2次ブーム後半以降、各シャーシのカラーバリエーションや素材を変えたものがいくつも出ている。
カラーは見た目だけでなく、プロペラシャフト受け部等の性能が若干違ってくるとの事だが、違いは分かりづらく、上級者のサイトでも人によって説明する性能が180°違っていたりする。
参考程度に考えよう。
ただし、カーボン系は滑りが良い、ポリカーボネート入りは寿命が長い、グラスファイバー入りは固いが割れやすいなど、「混ぜ物」に関しては一定の評価が確立されている。
ちなみにシャーシ本体は強化素材でも、それに付属するギヤケースなどはPOMやABSなどの通常素材が多い。

以下、それら素材違いについて。括弧内はシャーシ本体やランナーに刻印された表記である。


・ポリカーボネート強化ABS素材(PC+ABS)
現在強化素材といえば、基本的にこの素材が使われていると言っていいほどの地位を確立している素材。
通称ポリカABS。PC+ABSとも。限定キットや限定GUPなどに採用されている場合が多い。
グラスファイバー入りに代わって採用が増えている。
グラスファイバーより剛性は落ちたが、その反面粘り強く、耐久性に優れ、寿命も長いと言われている。
剛性が落ちたといっても、それはグラスファイバー入りに比べた場合の話であって、通常のPSやABS素材と比較した場合はかなり向上している。
特に強化VSは元のシャーシの高性能に加え、VSの数少ない欠点であった強度・剛性面がある程度改善されている上、プロペラシャフト受けの耐摩耗性も向上しているために歓迎された。
素材に独特の粘りがある分、加工には少しコツがいる。ネジ穴が渋く、ローラーやステーを取り付ける時に苦労することも。


・カーボン混入ナイロン素材(PA-CF)
ミニ四駆シャーシにおいてはSUPER-Xの限定版(通称炭SX)や、SUPER-XXの限定キット(レイザーギルXX SP)、MSシャーシ用のN-04及びT-04のHGパーツ、スーパー2シャーシ(Vマグナム・Vソニックプレミアム)、SFMの限定版で採用されている。
マトリクス(母材)を摩擦係数の少ないナイロン樹脂とし、そこにこれまた摩擦係数の少ない炭素を混入したため、各摩擦部の抵抗が従来のものより大幅に減っている。
さらに元々の目的であった強度や耐久性も向上していて、特にプロペラシャフト受けの寿命の長さは特筆に価する。
旧2次ブーム時のシャーシの中では最優良、というユーザーも少なくない。
シャーシ以外にもホイールやリアステー等の一部GUPで採用されている。
唯一の欠点として、ネジ穴がすぐダメになりやすい。


・グラスファイバー強化ABS素材(ABS+GF)
2000年代に強化素材として使われることの多かった素材。
限定キットや限定GUPなどに採用されていた。
GFRPプレートと同じガラス繊維を使っているということで、当初期待されたが、粘りやしなりが足りない硬さで立体レースに不向きな割れやすさになっている。
MSシャーシのバンパーですらクラッシュであっさり折れることがある。
そのため上記ポリカABSに取って代わられた。


・グラスファイバー強化ナイロン素材
グラスファイバー強化素材の中でも特殊な例で、こちらはABSではなくナイロンにグラスファイバーが混入されている。
ビクトリーマグナム プレミアムに付属するホイールがこの素材で、現在ほぼ唯一の入手手段と言える。
過去の限定キット「TRFワークスJr.リミテッド」に付属しているホイールもこれだった。
ABS+GFと違ってこちらは割れともほぼ無縁で、カーボン素材よりも強度が高いとも言われるほど。


・低摩擦素材(POM)
ミニ四駆においてはPOM(ポリアセタール)を指す。
主にローラーに使われてきたが、ARシャーシ登場後はAパーツ(ギアカバーやバッテリーホルダー等のランナー)をこの素材で作られることも多くなった。
おかげで軸受けパーツが非ボールベアリングとしてはかなりの高性能化を実現しており、初期状態での性能が向上した。
その名の通り摩擦が低いだけではなく、粘り強く磨耗にも強いと言われる


・クリヤー・スモーク素材(ただしGUPなどのポリカーボネイトボディなどは除く)
一部のS1SFMシャーシのギヤケースに採用されているものが有名だが、それら以外にも限定GUPや限定キットで採用されているものが多々ある。
プラ素材は練り物により強度と粘性が決まるため、適度な粘性をもたせる染料が入っていない(極端に少ない)クリア素材は耐久性も低く経年劣化にも弱いため、現在コンクールデレガンスなどのドレスアップ目的以外の実戦で使うユーザーは殆どいない。
唯一の利点は、内部構造が見えやすいためギヤやペラシャなどの動作確認などには活躍してくれるところだろうか


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最終更新:2023年02月18日 17:44