EVA量産機

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EVA量産機 - (2020/04/09 (木) 15:55:10) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/12/21 Sun 19:05:26
更新日:2023/04/14 Fri 16:50:20
所要時間:約 14 分で読めます





EVAシリーズ……完成していたの?




EVA-05-13 MASS PRODUCTION MODEL




EVA(エヴァ)量産機(りょうさんき)とは『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』に登場した汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオンの内の5~13号機、計9機の総称。
「エヴァシリーズ」と呼称されることもある。
デザインは同作でリデザインされた弐号機と同じく本田雄氏によるもの。そのためTV版の他のエヴァとは異質なデザインとなっている。

尚、新劇場版にも5号機以降の型番を持つエヴァが登場しているが、それらとは設定・外見が大きく異なっているため本項では触れない。


目次





諸元


型式番号:EVA-05-13 PRODUCTION MODEL
所属:ゼーレ
開発:NERV(5、6号機はドイツ、8号機は中国で建造)
全高:40~200m
重量:不定
動力:S2機関
装甲:12000枚の特殊装甲
主武装:諸刃の剣(ロンギヌスの槍(コピー))
搭乗者:ダミープラグ(システムタイプ「KAWORU」)



概要


使徒殲滅後のサードインパクト発生のためゼーレ主導で開発されたエヴァンゲリオン。
メインカラーは白。
量産機というだけあってそれまでのエヴァとは違い9機すべて同じ外見・性能を有する。大抵は機体番号で区別されているが、作中の描写では外観から個体を判別するのは困難、というか不可能に近い。
製造は世界5か国で並行し行われており、量産機とはいえ一機一機に莫大な費用がつぎ込まれている。


基本構造は既存のエヴァと同じで、人型のボディや各部装甲形状も似通っている。
しかし頭部には外部センサー、所謂「眼」に相当するパーツを持っておらず、起伏の無い長い表面部分に巨大な口だけが配置されているのが特徴(そのため通称は「白ウナギ」)。
この口は飾りでは無く本物で、中に舌が生えており、涎を垂らしたり対象を捕食することも可能。
肩部のウェポンラックも無く、より生物的で極めて気色の悪いデザインをしている。
特に口を歪めて笑った際の表情は非常に不気味。

生身のパイロットは居らず全機ダミープラグで起動。
このダミープラグは表面に「KAWORU」と表記されており、渚カヲルのパーソナルを元にしていると思われる。
コアに関しては9機とも由来は判然としない。


他のエヴァには無い特徴として背面から巨大な翼を展開する能力を有しており、羽ばたきによる上昇や滑空などによる単独飛行が可能。
この翼は非使用時には折りたたまれ機体に収納される。
また、S2機関を標準装備したことで活動限界時間の制約が無くなり長時間の連続戦闘が可能。
(これにより予備電源などを搭載する必要がなくなったため、ウェポンラックなどの諸装備が廃された)
加えてS2機関によるものと思われる強靭な自己再生能力も備えており、コアとプラグが無事なら例えボディを真っ二つにされようとすぐに再起動する。
ただし再生にも限界はあり、欠損部位を生え変わらせることまでは出来ない模様。

……この通りエヴァと言いつつも実際はほとんど使徒同然の能力を持つ機体である。


ゼーレとしてはサードインパクトを誘発させるための存在として用意したものだったらしく、S2機関や後述のロンギヌスコピーは儀式に必要なものであった。
対使徒用の量産化を前提として開発された弐号機や三・四号機などとは外見や機能が全く異なっているのもこういった部分からきているのであろう。

ダミープラグの性能故か若干動きが緩慢で表面的な戦闘能力はあまり高く無い模様。
しかし劇中ではそのビジュアルと情け容赦無い所業を見せつけ多くの観客、視聴者にトラウマを植え付けた。



武装


・諸刃の剣
唯一標準装備されている格闘用装備。
機体の全高に匹敵する巨大な両刃の大剣(脚本ではと表記)であり、エヴァのパワーを以てしても機体がふらつく程の重量がある。
扱いは難しいがエヴァの装甲をあっさりと両断する驚異的な切れ味を持つ。

・ロンギヌスの槍(コピー)
上記の剣の正体。
ロンギヌスの槍を複製したレプリカであり、普段は大剣の形に変化しているが瞬時に形状変化し槍の形になる。
色が暗青色という違いはあるが、二重螺旋型の形状でアンチA.T.フィールド発生機能など戦闘面ではオリジナルと遜色ない性能を持つ。




劇中の活躍


□TV版

ミサトたちの会話の中で開発が行われているという話題が出ているのみで直接の登場は無し。


□旧劇場版

・Air
戦自の空戦部隊を壊滅させた弐号機を抑えるためゼーレの判断に基づき専用輸送機でジオフロント内に飛来。

9機で弐号機を取り囲むが完全復活し絶好調なアスカの凄まじい戦闘力を前に逆フルボッコ。

以下、各機のヤラレ方(劇中の順番で表記)
9号機→飛びかかって来た弐号機に頭部を潰され更に胴体ごと背骨を折られ大量出血し沈黙
11号機→押し倒され水中に没しプログナイフで頭部を突き刺され沈黙
7号機→プログナイフで右腕を切り落とされアイアンクローで反撃するも首をロックされそのままへし折られ沈黙
6号機→剣を掲げて飛びかかるが、7号機が落とした剣を拾った弐号機と切り結んだ末袈裟切りにされ肋骨が飛び出し沈黙(多分一番粘った)
12号機→剣でボディを上下に両断され沈黙(画面に映った時には既に切り裂かれていた)
8号機→剣で左脚を切り落とされる
10号機→隙を突いて弐号機を押し倒すがニードルガンを頭部に二回続けて打ち込まれ沈黙
5号機→建物に叩き付けられめり込み頭部を握りつぶされ更に13号機に向かって投げつけられボディを拳で貫かれ沈黙
13号機→飛んできた5号機にぶつかり、更に5号機のボディごと胸部を貫通した弐号機の手でコアを鷲掴みにされ沈黙

