暗黒界の術師スノウ(遊戯王OCG)

登録日:2012/09/29(土) 16:54:54
更新日:2024/11/28 Thu 20:41:35
所要時間:約 7 分で読めます




暗黒界においてもっとも強くもっとも警戒しなければならないカード、それはもちろん暗黒界のシャケハンター兼アメリカの遊戯王HPで暗黒界を紹介する仕事に忙しい《暗黒界の龍神グラファ》である。
では、暗黒界において『《暗黒界の龍神グラファ》以上に警戒しようにも処理がなかなか出来ないカード』とは何だと聞かれたら間違いなくこう答えよう。



《暗黒界の術師スノウ》と。


【能力】
暗黒界の術師スノウ
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1700/守 0
(1):このカードが効果で手札から墓地へ捨てられた場合に発動する。
デッキから「暗黒界」カード1枚を手札に加える。
相手の効果で捨てられた場合、発動時に相手の墓地のモンスター1体を対象にできる。
その場合、さらに以下の効果を適用する。
●対象のモンスターを自分フィールドに守備表示で特殊召喚する。

【概要】
基本的スペックは攻撃力1700で守備力0と言う、それ自体はどこにでもありそうな下級モンスターである。
だが悪名高き暗黒界、その本領は『手札から捨てられた時』プレイヤーに有益な効果を与えるのだ。
その効果はこちら。

このカードがカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合、自分のデッキから「暗黒界」と名のついたカード1枚を手札に加える。

……

「暗黒界」と名のついたカード1枚を手札に加える。

サーチ範囲広いってレベルじゃないサーチである。

と言うのも似たようなサーチエンジン効果を持つ《E・HERO エアーマン》でさえ「HERO」と名の付いたモンスターしか引っ張ってこれないのに対し、《暗黒界の術師スノウ》は魔法だろうが罠だろうがモンスターだろうが問答無用で釣って来る

いわゆる墓地発動なので、《エフェクト・ヴェーラー》や《禁じられた聖杯》や《スキルドレイン》が刺さらない以上相手がこの手のカード握ってても安心である。
また自分も「暗黒界」なので、当然自分で自分を釣ってこれるから後続が続かないなんて事は無い。
理不尽にも程がある。

また、相手によって捨てられた場合はもっと凄い事になる。
相手の墓地のモンスターを守備表示でノーリスクで奪うと言う、どっかの赤い権力みたいな極悪効果によって敵を壊滅させられる。

まあ暗黒界相手と知って《手札抹殺》や《メタモルポット》ぶつける人なんていないだろうが、互いに暗黒界使いと知らずにミラーマッチ行って、こちらが使った暗黒界の取引の効果で相手が《暗黒界の術師スノウ》捨てて墓地の《暗黒界の龍神グラファ》奪われるとかは案外ある話ではあるのでミラーマッチにおける文字通りの白い悪魔だったりする。


とは言え、実は本来このぶっ壊れた様な性能でもバランスは取れてるハズなのである。
……《暗黒界の門》なんて極悪フィールド魔法がなかったら。


そもそも、暗黒界を「効果で捨てる」と言うのは本来難しい事である。
例えば《ライトニング・ボルテックス》の様なカードの「捨てる」はコスト、水精鱗達とは違い暗黒界は効果を使えない。

が、デビルズ・ゲートに一緒に登場した《暗黒界の門》により暗黒界は凄まじい安定性と回転率を手に入れる事になった。
その中でも特に、《暗黒界の門》と《暗黒界の術師スノウ》の噛み合わせはもはや卑怯なレベルで相性が良い。

《暗黒界の術師スノウ》の効果も相まって『追加ドローしながら必要な暗黒界カードをサーチ』すると言う、《強欲な壺》涙目ってレベルではないサーチエンジンと化す。

もちろん自分も「暗黒界」と名のついたモンスター、《暗黒界の龍神グラファ》の復活の弾になる以上フィールドでも腐らない。

守備力0なので悪夢再び等で回収可能であり再利用の方法も豊富な為、「《暗黒界の龍神グラファ》が制限になっても《暗黒界の術師スノウ》がノータッチなら暗黒界は普通に戦える」とはたまに言われる話。
なので、ウィルスばらまき《マインドクラッシュ》叩き込む正統派から握手強要して自爆スイッチを押したりする変態構築まで幅広い型で有名な暗黒界であろうとも、ハイランダーじゃない限りどんな型でも【暗黒界】なら確実に3枚積んでいると見て間違いないカードである。

