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小松(トリコ)

登録日:2011/10/08 Sat 23:18:15
更新日:2026/05/29 Fri 11:01:29
所要時間:約 11 分で読めます





小松(こまつ)とは、漫画トリコ』の登場人物。
CV:朴璐美


概要

IGO直轄の五つ星ホテル「ホテルグルメ」に、弱冠25歳の若さで料理長を務める小柄な青年。
下の名前は不明(というか、この作品において名前と苗字という概念があるかも不明*1
意外にもトリコゼブラと同い年。

トリコとはガララワニ捕獲を依頼した際に出会い、彼の狩り(ハント)に感銘を受けたことと自分が扱う食材を生で見たいという理由からトリコの旅に同行することになる。

お世辞にも見た目は良くなく身長も低いが、誠実で真面目な人柄で、多くの人間を惹き付ける。
二代目メルクの自信を取り戻させたり、気性が荒いゼブラとまともに意思疎通していることからもそれが言えるだろう。
トリコの過酷な旅に度々ついていったお陰で、並々ならぬ根性とスタージュンの威嚇にも屈しない覚悟を身につけている。


能力

料理人としての腕は一流で、手入れされた包丁を見てココが絶賛する他、料理をしている姿(だけ)は美しいとサニーに認められたりとかなりの力量を持つ。
また、物語中盤から食材の「声」を聞くことによって最適で最速の調理法を見つけ出すことが出来るというグルメ時代においてはチートめいた能力を発現する。
しかし「十つ星」まである本作の世界で五つ星の彼はまだまだ自分を半人前だと思っているため、精進を怠ってはいない。

上位ランカーの料理人の中には捕獲レベル20~30代の猛獣を仕留められる元美食屋や、それらをフルコースメニューとする者も散見されるが、彼は「普通の料理人」の為、戦闘力は皆無で捕獲レベル1の食材すら捕獲できない。
事実、物語当初は戦闘(捕獲)パートではまったくと言っていいほど役に立たず、驚き役や読者への解説役くらいしか役目がなかったが、トロルコングのボスを見抜いたり、「捌ける者は世界に10人も居ない」とされるフグ鯨を(失敗を重ねた末に)毒抜きに成功したりと快挙を成し遂げていく。

アイスヘル編の後は人間国宝・節乃ですら30年という時間を費やしてなお完成させることが出来なかったセンチュリースープを、苦節の末に僅か半年で完成させ、ホテルグルメを六つ星へと格上げさせる等、トリコが美食屋として進化を続けていくのに対し、料理人として進化を続けている人物。
節乃曰く、本場の食材を味わった「苦労」「感動」が小松を大きく成長させたとしている。

そしてベジタブルスカイ編にて、ついにトリコに相棒として認められ、パートナーとしてコンビを組むことになる。

IGO会長の一龍は、この2人のコンビを「美食神アカシアとフローゼに似た雰囲気」と称している。
フローゼとは、美食神アカシアとコンビを組んでいた料理人で、「神の料理人」と称されている。


包丁

修業時代以来使いつづけた包丁に非常に愛着を抱いており、ヘビーホール編で折れた際には大泣きしながら謝罪と感謝を口にした。
その後、研ぎ師メルクの元へ包丁と食材「メルクの星屑」を探しに行く。そこで出会ったのは、二代目メルクを名乗る人物であった。
しかし、実際には二代目を僭称しているに過ぎない*2身故、自信を持てずにいた「彼女」に対し、持ち前の調理スキルと二代目メルクの包丁の特徴をフル活用した料理で励ます。
お礼として、一本の牙のみで古代の覇者となった「竜王デロウス」の牙の化石の破片と折れた包丁から作った新たな包丁を受け取った。
この包丁、2代目メルクが試しに軽く振るったところ遥か向こうまで続く地割れを作り出し、山の表面を破砕する程の切れ味を誇る。
さらに小松がグルメピラミッドの地下で護身の為にこの包丁を構えたら、小松の背後に竜王デロウスの幻影が現れ、小松に襲いかかろうとしていた生物を全力で逃亡させた。
もはや包丁じゃなくて完全に魔剣である。一部の読者からは「トリコよりこの包丁の方が強い」とまでネタにされた程。

因みに、後述するサンサングラミー捕獲の時には護身の為にこの包丁を抜き身の状態で手に持ったまま彼らの住む池に近づいたが、その時は特に何も起こらなかった。
ピラミッドの時はゼブラのアドバイスで「目の前の敵を捌いてやる」というある種の殺意を剥き出しにしていた故か?


