魔導障壁
[解説]
魔導障壁とは、簡単に言ってしまえば敵からの射撃攻撃をほぼ完全に防御する、不可視のバリアーである。
その動力源には無属性魔素を変換したエーテルが用いられる。
その防御力は高く、たとえ艦砲であっても一撃で破る事はほぼ不可能。
その動力源には無属性魔素を変換したエーテルが用いられる。
その防御力は高く、たとえ艦砲であっても一撃で破る事はほぼ不可能。
これは元来旧大戦において、新人類解放軍の幻装兵に搭載されていた。
元々幻装兵は、旧人類WARESの軍隊、ことにその主力たるLEVに対抗するために造られた節がある。
そのためかこの魔導障壁は、LEVが得手とする射撃戦闘に対するカウンターとして、極めて有効に設計されていた。
元々幻装兵は、旧人類WARESの軍隊、ことにその主力たるLEVに対抗するために造られた節がある。
そのためかこの魔導障壁は、LEVが得手とする射撃戦闘に対するカウンターとして、極めて有効に設計されていた。
射撃兵器の着弾による瞬間的な衝撃では、この障壁を破る事は困難どころか至難である。
たとえそれが超絶的な破壊力を誇る粒子ビーム砲の着弾であろうと、結局は粒子がぶつかる事による物理ダメージであるが故に、障壁に受け流されてしまうのである。
またこの障壁は、レーザー、メーザーを始めとする光線兵器にも、対策を取っている。
魔導障壁は不可視=透明であるが故、通常は光を通す。しかしその光がある一定以上のエネルギー量を持っていた場合、障壁の表層と中間層の間の空間で屈折現象を発生させ、その光を散乱させて弾いてしまうのだ。
これにより、レーザー兵器の類もこの魔導障壁を突破する事は能わないのである。
たとえそれが超絶的な破壊力を誇る粒子ビーム砲の着弾であろうと、結局は粒子がぶつかる事による物理ダメージであるが故に、障壁に受け流されてしまうのである。
またこの障壁は、レーザー、メーザーを始めとする光線兵器にも、対策を取っている。
魔導障壁は不可視=透明であるが故、通常は光を通す。しかしその光がある一定以上のエネルギー量を持っていた場合、障壁の表層と中間層の間の空間で屈折現象を発生させ、その光を散乱させて弾いてしまうのだ。
これにより、レーザー兵器の類もこの魔導障壁を突破する事は能わないのである。
だが無敵に思える魔導障壁にも、無論弱点はある。
機兵などによる白兵攻撃には効果が薄い。
たとえば剣をもって押し切るなどの持続的打撃、鎚矛による連打などの連続攻撃を受けると、いともあっさりと破られてしまう。
そのため魔導障壁を持つ城塞や艦船などには、機装兵での白兵攻撃が有効である。
機兵などによる白兵攻撃には効果が薄い。
たとえば剣をもって押し切るなどの持続的打撃、鎚矛による連打などの連続攻撃を受けると、いともあっさりと破られてしまう。
そのため魔導障壁を持つ城塞や艦船などには、機装兵での白兵攻撃が有効である。
[魔導障壁の原理]
そこで下位五属性エーテルの同時展開による多重結界のように、機体を防御する方法が考案された。
この複合属性による防御膜の展開は、旧人類の火器類をほぼ封殺するに十分なほど非常に高い防御効果を得られたのだ。
ちなみに攻撃を受けた部分は一瞬だけ虹色に光る現象が確認されている。
この複合属性による防御膜の展開は、旧人類の火器類をほぼ封殺するに十分なほど非常に高い防御効果を得られたのだ。
ちなみに攻撃を受けた部分は一瞬だけ虹色に光る現象が確認されている。
[幻装兵搭載型]
魔導障壁のオリジナルは、旧大戦期に活躍し、今なお少数機が現存している幻装兵に搭載されたタイプである。
幻装兵の魔導障壁は極めて完成度が高い。
その特徴は先ず何と言っても、機兵の機体に無理なく搭載できるだけの小型軽量さが挙げられる。
だがこの装備は非常に高度な科学技術による精密なシステムであり、幻装兵の残骸から現在の機兵に魔導障壁発生機を移植しようとの試みは、幾度も幾度も繰り返し行われているにも関わらず、一度たりとも成功した試しは無い。
幻装兵の魔導障壁は極めて完成度が高い。
その特徴は先ず何と言っても、機兵の機体に無理なく搭載できるだけの小型軽量さが挙げられる。
だがこの装備は非常に高度な科学技術による精密なシステムであり、幻装兵の残骸から現在の機兵に魔導障壁発生機を移植しようとの試みは、幾度も幾度も繰り返し行われているにも関わらず、一度たりとも成功した試しは無い。
おそらく現在の機体に使われている魔導炉の出力が低すぎるのも原因の1つだとは思われる。
