほう
ぬすむ・なげる等のコマンドが追加されたり、既存コマンドが変化するコマンド
イフリート・シヴァ等これまたシリーズおなじみの召喚獣を発動可能なしょうかん
単体でステータス増加やカウンター等の効果を得られるどくりつ
基本的に単体では効果を発揮しないため、他のマテリアと併用するしえん
…の5種。

マテリアは単体で使用する事は出来ず、基本的には武器と防具に嵌め込む事で効果を発揮する。
その為、本作品で登場する(ほぼ)全ての武器と防具には「マテリア穴」という嵌める為の穴がある。

システム画面で確認できるが、大体こんなの↓

武器(防具)名 ○-○ ○

この「○」の部分にマテリアを嵌める。
穴の数は武器によって異なり、0個~8個まで存在する。

基本的に、強い武器や防具ほどマテリア穴の数が多いと考えて間違いない。
ただし、たまに攻撃力はあるのにマテリア穴が一個もない武器も存在する。古代種の神殿で手に入るネタ武器がそれ。
逆に、穴が多い=使える能力が増えるということなので、穴が多いから良い装備であるとも言える。

また、単に穴が多いだけでは
マテリア「バスターソードにも穴はあるんだよな……ゴクリ」
で終わってしまう。

マテリアを装備するとそのマテリアに応じたステータスの増減もある。
何の考えもなしに魔法マテリアばかり装備しまくるとMPや魔力が高くなる一方でHPや力がガタ落ちしてしまう。
増減値はそこまで高くないので終盤まで来るとそこまで気にならないが、序盤はその高くない増減値も気になってしまう…はず。

そして、真にマテリアの能力を引き出すには穴の間にある「-」が重要。
この棒はマテリアをふたつ繋げる効果を持つ。この棒が付いた穴は通称連結穴と呼ばれる。
例えば、

装備品 

で、が「れいき」などの魔法マテリア、が「ぜんたいか」などの支援マテリアだとする。
この場合、敵全体にブリザド系の魔法攻撃を仕掛けることが出来るのだ。

これが、

武器名  

だとダメ。穴には棒が必要なのだ。

この組み合わせはかなりの数が存在し、組み合わせ次第でそれこそパワーインフレが起きると言ってもいい。
ただし、組み合わせても効果のないマテリアももちろんある。

そして重要な事だが、マテリアは「成長」する。
つまり……どういう事だってばよ?という諸氏の為に説明しよう。

正確には「成長」ではなく、「使い込む事で、マテリアの力をより引き出す」と言った方が正しい。
マテリアは星の知識の結晶なので、持ち主が使い込めば、よりその知識に同調しやすくなるのだ。
他人とマテリアを受け渡ししても問題なく使い込んだ分の知識に同調できるけど気にしてはいけない

具体例で言うと、「ほのお」というマテリアがある。
これはFFお馴染みの「ファイア」を使う為のマテリアなのだが、使い込むことで「ファイラ」「ファイガ」と、より強力な魔法を使用できるようになる。
「ぜんたいか」等の1戦闘中の使用回数が決められているものは使い込むことで使用回数の上限も増える。
「せんせいこうげき」等の発動率があるものは使い込むことで発動率がアップしていく。
このプロセスを便宜上「マテリア成長」と呼ぶ。

この成長は、そのマテリアを装備して戦闘し、戦闘終了後にマテリア用の経験値(AP)を貰う事で行われる。
つまりはマテリアのレベルアップという訳だ。

駄菓子菓子。
ただ単に武器にくっつけて戦闘、というだけでは効率はよろしくない。
武器に存在する「マテリア成長率」をよく見るのだ。

武器にはマテリア成長率が、それぞれ×1~×3まである。
「×1」は当然、戦闘後にAPをそのままそっくり貰う。
しかし×2、×3が付いた武器は、APに数字を掛けた分だけ貰えるのだ!
あら奥さんお得じゃない!だが「成長なし」や穴なしの装備もあるので注意。貴方のことですよ釘バットさん
よりによってアルテマウェポンやプレミアムハートなどの最強武器も成長なしなので今作の最強武器が意外と使われないのはこのせい。