活躍

グルメピラミッド編

トリコ・ゼブラとはぐれてしまうも、単独行動中に古代の料理書を解読し、メロウコーラの入手に大きく貢献した。
またこの時、協力したゼブラの”報酬”としてコンビを組む約束をしてしまうが、「フルコースがない」という理由でこれを拒否、一旦保留となった。

デスフォール編

サンサングラミーの捕獲に貢献。
サンサングラミーは「極めて危険な大瀑布デスフォールの裏の洞窟に住む」「しかしそんな滝を越えられるような強者が近付くと恐怖のあまりショック死して食用に適さない程味が劣化する」というジレンマを抱えた食材だが、
小松はそれを直感し「弱者」であることを見事に活かして捕獲に成功した上、サンサングラミーが住む池が非常に良質な新種の食用油であることも発見、トリコにより「モルス油」と名付けられセンチュリースープ開発成功に続く新たなグルメ時代史に残る偉業を成し遂げた。

また、最近コンビというものを意識し始めたのか、サニーからも料理人として気にかけられている。
…なにこのヒロイン?

シャボンフルーツ編

トリコと共に恵方巻を食べ進めた末に「食義」を修行する「食林寺」に到着、共に食義の修行に励む。
当初はトリコ共々繊細料理を前に苦戦していたが、共に食義を習得したことで元々高レベルだった調理技術が一気に進化、かつて9匹失敗してようやく1匹解体に成功したフグ鯨をいとも簡単に捌き切った上に身が金色に光らない(=捌かれた事をフグ鯨自身にも気付かせない)という途轍もない繊細さを身に着けた。

四獣編

料理人故に後方待機していたが、四獣本体が猛毒の雨「グリーンレイン」を降らせたことでユダと駆け付けて来た節乃、千流、ライブベアラー、ダマラ・スカイ13世、ルルブー、つららママ、すみれといったランキング上位の料理人たち、総勢8名と共に出動する。
グリーンレインの毒(と毒料理の専門家タイランが伝授した毒を遅行化させるマッサージ法)で3時間の命となってしまった市民を救うための「薬膳餅」は、極めて繊細かつ正確な調理が要求される特殊調理食材故に世界最高峰の料理人たちが結集して尚用意可能な数は精々5000万人分であったが、
雨を浴びた全市民5億人全てに行き渡らせるべく、小松は薬膳餅の調理手順簡略化法をこの場で開発するための時間を10分だけ欲しいと嘆願、その僅かな持ち時間で本当に簡略化に成功する。
しかも簡略化法自体は5分で思い付いており、残りの5分は美味しくなるよう味の改善に使っていた。
結果本来並みの料理人には作れない薬膳餅を誰でも3分で作れるようになり、トップランカー達が招集した一般料理人たちの協力も合わさり毒に冒された全市民の命を見事に救ってみせた。
これ以降小松は「本来非常に時間と手間がかかる調理法を大幅に簡略化させることに長ける」という方向性で成長して行き、最上位の料理人や敵対者からも一目置かれるようになる。

+ なお、アニメ版で詳しく解説された薬膳餅の簡略化法は以下の通り
  1. 1Lの「美味なるウォーター」に100gの「おい塩」を入れ、よく混ぜる。これらは何れもどこででも手に入る普遍的な食材である。
  2. 薬膳餅の原料「色米」を25秒浸す。これによって「色止め」が完了する。色米は「生きている」食材なため塩水を吸収せず、米が変質してしまう心配は無用。
    なお色止めは実在する初歩的な調理技法。リンゴの切り身を塩水に浸して変色を防ぐのも同じ「色止め」である。
  3. 同時に底に沈む米と水面に浮かぶ米が分離されるため、一番上(最も色が薄い)と下(最も色が濃い)の米を1:1の割合で取り出し、蒸す。色米の吸水性の高さから蒸し時間は30秒で済む。
  4. 蒸された色米を突く。色米は突く回数や角度や力加減によって簡単に変色してしまい、また色によって蒸す時間や回数も変動するため本来ならば極めて正確な配合・調理が必要だが、この場合は「2」と「3」で色止めと配合が完了しているため、それらを一切気にせず調理できる。
  5. 突きながら米5合に対して290gの「ぷっ栗」のペーストを混ぜる
  6. 団子状に混ぜて完成。

原作ではこれらの手順は全て省略されていたが、小松が如何に凄まじいことを成し遂げたかが簡潔かつ明確に描写されたことで、オリジナルキャラクター「ティナ」やおもちゃ類の主張の強さといったオリジナル要素がネタにされがちなアニメ版トリコの描写としては非常に評価が高い。

