基本的な工具を紹介します。 組み立てる前や、簡単な改造の前に揃えておくといいでしょう。 &bold(){●ニッパー} プラモデルを組み立てる上で基本中の基本です。 部品をランナーから切り取るときは手でもぎ取らず、ちゃんとニッパーで切り取りましょう。 手でもぎ取るとゲート周辺がグチャッとしたり、最悪部品の変形を招きます。 そうなると性能の低下を招くのはもちろん、ちゃんと走らなかったりすることも。 何種類かあり、お値段もさまざま。ミニ四駆の場合、タミヤ製でなくてもいいので模型店で売っているプラモデル用を買うといいでしょう。 ただ、金属加工(主にPROモーターの真ちゅうピニオンをカチ割るという…)にも手を出したい人は ホームセンターやDIY店の小さめの金属用ニッパーで併用してもいいかもしれません。 ただ、やっぱりプラモ用のほうが使いやすいと思います。 プラモ用のニッパーで金属を切らないこと! 電子工作用のリード線程度ならいいですが、シャフトなぞ切ろうものなら一発でお釈迦です。 100均にも売ってますが、安かろう悪かろう、ということで… &bold(){●ドライバー} ミニ四駆を組み立てる上では基本工具その2、です。 主に+を使いますが、ミニ四駆では緊急時に-も使えるビスが多いです(25mm以上のビスや、ステンレス強化ビスなど一部を除く) ノーマルでもローラーの取り付けに使いますし、GUPのローラーに交換する時や、FRPなどの取り付けにも使います。 シャフトがビス頭より少し大きいものを使うと舐めにくいでです。 また、柄の太いものが持ちやすく、力も大きくなるのでしっかり締め付けられます。 &bold(){●カッターナイフ} 一応なくてもいいですが、何かと使う場面が多いので買っておきましょう。 パーツを切り取った後のゲートに残るバリは、そのまま放っておくと怪我の元にもなりますし、かっこ悪いのできれいにしましょう。 慣れればカッターだけで殆ど目立たなくできるようになります。 他にも肉抜きのときや、ちょっとした部品の加工にも使います。安っぽくても便利なのです。 刃の角度が30度と45度のものがあり、30度刃はデザインナイフと角度が同じなため、より細かい作業に適しています。 また、30度刃は折ってみるとデザインナイフに流用できます。こちらのほうが安くつくらしいです。 &bold(){●やすり} 大きく分けて金やすりと研磨剤系があります。 ゲート跡の処理や、肉抜きの仕上げなど度部品加工に使用します。 どちらも100均で豊富な種類があり、こちらはニッパーと違って割と使えます。 ・金やすり 主に大雑把な研削作業に使います。 実を言うと加工する向きが決まっていて、押すときに削るように山が形成されています。なので力を入れるのは押すときだけ。 引くときも削れることは削れますが、目詰まりがおきやすくなったりやすりの消耗を早めるので注意。 いろいろ種類がありますが、模型店でプラモデル用に三本セットで売ってたりします。大体それで事足ります。 ホームセンターなどで購入する場合、プラモデル用のものを参考に似たようなものを選ぶといいでしょう。100均でも同様。 この工具だけだと跡が残りやすいので、後述の(目の細かい)紙やすりで仕上げてあげましょう。 一生ものと思うかもしれませんが、実は消耗品。 何年も使ったものと新品を比べると、こんなにも削れかたが違うのか、と驚くことも。 ・ダイヤモンドやすり、サファイヤやすり 硬度の高い人工ダイヤやサファイヤの細かい粒を表面に電着したり、メッキ封入したものです。研磨剤系。 金やすりと同じで大雑把な研削に用いますが、研磨剤系なので削る方向を選びません。 しかも、後述の紙やすりと違って当て木をする必要がなく、手軽です(その代わり用途が限られますが) そういう意味では金やすりと紙やすりの中間的な感じでしょうか。 また、ガラスより硬い鉱石を使っているので、ガラス繊維を使ったFRP板を加工するのに最適。切断面の整形などにどうぞ。 ホームセンターでも扱ってますが、最近ではダ○ソーのほうが種類が豊富みたいです。 ・紙やすり 紙の表面に研磨剤を接着したもの。薄くて柔らかいので汎用性が高く、あて木(※)と併用することでいろいろなところで活躍します。 