そんな訳で、暗黒界使いは制限改訂が来るたびけっこう《暗黒界の龍神グラファ》ではなくこいつに規制が来ないかビビる人も少なくない。

まあ、同じサーチエンジンカードでもガジェットとかと違い案外手間はかかるカードなので、規制は無いと信じたいが。

【《暗黒界の術師スノウ》で釣ってこれるカードでの指南】
前述の通りサーチ範囲がやたら広い《暗黒界の術師スノウ》、初心者のうちは「ど……どれサーチしたらいいんだ?答えろルドガー」とかになりやすい。
てな訳で、どうサーチしたらいいかをある程度書いておこう。

◆モンスター
・暗黒界の龍神グラファ
真っ先に呼びたいカード……と言いたいが、仮にサーチする場合、「仮にコスト扱いになろうと《暗黒界の龍神グラファ》を手札から墓地に叩き落とすカード」とが手札に無いとむしろ呼ぶだけ事故要員になりやすい。
呼ぶ場合は、すでにフィールドに《暗黒界の門》を張ってたり手札に《暗黒界の雷》などを握っている事が前提になるだろう。

・暗黒界の狩人ブラウ
とりあえず《暗黒界の門》を張ってたら疑似《強欲な壺》になる。
基本的には劣化《暗黒界の術師スノウ》ながら、《暗黒界の龍神グラファ》の弾としてもレベルや《奈落の落とし穴》に落ちない攻撃力等で充分差別化可能なので割と積極的にサーチしたい一枚である。

・暗黒界の尖兵ベージ
まあ上記の連中より地味だが、何らかの形でベージを落とせる場合「召喚権を使わない《暗黒界の龍神グラファ》の弾」となる。
《魔轟神レイヴン》や《トランス・デーモン》とも好相性なのでシンクロやエクシーズの素材が欲しい時にサーチ

・暗黒界の術師スノウ
《暗黒界の術師スノウ》自身の項目でも書いたが、自分で自分と同名カードをサーチ可能。
基本的にはデッキ圧縮や《暗黒界の龍神グラファ》の弾、手札確保にサーチしよう。

・暗黒界の狂王ブロン
一応下級暗黒界では打点がなかなか高いため《暗黒界の術師スノウ》から呼ぶ事がある。
そして自分の効果で早い段階で《暗黒界の龍神グラファ》落として《暗黒界の龍神グラファ》出したりベージ落としてエクシーズしたり。
とは言え上記の連中より呼ぶ必要性はなかったりするが。

・暗黒界の軍神シルバ
・暗黒界の武神ゴルド
純暗黒界では現状採用率は《暗黒界の狂王ブロン》より更に低い二人だが、《暗黒界の取引》等を握ってるならベージより火力のあるモンスターとしてサーチする事も。
暗黒魔轟神では高レベルシンクロに繋げ易いため、手札の状況によってはサーチしたい場面もある。

◆魔法
・暗黒界の門
テラ・フォーミング》等を握って無い場合は最優先でサーチしよう。
《暗黒界の門》と《暗黒界の術師スノウ》の相性は前述の通りである。

・暗黒界の取引
《暗黒界の術師スノウ》と取引でループさせてデッキ圧縮するもよし《暗黒界の龍神グラファ》落とすもよしな手札交換カード、《暗黒界の門》の次にサーチしたい。
ただし相手にもドローと墓地肥やしをさせてしまう点に注意しよう。


・暗黒界の雷
1対2交換な伏せ除去カード。
出来れば墓地に落としたら更に相手フィールドを破壊可能な《暗黒界の龍神グラファ》か、その弾やX素材に便利なベージを手札に握ってる時にサーチしたい。

・暗黒界に続く結界通路
《暗黒界の龍神グラファ》のリアニメイト性能が高すぎる為あまりわざわざサーチする必要性はなかったりする、入れてる人は即刻抜くと良い。
とは言え《暗黒界の龍神グラファ》を2体以上墓地に落としてる場合は2体もあの鬼畜悪魔を復活させられる為便利と言えば便利か。




【最後に】
《暗黒界の術師スノウ》の名前の由来はスノウホワイトと言う色であり、雪の様な白と言う名前にふさわしい女性カード。
あのサーチ能力も《暗黒界の術師スノウ》が暗黒界におけるアイドルみたいな立ち位置だから、他の暗黒界連中が《暗黒界の術師スノウ》に釣られてホイホイサーチされてるとかそういう事かもしれない。
……
《暗黒界の術師スノウ》自身は他の暗黒界と違わない結構怖いイラストなんだか。
だがそこが良いと言う隠れ猛者もちらほらいる。




スノウ「追記・修正よろしく」
グラファ「お前さん、自分が白が由来だからってセリフまで白いと見えん見えん」


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