EVANGELION Mark.06(エヴァ6号機)

登録日:2011/08/31 Wed 12:52:06
更新日:2025/02/05 Wed 03:27:56
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さぁ、約束の時だ。碇シンジ君


今度こそ君だけは、幸せにしてみせるよ



EVANGELION Mark.06



概要

EVANGELION Mark.06(エヴァ6号機)とは、ヱヴァンゲリヲン新劇場版に登場する人型兵器
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破において仮設5号機と共に新登場した新型EVAである。
パイロットは渚カヲル

カラーリングはをメインとし、所々にオレンジのアクセントが入る。
頭部には2本のブレード状のツノがあり、その間には緑色の球がある。球の方は赤色に変わることもあるが条件は不明(『序』の次回予告と『破』では緑色、『Q』と『シン』では赤色になっている)。ただの設定ミスかもしれない
特徴的なのが眼部に装着している赤いV字状のバイザー。バイザーの下には初号機と同じ双眼があり、何とも意味深。
正面から見ると分かりにくいが、横から見ると頭部のフォルムは初号機によく似ている。

肩のウェポンラックの形状が従来のEVAと異なり、流線型のように曲がっている。これはMark.07以降のエヴァには見られない唯一無二の特徴である。

起動中は覚醒した初号機同様、頭上に光輪が出現している(初号機のものよりは若干小さい)。
これが意味することはまだ不明だが、月から飛来してきたときや『Q』の予告での様子からすると、使徒の光輪と同様、浮遊能力及び生命の実の力を持っていると思われる。

本編では一貫して「Mark.06(マークシックス)」と呼ばれるが、予告では「エヴァ6号機」と呼ばれている。

実際の能力・戦闘力などについては本編での登場シーンが無いため、ほとんど不明。


作中での活躍

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

ラストシーンにおいてカヲルと共に登場。
月面の「ネルフ第7支部 発掘用仮設基地」で、棺から目覚めたカヲルの目の前に白いカバーを被せられた素体の状態で安置されていた。
「破」の予告で仮設5号機と共に登場することが予告された。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

物語序盤ではリリスに似た仮面を被った黒い巨人として、月面の仮設基地改めタブハベースで建造中の状態だった。
ゼーレとゲンドウによれば、Mark.06はゼーレにとって「真のエヴァンゲリオン」であり、初号機を含む現機体の務めはMark.06完成までの露払い(おそらく使徒殲滅)だという。

また、ゼーレ主導で建造が進められたため、冬月が「5号機以降の計画などなかったはず」と発言するようにネルフの全てを統括するゲンドウと冬月ですらその存在の全容を把握できてはいない。
正にゼーレのためだけの機体といえる。

更に、ゼーレは「真のエヴァンゲリオンの完成とリリスの復活をもって契約の時となる」とも言っている。

終盤にて機体が完成。その後カヲルと共に地球に飛来、ニアサードインパクトを起こした初号機にカシウスの槍を放ち封印する、という劇的かつ神秘的な登場を果たしたところで本作は終了。
あの渚カヲルをパイロットに迎えた鮮烈なデビューを果たし、次作以降の活躍が期待されていた……のだが。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

14年後の世界で、シンジとカヲルが第13号機にて二本の槍(ロンギヌス・カシウス)を抜くため、セントラルドグマ最深部に降下した際に登場。
機体は白く風化し、上半身はリリスと共に槍で貫かれ双方機能停止状態、下半身はリリスの首断面と融合している……という「何があったんだよ?」としか言えない再登場を果たした。ついでに何故か第13号機に比べ異常に巨大。
カヲルの口から「ドグマに結界が張られる直前に自律型に改造されて降下していった」という経緯がさらっと語られるが詳しい真相は不明。

そしてシンジが同じ対の槍(ロンギヌスの槍)をMark.06、及びリリスから抜いた時、突如異変が起こる。
リリスの身体が破裂。続けてMark.06は身体の色と光輪を取り戻し、浮遊しながら突然奇妙な動きをし始め、エヴァのモニターに衝撃の分析結果が表示される。


Blood Type : BLUE
WARNING
CONFIRMED: 12th Angel Verification

シンジ「パターン青!?」
アスカ「まずい! 第12の使徒が生き残ってる!」


さらにアヤナミレイ(仮称)の搭乗するエヴァMark.09が大鎌でMark.06の首を刈ると、その青く初号機に似た頭部は吹っ飛び、体と頭の断面から黒い炭素繊維状の蛇のような物が出現。Mark.06は完全な使徒と化してしまう。
観客の理解ほぼ置いてけぼりで Mark.06だった第12の使徒は第13号機を取り囲むと、黒い体色が使徒のコアと同じ赤色に変化。巨大なコア→巨大綾波の生首→巨大な胎児と形象を変遷させた後、今度は急速に縮小。
コアの形に戻ると同時に第13号機に捕食され、同機を疑似シン化第3+形態(推定)へと覚醒させてフォースインパクトを誘発させる。
……これでMark.06及び第12の使徒の出番は完全に終了してしまった。

