カミザケ コクリュウ
登場作品:
メダロット魂 S
※本項目では、ウラガスミ、カミザケシンスイについても扱います。
人物概要
メダロット魂の主要登場人物のひとり。
デスメダロットを販売する、
デスメダロット社の研究開発部顧問。
デスメダロット社の会見では、
全てのデスメダロットの基本システムを手掛けている天才との触れ込みで紹介されていた。
本名は
カミザケ コクリュウ。
バッカス財閥総裁にして、デスメダロット社設立者
カミザケ シンスイの息子でもある。
短く切り揃えられた黒髪に、色白な肌の少年。
常に穏やかな口調と表情を浮かべているが、その奥底では
デスメダロットを世間に広めるべく、恐るべき企みを目論んでいる。
コクリュウに言わせれば、
メダロット社製メダロットで行われるロボトルは、
ただのままごとやペロペロキャンディみたいに甘いという。
名前の元ネタは福井県の酒蔵、黒龍酒造か。
コクリュウは版権の都合により、ゲーム作品に登場することは叶わなかった。
だが後年、
メダロットSにおいてアニメ版とのコラボイベント、「
メダロット魂コラボ 禁断のデスメダロット襲来!」開催と同時に
スーパーレアのメダロッターとして実装。
前年の
ヴィクトル同様、彼の登場するシナリオはゲーム版とは世界観が異なるため存在しない。
(CV:かかずゆみ)
デスメダロットの使用遍歴
性格
先述のとおり、口調も表情も穏やかで、一見すると優しそうではある。
だがその本性は、キクヒメに対して、メダロット社純正品のペッパーキャットでは使いこなせない高電圧バッテリーを渡し不敵に笑い、他人のメダルすらも眉をひそめずに破壊する、冷酷な人物。
さらに、デスメダロットの普及のためなら現代でいうフェイク動画すら作る様な、いかなる卑怯な手段をも厭わない下劣漢。
また、友達を
自分のいうことを聞く存在と認識しており、
ギンカイが袂を分かつ原因となっている。
彼の様は、
ナエをして
ワガママと呼ばれた。
この態度は
人間だけではなく、メダロットに対しても同様。
ブロッソメイルの完成型がロールアウトすることを知った際には、
エクサイズは用無しと口にし、
ギンカイへの八つ当たりの如く破壊するほど、酷薄な態度を見せていた。
また、メタビーを破壊するために
エクサイズとユニトリスを地下鉄に轢かせようとすらしたほどでもあった。
さすがにこの様には、
デスメダロッターだった当時のギンカイですら引いていた。
挙げ句の果てには、ブラックビートルをメダロットに勝てないデスメダロットはいらないと、廃棄処分にしようとすらしてしまったほどであった。
家族関係
劇中では先述したシンスイと、母の存在が発覚している。
シンスイが全くコクリュウと向き合おうとしない中で、コクリュウにとっては母親だけが愛情を注いでくれる存在だった。
ところが、4歳の頃に母親と死別。
それ以来コクリュウは、感情を表に出さなくなり、強さだけを求める冷酷な人物になってしまったのだった。
ウラガスミ
コクリュウの執事で、黒いスーツに浅黒い肌の男性。
彼の命令には基本的には従うものの、
ナエからティルトロータを貸してほしいと言われた際には、渋々ながらも貸している。
また、コクリュウの合成動画に対して
イッキと
メタビーの潔白を証明するために力を貸してほしい、と言われた際にも協力した。
彼の根底にあったのは、コクリュウに友達を持ってほしい、デスメダロットという強さに固執する様から脱してほしいという思いだったのだろう。
そのために、コクリュウが
ブラックビートルを廃棄処分にしようとした際には、イッキにとっての
メタビーの様なーー友達になれる可能性を見込んで、時限起動システムを利用して脱出させてもいた。
デスメダロット研究所ではヘンリーに掛け合ってグレインのテストを止めさせるべく単身乗り込むと、シンスイのパソコンにデスメダロット研究所の監視カメラの映像を転送。
シンスイにコクリュウの変化の理由と、彼が誰かに愛されることこそを必要としていると説いた。
炎上する電力室の中にコクリュウを助けようと単身乗り込んでおり、イッキからはお前はずっと独りぼっちだと断罪されたコクリュウではあったが、最後の最後まで彼の身を案じていた。
劇中、コクリュウにとってはもうひとりの家族ともいえる人物である。
(CV:石井康嗣)
カミザケ シンスイ
コクリュウの父で、バッカス財団総帥。
大統領との面会まで出来るほどの政財界に強い影響力を持つ人物。
コクリュウが産まれてすぐに家を建てると、事業拡大のため渡米。
その後ずっとシンスイは息子と一度も会うことはなく、劇中でも最終回まで姿を見せなかった。
だが、ウラガスミから母の死後に力を追い求める様になったことを知らされ、シンスイは日本に帰国する際にコクリュウと夕食をとることにしたのだった。
