ゼンライ・グジョウ・ファミリア
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聖華暦814年:グジョウ族の長、フガク・グジョウ・ファミリアの落胤として生まれる。
グジョウ家の治める集落はカナド領、帝国領、王国領の三国がひしめく境にほど近く、それ故に三国が今の領土を形成するより以前から争いが絶えなかった。
グジョウ家の治める集落はカナド領、帝国領、王国領の三国がひしめく境にほど近く、それ故に三国が今の領土を形成するより以前から争いが絶えなかった。
そのため(記録上の)初代グジョウ家当主、カゼツ・グジョウ・ファミリアは力を求め禁忌に手を染めた。
高次存在との契約である。
高次存在との契約である。
古き世界において「鬼」と称された精霊であり妖魔。
その力を手にしたカゼツは周囲一帯のカナド集落を纏め上げ、カナドの都市を築き上げた。
その力を手にしたカゼツは周囲一帯のカナド集落を纏め上げ、カナドの都市を築き上げた。
しかし、鬼との契約は末代までの呪いをグジョウ家にもたらした。
一族同士の殺し合い。これがグジョウ家が背負うことになった呪いである。
グジョウの当主は五人以上の子を成すことを強制され、産まれた子達の性質や才覚に適合した鬼が己の分霊を子に宿らせる。
末の子が15歳になった時次代当主を決める戦い、「世継の血戦」が行われる。
そして血戦の勝者が次なる当主となり先代当主…即ち、己の父を殺すことで正式に鬼に認められ、己の内に宿る鬼の力を真に我が物とできるのだ。
一族同士の殺し合い。これがグジョウ家が背負うことになった呪いである。
グジョウの当主は五人以上の子を成すことを強制され、産まれた子達の性質や才覚に適合した鬼が己の分霊を子に宿らせる。
末の子が15歳になった時次代当主を決める戦い、「世継の血戦」が行われる。
そして血戦の勝者が次なる当主となり先代当主…即ち、己の父を殺すことで正式に鬼に認められ、己の内に宿る鬼の力を真に我が物とできるのだ。
そもそも彼は純粋なカナド人ですらない。
帝国人……それも暗黒騎士とカナド人のハーフである。
グジョウ家との不干渉条約を結んだ帝国がグジョウ家に差し出した手土産、暗黒騎士アイリーン・リンドブルム。
彼女がゼンライの母親である。アイリーン自身は「帝国随一の麒麟児」とさえ称される強さと才を誇る騎士であったが、生来の体の弱さが災いし、聖華暦818年に当時4歳のゼンライを残し病死。
帝国人……それも暗黒騎士とカナド人のハーフである。
グジョウ家との不干渉条約を結んだ帝国がグジョウ家に差し出した手土産、暗黒騎士アイリーン・リンドブルム。
彼女がゼンライの母親である。アイリーン自身は「帝国随一の麒麟児」とさえ称される強さと才を誇る騎士であったが、生来の体の弱さが災いし、聖華暦818年に当時4歳のゼンライを残し病死。
この時の遺言がゼンライの生き方を決定づけることになる。
それからの10年、ゼンライは己の姉とも言える分家筋の少女、クレハ・グジョウ・ファミリアの元で鍛錬の日々を送る。
聖華暦829年:世継の血戦、開幕。
落胤ということもあって血戦の時まで碌な機兵にも乗せてもらえなかったゼンライであったが、クレハとの鍛錬の日々や稀代の機兵乗り、アイリーンの才を受け継いだのか、意外な程に善戦する。
しかし、一瞬の油断を突かれ絶体絶命に陥った彼を、——本来許されないことではあるが——戦闘に割って入ったクレハが彼を庇い、命を落とした。
己を導き、育ててくれた姉の死。
悲しみにくれるゼンライの中で、鬼が目覚めた。
しかし、一瞬の油断を突かれ絶体絶命に陥った彼を、——本来許されないことではあるが——戦闘に割って入ったクレハが彼を庇い、命を落とした。
己を導き、育ててくれた姉の死。
悲しみにくれるゼンライの中で、鬼が目覚めた。
ゼンライに宿った鬼「クロガネ」は歴代のグジョウ家に宿った鬼の中でもとりわけ異質だった。
分霊のままであるにもかかわらず意思と思考能力を有する力の高さ、そしてそれを隠す狡猾さ。
そしてゼンライの意識が揺らいだ瞬間に彼を乗っ取ろうとする大胆さ。そのどれもが異質だった。
分霊のままであるにもかかわらず意思と思考能力を有する力の高さ、そしてそれを隠す狡猾さ。
そしてゼンライの意識が揺らいだ瞬間に彼を乗っ取ろうとする大胆さ。そのどれもが異質だった。
結果としてゼンライは一時自分の存在をクロガネに乗っ取られ己の機兵と「人機一体」の極致に至った。
そして彼は己の兄と父を殺しつくし、グジョウが治める都市までもを壊滅させた。
わずかな生き残りによって広まったこの夜の出来事は聖王国や帝国、果ては自由都市同盟にまで伝わり後に「狂鬼の一夜」として半ばお伽話のように語られることとなる。
そして彼は己の兄と父を殺しつくし、グジョウが治める都市までもを壊滅させた。
わずかな生き残りによって広まったこの夜の出来事は聖王国や帝国、果ては自由都市同盟にまで伝わり後に「狂鬼の一夜」として半ばお伽話のように語られることとなる。
その後
聖華暦833年:母、アイリーンの「誰かを守れる強い戦士になれ」という遺言の元、カナド領と王国領の境、辺境の地で魔獣や賊の被害に苦しむ人々を助けて回る生活を送っていたが、この年にベイリン・グリューネワルトに出会い、彼直属の王国守護遊撃隊の隊長として暮らすこととなる。
聖華暦840年:己を見出してくれ恩人、ベイリンはグリム・アーノルドとの戦いで命を落とした。
それでも誇り高き騎士である2人の戦いに意味はあったのだと、そう信じるゼンライの元に凶報が届く。
後に「三国大戦」と呼ばれる激戦。それにつながる帝国の大規模侵攻。
当然ながら戦いに赴くゼンライはそこで彼と出会う。
それでも誇り高き騎士である2人の戦いに意味はあったのだと、そう信じるゼンライの元に凶報が届く。
後に「三国大戦」と呼ばれる激戦。それにつながる帝国の大規模侵攻。
当然ながら戦いに赴くゼンライはそこで彼と出会う。
ならば最早言葉は要らず。
その刃で、その槍で、己の正義を示すのみ。
その刃で、その槍で、己の正義を示すのみ。