バウム・ウント・ヴルカン造船会社 - 聖華世界 @ wiki

バウム・ウント・ヴルカン造船会社

［解説］

アルカディア帝国に本社を置く兵器製造メーカーのひとつ。
創業は聖華暦525年、ダークエルフのカール・バウムと、ドワーフのリヒアルト・ヴルカンが共同で創業した。
もともとは履帯式の陸上艦を作っていたが、ホバー方式が主流になると時代の変化に乗り遅れ、修理や下請けを請け負う弱小メーカーに落ちぶれていた。

流れが変わったのは、聖華歴700年に陸上巡航艦マウニ級と陸上駆逐艦スチャルットゥナ級の開発に成功したことである。
本来、旧式化が進んでいたファルコネット級・大型鈍重すぎるフォルディア級を代替する主力巡航艦の座を狙って開発が進められていたマウニ級は、当時帝国で権力をふるっていた門閥貴族とその関係者たちのニーズによって、自在なカスタムが可能な船として世に出た。
同様にカスタマイズの幅が広く、機兵１機を搭載することも可能なスチャルットゥナ級とのセットで貴族連合軍に大量に売り込み、彼ら彼女らの見栄とデモンストレーションによる金のかかった愚かしいカスタマイズの数々を請け負うことで、業績は回復どころか一気に急拡大したのである。
レルアンの乱で門閥貴族は滅びたが、残存したマウニ級陸上巡航艦とスチャルットゥナ級陸上駆逐艦は帝国軍に接収され、様々な用途に応じた船として再改装されて就役し続けているため、改装とメンテナンスで会社は変わらず安泰である。
主力商品の二種類以外には、聖王国にも自由都市同盟にもないユニークな船として内外に知られる、超巨大移動工廠艦モックルカールヴィを製造した会社としても有名である。

このように造船会社として歴史を重ねている本社だが、機兵の開発にも手を出している。
ただしいわゆるゲテモノ・珍機といわれるような機体を多く輩出しており、帝国軍に正式に採用された機体はほとんどない。
それでもモックルカールヴィを擁するクロケット家の傘下の兵力にはこのメーカーの機体を使うものがちらほらいるようだ。
特殊部隊ヤークシャの専用機であるヤークシャ（機兵）はこのメーカーの製品である。