ア行
イール・エレキテル・トゥナ
- 今作から登場した新種族。系統は見た目そのまま、ウナギである。
- イールはウナギやうつぼの総称。
- エレキテルは江戸時代の博物学者・平賀源内が復元した摩擦起電器で、発生電力(静電気程度)がデンキウナギと同等だったという逸話が由来と思われる。
- トゥナはポリネシアのマオリ族等に伝わるウナギの神。
イシス
- エジプト神話に登場する女神。
- 不朽の名作ゲーム「ドラゴンクエストⅢ」に登場する国の名前でもある。
- このマモノが落とす星降る腕輪は、実際にイシスの国で手に入る装飾品である。(本作では雑貨扱い)
エインセル・ルサールカ・ラナンシー
- 前作から登場している雑魚敵。共に妖精の名前である。
- エインセルはイングランド北部に住むと言われている耳の尖った少女の姿をしている妖精。
- ルサールカはスラヴ神話に登場する水霊の一種。
- ラナンシーはアイルランドに伝わる美しい女性の姿をした妖精。
- 総じて悪い印象だが、この系統の敵が挙って恨みますや祟りますといった嫌がらせを頻繁に繰り出してくるのも納得してしまう。
閻魔
- 死者の魂を生前の業に応じて、極楽・地獄のどちらかに振り分けるという、冥土の番人。
- 「えんま」と読み、「焔魔」と表記される場合もある。
- 原典では極めて恐ろしい鬼の王としてのイメージで描かれているが、本作品では作中1、2を競うほどの美少女マモノである。
オーガンジーメリー・キャラコメリー・コットンメリー・シーチングメリー・シフォンメリー・シャンタンメリー・スエードメリー・フランネルメリー・ベルベットメリー
- 以上のメリーさん達は全て服飾用語から取られている。
- オーガンジー 平織で薄手、軽く透けている生地。固い風合いと光沢が特徴。
- キャラコ インド産の平織りの綿布。
- コットン 綿花から採れる繊維、又はそれから作られた生地。
- シーチング 生地の織り方の一種。
- シフォン 織物の一種。本来は、片糸撚りの生糸を荒い平織りにした絹織物。
- シャンタン 縦が普通の絹糸、横が絹の玉糸で織られた先練りの平織物。
- スエード 加工した皮革・合成皮革の一種。
- フランネル 柔らかく軽い毛織物。略してネルともいう。
- ベルベット 平織か綾織の経糸にパイルを織り出したパイル織物の一種。
小角
- 「おづぬ」と読む。原典は役行者(鬼祓い師)で有名な「役小角(えんの・おづぬ)」。
- 鬼祓いを生業としていた、とされる一方で、そもそも小角自身が鬼だったという説もある。
おばりよん・だっこちゃん・おどろし
- 今作から登場している新種族。名前の通り、抱き付くという共通点がある風変わりな種族である。前掛けと重石というデザインはおそらくゲゲゲの鬼太郎に登場する子泣き爺が元ネタ。
- おばりよんは日本各地に伝承が残る妖怪で、夜道を歩いていると「おばりおばり」と言って抱きついてくる。
- だっこちゃんは海水浴場でよく見かける腕に付けるタイプの人形。
- おどろしは百鬼夜行に名を連ねる妖怪だが、巻物に絵姿が残っているだけで伝承は無い。
- ちなみにこの系統のマモノが持っているローラーと元ネタは特に関連はない。
- おどろしが使用する「ロードローラーだよッ!」は漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の敵DIOが「ロードローラーだッ」と叫びながらロードローラーそのものを主人公の上に落とした攻撃が元ネタ。
カ行
ガラシャ
- 本作に登場するヨシツネや卑弥呼と同じく実在した人物。
ガラシャと言う名では想像がつかないと思うが、明智光秀の三女(諸説あるが養女を除くと次女とする説もある)である。明智姓での名は明智珠と言う。
- ガラシャ(伽羅奢、迦羅奢)とは明治以降にキリスト教徒に讃えられて付いた名であり、彼女を指す場合は細川ガラシャと呼ばれる事が多い(逆に明智珠と呼ばれることはあまりない)。
