エロアニメ/アダルトアニメ

登録日:2011/05/04(水) 15:12:22
更新日:2024/12/14 Sat 21:49:46
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文字通り18禁な内容のアニメ作品の事。
内容が内容なため普通にテレビで放送される事は無く、基本的にビデオやDVD等の媒体を通して販売される事が多い。
一般漫画(ジャンプやチャンピオンなどに掲載されている漫画)にエロを加えたのを同人誌というが、原作がエロアニメや18禁アダルトゲームの場合はエロを抜くと一応、放送できるものにはなる。ヨスガノソラとか。

ギリギリセーフな地上波アニメ(聖痕のクェイサーや一騎当千等)をそう呼ぶ事もあるが、混乱を避けるためにもしっかりと18禁と認められているアニメ作品についてのみ解説する。



エロ・アダルトアニメの歴史


日本最初のアダルトアニメ作品は1932年の浮世絵風の『すヾみ舟(すずみぶね)』と言われているが、当時の社会情勢から非合法な物とされ、世に出回る事はなかった。

合法的にエロアニメが出回るには1968年に委員会の設立によるポルノ作品解禁まで待つ事になる。

アニメは子どもが見るものとされ、大人の愛好者はガチで差別された時代*1、あの手塚治虫は表現幅を広げ、これを打破するために「大人向けアニメ」を提示し、虫プロダクションによるポルノアニメ映画『アニメラマ三部作』*2合法的なエロアニメとして公開。中でも『千夜一夜物語』は大好評を博した。

しかし、便乗作品が滑りに滑りまくったため映画のエロアニメ人気はそこまで続かなかった。

1984年代からはアダルトビデオの延長線として手軽に見やすくなったビデオで量産され始めた事から、最盛期とされる。

特にこの時期に発売された『くりいむレモン』が大ヒット。
エロアニメにもかかわらず様々なメディアに取り上げられる等の人気を誇りエロアニメブームの先駆けとなった。


1990年代では漫画やエロゲが原作の作品も増え、特にモザイクの規制が甘い触手淫獣モノの作品が大ブームとなった。


現在のエロ・アダルトアニメ業界

上記の人気に近年のアニメブームとエロが合わさって最強に見える…と思われがちだが、ぶっちゃけかなり冬の時代。

作品の乱立による競争率の増加や、露出しにくいエロアニメよりも広く認知されやすい一般メディアに流れるエロゲー会社が増えた事により、
エロゲー原作のエロアニメが作りにくくなった事、そもそも有能なアニメーターの不足、性表現の規制強化*3等々の要素が重なり、
更にエロアニメの制作は基本的に低予算なのも相まって悲惨な事に…

さらに追い打ちをかけるかのように、冒頭の作品たちのような「もうこれアウトだよね?」レベルの一般作品も増えてしまったため、
「低クオリティのエロアニメより、高クオリティのギリギリアニメの方が使える(意味深)」という層も増えてしまった。

一部では『近年のエロアニメの約8~9割近くはハズレ』だとまで言われており、エロゲー業界以上に不作が続いていると言える。
噂では落ちこぼれアニメーターの肥溜めのようになっている場所も多いとか。

中には同人アニメやGIF動画並の原始的なレベルだったり、作画崩壊が当たり前な作品が未だにそこそこ目立ち、まさに危機的状態にあると言える。
しかもこういうアニメに限って4000~5000もの値段がするうえ、パッケージだけやたら気合が入ってエロかったりする。
…ここアニメ大国ジャパンですよ…?

ちなみに自殺者が多い業界でもあるらしい。

ただし最近のエロアニメの全てが駄作な訳ではなく、
むらかみてるあき作品やバイブルブラック、初犬、リゾートBOIN、臭作等の良質なエロアニメもそれなりに出てはいるので完全に絶望視も出来ないだろう。
最近ではエロゲー原作が減った代わりに人気エロ漫画のエロアニメ化が増えてきている。

これからこのような作品が増えるのを祈るばかりである。


主なレーベル

  • ひまじん(現在は消滅)
  • milky
  • 鈴木みら乃
  • バニラ
  • PIXY
  • hotbear&whitebea
  • ピンクパイナップル
  • Poro
etc…


一般的に良作とされるエロアニメ


  • くりいむレモンシリーズ
アダルトアニメの黎明期に人気を呼んだ不朽のタイトル。
オムニバス形式に内容を毎回リセットして、時代物からファンタジーやSFものまで幅広く網羅している。人気タイトルは続編が作られることも。
代表作は「亜美」「エスカレーション」「超次元伝説ラル」など。著名クリエイターも多数関わっていることでも知られる。
しかし初期シリーズの人気を超えるものを作れず迷走に入っていき、後半の作品の評価は低い。

  • 超神伝説うろつき童子
こちらもアダルトアニメ初期のタイトル。
伝記系バトルものなアニメで、超神と呼ばれる世界を滅ぼす謎の存在を巡って魔界や獣人界の化け物たちが人間界で争う。
そういう世界観なので、成り行きや生贄で女の子が犯される展開が多い。触手やリョナ系では原点にして頂点とも言える完成度。
エロを抜いても当時のセル画アニメの粋を尽くしたバトル描写や壮大な世界観の物語は、後世のクリエイターに大きな影響を与えた名作と言える。
ただ、人気ゆえに続編が作られたのはいいが展開が迷走に入ってしまい、完結しないまま打ち切られてしまった。