ただし、成長率が高い武器は希少な上、マテリア穴自体は少ない傾向にある。
とはいえ、やはり成長の効率化を図る為には使っておきたいトコロ。育ったら交換しよう。
育成の為に一度立ち止まるのはRPGの基本。

そして、更に更に。
マテリアは限界まで成長する(マスターランクになる)と……

分裂するのだ。

マテリアが分裂ってどういう事よ?という疑問はもっともである。
何故かこの部分だけ納得できる設定がないのだから。*1

まあ事実は事実として、マテリアは分裂する。
これは大きなメリットである。

一般に出回っている「ほのお」やら「いかずち」やらなら買えば話は済むが、希少なマテリアはそうはいかない。
特に支援マテリアや、「Wしょうかん」やら「Wまほう」やらは数を揃えておきたいので、この分裂が重宝する。
例外として、「てきのわざ」だけはAPによる成長ではないため分裂はしない。「てきのわざ」は4個まで入手できるため戦術的には無問題なので安心を。
マスターになった「ぜんたいか」を売って金を稼ぐのは誰もが通る道

マテリアの分裂については公式でも具体的な設定を思い付かなかったのか、それともゲームバランス的な都合なのかは不明だが以降のスピンオフ、リメイク作品ではマテリアの分裂は起きないように仕様変更され、原典及びインターナショナル版FF7のみで見られるシステムになっている。

また、最大200個まで持てるためかなりカスタマイズの幅がある。

ちなみに、連結したマテリアの属性に耐性をつける「ぞくせい」マテリアだが、インター版では修正されたが、オリジナル版に限り回復などの属性のないマテリアと連結させると一部名ありの無属性攻撃に耐性がつく。覚えておいて損はないだろう。

カウンターのマテリアを複数つけた場合、8個分までなら効果が発生する。


マテリアの能力をうまく使ってやれば、初期レベルでエメラルド/ルビーウェポンを楽々撃破する事さえ可能。
星の知識は偉大である。

……余談だが。
このマテリア、武器にハメるくらいなのでさぞ小さい……と思いきや、だいたい掌大くらいある。
オマケに、武器のグラフィックにはどう見ても穴がない……*2
このせいでイベントでマテリアを大量にかっさらっていくユフィに変なイメージが付いた

ほかのシリーズにおいて


FF7AC

リアルな映像で改めて掌大であることが示された。

これで武器にはめるのは無理があると判断されたのか、味方側が使うシーンがない。
思念体達が腕と同化させて使っている程度だった。まぁアイツらは元々が異常なのだが。
……ぶっちゃけ使わなくても十分じゃね?と思う程どいつもこいつもトンデモだが。

BCFF7

カメラで映像を取ってそれを取り込むことでマテリアが生成されるという独自のシステムがとられていた。
そして大量に生成されるクエイク

CCFF7

始めは4個までしか装備できないが、ストーリーが進みザックスが1stに昇格すると6つまで装備できるようになる。
また、同じタイミングで2つのマテリア*3を合成して新しいマテリアを作る「マテリア合成」やマテリアを処分してSPをもらう「SP変換」も可能になる。
合成するとマテリアのステータス補正が強化されるため、その点でも重要。

なお、マテリアが成長する作品だが、上述の通りマスターしてもマテリア分裂が起きなくなった。

FF7R

今作でもマテリアが成長する作品。やはり、マスターしてもマテリア分裂が起きない。
代わりに拾えるマテリアはチャプターセレクトでいくらでも拾えるようになった……が、バトルレポートの報酬で購入可能になるものや、レアなマテリアは復活しない仕様。
特に需要のある「はんいか」(原作における「ぜんたいか」)マテリアは一つしか拾えない(恐らくゲームバランス的な都合)。
代わりに「かいふく」マテリアが配置されるため、「かいふく」がめちゃくちゃたまる。
原作以上にキャラクターの入れ替わりが発生するストーリーに変更されているためマテリアの入れ替えが面倒になったように思えるかもしれないが、チャプター中に使用できないキャラの装備も変更できるようになっているのでご安心を。