- ガラシャとはラテン語で神の恵みを意味し、その影響かそれまで気位が高く気性が激しかった性格が、謙虚で忍耐強く穏やかな性格になったと言う。
クラーケン・プルオクトパス・ラートシカムイ
- 中ボス級雑魚敵として前作から登場している3体。共にタコにちなんだ名前である。
- クラーケンはヨーロッパに伝わるタコやイカの化け物で映画「ビースト」や数々のRPGに登場している。
- プルオクトパスはまんまタコだが、実在するタコ焼き屋「頑固蛸」の期間限定メニューにコラゲーンのジュレといただく「プルたこ」がある。
- なお、ゲーム内ではフォントが潰れているが、ブ(bu)ではなくプ(pu)が正しい。
- ラートシカムイはアイヌ民謡に伝わる日本海にいたとされる巨大タコである。
- ちなみに火に関わる記述は特に見当たらず、何故火炎旋風を使ってきたり火耐性100あるのかは不明(スタッフの遊び?)。
クリーチャー・フランちゃん・ホムちゃん・エンキドゥちゃん
- いずれも「造られたもの」が元ネタ。
- クリーチャーはそのまま「造られたもの」という意味。本来は創造論的立場から生物全般を言う語だが、ホラー等の創作作品では主に人造の怪物を指す。
- フランちゃんは人造人間の古典である「フランケンシュタインの怪物」が元ネタ。
- ホムちゃんは錬金術で作りだせるとされていた小人、ホムンクルスのこと。
- エンキドゥは「ギルガメシュ叙事詩」の登場人物で、ギルガメシュの無二の親友だが、元は神によって土から造られた者である。
- 前作から登場している魔法生物系のマモノ。宗教関係が元ネタになっている。
- グリモワールはその名の通り魔術書で、グリモアとも言う。
- ウィッカは20世紀の多神教復興運動の一種で、日本では魔女宗教とされている。
- マギは紀元前に存在したメディア王国の宗教的地位で、後にマジックの語源となった。
- ウルガータはラテン語訳のキリスト教カトリック聖書である。
- ちなみに、前作で名前が同じだったのはウルガータだけで、残りはそれぞれ同人誌・プレミアム本・禁断の書となっていた。
サ行
ジュエラーズ系
- ジュエラーズとはつまり宝石商のことで、カーバンクルを除く他のジュエラーズ系の名前は実在する有名なダイヤモンドから取られている。
- カーバンクルは丸く研磨されたザクロ石(ガーネット)のことで、転じて赤いの宝石の総称にも使われるが、ダイヤモンドの名前ではない。
ただ法則から推測すると恐らくは「シャーロック・ホームズ」シリーズに登場する「ブルー・カーバンクル」が元ネタ。
- 競走馬の名前との符号も見られる(ジュエラー・ユーリカ・ヘイセイバーブル・メイショウピゴット…)。種族が獣ですぐ逃げる(足が速い)ので、こちらも元ネタの一部と思われる。
タ行
ダークブリンガー(系)
- ゲーム「Fate/Stay night」における登場キャラクター、セイバーオルタの衣装がモチーフになっていると思われる。色合いも含め、甲冑と私服の中間的な衣装になっている。
- 一方で中身のほうは「魔法少女リリカルなのは」の高町なのはに類似。特にソウルブリンガーは色合い的にまんまである。
- この系統の各個体の名前は他の創作でも使われていそうなものだが、マイケル・ムアコックの「エルリックサーガ」由来と思しきストームブリンガーが存在する為、この名前をベースに改変している物と思われる
タムズ
- シュメール神話、アッカド神話の神。タンムーズとも。
- 黄色いサソリというモチーフは「真・女神転生」の魔獣タムズから。
月読
- 日本神話に出てくる神。一般的には男神とされている。
- 読みは主に「つくよみ」「つくおみ」。他に「つきよみ」「つきゆみ」等。
- 平安時代初期~中期に、貴族の女性の間で行われていた月や星を用いた占いの一種。
デビルサマナー
- 元ネタはアトラスの「デビルサマナー」シリーズ。
- ドロップが悪魔全書なのも。あちらの「悪魔全書」はファンディスク的な扱いのゲームである。
ナ行
なまはげ
- 秋田県男鹿地方の伝統行事(の鬼)。「泣ぐ子はいねがー!」と言って家々を回る。