『A KITE』『MEZZO FORTE』など。有名アニメーターである梅津泰臣が監督、脚本、キャラクターデザインを手がける作品。
アダルトアニメどころか一般アニメを含めてもトップレベルの作画クオリティを誇り、その完成度は海外の映画関係者の中にも支持者がいるほど。
両作ともに一般分野での派生作品も作られている。
『A KITE』はハードボイルド、『MEZZO FORTE』はドタバタコメディだが、どちらも基本エログロガンアクションなので、エロ成分はそこまで多くない。
いや、そんなオマケ程度のエロシーンでもクオリティが半端ないので十分実用に堪え得るのだが。
エロ目的もさることながら、普通に映像作品としても見る価値のある作品。

  • むらかみてるあき監督作品
アヘ顔高速ピストン等による濃厚かつハイテンポな凌辱描写で有名なエロアニメ監督。
エロアニメ界で名前をやたらとピックアップされる珍しい人物で、彼の作品は総じて評価が高い。しかし内容が濃いので人を選ぶ。
新体操(仮)黒愛制服処女対魔忍アサギ等が代表作。

  • 夜勤病棟シリーズ
同名のアダルトゲームの18禁OVA化作品。エロアニメでありながら10巻まで制作され、その後も続編や派生作品が出ている人気シリーズ。
全体的に平均以上な品質もさることながら、主人公・比良坂竜二先生の強烈なキャラクターが見所。
中の人の熱演がとにかくスゴイ。どっかのニュータイプの少年も思わず精神崩壊しちゃうレベル。
クオリティは高いが、スカトロプレイが頻繁に出てくるため、前述の比良坂先生のキツさも相まってちょっと人を選ぶ作品。

  • そらのいろ、みずのいろ
作画監督はヴァンドレッド等のキャラデザで知られる黒田和也。非常に丁寧に書かれた絵で有名。
原作とは違い、純愛モノとしてかなりの高評価を獲ている。
何故か下巻はキャストが変わってしまったが、それもまた一興。
どう聞いても主人公の声が某有名声優にそっくり(笑)のため人によっては残念な気分になる。
他にもプリンセスラバー!や15美少女漂流記など黒田氏の手掛けた作品は作画面で好評を得ている。

ごらんの有り様だよ!ではない。
あの魔法少女触手凌辱物の原点と言える作品のアニメ版。
快楽系重視のゲーム版と違って、本作は腹ボコや拡張等の苦痛系の描写が重視されており、ハードな凌辱好きにオススメ。
しかし快楽分を削ったため原作派にはあまり評判が良くない。
グロ描写(女性の身体に寄生→後に腹突き破って出てくる等)も多いため閲覧には注意が必要。

  • リゾートBOIN
同名のアダルトゲームのアニメ化。八宝備仁原案の名に恥じない出来。
タイトルのとおり、おっぱいを始めとする女の子のムチムチな肉感には並々ならぬ気合が入っている。
同じスタッフの『彼女×彼女×彼女』もオススメである。
ゲームの前作のアニメ化である『boin』の方は、スタッフも違いあまりいい出来ではない。

PoROの代表作ともいえるシリーズ。
タイトルそのままに媚薬や催眠で娘を攻略していく直球の近親モノ(義理だが)。
全体を通して割とクオリティを保っており安心である。
特にヒロインの一人である愛莉が大人気となり、後に彼女が主役の続編が2本も製作された。
余談だが、愛莉の中の人によく似た声優さんが最近某アニメの三女役で出演して話題になった。


双子の姉妹である天津亜衣と天津麻衣が鬼獣淫界と呼ばれる、女を全て淫らに変えようとする奴らと戦う戦うバトルアニメ。
詳しくは項目にて。



フェニックスエンターテイメント製作・販売の18禁BLOVA、と言う名のガチホモアニメ、のフリをした本格的♂SFロボット純愛アニメ。
エロ云々以前に、普通に質の高いロボット物のOVAとして通じるほどやたら高クォリティな、何か間違ってると思いたくなる作品。
またエロ要素との兼ね合いにしても、(エロシーンの大半を占める)汚ッサンの凌辱シーンは浮きすぎて最早ギャグみたいになってるが、
主演のイケメン同士による純愛ドラマはSFロボット要素に違和感なく溶け込み物語を盛り上げるのに一役買っている。
続編製作予定だったが、残念ながら作られたのは一作きり。多分豪華すぎて2作目以降を作る余裕がなかったと思うんですけど。(名推理)
スタッフロールでキャストは非公開だがどう考えても聞き覚えがある?なんのこったよ。(すっとぼけ)


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最終更新:2024年12月14日 21:49

*1 1969年から1973年にかけて

*2 アニメラマ=アニメ+ドラマ。手塚による造語。『千夜一夜物語』、『クレオパトラ』、『哀しみのベラドンナ』の三本構成

*3 他のアダルト関係もそうだが、日本では刑法175条の関係で無修正で販売及び配信されるのは禁止されており、モザイクなど修正がされていない海外から見るとかなり異端とされている。