28週後…

登録日:2012/02/01 Wed 02:25:36
更新日:2025/04/26 Sat 19:44:58NEW!
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英国人口 60,537,213人

15日後:英国全土 隔離処置が取られる

28日後…:英国全土 レイジ・ウイルスで壊滅 人口:ゼロ

5週後:感染者 飢餓で死に絶える

11週後:米軍主導でNATO軍ロンドンへ

18週後:英国全土 もはや感染の恐れなし

24週後:復興が始まる


28週後… 新たなる感染が始まる。

感染者識別不能

全員射殺せよ


概要

『28週後…(洋題:28 Weeks Later)』とは2007年に公開されたイギリスのホラー映画である。

28日後...』の続編であり世界観は繋がっているが、キャストは一新されている。

前作より予算が増えたからか追いかけてくる感染者が格段に増えており、更に米軍の攻撃もあってアクション性がグレードアップしている。
だが、主人公一家の身勝手な行動で大事になっていくストーリー(前作も動物愛護団体の身勝手な行動が原因だが)は賛否両論である。

その後を描いた『28 Years Leter(28年後…)』が三部作として公開される。第一弾は2025年公開予定。 



【プロローグ】

イギリスは約一ヶ月前に突如発生した凶暴性(レイジ)ウイルスにより荒廃した。
そのウイルスは人を凶暴化させ人間を襲い、感染者の体液が体内に入ると瞬く間に感染し発症していまう。
まだイギリスに残る未感染生存者達は、感染者に怯えながら過ごしていた。

そんな中、ドンとアリスの夫妻はある老夫婦の家で何とか生き延びていた。
老夫婦と他の生存者2人の計6人で感染者に見つからないようにを塞いで籠城し、救助が来るのを待っていたのである。
だがある日突然1人の少年が助けを呼びながら彼らの家に走って来た。見捨てられないとアリスは少年を中に入れ、少年は上流の村から逃げてきたと話す。
しかしその直後、少年を追って押し寄せて来ていた感染者達が屋内に侵入してしまう。
次々と生存者は感染者の手にかかって感染していき、ドンは屋内に閉じ込められたアリスを見捨てて逃亡。
窓の外から恨めしく睨むアリスの顔を見てドンは罪悪感を持ちながらも必死に大勢の感染者から逃げ、ボートで1人生き延びるのであった。

プロローグは僅か10分、感染者が屋内に侵入してから逃げ切るまで僅か4分という短さでありながら、感染者に追われる恐怖を見事に演出したシーンと言える。


【物語】

感染から28週後、もはや感染者は餓死し再発の危険性無しと判断されたイギリスは米軍主導で復興が始まり、国外へ逃げた生存者も次々に本国へ帰還していた。
学校の旅行でスペインにいたことで難を逃れたタミーとアンディの姉弟は本土内唯一の子供としてイギリスに帰還する。
そして父ドンとの再開を喜ぶが、感染者に襲われて母アリスを救えなかったことをドンから聞き姉弟は悲しんだ。

翌日、姉弟は母アリスの顔を忘れない為にかつて住んでいた家から写真を取る為に、米軍の手の届かない未復興エリアに無断で侵入する。
無人地帯となったロンドン市街を抜け、自宅で目的の物を探している途中、なんと2階で生きていた母アリスを発見。

アリスは米軍に保護され身体検査を受けると、彼女は間違いなく感染していたのだが、発症はしていなかった。
アリスは遺伝的な体質で感染しながらも凶暴化しない免疫を持っていたのだ。
ドンはそんな事情も知らず、軍の目を盗んでアリスが隔離された房に入る。気まずい再会のなか、アリスを置き去りにして逃げ延びたことへ許しを請い、ドンはアリスにキスをする。

その直後、ドンは突然苦しみだし凶暴化する。アリスの体内はウイルスが残置しており、唾液を通じて感染してしまったのだ。
発症したドンはアリスを惨殺後、所持していたIDカードにより隔離房を脱走し次々に関係者を襲っていく。
軍は帰還者を大部屋に隔離し感染者を根絶やしにしようとするが、あろうことか隔離区画に感染したドンが入りこんでしまい、住民はドンに襲われ爆発的に感染者を増やしながら逃げ惑う。
そして狙撃兵にも感染者が何人いるか、誰が感染者か判断がつかず、遂に軍部は掌握不能とみなしコード・レッドを発動する。
それは生存者・感染者共に殲滅しろ(「餞別をするな、全て殺せ」)という指令だった。
軍による無差別殺戮のなか、タミーとアンディの姉弟は感染者と軍の両方から逃げ惑うのであった。



