機装兵 デクリオン

[解説]
聖華暦603年にアルカディア帝国で出現した、4.5世代機兵と呼ばれる試作実験機。噴射式推進装置(バーニア)の実験用プラットホームとしての試作機体である。先行機種である機装兵『オルレオン』及び機装兵『コホルス』のかろうじての成功を受けて、第五世代機兵へ繋げる実験的な機体として製作された。
この『デクリオン』は、第五世代機兵で用いられる新技術、モノコック構造のテストを行うための機体である。ただし『デクリオン』の段階では全身をモノコックにするわけではなく、腕部と脚部だけをモノコック構造の物に置換する事で、総体的な機体軽量化を図っていた。機体全身のモノコック構造化は、機装兵『レギオン』そのもののプロトタイプ登場を待たねばならない。
ちなみにこの機体では、機体の四肢をモノコック化で軽量化できたため、過剰なバーニア出力は不要と判断された。そのため『オルレオン』『コホルス』で問題であった、過剰出力のバーニア機構による制御の困難さは、この機体に於いては見受けられない。
ちなみにこの機体では、機体の四肢をモノコック化で軽量化できたため、過剰なバーニア出力は不要と判断された。そのため『オルレオン』『コホルス』で問題であった、過剰出力のバーニア機構による制御の困難さは、この機体に於いては見受けられない。
『デクリオン』は、だが試作機体故の不安定さ、アンバランスさも同時に持っていた。例えば装甲強度のバランスの悪さである。四肢はモノコック構造で軽量強化されているのだが、胴体部分が従来機の造りのままであるため、四肢は充分な装甲強度があるのだが胴体及び操縦槽は紙同然の装甲厚しか無いと言った具合であった。
この機体は初期の3ロット36機が製作され、うち15機が第三次聖帝戦争序盤にデータ取りのために投入された。残りの21機は後方で実験機として扱われる。そしてこれらの機体は何機かは戦闘中に喪失したり実験中に事故で行方不明になったりしたものの、25機は充分なデータを残して後送され、内3機を保管機体としてモスボール保管された以外は資材として解体されたのである。
[関連機体]
添付ファイル