なお、リメイクでは全ての武器にマテリア穴がしっかりデザインされムービー等でも嵌めているマテリアがきちんと反映される。改造でマテリア穴を増やした場合は反映されない。
ただ、武器に嵌まっている時はビー玉より少し大きいくらいなのに、単体で持っている時は掌大になっているため、サイズの問題は解決されていない。イベントによってはクラウドがこれでお手玉してることも。
サイズに関しては割と可変的なのかもしれない。


キーアイテムとしてのマテリア

設定上もシステム上も重要なマテリアだが、システム的に使えないストーリーアイテムのマテリアも存在する。
そういったマテリアは全て天然の一品モノ。
やはり養殖で天然には勝てないようだ。

以下、ストーリー上で使われたマテリア。

  • 黒マテリア
皆大好き半裸英雄セフィロスが使用。
究極の破壊魔法「メテオ」の使用を可能にするマテリアであり、そのあまりの威力を恐れた古代種によって封印された。

実は「古代種の神殿」そのもので、内部の封印を解くと神殿が折り畳まれ、拳程度の大きさの黒マテリアになる。
つまり内部で封印を解く人間は決死行となる訳だが……そもそもロボットなケット・シーや、分身を幾らでも作れるセフィロスにはあまり効果がない罠である。

  • 白マテリア
「メテオ」に対抗できる究極の白魔法「ホーリー」の使用に必要。
正しく発動すれば、メテオと対消滅する……が、古代種以外に発動は出来ない。
エアリスは母親からこれを受け継ぎ、リボンの中に隠していた。
厳密には「星に害を与えるであろうものへの防御魔法」なので、今回はたまたまメテオだっただけで、もしかしたら遠い未来、人間に放たれていた可能性も…
実際FF7ACが発表されるまで「FF7エンディングの500年後は人類がホーリーで滅んだことの暗示」という説もあったのである。

メテオもホーリーもFFお馴染みの魔法だが、今作はイベント専用。

  • ヒュージマテリア
魔晄炉内部で偶然に生み出される、長い年月をかけて圧縮されたマテリア。なので厳密には天然ではない……が、人工とも言えない微妙な立ち位置。
やや歪な形をしており、大きさはラグビーボールぐらいある巨大なもの。
普通のマテリアとは比較にならないエネルギーを内包する為、神羅はメテオにコレをぶつけて破壊しようとしていた。
イベントで回収に失敗すると手に入らない上、各々強力なマテリアの母体になるため、プレイヤーとしても割と重要。
回収に成功している分は全てブーゲンハーゲンのプラネタリウムに安置される事となる。

  • エンシェントマテリア
「DC」にて登場。
カオス、及びオメガウェポンを抑える特殊なマテリア。
星が自らの命を永らえる為に産み出したが、後にヴィンセント・ヴァレンタインの体内に移植された。
このマテリアがないと、ヴィンセントはカオスを制御出来ない。


また、歴代FFの闇鍋状態となっているFF14にも強化システムとして登場。

DFFシリーズでは素材アクセサリとして登場しているほか、クラウドのクリスタルは見た目が緑の球であり、見た目は完全にマテリアである。


wiki篭り

  • 武器
アニヲタwiki
  • マテリア
○(ついき)-○(しゅうせい)


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最終更新:2023年11月18日 14:39

*1 上級者の館でこのマテリア分裂の説明に入ると途中でクラウド自身が分裂症だという話題になって「クックック…俺もすっかり分裂気分だよ」とオチを付けてしまう。ちなみに分裂症とは実在する病気で、簡単に言えば妄想や幻覚に振り回され、症状の一つには「他人に操られているかのような感覚に陥る」というものもある。クラウドの場合確実にジェノバ細胞の影響だろう

*2 バスターソードなど一部の武器にはマテリア装着箇所と思しき穴が付いていたりするが

*3 さらにアイテムを追加できる