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ZERO - (2011/01/31 (月) 13:12:21) のソース

ZERO chassis

[基本データ]
・ホイールべース:80mm 
・[[使用ドライブシャフト>車軸(ドライブシャフト) ]]:60mm
・[[対応ギヤ比>ギヤ]]:3.5:1、4.1、4.2:1、5:1
・[[ターミナル>ターミナル(金具)]]:ZERO型(専用の新規設計)
・重量(シャーシ骨格のみ他未装着):?g


[[TYPE-5]]、[[スーパー1>SUPER 1]]シャーシの前に発売されたシャーシ。
ホライゾンで初採用され、その他アバンテ2001JrやプロトエンペラーZXなどで採用された。
このシャーシに投入された新技術やパーツは、後々のシャーシに大きく影響を与え、直系のS1以外にもTYPE-5、その流れを汲んだ[[TZ系]]シャーシや、2時ブーム最終型の[[VSシャーシ>VS]]にもこのシャーシの影が見て取れる。

いくつかの新機軸が設けられていて、特に駆動伝達部の[[ピンク色ヘリカルクラウンギヤ>クラウンギヤ]]と[[直径1.4mmのプロペラシャフト>プロペラシャフト]]はそれまで用いられてきたオレンジ色クラウンギヤや、2mmプロペラシャフトよりも駆動効率が向上。
オレンジ色クラウンギヤ+2mmプロペラシャフトと比べて強度では劣っているものの(コースアウトや下り坂からの着地であっさり破損する)、それを加味してもその速度向上は魅力的で、このシャーシの改良型であるS1以降に開発されたリヤモーターシャーシでは[[X系シャーシ>X系]]を除き、全てこれらの組み合わせが採用されている(Xシャーシもぺラシャの直径は1.4mm)

また、[[カウンターギヤ]]マウントと[[モーター]]マウントが一体型ユニット構造となった方式もこのシャーシが初である。
この構造はメンテナンスが比較的楽であり、特にモーター交換の際に一々カウンターギヤと[[カウンターギヤシャフト]]を外す必要がなかったため、それらを無くす心配も少なかった。
これは子供向け商品としては打ってつけであり、そのためか、以降TZ系シャーシまでこの構造が引き継がれることになる。
しかし、突き詰めていくとこれ以前の[[TYPE-2]]型構造の方が有利だったためか、XではTYPE-2を元にした改良型構造が、最新型のVSにいたっては完全にTYPE-2方式に戻っている(ただしカウンターギヤシャフトはツバつきのものに変更されている)
金具(ターミナル)も独自のものが採用されたが、フロント側スイッチ金具の強度が弱く、接触不良が多かったためか、このシャーシの改良型であるS1以降では採用例がない。

さらに、このシャーシから本体後方底面部に[[リヤローラーステー>リアステー]]装着用のマウントが標準で整形されるようになった。
以後、[[MSシャーシ>MS]]をのぞいたすべてのシャーシでこのマウントが見受けられる。

ちなみに[[3.5:1の超速ギヤ>ギヤ]]が使えるようになったのもこのシャーシ(と直後に出たTYPE-5)が初めて。色々と革新的だったのである。

このシャーシのコンセプトは「軽量・コンパクト」で、そのためかサイドガードはスーパーアスチュートJr.ADVANCEを除きオプションになっている(初期はサイドガードの装着がまったくといっていいほど考慮されてなく、販売されていなかった)
しかし「軽量」の部分を突き詰めすぎたのか、現在ではかなり強度不足な感がある。
そのことが問題になったのか、後々[[専用のFRP補強パーツ>FRPプレート類]]がでている。

S1の原型となった(と言うよりS1はこのシャーシの設計流用)ため基本的には同じ構造、サイズだが、駆動に関しては流石にS1に少し劣る。
フロントバンパーは同時期に出ていた[[TYPE系シャーシ>TYPE系]]に準じているため、S1以上に貧弱。
特に剛性が低い(ただし、しなるのでS1のように何かの拍子に折れ飛ぶということは少ない)ため、その形状と相まって[[ローラー]]が上を向きやすい。
ここの強化は必須。
また、コースアウトなどの衝撃でフロントギヤカバーが浮いてターミナルとスイッチが脱落、最悪の場合は紛失することもある(構造がほぼ同じS1にも言えること)。
この場合、シャフトからなるべく離れた位置に[[ピンバイス>基本]]で穴をあけて貫通させ、長ネジとナットを使って固定すると良い。

現在金型番号が9番まで確認されていて、大きく分けて前期型と後期型(というより末期型?)が有る。
2次ブーム中期から後期ごろまで生産されていた前期型(6番もしくは7番まで)は、フロントバンパーのネジ穴がTYPE-3と同様で、片方しか貫通しておらず、スラスト角も0か逆にアップスラスト気味。
また、インジェクション整形のゲートがシャーシ中央裏側(金型番号の真裏)にも受けられている。
2次ブーム後期から末期、そして現在まで生産されている後期型(7番もしくは8番から)はフロントバンパーのネジ穴が両方貫通され、さらに僅かながらダウンスラストが設けられている。
バンパー自体も、裏側にパイプ上のリブが設けられ、多少ながら剛性を上げている(本当に微妙だけど)が、その所為で逆に専用のFRPパーツの接着が難しくなってしまっている。
そして、ゲートの位置がシャーシ中央からスパーギヤ後方部に変更され、電池の+-を刻印した凸も、前期型はシャーシ裏から見ると1段下がっていたが、後期型では段差がなくなり面一になっている。

上記の通りサイドガードがないが、GUPで専用のものが出ている(現在は生産停止。スーパーアスチュートJr.ADVANCEには標準装備)
また、接着が必要だがS1のものが使用可能である。
ギヤカバーの規格が同じ(というか殆ど同一のもの)なのでS1用強化バッテリーホルダーも使用可能。

シャーシ底の肉抜き面積がS1よりも多く、剛性がかなり低い(ねじれに弱くそこでロスが出る)ことなどから、本気で使用するにはシャーシの根本的な強化(井桁など)が必要になってくる。

簡単に言うと、スーパー系シャーシのプロトタイプ故劣る部分は多く、苦労は絶えない。
ただし、駆動を丁寧に仕上げ、シャーシの剛性を標準レベルまで上げてやるとS1以降のシャーシと同等かそれ以上のスピードで走ってくれるシャーシである。要は愛情。


2008年9月に発売された
・ダッシュ0号・地平(ホライゾン) スペシャルキット
・ダッシュ001号・大帝(グレートエンペラー)スペシャルキット
この二つのキットに入っているZEROシャーシは、ポリカーボネイト混合ABS樹脂製。


●カラーバリエーション
・グレー(ダークグレー)
標準的な色。ギヤカバーもほぼ同色。

・ブラック
一部限定車に採用。



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