アグリオスクス - 聖華世界 @ wiki

アグリオスクス

[解説]

ギルガメア王国や帝国領、砂上の標等の砂漠地帯に多く生息する中型魔獣。体長は4〜6m程。

猪の様な大きな牙を持つ陸棲鰐に酷似した魔獣。
食性は肉食性で、小動物から自身よりもやや大きな生物まで幅広く捕食し、他の生物が仕留めた獲物を横取りする事もある。
積極的に群れを作ることは無いが、それぞれの個体が互いの縄張りを共有する為、一度に複数の個体が確認される事も多い。

上述の大きな牙の他に、吻は無骨で頑丈な形状をしており、後述の狩りの際に有効に働いていると考えられている。
胴体は皮骨性の鎧に覆われており、高い防御力を持つ他、体温調節にも使われている。
発達した直立性の四肢を備え、時速40km程で走る事ができる。この強靭な四肢と発達した牙を用いた突進や突き上げは非常に殺傷能力が高い。

狩りの際は獲物に対して突進し、体勢が崩れた獲物に噛み付き振り回す事で息の根を止めながら肉を裂いて食べる。

獰猛であるが、知能が高く飼い慣らす事も可能であり、主に軍用として帝国と同盟の二国ではシュタイン・コップフ等に規模は劣るものの繁殖や飼育も行われている。
アルカディア帝国ではシュタイン・コップフの飼育技術を応用して家畜化が行われ始め、聖華暦200年代にはシュタイン・コップフと共に竜騎兵用の騎竜として利用される等、アルカディア帝国の発展に大きく貢献している。
その後、帝国人が移住したギルガメア王国でも本種の飼育技術は受け継がれ、労働や兵力、娯楽において欠かす事のできない存在となっていった。
ギルガメア王国では本種を用いたレース等も行われており、一時期は負けた騎手は本種の餌にされてしまったという。
騎乗魔獣としてはシュタイン・コップフに勝る体躯と怪力で瓦礫等を蹴散らしながら進むことのできる力強さが魅力で、武闘派の将軍や暗黒騎士が騎乗していた。
聖華暦800年代でもギルガメア王国の地方集落では騎乗動物として利用されている他、アルカディア帝国でも一部の将校や暗黒騎士は本種に騎乗する事を好む者もいる。