蒸気機関
[解説]
蒸気機関とは、言わずと知れた『水を加熱して蒸気を発生させ、その圧力でシリンダーを動かす動力機関』である。これは聖華暦500年代末の研究者、チャーチル・バレッジ博士により再発見され、コクトー商会によって自由都市同盟に、そして新人類国家の三国に広まった。
だがそれ以前の時代に於いて、類似の発想があった事について触れておこう。聖華暦500年代半ばの自由都市同盟に於いて、非力な従機をパワーアップする計画が持ち上がる。この頃の同盟には基本、機装兵に類する機種は輸入品以外はナプトラ王国(旧都ナプトラ)の一部工房やロココ設計所など一部企業の、試作実験機が存在するだけであった。
ここで同盟では、従機のパワーアップのために補助的な動力を積む案が提出された。その補助動力として浮かび上がったのが、機兵の排熱を利用して蒸気を作り、その圧力でシリンダーを動かすと言う物である。これは蒸気機関と同様の考え方であった。しかしながらこの計画は当時の技術力の限界により、機兵の排熱が必要量集められなかったなどの理由で失敗。結局は、実現には至らなかった。
ここで同盟では、従機のパワーアップのために補助的な動力を積む案が提出された。その補助動力として浮かび上がったのが、機兵の排熱を利用して蒸気を作り、その圧力でシリンダーを動かすと言う物である。これは蒸気機関と同様の考え方であった。しかしながらこの計画は当時の技術力の限界により、機兵の排熱が必要量集められなかったなどの理由で失敗。結局は、実現には至らなかった。
そして聖華暦598年、チャーチル・バレッジ博士が旧人類の蒸気機関に関する古文書を解読した。彼はその後研究を進め、601年に石油を使った蒸気機関の復元に成功する。更には石油の代わりに液体エーテルを用いてルーン技術により水と熱量を供給、魔導器タイプの蒸気機関として実用化した。これは水のルーンを用いて大気中の魔素より水を生成、それを火の魔石をもて火を起こし水から蒸気を作り、それをシリンダーに送り込んで動力と為す、と言う物であった。
これらの蒸気機関の技術に目を付けたのが、コクトー商会である。コクトー商会はチャーチル・バレッジ博士に資金提供することで、蒸気機関の実用化を後押しし、その商品化の権利を獲得。これにより、蒸気四輪、蒸気バイク、蒸気列車などの蒸気車両が生まれ出る事になる。そしてこの蒸気機関を補助動力とする蒸気従機もまた、605年試作1号機、607年には先行量産型が完成した。
これらの蒸気機関の技術に目を付けたのが、コクトー商会である。コクトー商会はチャーチル・バレッジ博士に資金提供することで、蒸気機関の実用化を後押しし、その商品化の権利を獲得。これにより、蒸気四輪、蒸気バイク、蒸気列車などの蒸気車両が生まれ出る事になる。そしてこの蒸気機関を補助動力とする蒸気従機もまた、605年試作1号機、607年には先行量産型が完成した。
またチャーチル・バレッジ博士は石油燃料の蒸気機関についても実用化していたが、これを用いた蒸気車両は同盟内でのみ販売されており、他国には出ていない。現在の同盟に於いては、エーテル式の魔導器タイプ蒸気機関を用いた蒸気車両は重要な輸出品目である。
またアルカディア帝国やカーライル王朝・聖王国に於いても同盟製の品を分析、リバース・エンジニアリングにより蒸気機関の技術を得、蒸気車両などのコピー生産や独自車両の開発に至った。だがそれでも蒸気車両と、それに搭載される蒸気機関については同盟製が最も進んでいるのも確かである。
またアルカディア帝国やカーライル王朝・聖王国に於いても同盟製の品を分析、リバース・エンジニアリングにより蒸気機関の技術を得、蒸気車両などのコピー生産や独自車両の開発に至った。だがそれでも蒸気車両と、それに搭載される蒸気機関については同盟製が最も進んでいるのも確かである。