  • 何故月面で特別な形で製造されたのか
  • 第12の使徒とMark.06の関係は何なのか
  • そもそも何故自立型に改造されてセントラルドグマ最深部に向かったのか
これらの謎は未だ不明。前作でミステリアスな雰囲気を漂わせながら鳴り物入りで登場したエヴァが、まさかこんな出オチ扱いを受けるとは誰も予測できなかっただろう。
ついでに偽の初号機というポジションすら第13号機に取って代わられるとは、哀れで仕方がない。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

+ ネタバレ
まさかの新規作画での出番あり。サードインパクトの回想シーン及びネオンジェネシスにて登場した。
空から頭骸骨の雨が降り注ぐ中で、今までより大きい光輪を出しながらリリス生首を掲げている。
暗いため分かりにくいが、この時Mark.06の下半身はリリスの首断面と融合して、リリスの上半身も青色に変色している。
その後加持がサードインパクトを止めに行くという流れからして、やはりサードインパクトとMark.06は大きな関わりがあるようだ。
自律型に改造されたMark.06がリリスと融合してサードインパクトを起こした可能性もある。
ニアサードインパクトを除いた他のインパクトには槍が使用されているが、このサードインパクトの場面で槍は見当たらない。

ネオンジェネシスでは他のエヴァ同様に貫かれて消滅した。

武装

カシウスの槍

ニア・サードインパクトを起こした初号機のコアに投擲し、阻止した。
+ シンエヴァのネタバレ
Mark.06を象徴するカシウスの槍も登場した。が、今作ではカシウスの槍エヴァ初号機を象徴するものとして扱われていてMark.06がカシウスの槍を手に取るシーンはない。
Mark.06関連で言うとロンギヌスの槍とカシウスの槍は本質的には同じ槍なことが発覚したため、『Q』で刺さっていた槍も恐らくは『破』で使用したカシウスの槍と同一のものと発覚した程度。


余談

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』予告にて8+2号機が大量のMark.06同型機と交戦していたが、本編には一ミリもこのシーンはなかった。
一応このMark.06達が使用していた銃剣仕様のパレットライフル自体は改8号機がワンカットだけ使っている。
同様に本編『Q』のUS作戦にて人型もとどめていないMark.06量産機が考案されていたが、結局はMark.04に出番を奪われ没になっている。……とにかく不憫な機体である。

とは言え、あまりにも謎が多すぎるゆえに、Mark.06に対する考察は今も盛んになされている。
上記の通り第12の使徒と化した経緯は明言されていない。
ただ、永久凍土から発掘された第3の使徒に擬似エントリープラグを挿入するなどエヴァに近づくような改造をした前例、及びTV版の企画書での第24話「今、契約の時」の中に、
ついに目覚め、月より飛来する最強の12使徒。 米大陸ごと蒸発してしまうエヴァ6号機。
という興味深い一節もあるため、Mark.06の素体である月面の巨人が第12の使徒そのものだったのではないか、との説もある。

また、エヴァンゲリオンとはそもそもアダムのコピーである。
「偽りの神ではなく本物の神」というセリフから推測すると、 本物 であるMark.06は、アダムを素体に使っているとも考えられる。アダムスの器に共通する胴体が長い点はMark.06も該当する。

また『Q』で登場する異常に地球に近づいた"月"は、公式Twitterにより旧作でのアダムの卵たる"白き月"であることが判明した。
セカンドインパクトの回想において放出されたものが"白き月"とするならば、放出された月の中にいたモノ=Mark.06の素体(アダム)と(アダムの魂を持つ)カヲルがいたのも不思議ではない。序ラストもアダムの肉体とアダムの魂が向き合う構図となりスッキリする。
が、そもそもアダムとアダムスの違い、「アダムスの器」の意味、新劇場版における渚カヲルと白き月の詳細設定は結局不明のままであり、どうしても疑問は残る。
また、Mark.06をアダムスと仮定した場合、南極にあった5本の十字架の本数と食い違いが発生してしまう。*1アダムスとアダムスの器の違いがわかれば説明できるかもしれないが……
……と、やっぱりMark.06に対する答えは出し切れないのが現状。まあ説明がついたところで本編の扱いがアレなのは結局変わらないしね!

初号機から数えて6番目のエヴァにして「真のエヴァンゲリオン」という異名、2本の角を生やしバイザーの下から覗く双眼、他のエヴァより一回り巨大な体躯といった特徴からモチーフは「ウルトラマンタロウ」ではないかと推測されている。

パチンコでは「CRヱヴァンゲリヲン7」で、ついに本格参戦。
様々な予告演出から確変大当たりを呼び込み、打ち手に福音をもたらす救世主。
〝Mark.06の槍〟役物もあるが、使用するのは初号機。
しかし、その代わりそれまで渚カヲルの機体であったEVA四号機はあっさりお払い箱に……
スロットでは「生命の鼓動」で参戦。
どんな使徒戦でもあっさり勝利していき、打ち手に448枚のメダルをもたらす救世主。
今までのレギュラーボーナスはこのためにあった。
復活演出における、初号機との絡みはシュールそのもの。




さあ、編集の時だ。碇シンジくん。

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最終更新:2025年02月05日 03:27

*1 ヴンダー1機+NFGシリーズ3機+第13号機で丁度5体となり数が揃う