当て身投げ

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当て身投げ」を以下のとおり復元します。
#image(lqmxvnbd3594210.gif)
**&color(red){&i(){&size(24){&space(10)「Too easy!!」}}}
「&bold(){コマンドを入力すると構えを取り、その状態で打撃技を受けると相手を捕らえて投げる}」という[[必殺技]]。
格闘ゲームでは[[ギース・ハワード]]が初めて実装した。
設定的な話をすれば、[[ブルー・マリー]]の祖父である周防辰己から盗んだのだが。後付だけど。
「当身投げ」と書かれる事もあるが、意味は変わらないので特に問題は無いだろう。
ただし「&bold(){[[受身>受け身]]}」は完全に誤り。

[[当て身、すなわち打撃技>花京院典明]]を捕らえて投げるから「当て身投げ」。
よって当て身投げを略して「当て身」と呼ぶのは、飛び道具反射技を「飛び道具」と略して呼ぶようなもので、
意味合いを考えると誤り、ないし非常に不適切だと言える。
これは当時ほぼ唯一のアーケードゲーム情報誌だった「[[ゲーメスト>ザンギュラ]]」の記事において当て身投げを当て身と
省略して書くことが多かったために広まったと言われている。
おそらくライターも読者も当て身などという古風な言葉に耳なじみがなかったのだろう。
3D(バーチャ・鉄拳)の方では「返し技」という呼称もあるが、後発であることもあって2Dの方へまで伝播してはいないようだ。

余談だが、実は他にも少々の誤解というか、あまり知られていない事実が存在する。
実は初代餓狼のギースは相手が間合い内なら地上空中を問わず掴めるという驚異的な性能の[[コマンド投げ]]と、
一定の間合い内の相手の攻撃行動の前後にその技をあわせてくるという行動ルーチンをあわせ持っていたのである。
一般的な当て身投げも持っていたらしいのだが、少なくとも上記の行動もけっこうな頻度で狙ってくる。
ヒットストップっぽく一瞬静止する演出とあいまって当て身投げと一見区別がつかないのだが、
そのつもりでよく見ていれば昇り蹴りのフォロースルーなど、明らかに攻撃判定が無い時でも
投げられてしまっていることが確認できる&link_anchor(*1){*1}。
//解析サイトによると初代ギースは地上空中問わず投げられるコマ投げ版当て身投げと攻撃がギースにふれたら投げる当て身版当て身投げの2種類もってるらしい
//そういうのは他人が確認できるようどこのサイトなのかちゃんと書こうぜ。ともかくコマ投げ版の方も存在したことが確実ならこんな感じでどうだ。それかギースの記事への転記かな?

[[ヴォルフガング・クラウザー]]、[[獅子王]]、[[藤堂香澄]]など、やはりSNK系のキャラが多く所持しているが、
他のゲームにおいてもこの手の技を持っているキャラは多く、格闘ゲーム界に広く浸透していると言える。
実は[[ベガ]]も[[初代ストII>ストリートファイターII]]の企画段階では習得させる予定があったらしいが、[[強すぎる>Nanarman]]として見送ったとの逸話があり、ギースが元祖となる。

元々、格闘漫画等で強敵が主人公の攻撃を片手で受け止めて「この程度か」と嘲笑いながら投げ飛ばすと言う演出は珍しくなかった。
ギースの「Too easy!!」(容易い)と言うセリフも恐らくこの流れ。
ただし漫画では構えを取らない状態から出すのが基本である為、「[[小足見てから昇竜余裕でした]]」の方が近い。
上記の似非当て身投げである「[[超反応]]投げ」の方が漫画に近いと言うことである。

使用するキャラクターや技にもよるが、一般的に当身が成立する条件は大きく分けて二つある。
-キャラクターの一部に当身判定を定義し、それに相手の攻撃判定が接触した場合
-キャラクターの全身に当身判定を定義し、それに対応した判定の攻撃が接触した場合

