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素材による違い(タイヤ) - (2020/02/23 (日) 12:56:09) のソース

タイヤの要素の中で、最もラップタイムに影響する要素。
ゴム系、スポンジ系に大別される。
僅かな素材の変化によっても重量・グリップ力、跳ねやすさなどが変わってくる。

*ゴム系素材
タイヤにおいては基本となる素材。硬さやその他の特性を考えて幾つかの種類から選択する。
過去のブーム時期にはスポンジタイヤがもてはやされたが、今では性能を見直され完全に主流に。
(当時は軽量化至上主義とでも言うべき風潮があり、ゴム=重い=遅いという図式が多くのレーサーの中にあった。また、強いグリップ力も必須とされていた。ところが現在では、重量以外にも転がり抵抗や適度なグリップ力等、見るべき要素が他にもある事が判明している。)


**ベーシック
&bold(){・ノーマルタイヤ}
大抵のキットに付属しているタイヤの素材(TPE素材)。
「ノーマル」という語感からくるイメージもあって中々評価されにくいが、バランスが良く高性能なのは間違いない。
初心者はノーマルタイヤから無闇に変えない方が良いだろう。
中級者以上の人もセッティングに行き詰まったらノーマルタイヤのことを思い出してみよう。

&bold(){・ハードタイヤ}
ノーマルタイヤより硬い材質になっていて、グリップ力を抑え、若干だが跳ねにくい。
グリップを減らすことで旋回性を向上させることができ、前輪によく使われる(FMは逆)
ただし、加速が少しばかり悪くなるので思ったより速度アップに繋がらないこともある。
余談だが、最初期のハードタイヤは悪い意味で硬く、よく割れるタイヤだった。
今は材質が違うのでその心配はないが、硬さ自体は控えめになってしまっている。

&bold(){・スーパーハードタイヤ}
ハードタイヤより更にもう一段階硬くした素材。
一言で説明するならこうなるが、より抑えられたグリップ力と強化された制振性によりすぐに人気のタイヤになった。
触ってみればわかりやすいが、かなり硬い。初期ハードタイヤのコンセプトを引き継ぎ、欠点をうまく克服出来たといえるかもしれない。
スターターパックやミニ四駆PROのヘキサゴナイトにも採用されている、主流になったという意味では第二のノーマルタイヤとも言える。

&bold(){・ソフトタイヤ}
名前の通りハードタイヤとは真逆のコンセプトであり、強力なグリップ力を持つ代わりにコーナーで減速しやすく、そして跳ねやすい。
トラクション(駆動力)をうまく伝えるために後輪に使われる事がある。(FMは逆)
固い素材で作られている公式5レーンコースには最適。(逆に3レーンには不向き)
とはいえクセが強く殆ど使用者はいなくなった。それ故か、現行品のラインナップも少ない。
シリコンのような素材で作られているためか、瞬間接着剤がまるで効かない。ブレーキゴムとして使いたい等の場合は瞬間接着剤用のプライマーを使う必要がある。

**特殊
&bold(){・ショック吸収素材}
ローハイトショック吸収タイヤ(絶版)の素材。ショック吸収を謳っているだけあってとにかく着地で跳ねにくい。入手困難なのが惜しいくらい。
ノーマルより軟らかく、伸び縮みしやすいので小径、大径どちらにも対応する。
グリップに関しては、暖かい時期はノーマルより上だが、寒い所に持っていくと極端に下がるという特性がある。

&bold(){・中空素材}
中空タイヤに使われている素材。
通常のものと少し違い、なんだかビニールテープに近い質感。
公表こそされていないが、TPEとも違う合成ゴムの一種だと思われる。(新品を開封するとわかりやすいが、合成ゴム特有の匂いがする。)
そのためかグリップ力が高く、加速力に優れる。
2010年代半ばから、タイヤの軽量化や跳ねないタイヤとして極端に薄くしたペラタイヤが増加し、中空タイヤを簡易ペラタイヤとして利用する人が増えた。しかし、その場合にはグリップ力の強さからコーナー速度がネックとなりやすい。(ペラの場合、その薄さ故にラウンド加工が出来ず接地面積が広いのも原因になる。)

&bold(){・ローフリクションタイヤ}
スーパーハードより更に硬い、ほぼ硬質プラスチックなタイヤ。
グリップをとことん殺して上り坂で減速させるという特殊な使い方が出来る。
ただし跳ねにくいという特徴こそ共通するが、ハードタイヤの延長という考え方はしない方が無難。
2本セットで販売された事からもわかるが、基本的には4輪ともに装着する代物ではない。
とはいえ、コースによっては(特に公式5レーンでは)4輪ローフリが活躍しやすい場面もある。
2017年頃から限定品で度々登場しているが、サイズや形状が異なるので目当てのものが出たら早めに買っておこう。


*スポンジ素材
どれもゴムやシリコン素材より軽いのが特徴。
しかし、軟らかすぎて転がり抵抗が大きく、変形しやすいのでトルク抜けの原因になるなど、癖が強く扱いが難しい。
そこで現在は、軽いのを生かして[[ハーフタイヤのダミーや超大径のインナー>タイヤの改造]]など、補助として使われることが多い。
スポンジタイヤは抜けやすいので、これらを使う際は両面テープや接着剤でホイールに固定すること。


&bold(){・スポンジ}
レストンに取って代わるまでのスポンジタイヤはそんなにグリップせず、レストンスポンジよりは走行中の変形は少ない。
モノによってグリップ力や密度に差があり、軽いものはレストンより軽い。
経年劣化により、ボロボロになることが多い。

&bold(){・レストンスポンジ}
現在販売されている公認タイヤの中では最も密度が小さく、強いグリップ力を持つので直線でのスピードの伸びはトップクラス。
しかしグリップ力の強さゆえ、コーナーでは大幅に減速してしまう。そして跳ねやすい。
ワンウェイホイールとの併用や、超大径タイヤの素材やダミータイヤとして使われる。
また、濡れた路面でもグリップを維持しやすいため、天気の悪い日の屋外レースでは活躍できるかも知れない。

&bold(){・低反発スポンジ}
HG低反発スポンジタイヤに使われている素材。着地時の跳ねにくさは本物で、ショック吸収ゴム素材と同等か若干上くらい。
グリップ力は旧来のスポンジ(非レストン)程度、柔らかさはレストンに近い。
タイヤの時点で衝撃を吸収するのが目的(ハードタイヤ、ペラタイヤとは制動のコンセプトが真逆)の為、薄くするにしてもロープロ(約3ミリ厚)くらいにしておくのが無難。



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