- 男が鬼を装って女性宅に押し入り乱暴する、という事件が起きている。
人魚姫
- 西洋の伝説に登場する、上半身が人間の女性で下半身が魚の姿の化け物。マーメイド。
- 戦闘後の会話も含めて、童話が元ネタでフリードの内容が正解か。
- アンデルセン童話。
- 15歳の誕生日を迎えた末妹の人魚(人魚姫)が船上にいた人間の王子に恋をし、海の魔女に美しい声と引き換えに人間になる薬を貰い人間となるが『王子と結ばれなければ海の泡になって消える』という運命を背負う事となる。王宮で王子と暮らすようになるが、声を失った為に想いを伝えられず、王子は他の女性と結ばれてしまう。人魚姫の姉達が綺麗な髪と引き換えに海の魔女から短剣を貰い、「短剣で王子を刺すことで泡になって消えずに人魚に戻れる」と告げるが、心の優しい人魚姫はそれをせず自ら海に身を投げた。※原作は王子を刺し、その血を浴びる事で人魚に戻れるという童話らしからぬ内容である
- セイレーン(ギリシャ神話)・ローレライ(ライン川の伝説)・メロウ(アイルランドの伝説・女性は美しく男性は醜い姿と云われる)も人魚もしくは類種とされる。
- 同系統のヴィヴィアンやダゴンは神話等で水の精とされる存在。
ハ行
フレディオルソ・ブライアンオルソ・ロジャーオルソ・ジョンオルソ
- 名前は全てロックバンド「Queen」のメンバー(フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコン)が元ネタ。
ぼーぱるっ
- 「Wizardry」に登場する、ウサギのモンスター、ボーパルバニーが元ネタ。
愛らしい外見とは裏腹に首を刎ねるクリティカルヒットの能力を持っており、その特徴はこちらにも受け継がれている。- 元ネタの元ネタは映画「モンティ・パイソン・アンド・ホーリーグレイル」より、人の喉笛を噛み切る殺人ウサギ。
「Wizardry」シリーズでは、オックおばさんの聖なる手榴弾などモンティ・パイソンネタをはじめ多くのパロディが盛り込まれており、本作ほかDRPGがパロネタを多用する姿勢そのものに影響を及ぼしたとも言える。
- 前作ではかなり序盤の方に出現しながら、その即死攻撃で元ネタ通りにトラウマを植え付ける存在であったが、
本作ではその即死攻撃は「どいて!お兄ちゃん」で再現されており、通常攻撃の追加効果は気絶に変更されている。 スフレの話によれば、丸くなったのだそうだ。
- なお同系統の「ろいやるっ」「えすかいやっ」はいずれもバニーガールが接客してくれる高級クラブの名前である。
ボゴミール四天王
- アスモデウスはユダヤ教・キリスト教における悪魔の一体。七つの大罪では色欲を司る。
- オーディンは北欧神話の主神。長い髭を生やし、グングニルという槍を持った老人という姿で表わされる。
- 今作のドロップ装備品のドラウプニルはオーディンが持つ腕輪。スキルのメギンギョルズは同じく北欧神話の神・雷神トールが身に着けていた力帯のこと。また、棍武器にあるミョルニルはトールが持つ短槌、雷属性なのはそこからであろう。
- カーミラは同系統のヴァンパイア・ノスフェラトゥから、ジョゼフ・シェリダン・レ・ファニュのホラー小説の題名及び作中に登場する吸血鬼の名前が由来と思われる。
- ミルディンの原典はアーサー王伝説における予言者であり魔法使いともされる『マーリン』(ウェールズ語でMyrddin)か。
マ行
マッハ・ネヴァン・モリーアン
- ケルト神話に伝わる戦いの女神の一柱「マッハ」。ネヴァン・モリガンと共に三位一体神バイヴ・カハを構成する。
- 「マハ」とも記述されるが、古アイルランド語で正確に読むとむしろ「ヴァハ」となる。
- なお、槍を持ち魔法を併用する、翼を持つ姿はマハというよりはモリガンのものに近い。
- 「ヴァハ」と同じく、モリガンも厳密には「モリーアン」となり、そちらの名前で上位モンスターがいる。ネヴァンも同系列。三位一体神ということで流用されたようだ。