だが聖華暦800年代のエーテリック・アクセラレーター搭載機ですら、魔導障壁発生機を作動させられていない事から、現在では他にも大きな原因があるのだろうと予測が立てられている。
830年代の今現在も機装兵に魔導障壁を搭載する研究は、アルカディア帝国、カーライル王朝・聖王国、自由都市同盟の三国で続けられている。
しかしそれが実を結ぶ気配は、まったくと言って無い。
だが聖華暦800年代のエーテリック・アクセラレーター搭載機ですら、魔導障壁発生機を作動させられていない事から、現在では他にも大きな原因があるのだろうと予測が立てられている。
830年代の今現在も機装兵に魔導障壁を搭載する研究は、アルカディア帝国、カーライル王朝・聖王国、自由都市同盟の三国で続けられている。
しかしそれが実を結ぶ気配は、まったくと言って無い。
その他には、この型は幻装兵の周りを360°の球形に隙間なく覆っている、全周囲タイプだと言う事も特徴の1つだ。
これは旧大戦において、少なくとも幻装兵が開発された当初は幻装兵の数が少なく、LEVの集団に吶喊して乱戦になる事がほとんどであったためだろう。
全方位のどこからLEVの射撃が飛んで来るかわからない状況で、近年の艦船で流行している方位限定型の障壁などは、危なくて使えたものではない。
これは旧大戦において、少なくとも幻装兵が開発された当初は幻装兵の数が少なく、LEVの集団に吶喊して乱戦になる事がほとんどであったためだろう。
全方位のどこからLEVの射撃が飛んで来るかわからない状況で、近年の艦船で流行している方位限定型の障壁などは、危なくて使えたものではない。
また幻装兵搭載型魔導障壁は、いったん障壁を破られても即座に再展開が可能だと言う特徴もある。
しかし再展開の際には、機体に貯蓄してあるエーテルを大量消費する事も知られており、何度も障壁を破られていれば操手が魔力切れを起こす事は間違いない。
しかし再展開の際には、機体に貯蓄してあるエーテルを大量消費する事も知られており、何度も障壁を破られていれば操手が魔力切れを起こす事は間違いない。
[要塞・城塞設置型]
要塞や城塞の魔導障壁は、元々幻装兵の魔導障壁を魔導工学をもって再現できないか研究され、試行錯誤の末に完成した物である。
だがしかし、魔導器として再現され完成したそれは、あまりにも巨大でまともな持ち運びなどできない代物であった。
当然当時の精霊機や第二世代機兵はおろか、聖華暦830年現在の機装兵にすらも搭載などできる物ではない。
それ故に、要塞などの拠点に設置されたのだ。
だがしかし、魔導器として再現され完成したそれは、あまりにも巨大でまともな持ち運びなどできない代物であった。
当然当時の精霊機や第二世代機兵はおろか、聖華暦830年現在の機装兵にすらも搭載などできる物ではない。
それ故に、要塞などの拠点に設置されたのだ。
このタイプの魔導障壁の特徴は、要塞や城塞の上面を覆う傘状の形態をしている、と言う事だ。
イメージとしては、旧暦(西暦)の時代、旧人類が娯楽のために建設した「ドーム球場」を考えると良い。
建物自体が城塞で、ドーム部分が魔導障壁である。この様な形状になったのは、敵軍が雨あられと撃ち込んで来る大砲、そして艦船の実用化後は艦砲からの防護を考えたためである。
要塞の場合、城壁自体はもとより非常に強靭であるため、この部分を魔導障壁で護る必要性は無かったとも言える。
あとは放物線を描いて上から降って来る砲弾を防げば、事は足りたのだ。
イメージとしては、旧暦(西暦)の時代、旧人類が娯楽のために建設した「ドーム球場」を考えると良い。
建物自体が城塞で、ドーム部分が魔導障壁である。この様な形状になったのは、敵軍が雨あられと撃ち込んで来る大砲、そして艦船の実用化後は艦砲からの防護を考えたためである。
要塞の場合、城壁自体はもとより非常に強靭であるため、この部分を魔導障壁で護る必要性は無かったとも言える。
あとは放物線を描いて上から降って来る砲弾を防げば、事は足りたのだ。
ちなみに要塞・城塞に設置してある魔導障壁は、幻装兵の物と致命的に違う点が他にも存在する。
この魔導工学により再現された魔導障壁は、いったん破れると本体の発生機そのものが負荷に耐えられずショートして損壊してしまい、即座の障壁再展開は絶対に不可能であるのだ。