前者の場合は当身判定を上半身に纏う上段、下半身に纏う下段の二つを1セットとして実装されている場合が多い。
この場合、比較的成立させやすいため、ダウンさせるのみ等リターンを低めに設定されることが一般的。

後者の場合は
-上段当て身投げ:空中判定の通常攻撃及び打撃必殺技(超必殺技)全般
-中段当て身投げ:上段及び[[中段判定>中段]]の地上通常攻撃
-下段当て身投げ:下段判定の攻撃
と言った風に、相手の攻撃の種類によって上・中・下段を使い分けて対応しなければならない場合が多いため、
人操作で使用する場合はある程度の先読みと反応の早さが要求される。
ただし成立させるのが若干難しい分、安めの追撃が可能など前者に比べリターンは若干高い傾向にある。

また、両者を複合させたものの場合は成立させる難易度が高い分、発生や隙、リターンの面で優秀な技である事が多い。

これから発展して&bold(){コマンド入力した後一定時間内に相手の攻撃を受けたら発動する技}のことを
当て身投げと総称するようになった。
そのため当て身投げといってもその後のカウンター動作はさまざまで、必ずしも投げているとは限らない。

カウンタータイプ(当身打ち)の技の場合は無敵時間が設定されていることが多いが、これが短いと
技が発動しはしたものの潰された、などということもある。
さらに打撃攻撃だけではなく飛び道具に反応するものや投げに反応するものなど、
そもそも打撃技(本来の当て身の定義)以外に反応するものすら存在する。

ちなみに前述のギースのような&bold(){相手の攻撃時の隙をついてマジで投げ技を使用}形式のものはほとんど存在しないが
(投げが強すぎると打撃の意味がなくなるので、大抵の格闘ゲームでは両者がかちあうと投げが負けるようになっている)
比較的近いケースとして[[スマブラ>大乱闘スマッシュブラザーズ]]では「ガードからワンボタンですぐに投げが出せれる」事を利用し、
&bold(){『ジャストガードで相手の攻撃を受け止め、直後に投げを繰り出す』}というテクニックが存在する。
また『[[ストIII>ストリートファイターIII]]』では[投げが超必殺技と同じ強度になっている。

実際の格ゲーでこれらの当身技がどのように使われているかというと、
1.割り込み手段として使用する
2.博打として使う
の二つである事が多い。
1.は無敵技を持たないなど防戦に向かないように調整されている事が多いため、リスクに対するリターンの比が小さい事が多い。
比較的よくつかわれるケースでは、ブロッキング・弾き・攻勢防御のように、低威力だが相手に隙を作らせるたぐいのものを全員共通で持っていることが多い。
2.はそもそも博打のため、その用途が前提となる場合リスクもリターンも大きく設定される。
総じて、リスクに対するリターンの比が同程度であれば性能が良い方であるが、大半はリスクのほうが高く(例:攻撃力が通常技並みなのに隙ははるかに大きい)、
仕方なく使う、もしくは[[使われないけど脅しにはなる>ロマン技]]というのが現状である。
…ただし、CPUはコマンドミスもなく的確にこうした当身技を使うことができるので、ガンガン的確に使ってくる場合も多い。
ボスキャラが持っていると大抵難易度が上がる原因になり、中には[[ラスボスの主力技が当身>アナザーブラッド]]というケースも存在する。

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MUGENでは自分の攻撃判定と相手の攻撃判定が重なった場合に発動するという、
どう考えても当身投げを再現するためと思われるステコン、「ReversalDef」が存在する。
しかしこのReversalDef、MUGENの開発時期的に飛び道具(Projectile)が対象外なのはしかたがないとしても、
成立させるための属性をAttrに記すとReversalDefの判定自体が敵のReversalDefの対象になり
Reversが成立してしまうが、逆に記さないとHitOverrideを使用している相手でも投げてしまうなど、
いささか仕様に洗練の足らない部分があったりする。
一応これらは
・飛び道具に対する当身([[恐怖の片鱗]]など)はHitOverrideを利用する(移行先のステートのmovetypeはH以外にしておく)
・ReversalDefのトリガーに!EnemyNear,HitDefAttr=(成立させたい属性以外の属性)を入れる
などでの対処法で意図した性能に近づけられる(ただしやはりReversalDefとの差は完全には無くならない)。