「一分一秒を争う状況下で5分間かけて味を追求した」ことは連載当時はネタにされたり糾弾の対象になる事も多かったが、現代日本ならまだしも金銀財宝より美味い飯の方が値打ちが高いと見做されるグルメ時代特有の価値観を加味すると「美味しくする」という一手間は中々馬鹿に出来るものではない。
ユダの回想では、病に冒された村を救うために(薬効は十分だが)端的に言って不味い薬膳を振舞うも、命がかかっている状況なのに不味さ故に子供達は手を付けようとしないせいで治療が遅々として進まないという出来事が語られており、
それを思えば「解毒効果云々はさておきとりあえず美味い飯ではある」という点はグルメ時代の市民たちに行き渡らせるにはある意味薬効と同等以上に重要な要素だったと言える。
また小松に与えられた10分間は「ランカー料理人が招集した一般料理人たちの準備完了を待つ時間」でもあったため、味を追求しなくても空白の5分がどの道発生することを思えば時間を無駄遣いしたとは言い難い。

美食會で唯一小松の真価を知るスタージュンは、小松を眼中に入れない美食會に「もったいない」と呟いていた。
しかし、公式の功績は「センチュリースープ」の一件のみの為、世界料理人ランキングでは未だに100位圏外である。
一方で古い友人の大竹が圏内に入ってると知り喜ぶが、それがマスコミへの賄賂で得た地位だと知ると、大竹を心配しながらも激怒する。


クッキングフェスティバル編

4年に一度の祭典「クッキングフェスティバル」の直前にその後、上記の数々の功績および料理人が相次いで謎の失踪を遂げたことにより、ランキング88位入りを果たしたことで、全料理人にとってあこがれである『クッキングフェスティバル』に出場。
錚々たるライバル達を前に緊張のあまり凄まじい顔になってしまっていたがトリコの応援で士気を取り戻す。またこの時他の上位ランカーからも数々の功績から一目置かれていることが判明している*3

予選のトライアスロンの最初の課題である『水泳』で見事にビリであったが、彼が「食材の声を聞く」ことができる点に興味を示したランキング3位「天狗のブランチ」に引っ張って貰いトライアスロンを1位で通過。
トライアスロンがビリであるため、98人の料理人が選ばなかった余り物の食材と、『ブランチに引っ張ってもらわなかったらビリだったから』という理由で前述のメルク包丁を使わず普通の調理器具を使用したものの、料理の味が評価されて予選を突破。
その後二つの試練を乗り越え、決勝トーナメントへと勝ち進んだ。
対戦相手はまさかまさかのランキング1位「調理王」ザウスであったが、トリコからの「勝てない相手ではない」との応援を胸に対決に挑むも途中で美食會が乱入、競技は中断され、そしてスタージュンと対決したトリコの敗北により、他の多くの料理人らと共に美食會総本部へ連れ去られてしまう。

小松を含む料理人たちは美食會ボス、三虎の為の食事を作ることを強要され、その多くが食の独占を企む美食會相手の料理を拒否するも、小松は「空腹な客」には違いないとして料理を振る舞う。
その味に何か感じ入るものがあった三虎は、今までどのような最高の料理を前にしても眉一つ動かさなかった中でどういう訳か声を上げて笑い出し、小松の料理に満足したことで彼には帰って良いと伝える。
しかし小松はトリコが自分を奪還しに来ることを信じて待つことを決意した。

そして半年後、瀕死の重傷と小松を守り切れなかった失意から復活し、本当に総本部に乗り込んで来たトリコにより救出され、食糧危機に陥った人間界のための食材集めを開始したトリコと共にしばらくグルメ界に滞在、もう1年後にトリコと共に人間界に帰還した。
1年半の時間経過とその間に様々な修羅場を乗り越えた経験からか、グルメ界編以降は従来に比べて精悍な顔付きに変化している。が、度々また従来の猿顔に戻っている






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最終更新:2026年05月29日 11:01

*1 珍鎮々やカーネル・マッコイなど苗字が存在するキャラはいるが全員がそうなのか不明。とはいえ仲梅食堂という小松の同期の仲梅の親族が経営してる飲食店があるため苗字の可能性は高い。

*2 ……と本人は思い込んでいた。本当は初代から「既に自分と変わらない」と謳われる程の天才的技量をとうに認められており、誇りを持って二代目を任されていたが、声が小さすぎて聞こえていなかったため本人には二代目を継いだ自覚が全く無かった。

*3 わぶとらに至っては「モルス油」の発見の件で自らの店で使う油の種類が増えたと直接礼を言いに来た程