全機弐号機の活動限界までの約3分30秒の間で撃破された。え、8号機が沈黙してない?気にするな



しかし前述の再生能力によって知らぬ間に再起動を果たしていた9号機の投擲した剣がロンギヌスの槍に変化し弐号機のA.T.フィールドを貫通。
そのまま槍に頭部を貫かれた弐号機は同時に活動限界を迎え沈黙。
全機復活した量産機は動けない弐号機に群がり鳥葬の如く弐号機を捕食。
このときの弐号機の内臓を喰い千切り飛翔し臓物を体外に引きずり出す映像はかなりグロい。

直後アスカの怒りに呼応して弐号機は再起動・暴走しようとしたが、上空にいた量産機たちはロンギヌスコピーを浴びせかけトドメをさした。

その後初号機に乗って地上に出てきたシンジ飛行しながらズタボロになった弐号機のボディの残骸を食い散らかす姿を見せつけ
シンジと視聴者のトラウマスイッチを限界まで押し込んだ。

・まごころを、君に
月から飛来したオリジナルのロンギヌスの槍と共に初号機を取り囲み空中にセフィロトの樹を描く。
その後現れたリリス(レイ)と同化し頭部がレイの顔に変化。
このシーンも口の中から頭部が裏返り、その中から笑顔のレイの顔が出てくるという前述の捕食とは別の意味でグロい演出。
初号機を依代にサードインパクトを誘発させるべくロンギヌスコピーで各機が自身のコアを貫きS2機関を共鳴させ解放。
アンチA.T.フィールドを発生させ全人類のL.C.L.化を引き起こした。

しかしシンジが補完を拒否しロンギヌスの槍を破壊すると共に全ての量産機は石化。十字架の姿になり地表へと落下していった。



漫画版

劇場版同様弐号機と対峙するが描写的に戦闘能力は劇場版以上。
さらに再生能力も損傷部分を完全に修復してしまえるほどになっており、増援に来た初号機をも追い詰める活躍を見せた。




ゲーム作品


○エヴァンゲリオン バトルオーケストラ
動きにクセが強く、若干機動力が低い。しかし一撃一撃が重いため中々に強力。
超必殺技は仲間を呼んで相手を食い散らかす「鳥葬」。


スパロボシリーズ
初登場の『α』ではその時点での自軍の攻撃力インフレと味方全員気力150or140*1というイジメにより一方的に自軍に蹂躙されてしまうという中々に酷い扱い。
そして自分の攻撃力はそこまで振るわないため、弐号機の顔面に刺さるはずのロンギヌスの槍がATフィールドによりカキーンと弾かれるという出オチまでやらかす。*2

さすがに第3次αでは反省して原作の凶暴さを再現してか高い攻撃力にA.T.フィールドによる防御力、
更に回復能力、他に敵がいないのに気力100でスタートで必殺技を簡単に撃たせない嫌らしさを備える凶悪機体。
ゲームにおける"量産機"への認識をαのザコっぷりさえ目を瞑ればぶっ壊す機体の一つである。
といっても大量生産機というわけではないのであまり量産機っぽくはないが。

スーパーロボット大戦MX』ではロム兄さんに反応するお茶目なところも。
MXのEVA量産機はスパロボでもかなり強め(面倒ともいう)で、HPが1.5倍になったMX PORTABLEはスパロボ最強クラス(面倒ともいう)だが、
ドラグナーズや冥王様を筆頭に味方サイドも強いMXでは気力が上がるまで面倒という感想の方が多いかもしれない。

○碇シンジ育成計画
終盤、原作通りに補完計画遂行のために襲来。
今回は、S2機関や自己再生はない代わりに、数が半端ない。
チルドレンたちのエヴァと決戦に挑むが、そのさなか、初号機が暴走を起こし、謎のエネルギーでジオフロントをごっそり消滅させる(スタッフたちはなぜか安全地帯に転移されていて無事)
それにより、すべて消滅したと思われる。

立体化


○プラモデル
バンダイからLMとLMHGで発売。
LMHGは『Air』版と『まごころを、君に』版の二種類が分けて発売された。
『Air』版は、下向きの顔と上向きの顔、両刃の剣が付属。翼は固定されて動かない。
『まごころを~』版は、「最終戦仕様」という名で発売された。こちらは、弐号機を食い散らした時の口を開いた顔が付属。
付属武器はロンギヌスの槍レプリカ。翼は柔軟素材を使い、ある程度動くようになっている。

正直可動や再現度から見ても『まごころを~』版は当時の完全版と言えるのだが、現在再販がされずLMHGサキエルと並ぶ希少キットとなっている。


○リボルテック
初出の2007年版とこれをリニューアルした2012年の完全版が発売中。
一応、完全版は漫画版の名目だが実質旧劇版と言っていい仕様。
劇中のイメージに比べると幾分マッシブだが、かえって全体のフォルムが生々しくなり不気味さは増しているので結構な迫力。
本体以外にも剣やロンギヌスコピー、可動式の翼、損傷パーツなどが付属しかなりボリュームのある内容。




追記・修正は量産機を全て倒してからお願いします

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