【登場人物】

◇帰還者(ハリス家)

◆ドナルド(ドン)・ハリス

演:ロバート・カーライル
CV:家中宏

本作の主人公でハリス家の大黒柱にして劇中最大の大迷惑人間
こいつさえいなければ、こいつさえ考えて行動できてたらみんな助かった。
感染者に襲われた際に妻アリスを見捨てて逃亡、子供達には死んだと伝えていたが一連の事を悔やんでいる。
何がどうなってかロンドン復興時は地区統括官となり、自身のカードキーによって復興した地区ならどこでも出入りできる権限を持つ。
妻アリスが生きていたことを知るとすぐさま無断でアリスの元へ行き、アリスに謝罪しキスした*1ために感染し理性を失い凶暴化。
これ以降は「罪悪感」がウイルスによって「怒り」に変換され、アリスの自分を責めるような目を見たくないという理由から目潰しで彼女を殺してしまう。
その後は破壊衝動に駆られて徘徊し、懐に入れたカードキーが反応してどんな場所にも出入りが可能、生存者を攻撃する。
序盤は見境なかったが、後に「怒り」に変換された「罪悪感」から妻アリスと同じ目を持つ息子アンディを執拗に追う。
また、スカーレットに「噛みつく」のではなく「撲殺」するなど、異常に殺意が高い。
他の感染者より明確に知恵を活かして立ち回っており、彼目線では妻を見捨てた際の記憶が幾度もフラッシュバックしている。
地下鉄でアンディを発見し噛み付くも、娘タミーにアリスの面影を感じスキが出来た所をタミーに撃たれ絶命する。
本作では彼を通して、「感染者にも感情がある」ことがわかるようになっている。

因みに未公開シーンでは食堂で再発の危険性は無いと子供達に安心させる為に「そのソーセージも安全だぞ」とギャグをとばした。

◆アリス・ハリス

演:キャサリン・マーコック
CV:日野由利加

ドンの妻にして劇中最大の不幸者
夫に見捨てられた後に感染者に噛まれるも、遺伝の免疫で保菌者(キャリア)となり正気を保った。
彼女の目はオッドアイだが、感染してからは左の茶色の目が異常に充血している。
恐慌状態のまま自宅へ戻り、引き籠もって生活していたところを息子アンディに発見され、米軍に保護される。
軍の検査により無症候性キャリアと判断され、縛られ閉鎖した研究室に閉じ込められ隔離された*2
そこへ夫ドンがやってきて愛しているとキスをされるが、その際に夫への壮絶な恨みのこもった視線を向けた事が更なる不幸へ…。
感染し凶暴化した夫に暴行を加えられ目潰しをされた上に喉を食い千切られ死亡、死体は米軍のナパームで火葬された。
因みに保護直後にで体を洗い流されるお色気シーンも担当する。

夫には見捨てられるわゾンビには襲われるわ地獄で強制孤立サバイバルさせられるわ…免疫があったのも不幸中の幸いとも言い難い。
やっと助けが来たと思ったら裸に剥かれてベッドに貼り付け隔離、とどめに夫が要らん事して惨殺されるというあんまりにもあんまりな人。
……もっとも彼女が冒頭の少年を招き入れたことが惨劇の始まりでもあるのだが。

◆アンディ・ハリス

演:マッキントッシュ・マグルトン
CV:亀井芳子

ドンの息子でタミーのにして身勝手な子供その1
アリスの遺伝で彼女と同じくオッドアイ
父に母が死んだことを聞かされると、家にある母の写真を持ち帰りたいと無断で未復興エリアに侵入。
しかし父の証言とは裏腹に生存していた母を発見、二人を追ってきた軍により3人そろって保護される。
感染再発が始まると、彼はアリスと同じくウイルスの免疫があるだろうと軍医スカーレットに助けられる。
結局地下鉄で先回りしていたドンに噛まれるものの、やはり免疫のおかげで凶暴化はせず、タミーと共にヘリで脱出する。
最終的には彼の体液から感染したであろう感染者がフランスに大量発生して、物語は終幕を迎える。