ReversalDefは相手hitdefのguardflagではなくattrを参照して作動するので、
設定によっては「下段当身では取れないが上中段当身では取れる下段攻撃」や
「上中段当身では取れないが下段当身では取れる中段攻撃」という不自然なことになってしまう。
こうならないためには攻撃時のstatetypeを問わず(つまり立ち下段やしゃがみ中段でも)、
attrのarg1を下段攻撃の場合はC、中段攻撃の場合はSにしておく必要がある。

ちなみにReversalDefはパラメーターのP2StateNoを設定することで相手からステートを奪う事が可能だが、
HitOverrideはあくまでも自分自身のステートを移行させるだけのステコンなので、
ステートを奪いたい場合は別途攻撃などをヒットさせなければならない。

またhelperのhitdefに対して作動してしまうと非常にバグを起こしやすい。
詳しくは[[分身]]の項目にて。対処方法もそちらに記載されているので、
当身技を自分のキャラに搭載しようと考えている人や、
helperのステートでhitdef(特に打撃属性のhitdef)を実行しようと考えている場合にはぜひ参照しておいてほしい。

[[AI]]との兼ね合いになるが、当身の発生を1Fに(time=0、animelem=1などでreversaldefを実行)した場合のみ、
発生1Fの攻撃を除くhitdefとairファイル上での当たり判定が同時に実行された攻撃(ほとんどのhitdefはこの方法で実行されている)に対し、
enemy,hitdefattr=(当身が成立する属性)をトリガーにして当身を実行しても当身が間に合う。
ただしhitdefを参照しての当身は他にenemy,timeトリガーなどを使わないと紛れもない[[超反応]]になり、
わざと空振るように技を振られると大きな隙をさらすことになるので、
用法用量を正しく守ってご利用ください。

**派生技「当て身避け」
コマンド入力の後一定の間攻撃を受け付けるのは同じだが、
攻撃を無効にするだけの技。また、
・[[ブロッキング]]のようにコマンド入力可能な時間ができる
・ワープして[[コンボ]]を続けられないようにする
・成功により超必殺技を発動する
などの効果がある。

ニコニコでは[[DIO]]やその系統の[[恐怖の片鱗]]をもっともよく見る。
[[阿部さん>阿部高和]]の当て身避け、[[スパイダーマン]]2.0の超必、必殺なども該当。
[[北斗の拳]]の[[無想転生]]は、発動後に[[ブロッキング]]することで一定距離進む(結果として裏に回り込む)技になっている。

&aname(*1,option=nolink){&color(red){*1}} これはネオジオ版の話で、ギースを操作できるSFC・MDの移植版では少々仕様が異なり、コマンド投げ仕様オンリーとなっていて、
相手が攻撃してこなくても至近距離(空中でもよい)にさえいれば投げ飛ばすことが可能となっている。
ただし、SFC版の「波動+斜め上」の入力はともかく、MD版当て身投げはタメ技になっており、おまけにタメ方向が前代未聞のニュートラルなので、
結局必然的に「その場で静止してタメを行い、相手が攻撃してきたと同時に残りを入力して攻撃を潰す」という受身的な戦術を要求される。
もっとも、慣れれば上下段の使い分けもいらないこっちの方がはるかに楽なのだが…
//ただし確認できるのはネオジオでだけ。SFCやMDへの移植版では現在のイメージ通りの当て身投げだけに変更されている。
//↑少々調べてみましたが、CPU操作時はともかく人操作だと上記のようです。 

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