なお演じた郷田ほづみ氏は、本作の次回予告のナレーション兼音響監督。
(CV:郷田ほづみ)
劇中での活躍
ギンジョウ町への出現
それを倒した
イッキと
メタビーに興味を抱き、彼らを倒すために
タンクダンクを自ら操って現れる。
それだけではなく、モモカワと
ガイロットによってギンジョウ町のメダロットを襲撃させる
ギンジョウ町メダロット殲滅作戦を実行。
※本作は、前作とは直接の続編ともパラレルとも見なせる世界観。直接の続編であれば、
イッキが
メダロッターになったのとほぼ同時に
ギンカイと接触していることになる。
一方通行の友情
ある時、
デスメダロット社で開発途中の
ブロッソメイルが暴走を起こし、封印して輸送中に事故で逃げ出してしまうという事態が起こる。
一時は回収すべく行動していたが、24時間以内に稼働停止することを知ったコクリュウは、
それをわざと放置してデータ収集を行なった。
その後、ブロッソメイルの完成型がロールアウトするや否や、
ギンカイの出場していた
ロボトル大会に乱入。
決勝戦の時間切れに伴い休憩が挟まれようとしていた中で、
メタビーを攻撃して機能停止させ、
メダルの破壊に及ぼうとする。
ギンカイから、コレは正式なロボトル大会だから引いてほしい、友達ならわかるだろうと説得されるが、
コクリュウにとっての友達とは、自分のいうことを聞く存在ーーただの下僕という認識にすぎなかった。
コクリュウは、「友達」とはいえない態度を示した
ギンカイの言葉など一顧だにしなかった。
激怒した
ギンカイはコクリュウを止めようとするが、コクリュウは
ブロッソメイルで
ギンカイのユニトリスを完膚なきまでに破壊。
謎のメダロッターの乱入で撤退を余儀なくされたものの、翌日に
ギンカイへの御礼参りに現れる。
悪辣なる"宣伝"
コクリュウが行動を起こしてから数ヶ月が経過して、ついに
デスメダロットの販売が開始されることとなった。
しかし、CMや記者会見によって世間への注目を集めさせるだけではなく、
コクリュウは下劣な行為に及んだ。
ワカバを利用して
イッキと
メタビーをバッカスタワーに誘い込んで、
エクサイズとロボトルをさせ、その様をリアルタイムで合成して、メタビーが悪徳
メダロットであるかの様な、現代でいうフェイク動画を作成した。
さらにバンショウに
ブロッソメイルでメタビーを倒させ、それすらもエクサイズと合成して、
デスメダロットを善のメダロットであるかの様に"宣伝"したのだった。
コレを街頭ビジョンで放送すると共に、テドリガワ三兄弟が
サクラとなって、
イッキを悪徳
メダロッターであるかの様に仕立て上げ、彼の卑怯な"宣伝"は成功してしまったのだった。
真実を知る
アリカは、満寿泉の協力を得て映像が合成である証拠を見つけ出す。
さらにナエにウラガスミが力を貸して、街頭ビジョンで真実が映し出された。
それを見た
ギンカイが子供達を連れて
イッキの応援に現れたことで、コクリュウの"宣伝"は破綻したのだった。
取り戻したものと欲しかったもの
"宣伝"こそ破綻はしたが、デスメダロットはその販路を拡大しつつあった。
その中でコクリュウは、ネオデスメダルで動く
ブラックビートルと行動を共にする様になった。
だがブラックビートルはイッキ達とのロボトルで思う様な結果を出せずにいた。
強いデスメダロットに固執するコクリュウは業を煮やしてブラックビートルを廃棄処分にすることを決定。
だがウラガスミの取りなしもあり、ブラックビートルは完成した最強のデスメダロット、
グレインにそのネオデスメダルを装着されることになるのだった。
コクリュウは
イッキ達に対して、グレインに勝てたらネオデスメダルを解放すると無茶な条件を提示し、
メタビー達を圧倒していく。
だがその中で、イッキから涙ながらに
お前はこれからもずっと友達はできない、ずっと独りぼっちだと断罪されたことで動揺。
メタビー達を倒そうとするも、電力室の崩壊に巻き込まれてしまう。
意識を失いかけていた中で助けにきてくれたのは、メタビー達ーー倒そうとしていたメダロット達とグレインーー否、いうなれば自我を取り戻したブラックビートルだった。
その瞬間、コクリュウは涙を流していたーー母の死以来閉ざしていた感情が、再び戻ってきたのだった。
その後ケガから回復したコクリュウは、ウラガスミとブラックビートルと共に、イッキ達の前に現れた。
今までの非道もあり申し訳なさそうにしていたコクリュウだったが、イッキ達は何事もなかったかの様にロボトルに誘った。
この瞬間、コクリュウは友達ーー彼にとって本当に必要な、そして欲しかったものを手に入れたのだった。
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最終更新:2024年09月24日 17:43