よって古来から城塞の攻略方法は、それこそ雨あられと大口径の大威力の砲を連打で命中させ、負荷によって障壁の発生機をショートさせてしまうか、あるいは機兵により攻め寄せて城壁か城門を打ち破ったり、城壁に登り魔導障壁を破って障壁発生機を損壊させてしまうのが常道であった。
いったん魔導障壁が破られてしまえば、あとは城壁内部にどかどかと大砲または艦砲を撃ち込めば、要塞の防御側は降伏を余儀なくされるだろう。
この魔導工学により再現された魔導障壁は、いったん破れると本体の発生機そのものが負荷に耐えられずショートして損壊してしまい、即座の障壁再展開は絶対に不可能であるのだ。
よって古来から城塞の攻略方法は、それこそ雨あられと大口径の大威力の砲を連打で命中させ、負荷によって障壁の発生機をショートさせてしまうか、あるいは機兵により攻め寄せて城壁か城門を打ち破ったり、城壁に登り魔導障壁を破って障壁発生機を損壊させてしまうのが常道であった。
いったん魔導障壁が破られてしまえば、あとは城壁内部にどかどかと大砲または艦砲を撃ち込めば、要塞の防御側は降伏を余儀なくされるだろう。
[艦船搭載型]
陸上戦艦や機兵母艦他の艦船搭載型魔導障壁は、基本的に要塞・城塞設置型とまったく同じである。
理由は、艦船と言う存在がもともと聖華暦300年代に、移動要塞として開発され、発展してきたためである。
陸上戦艦はその発祥が移動要塞であったため、当たり前の様に魔導障壁を搭載していたのだ。
そしてその他の艦船もまた、一部の特殊な物以外は同様に、当たり前の様に魔導障壁を搭載する事となる。
理由は、艦船と言う存在がもともと聖華暦300年代に、移動要塞として開発され、発展してきたためである。
陸上戦艦はその発祥が移動要塞であったため、当たり前の様に魔導障壁を搭載していたのだ。
そしてその他の艦船もまた、一部の特殊な物以外は同様に、当たり前の様に魔導障壁を搭載する事となる。
艦船と要塞・城塞のもっとも大きな違いは、艦船は自力で移動する、と言う事である。
その防御力は装甲板の厚さに頼っており、流石に城壁ほどの堅固さは持っていない。
そのため側面からの攻撃を受ける事を考え、陸上戦艦の魔導障壁は地面すれすれまでの全体を覆っている。
ただし機動力に優れた軽巡航艦や陸上駆逐艦、大概の陸上輸送艦、機兵母艦、補給艦等々は、方位限定型の魔導障壁を搭載し、防護面積を減らす代わりに機材の重量を軽量化している。
その防御力は装甲板の厚さに頼っており、流石に城壁ほどの堅固さは持っていない。
そのため側面からの攻撃を受ける事を考え、陸上戦艦の魔導障壁は地面すれすれまでの全体を覆っている。
ただし機動力に優れた軽巡航艦や陸上駆逐艦、大概の陸上輸送艦、機兵母艦、補給艦等々は、方位限定型の魔導障壁を搭載し、防護面積を減らす代わりに機材の重量を軽量化している。
艦船の魔導障壁に対する攻略法も、基本的には対要塞戦と変わりは無い。
艦砲を連続して命中させ、魔導障壁発生機を損壊させるか、あるいは機兵で攻め寄せてその白兵攻撃により攻略するか、である。
しかし艦船に存在し、要塞や城塞に無い物がある。それは「機動力」であった。
艦船は独自の機動性によって機兵から逃れ、機兵の行動範囲外から艦砲で攻撃すると言う戦術を採る事ができるのである。
これによって、艦船ことに陸上戦艦は、一時期戦場の花形の座を機兵から奪い、陸の王者として君臨していた事がある。
だがそれも聖華暦600年代にアルカディア帝国の手で、高機動の第五世代機兵をホバー駆動の艦船で運搬すると言う戦術ドクトリンが生み出されるまでであった。
これについては、「艦隊戦」の項目に詳しく記載されている。
艦砲を連続して命中させ、魔導障壁発生機を損壊させるか、あるいは機兵で攻め寄せてその白兵攻撃により攻略するか、である。
しかし艦船に存在し、要塞や城塞に無い物がある。それは「機動力」であった。
艦船は独自の機動性によって機兵から逃れ、機兵の行動範囲外から艦砲で攻撃すると言う戦術を採る事ができるのである。
これによって、艦船ことに陸上戦艦は、一時期戦場の花形の座を機兵から奪い、陸の王者として君臨していた事がある。
だがそれも聖華暦600年代にアルカディア帝国の手で、高機動の第五世代機兵をホバー駆動の艦船で運搬すると言う戦術ドクトリンが生み出されるまでであった。
これについては、「艦隊戦」の項目に詳しく記載されている。
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