◆タミー・ハリス

演:イモジェン・プーツ
CV:弓場沙織

ドンの娘でアンディの姉にして身勝手な子供その2
アリスやアンディと違ってオッドアイではない。
母の生前の写真を欲しがる弟と共に無断で未復興エリアに侵入し、そこで母を見つける。
「助けようとしたが無理だった」というドンのに怒りを露にしていた。
感染再発の際はアンディを第一に考え、アンディがドンに噛まれた際はドンを銃*3で射殺する。
最後まで感染せずに弟と共にヘリで脱出。アンディが無症状感染者であることは隠し通した……が、そのせいでフランスは…。

◇米軍

◆ストーン准将

演:イドリス・エルバ
CV:及村健次

荒廃したイギリスを復興する為に派遣された元NATO軍を率いるアメリカ陸軍特殊部隊の現地司令官。
帰還者の為にロンドン市街を復興しながら、一方で保護区域内の帰還者をカメラや狙撃銃で監視させて封鎖している。
しかし姉弟のエリア外侵入を許してしまったり*4、感染の危険性のあるアリスに見張りをつけなかったりとずさんな点もある。
感染が再発すると迅速に帰還者を避難させるも、感染したドンが非常に高いセキュリティクリアランスのカードキーを所持していた為に、隔離区画への侵入を許してしまった。
進退窮まったが故、遂にコード・レッド(緊急警報)を発令、感染者・生存者問わない殲滅作戦を開始する。

ステップ1は狙撃銃機関銃で射殺、ステップ2はナパーム弾で絨毯爆撃、ステップ3は化学兵器+火炎放射と、やることがえげつない。
明らかに感染者では運転出来ないであろう走行車両を発見した際も、攻撃ヘリで無警告射撃を浴びせていた。
アリスのような「保菌者」の例が現実に確認されたことから、管理外の生物の一切を処分するよう徹底していたと思われる。
最終的に彼がどうなったのかは不明。

◆スカーレット・ロス少佐

演:ローズ・バーン
CV:宮島依里

米軍の女医。軍で唯一パンデミック再発の危険性を危惧していた。
アリスの体を調べ免疫を持つ人間と考え、特別な検査を軍に提唱したが軍は聞く耳を持たなかった。
感染再発するとアンディがアリスの遺伝から免疫を持っていると確信し、アンディとタミーを守りながら脱出を目指した。
しかしヘリの待つスタジアムに向かう地下鉄でドンに銃を奪われ、銃床で撲殺された。

◆ドイル軍曹

演:ジェレミー・レナー
CV:横堀悦夫

米軍(デルタフォース)の狙撃兵。階級は軍曹。米軍の良心にして今作の漢。
銃の腕前は百発百中、フリンとは仲良しで感染者の真似をしてからかい合うユーモアを持つ。
コード・レッド発動で見境なく撃ち殺せと命令されたことに耐えられなくなり、あえて危険な感染者のいる場所に行き、生存者を救助しようとする。
最終的にアンディ達を守る為に車を押してエンジンをかけさせるも、同じ米軍に火炎放射器で消毒され死亡した。

◆フリン

演:ハロルド・ペリノーJr
CV:小森創介

米軍のヘリパイロットでドイルとは仲良し。階級は不明。
コード・レッドの際に感染者のいる場所に行ったドイルを心配する。
ドイルを助けにヘリで駆け付けるが、「ドイル以外の生存者は助けられない」と少々頭が固い。
その直後のヘリ無双は今作の見所。とんでもない操縦テクニックの持ち主。
最終的にドイルが死んだことを知り、彼が命懸けで守ったアンディとタミーを乗せて国外に出る。




追記・修正はヨーロッパの大陸側で感染者に追われながらお願いします

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最終更新:2025年04月26日 19:44

*1 あまりに考え無しな行動であるが、ドンはアリスが感染している無症状キャリアとは知らされていなかった。というか細かい詳細も聞かず勝手に侵入したので当然である。

*2 研究者はウィルスについて何か分かるかも知れないと、アリスを調べさせて欲しいと訴えたのだが、何故か軍は関心を示さず話を取り合わなかった

*3 元々はドイル軍曹が所持していた。

*4 一応姉弟の侵入自体は把握しており、人物と生家をすぐさま特定し、姉弟が家から出る頃には軍による包囲が完了していた。