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中・上級セッティング - (2013/02/19 (火) 22:52:17) の編集履歴(バックアップ)


  • Zローラーシステム
リアローラーの上段に少しのアッパースラスト、下段にダウンスラストを付け、尚且つ下段ローラーを上段ローラーよりも少し内側にオフセットさせて取り付けると言うセッティング。
レーンチェンジ進入時に上段ローラーだけが作用して車体が下向きになるようにし、脱出時には下段ローラーが作用してレーンチェンジの下り坂と平行に落ちていく・・・・
という挙動が狙い。
加えて直線や通常コーナー時、挙動さえ安定していれば上段ローラーしかフェンスに接触しない為に抵抗が少なくなると言うもの。


基本的に公式の5レーンコースでは効果が薄く、セッティングするのが非常に難しい(逆に言えばセッティング次第では公式のS字LCでも効果を発揮する)
更にコースレイアウトによってはフロントのスラスト角をいじるだけで十分な場合もあるので、少々廃れている。


  • 逆釣りWA(釣鐘WA)
レーンチェンジに高速で進入する時にクリアする為に開発されたローラーセッティング。
基本的にレーンチェンジにはアウトリフトで進入するので、WA(二段アルミローラー)を逆向きにフロントにセットして進入時に二段で強力に食いつかせ、クリアさせようとするもの。


WAの高さによって挙動が変わってくる為、間違った位置に取り付けると全く効果がない。
要調整だが、おおよその目安はシャフトと同じ位の高さに13or9mmの位置が来るように。
極端に言うとワッシャー一枚分の高さの違いでも挙動に変化が現れる。
更に、レーンチェンジの前に減速域(連続ウェーブ等)があっても効果は薄くなる。
取り付け位置がシビアでコースレイアウトを選ぶが、バッチリ決まれば非常に強力なローラーセッティングとなる。

当然だがやはり5レーンコースでは効果が薄い。

リアローラーに使い、センタースタビとして使用する人もいる。

  • 囲い
囲いステー、リングバンパー等とも呼ばれる。
フロントバンパー付近からリアバンパー付近まで、マシンのほぼ全体をFRP等で囲ってしまうセッティングで、主に着地時にマシンのサイドをコース壁に引っ掛けてしまうトラブルを防ぐために用いられる。謂わばサイドステーの拡大解釈版。

構成パーツとしては直FRP(FRPマルチ補強プレート)や弓FRP(FRP強化マウントプレート)がよく用いられ、マシン全体を囲うスタンダードなものからフロント/リア部分のみを囲うものなど、レーサーによって囲い方は様々である。
公式大会などスロープセクションのあるレースでは、囲い装着車が好成績を収めることも少なくなかったため、後述の提灯と並ぶスロープセクション攻略の有効手段として認知され、囲い改造を施したマシンが急増した。

が、最低でも直FRPなら3セット程度と多量のパーツが必要であり、それによる過剰な重量増加や前後バンパーが固定されることによるシャーシの歪み、さらにパーツの組み方次第では逆にコースアウトする原因になるなど欠点も多く、初心者にはお勧めしづらいセッティングといえる。

類似セッティングとして、「スキー板」や後述の「オワタステー」などがある。

2010年の公式大会からは、特別レギュレーションの適用により、基本的に囲い改造はレギュレーションに違反するため注意が必要(事実上、車検を通らないと見てよい)。


  • オワタステー
囲いのサイド部分からマシン後方上部に向かってFRP等を斜めに延ばし、“腕”のようにしたセッティング。
着地時などで横転しかけた車体を、延ばした“腕”を支えにして強引に押し戻す、スタビポールの強化版のような効果が得られる。ブレーキ効果を狙って“腕”の先端にゴムチューブを装着する場合もある。

ダンガンの金属製ローラーステーなどがよく用いられるが、如何せん囲い同様に大量のパーツを使用するため、考え無しにセッティングすると囲い同様ただの重りに成り果てる上級者向けのセッティング。

ちなみに、この奇っ怪なネーミングの由来はセッティングの外見から。斜めに延びた“腕”の部分が絵文字の\(^O^)/のように見えるためにこう呼ばれるようになったらしい。

2010年の公式大会からは、特別レギュレーションの適用により、囲いの派生型であるオワタステー改造は、レギュレーションに違反するため注意が必要(事実上、車検を通らないと見てよい)。


  • 提灯
主に公式戦のスロープセクションを攻略すべく考えだされた、マスダンパーの発展型。
リアステーを基点として、車体中央に向かってFRP(直FRPが多い)を腕のように伸ばし、腕の頂点両側を結ぶようにFRPを渡したら、その左右に吊り下げ式でマスダンパーをつける形式が基本形。
マスダンパーの錘をFRPに吊り下げているその姿から、提灯の呼称が生まれたといわれ、基本形の他にも、レーサーによって様々な派生形が開発された。

基点となる部分をFRPごと上下に動くようにすることで、マスダンパー効果を車体中央を中心に、広範囲で得られるのが利点。スロープセクションの着地では非常に高い効果を発揮する。
ボディのさらに上に装着する宿命から、重心が高くなるのが欠点であるが、小径またはローハイトタイヤで、全体の車高を低くすることでカバーできるとされる。

公式戦でアイガースロープが一般化した2009年、その対策の決定版として提灯を装備するマシンが急増し、実戦でもかなりの効果を発揮した。
なお、2013年のミニ四駆GP広島大会では各クラス優勝マシンすべてが提灯マシンだった。

  • ノンターボエアブレーキ
元々は、第1次ブームを代表する漫画「ダッシュ!四駆郎」で登場したもの。
ボディのフロントを可動基点に、ボディが蝶番のように上下に動くようシャーシに取り付けたもので、前面への空気抵抗を増やしてスロープセクションの着地を容易にしようとするものだが、空気抵抗による効果の程は検証が必要と思われる。

しかし、上下に動くボディ本体がいわばマスダンパーの錘の役割を果たすため(本来の意味では副次的効果なのだろうが)、スロープセクションの着地では、マシン全体にマスダンパー的な効果が得られるといわれる。

長らく漫画の世界のセッティングとして、実用レベルで使えるような実現化はされなかったが、某氏により実現化されたマシンが2009年の公式戦で投入された。
もっとも、一種の「ネタ改造」の領域を出ないとの認識が一般的な模様。