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TYPE-2 - (2011/01/18 (火) 00:01:23) の編集履歴(バックアップ)


[基本データ]

アバンテjrから採用されたシャーシ。
ミニ四駆史上、初の本格的オンロード仕様のシャーシとして開発されたもので、コース上での走行を前提として設計された。
社運を賭したとまで言われたRCのアバンテも、先進的な技術を多く取り入れた画期的なものであったためか、Jr.でも新型シャーシを引っさげてきた形となった。
アバンテの名を冠するマシンに対し、タミヤが並々ならぬ情熱を注いでいたことがうかがえる。
TYPE-1からの主だった変更点としては、

  • 軸受けに直径6mmのボールベアリングが無加工で取り付けられるようになった
  • ローラーが標準で付属するようになり、フロントバンパーのビス穴がTYPE-1の倍に増えた
  • サイドガードにもローラー取り付け穴がついた
  • TYPE1に比べて軽量化され、車高も低くなった
  • モーターを縦置き型とし、またホルダーがモーターをむき出しにするような形になったため冷却性が向上した
  • ターミナルの形状を変更し、リアを中心に整備性と信頼性が向上。またスイッチも大型化した
  • ホイールベースが2mm伸びたため、旋回性は落ちたが直進性が上がった
  • 新設計のカウンターギヤを採用、クラウンギヤを前後とも共通(オレンジクラウン)とし、ピニオンギヤも8Tのものに統合した
  • 現在主流のものと同規格の、大径ホイールスリックタイヤが採用された
  • リヤースキッドローラーセットのアタッチメントを使えばリヤーローラーステーが装着可能

などが挙げられる。
当時は『ニューシャーシ』の異名で呼ばれており、太陽ミニ四駆BOOK辺りからTYPE-1、TYPE-2との表記が見られ区別されるようになった。
オフロードの走行性はTYPE-1に比べ低下したが、各部の精度がよくなったため速度性能は確実に向上し、ノーマルでも少々の改造を施したTYPE-1を圧倒することもザラであった。
また、TYPE-1のオンロード用の改良型となるTYPE-3に比べても、なお性能では若干の優位を保っていたため、第一次ブーム期を通して広く使われることになった。

駆動系の精度がTYPE-1から大幅に改善され、基本レイアウトこそ同じものの半分以上のギヤが一新され、ほぼ別物である。
このシャーシで初採用された5:1、4.2:1のギヤは(完全新規設計としては)最新型のVSシャーシにも使えること(つまり基本設計は同じ)や、リヤのモーターマウント及びギヤケースの構造やパーツ構成もVSと良く似ていて、如何にこのシャーシの設計が優れていたかが伺える。
ターミナルも(ZERO系シャーシをのぞき)TZ-Xまで同形状のものが使われ、さらにX系VSのターミナルもこの改良型といえる。
まさに、VSまで続く本格オンロード用シャーシの直接の祖型といえる(シャフトドライブ構造などの基本レイアウトに関してはTYPE-1の時点でほぼ確立されている。またX系は少々特殊)

このようにエポックメイキングなシャーシであったにも関わらず、その後の主要ラインナップがTYPE-3シャーシ採用車に移ったため、限定版を除けばアバンテJr.、グラスホッパーⅡJr.、バンキッシュJr、スコーチャーJr.の4車種しか採用されていない。
また、TYPE-3は2次ブーム時もダッシュ軍団のラインナップで定期的に再生産が行われていたが、TYPE-1・TYPE-2・TYPE-4のラインナップは軒並み生産停止処分を受けていたため、余計に知名度が低い。

現在ではグラスホッパーⅡJr.が再販されているため、メモ箱に頼らずともシャーシ自体は比較的入手しやすくなっている(大都市圏ではシャーシ単品でバラ売りされている店さえある)が、地方によっては流通の関係か、やや入手困難になりつつあるとの報告も入っている。

なお、超速ギヤが着けられそうな形状をしているが、無加工では取り付け不可。
ギヤボックスを改造すれば載るが、レギュ的にはアウトなので注意。なので使える最高速のギヤは4:1のハイスピードギヤセットになる。
リヤローラーをつけたい場合には、リヤローラースタビセットかリヤースキッドローラーセットのどちらかが必要になる(しかし、どちらも現在のレースで使うには強度がかなり不足している)。
前者はミニ四駆グレードアップパーツセット クラシックVol.2、後者はミニ四駆グレードアップパーツセット クラシックVol.3で入手可能。

登場時は破格の性能を誇った『ニューシャーシ』も、世に出てから既に20年以上が経過し、昔のシャーシを知らない子供には「何コレ?」と言われる扱いは他のTYPE系(特に1~4)と変わらない。
また当然と言えば当然だが、VSX系MSといった現役の発展型シャーシに比べると、多くの面で性能が見劣りするのは否めない。そのため、茨の道を歩むことになるのは間違いなく、その点で他のTYPE系と比べても五十歩百歩といえる。
しかし、駆動系の精度は旧FM同様にそれほど極端に悪いわけではないため、少々の改造で駆動音はかなり静かになり、結構なスピードが出る。TYPE-1系列より速度が出やすい分だけ、TYPE系入門としては比較的扱いやすいシャーシといえるだろう。

しかし勘違いされがちだが、現在の水準から見れば、所詮は「TYPE-1系列と比較すればマシ」程度の性能に過ぎないため、使いこなすには相当高い技術力を要するシャーシである。

以下、その他カラーバリエーション

  • グレー
基本的な色。

  • ブラック
アバンテJr.ブラックスペシャルにて採用された色。

  • クリア
アバンテJr.スペシャル、バンキッシュJr.スペシャル及びスコーチャーJr.スペシャルで採用された色。
それぞれ黄(アバンテ)、赤(バンキッシュ)、青(スコーチャー)のカラースリックタイヤが付属した。

詳細不明。
昔モデラーズギャラリーにて発売された、もしくは抽選などで配った模様である。極めて貴重。