種類も豊富で、荒削り~仕上げまで幅広く使えます。 研磨剤が一様に敷き詰められているため、削る方向を選ばないのも特徴。 番目によって荒さが違い、数字が大きくなるほど目が細かくなります。 たとえばゲート跡やパーティングラインの処理を例にすると 金やすりなどで粗仕上げ→400番くらいで金やすりの傷を消す→600番くらいで400番の傷を(ry→800番で600番の(ry→1000~1500で仕上げ となります。 また、色によって特性が違い、 赤茶色→空研ぎ専用。主に木工用に売られていて、大体400番くらいまでしかない。 プラモデルに使う場合は粗仕上げ用。水につけると溶けちゃうので注意。 黒→空研ぎ、水研ぎ両方可。通称耐水ペーパー。 番目の幅が非常に広く、80番くらいから2000番まである。 耐水性なので、水をつけながらの「水研ぎ」が可能。目が詰まりにくいので、目の細かい800番以上ではかなり有効。 水に若干台所用中性洗剤を混ぜるとさらに目詰まりしにくくなる。 ライトグレー→空研ぎ、水研ぎ両方可。 耐水ペーパーに目詰まり防止加工を施したもの(ただし使ってるうちにコーティングがはがれてくる) 使い方は耐水ペーパーとほぼ同じ。耐水ペーパーよりちょっとお値段高め。また、種類もちょっと少ない。 など。 紙やすり(耐水ペーパー)の研磨剤成分を砥石状に固めた「磨いて万年」なんてのも。 ※あて木 紙やすりの補助のため、裏に当てる板や棒切れなど。 紙やすりはそのままでは軟らかく、平面などを正確に出したいときはそれが仇となります。 そのため、あて木をすることで硬さを補ってやるわけです。板以外にも、丸棒にまきつけて穴の内側を削ったりもします。 「磨いて万年」はあて木いらず。 ちなみに、あて木、といっても木を使う必要はなく、現在はプラ板や金属板など、より硬くて手に入りやすいものを使うのが主流です。 ・網目やすり 研磨剤を網に接着したもの。昔GUPであったタイヤサンダー、あれがそうです。 木工用に売られています。ミニ四駆にはタイヤサンダーくらいしか用途がないかな… &bold(){●ピンバイス} 穴あけ工具で、先端のチャックにドリルを取り付けて使用します。昔憧れだった人も多いのでは? ボディの肉抜き以外にも、FRPにねじ穴を追加したり、貫通ホイールにするときにも使えます。 タミヤ製のものはピンバイス本体もドリルもお高いので、ホームセンターやDIY店で買うといいです。 ドリル刃には様々な種類があり、標準的な鉄工用、頑丈なコバルトハイス鋼で出来たステンレス加工用、 ハイス鋼の表面に焼入れやチタンコートを施したもの、超硬工具鋼で出来ているもの、などなど複数あります。 スチロール樹脂やABS樹脂など、プラスチックの穴開けなら鉄工用で十分ですが、GFRPやCFRPを加工する場合、 鉄工用を使うと刃が一瞬でダメになる為、避けましょう。値段と切れ味のバランスから、ステンレス用がおすすめ。 あんまり精度はよくないですが、ダ○ソーで買うと最安で500円にて本体+1.5~3mmドリルがそろいます。 1mm以下のものは本体に備え付けのものがバラで売ってたり。細いものはよく折れるので100円で手に入るのはうれしいです。 実はこいつも消耗品。長く使っているとチャックヘッド(チャックカバー)の内側が磨り減り、 チャックがちゃんと閉められなくなってしまいます。そうなるとドリルが固定されなくなり、作業にならないので買い替え時です。 そう考えると、やっぱりあんまり高いの買ってもしょうがないのかもしれません… &bold(){●ペンチ(ラジオペンチ)} 部品を曲げたり、がっちりホールドしたり、切断にも使えます。 はさむ時は、部品を紙やビニールやテープ類で保護してやると傷がつきにくくなります。 切断刃部は大抵金属にも対応していますので、プラスチックは専用ニッパー、金属の切断にはペンチ、と使い分けるのもいいかもしれません。 また、頭が舐めてしまってどうしようもないビスを無理やりまわすときにも… 注意する点として、たまに口の合いが悪いものがあるので気をつけて下さい。 店頭で確認できるようなら、口を閉じてみて隙間が出来ないか、正面から見て変に互い違いになってないか確認しましょう。 ぴったり合っていて隙間がないものがベストです。 ----