かいざる
もしこんな兵器が実在して、小規模でもある程度の数がそろっていた場合……負けるであろうな、この戦
フルネームは「
カイザル・ローランド」。
グラ・バルカス帝国の三将の一人。海軍東方艦隊司令長官。階級は大将。
帝国の軍神とも呼ばれ、彼の言葉にはグラ・バルカス軍部も一目置くほどの発言権を有する。
ただし、そんな彼も
空中戦艦パル・キマイラ出現時は流石に困惑した模様。
パル・キマイラと戦闘に入った艦隊や航空隊がことごとく壊滅する中で、内心は動揺しつつもそれを一切表に出さず、応戦。
乗艦に空中戦艦が迫ると、艦長の
ラクスタルと「グレードアトラスター」の乗員に自身の命も預け、主砲徹甲弾による砲撃を敢行。パル・キマイラ初号機の撃墜を見届ける。
周囲の将兵が歓声を上げる中で、帝国の情報部がパル・キマイラの情報を一切掴んでいなかったこと、帝国の既存兵器では対抗できないことをラクスタルと共に冷静に受け止めており、帝国政府や国民が「グレードアトラスター」を神格化し、
神聖ミリシアル帝国を軽視する方向へ向かいかねない状況を危惧している。
日本に関しては同じ異世界からの転移国家であり、「
しきしま」の対空能力を鑑みて、日本の巡洋艦クラスが多数参戦すれば、航空隊が苦戦することを危惧するなど、日本を軽視している軍部の中では比較的危機感を有している。
…しかし、その「しきしま」は巡洋艦ではなく
沿岸警備隊の巡視船に過ぎず、自分達がとんでもない誤認識を犯している事を、この時のカイザルは知る由も無かった。
そして、
イシュタム壊滅の一件で、日本の軍事技術が規格外である可能性と、その(帝国から見れば)現実離れした詳細を知らされ驚愕。
信じがたい内容ではあったが、現に日本との戦いで完敗が続いている事から安易に否定できず、日本の軍事技術情報の詳細な調査を正式に命じる。内心「誤報であること」を願うが、日本を早急に陥落させようとすると大損害が避けられない事を明確に認識。
しかし、地道に占領地を広げると日本の危機感を煽ってしまい、神聖ミリシアル帝国や
ムーに軍事技術を供与する方針に踏み切られてしまうと、自国がジリ貧に追い込まれる恐れがある事を悟り、頭を抱えてしまう。
だが、確証が得られる前に皇太子
グラ・カバルが日本側の捕虜となる事態が発生。
「日本懲罰作戦」が決定し、
グラ・バルカス帝国連合艦隊の司令長官として戦いに赴くが、400隻を超える先遣艦隊が全滅する事態に直面し、日本の軍事技術について、
最悪中の最悪の想定が的中してしまった事を知る。
同時に日本国本土への攻撃は不可能と悟るが、何とか一矢報いるため、日本に味方する
ナハナート王国とそこに存在する日本側前線基地を攻撃目標に切り替える。
リーム王国に駐在する戦力を囮として日本本土へ差し向け、ナハナートへの侵攻を開始するが、リームの部隊と帝国基地は日本及び
パーパルディア皇国の報復攻撃を食らい、リーム王国首都ヒルキガ諸共地獄の業火に焼き尽くされる惨たらしい敗北を喫した。
本隊もまた
自衛隊の攻撃で2/3が沈没、「グレードアトラスター」も前部第1主砲塔を破壊されるなど満身創痍。カイザルは生き残った三百数十隻を撤退させ、「グレードアトラスター」単艦での突撃を決意。ナハナート西側海域で、艦対艦誘導弾を撃ち尽くした海上自衛隊第4護衛隊群8隻と砲撃戦となる。
「グレードアトラスター」の装甲は第4護衛隊群の攻撃に耐え、カイザルは必死で戦う部下たちを鼓舞するが、直後に陸上自衛隊地対艦ミサイル部隊が発射した
12式地対艦誘導弾が艦橋を直擊する事に気付き、作戦の失敗と自分の死を悟る。
直撃までの短い時間の中、日本の軍事力を見誤ってしまった事、重要な情報があったのにそれを正確に評価できなかった事、そのせいで帝国の歴史に泥を塗る大敗を喫してしまった事など、過ちに気付けなかった自分を猛烈に恥じ、最期まで帝国の未来を案じながら戦死した。
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最終更新:2021年11月12日 21:14