「従機状幻装兵 バキュル」
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聖華暦219年、第一次聖帝戦争が決着がつかずに双方の継戦能力切れで終了した半月後の事。アルカディア帝国辺境で旧大戦期の遺跡と思しき地下施設が発見された。発見者の少年たちが地下施設に侵入してみると、そこには軽度に損壊してはいたものの、研究資料としては充分なほどに原型を留めた、この見慣れない機兵があった。聖華暦800年代の人間であれば、それを従機だと思ったであろう事は、間違いない。ただこの聖華暦200年代では、従機の存在など知る者はいなかった。
話を聞いた少年たちの親はソレをアルカディア帝国の役人を通し、その周辺領地を拝領していた貴族に(親にとっては)大枚の金額で売り払った。発見者の少年たちとその親は、その後その資金を元手にそこそこの成功を収めたと言う。だがこの従機状幻装兵の、真の価値には遠く及ばなかった事を、彼らは知る由も無かった。
話を聞いた少年たちの親はソレをアルカディア帝国の役人を通し、その周辺領地を拝領していた貴族に(親にとっては)大枚の金額で売り払った。発見者の少年たちとその親は、その後その資金を元手にそこそこの成功を収めたと言う。だがこの従機状幻装兵の、真の価値には遠く及ばなかった事を、彼らは知る由も無かった。
やがて3年の時が経った、聖華暦222年。ゼスキア王国の従機数機種、そして南方のナプトラ王国の機獣ヴェイ・ハム(当時はナプトラ王国製従機を機獣と呼称)に遅れる事2年で、アルカディア帝国は独自の重従機オムニ・ガンを開発。初期は自軍にのみ配備していたが、後に一般へも多少のマイナーチェンジを行った上で販売する様になる。これはゼスキア王国の従機や、ナプトラ王国の機獣(正確な時期は不明だが、聖華暦230年頃には従機に名称は統一される。)を圧倒し、売れに売れた。そして聖王国およびゼスキア王国は対抗して、軍にのみ配備していたアーグ・ガングを一般向けに開放、販売開始。
こうして従機は一般に広く浸透し、三つの国に莫大な利益をもたらした。だがその切っ掛けとなった帝国製従機オムニ・ガンを容易に完成に至らせたその原因が、たった1台の発掘機……。旧大戦期に「作業用+軽戦闘用」の、弱くとも安価に大量に生産できる、操縦が簡便な機兵が求められ、それに応じて作られた従機状幻装兵の試作機「バキュル」を、入念に調査した結果だとは誰も思わなかった。
[武装]
添付ファイル