長巻

登録日:2009/06/14(日) 00:13:32
更新日:2020/03/15 Sun 19:18:35
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長巻(ながまき)


中巻とも呼ばれる日本刀の一種。室町時代に誕生した。

薙刀によく似た武器だが、あくまで長柄武器では無く刀剣であり、全く異なるもの。

というのも、そもそもは刀身の長い大太刀の刃根元部に握りになるよう巻物を付けた中巻野太刀に端を発しているからである。

この改造から生まれた刀剣は使い勝手が良かったことからか、後に最初から長柄をもった野太刀が登場した。

柄は三尺から四尺くらい、刀身は三尺前後のものと、野太刀よりも幅広で、非常に重い武器になった。

戦国時代には現在の形になり「に慣れない者は長巻を使え」と言われ、長柄武器の補助兵器として長槍隊の後ろに備えて大将の馬廻りについた。長巻術という武術も考案され、中には石突に予備の刃物を取り付けた物も作られた。

あの豊臣秀吉や上杉景勝などは、自分の軍の中に長巻隊をもっていた。

とはいえ大型刀剣系武器の宿命か、隊列の中では振るいにくく、
集団戦法に不向きゆえに槍のように主流の武器にはならなかった。


~由来諸説~
元々、戦国の世における日本での最強の近接武器は、長刀(薙刀)だと言われていた。
リーチが長く、とも野太刀ともとれぬ変幻自在の軌道を描く攻撃と、形状が持つ特性故に膂力のない人にも扱い易いその便利さからである。

然し世は戦国。侍と侍とが戦場でかち合う、儀式めいた戦いの前では、「それは女の使う道具だ」と敬遠されてしまう。

確かに長刀の祖は護身用具ではある。使えば強いのに、見栄のせいで使えない、なんと不器用な話しか。


ある時、一人の兵が、戦場で拾ったを見て思った。

「柄が鞘の分、長ければ……」

そして、やってみた。
抜いた鞘の口に、柄の底を無理やりはめ込んだのだ。
不器用にだが、長巻に似る形状。
更に接合部を手ぬぐいで縛れば、もう外れることはない。

結果、いざ戦場似に行く時には刀一本の姿で。
そして戦場では、最強武器(長刀)に似た形状でぶんまわしまくると言う、チキン武器の誕生である。

以上は諸説の一つに過ぎないが、想像すると面白いかも知れない。

なお、現実でもフィクションでもかなりマイナーな武器である。
これは長巻自体の知名度の低さもさることながら、
創作においては設定次第で女子供でも大太刀を軽々振るえるため、
そもそも膂力不足の解決を長巻に求める必要がないからだろう。
また長巻と言う呼称がマイナー且つ力強さに欠ける為か、フィクションに出てくる長巻状の武器は「薙刀」や「大太刀」扱いされる事が多い。これには両者と見分けがつきにくいという理由もある。

主力として使う描写があるのは、「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」の
「真柄太郎左衛門直高」くらいしか確認できないほど。如何に主流で無かったとはいえど、
時の権力者に認められ重用されたこと考えると、悲しいほどに廃れてしまったと言えよう。

その他には風来のシレンシリーズに武器として登場。こんぼうより強くカタナより弱い。
早くカタナが欲しいところだが、現実はそう甘くない。

また、武芸漫画「我間乱」では敵の参謀格・九龍安吾が重量級の長巻の使い手である。
奥義「崩塊斬」は日本刀を叩き斬れたりして普通に強いのだが、相手が主人公サイド最強格の伊織だったのであえなくかませ犬と化した。

なお「機動戦士ガンダム」のゲルググの武器であるビームナギナタは形状からして長巻のほうが近い。 

また「グランブルーファンタジー」のナルメアが明らかに長巻状の武器を使っているが、テキストでは刀、長刀という表現をされている。
本人の怪力によって片手で軽々と振り回し、居合いまで使っており長柄の意味は殆ど無い。
彼女は魔法で刀身の形を変えられる為、薙刀や槍、ノコギリ等の長柄武器に変形させる為に柄を長くしているものと思われる。


追記・修正よろしくお願いします。

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