- 「マッハ」という独特の語感から、トニー・ジャー主演の有名映画や、ブロント絡みの感嘆符的なセリフなどを(勝手に)連想してもらおうという部分も、まぁゼロではあるまい。
- 三位一体神ということからか、ボゴミールの塔の最上階ではこの系列のモンスターが一斉にプレイヤーの前に立ちはだかることがある。同系列で三種類全て違う強モンスターが画面に並ぶ様は、壮観ここに極まれりといったところではあるが、洒落にならない。
- マッハは速度の単位でもある(音の速度として用いられる。マッハ1はおよそ時速1000km)。記号はM。
マトリョーシカ・コサック・てるみん・アラハバキ
- 前作から登場している人形系のマモノ。ロシア、または人形に関わる名称がつけられている。
- マトリョーシカは中に一回り小さい人形が入っているロシアの木製人形。
- コサックは15世紀にロシア南西部、黒海・カスピ海周辺で興った武装勢力で、コサックダンスが有名。
- テルミンはロシアの発明家が開発した世界初の電子楽器で、由来は発明者の名前(テルミン)である。
- これを前述のマトリョーシカに内蔵した楽器「マトリョミン」が存在する。
- アラハバキは日本の民間信仰の神の一柱で、「ハバキ」の名から履物の神との説がある。
- 市井の認識や、「真・女神転生」等の作品において、「遮光器土偶」の姿で多く描かれる。
ミノ子さん・サイクロさん・ダイダラさん
- 前作から登場しているパワー型のマモノ。共通して巨人の名前が由来となっている。
- ミノ子さんはギリシア神話に登場する迷宮で人を喰らう牛頭人身の怪物・ミノタウロス。
- サイクロさんはギリシア神話に登場する単眼の巨人・キュクロプス(英語読みでサイクロプス)。
- ダイダラさんは日本各地に伝承される巨人・ダイダラボッチである。
桃生
- ”もむのふ”と読む。「真・女神転生」シリーズに登場する悪魔。
シリーズでは物理耐性と高攻撃力を持つ序盤の壁として登場する事が多い。
- アラハバキの部下であるとも、武士(もののふ)の語原になったとも言われるが、出展が明確でなく女神転生オリジナルの存在である可能性がある。
- 宮城県の現石巻市の一部は昔は桃生(ものう)という地名であり、平安時代の事典である「和名類聚抄」ではこれにモムノフと当てている。
ヤ行
ヤム
- ウガリット神話に登場する龍神。最高神イルと神々の女王アシェラトの息子であり、豊穣神バアルと死と不毛の神モトは共に兄弟にあたる。「海の王子」「海流の支配者」の異名をとり、弟バアルと神々の支配者の座を争うが敗北した。
- 龍神なのに何故タコなのかは不明。アトラスの「デビルサマナー ソウルハッカーズ」に初登場した際、種族は邪龍なのに頭からクラゲを被り二本の棍棒を持った全裸などという姿だったのが関係しているのかもしれない。
ラ行
ライカーガス
- スケルトン系のため、直接の由来は「Wizardry」シリーズに登場する石版を持った骸骨の魔物ライカーガスと思われる。
- 元ネタの元ネタは、名前と風貌からスパルタの伝説的立法者「リュクルゴス」の英語読みとの説が有力だが詳細は不明。
ラミアー・メリュジーヌ・ククルカン
- 前作から登場している竜族のマモノ。総じて蛇に由来する。
- ラミアーはギリシャ神話に登場する下半身が蛇の怪物。
- 資料によって詳細はまちまちで、今一つ実体がはっきりしない。
- メリュジーヌはフランス伝承に登場する蛇女の一種。
- ククルカンはマヤ神話に登場する創造神で、羽毛を持つ蛇の姿をしている。
- ちなみに、同種族の乙姫はれっきとした竜の眷族であり、厳密には蛇では無い。
ワ行
ワータイガー・ガドゥンガン・トウコツ
- 今作初登場の虎系マモノ。
- ワータイガーは名前の通り、虎男。
- ガドゥンガンはインドネシア・ジャワ島の伝説となっている虎人。
- トウコツは中国神話に登場する四凶(悪行の限りを尽くした四柱の悪神)の一柱、檮杌。
- さすがは大型の猫科、猫系にパワーを加えた感じで、地味に痛い。
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