造語(新語)、スラング(俗語・隠語・略語)、専門用語(学術用語・業界用語)、バズワード

登録日:2011/05/24(火) 04:25:02
更新日:2018/03/27 Tue 15:48:34
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 造語≒新語
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 俗語─略語─隠語
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スラング≠専門用語≠バズワード
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      │ 学術用語
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      └業界用語


よく来た、アニヲタWikiの住人達。
ここでは吾輩(わがはい)と共に言葉の、とりわけ意図して造られた語の違いについて勉強しようではないか。
(いくつか既存の項目を含んでいるが、それらは名称のみ説明する。詳細な内容は各項目を参照していただきたい)


■造語(neologism/coined word)
1.新しい言葉や単語、用語をつくること。または、つくられた言葉のこと。

2.嘘、デタラメ(造言とも)。


文字通り語を造ることである。
1の場合後述する語とはあまり違いがないのだが、一応5つの定義づけをすることでいくつかは区別化、もしくは同一視することが出来る。


①それまでなかったものに命名する場合
新しく誕生したものや概念、思想に名前を付ける。
当然のことではあるが、人等の生き物に造語するとは普通言わず、専ら命名するという語を使う。
しかしニュアンスを考えると、DQNネームに関しては「幼子の名前を造語している」という方があっているのかも知れない。


②適当な訳語がない場合
主に外国語を翻訳するとき、あてはまる言葉がなく無理矢理意味を宛がおうとすると生じたりする。
洋画の字幕で見られたり、語彙の少ない中学生が、英語を和訳したら新しい言葉ができてしまったなんてところを見ることもある。
一例を挙げれば「大統領」という言葉はこの流れで生まれたといわれている。


③既存の言葉を短縮した場合
インターネット上のエチケット→ネチケット、携帯電話→携帯(ケータイ)といった具合に短縮することで、より分かりやすく言いやすいものにすること。
略語に通じるものがある。


④文学・美術を問わず様々な創作品において、作者が既存の言葉でその意図を表現出来ない場合
かの文豪・夏目漱石は「無意識」「肩が凝る」等の様々な語を造ったとされている。
対して近年のラノベや漫画では幻想殺し光の処刑といった固有名詞や能力、必殺技等に多くの造語が見られる。
また、画家等が自分の作品を説明したものにも造語表現が見受けられることがある。


⑤既存の言葉を使用すると、何らかの(法的な)責任問題になる場合
つまりは言い換え。テンプレートな言い回しを回避するために造られる。
この場合、たいてい元の言葉は印象が悪い(ナチス・ドイツの「最終的解決」=ユダヤ人虐殺、「ライアーゲーム」=億単位の金の争奪戦等)。


2は無い語を造り、騙(語)ること。


ちなみに造語による項目立ては主観項目になりかねないため禁止事項である。



◆新語(neologism/coined word)
1.新たに造られた、使われるようになった(単)語。

2.前漢時代の政治家・陸賈の著した儒学書のこと。


1は基本的に造語と変わりない。ただ現在では新語・流行語大賞の存在から「流行語=新語」と捉えられることがある。
しかしこれは「流行語の全てが新しくできた語ではない」ので正しくない。勘違いをしないように。


2について吾輩は詳しくないので分からんし、もとよりここで語るべき内容ではないので割愛させていただこう。



■スラング(slang)
特定の共通項を持つ集団の中でのみ通じる俗語・略語・隠語のこと。


スラングの特徴は日常会話で使われる口語とは違い、総じて一般性がなく、その分野に関わりを持つ人間でなければたとえ読めても理解が出来ない。

また表立った場では口に出すことを躊躇うような言葉が、スラングというフィルターを通して別の言葉で使われることも多い。
寧ろこちらがスラングの生まれた理由といえるだろう。

該当する項目ではネット用語FPS用語池沼等がいい例である。



◆俗語(slang)
教養として扱われない言葉のこと。本来の意味が別にある非公式な語故に、正式な場や文章では使うことが許されない言い回し。
基本的な説明は概ねスラングと変わらず、公共の場では普通使えない。
しかしこちらは一般人も分かり、かつ口にすると不快に思われる(下品な言葉)という特徴がある。
例としては若者言葉(DQN語)等。もしくはパンティ&ストッキングwithガーターベルトを観て台詞を聞けば容易に理解出来るだろう。


◆略語(initialism/acronym)
長い名称を省略した単語のこと。
詳細は略語の項を参照。


◆隠語(slang/jargon)
特定の人物間でのみ通じる言葉や言い回し、専門用語のこと。暗語とも。


スラング(趣向的用途)にもジャーゴン(学術的用途、専門用語の前段階)にもあたる言葉であり、使う集団や意味合いによって異なる。
基本は第三者に通じないよう使うのが目的で、合言葉のようなものと考えていい。
実はアマチュア無線では電波法により隠語の使用が禁止されている。「無線=隠語では?」と思った人、これは(略語を含む)専門・業界用語である。
余談だが、ムスカ大佐が物語序盤で打っていた符号・・・― ・・・― ・・・―(VVV)は試験電波であり、和訳すると「本日は晴天なり」となる。



■専門用語(technical term)
ある特定の職業、学問、業界等で従事する者の間でのみ使用される(通用する)言葉のこと。


一語に多くの概念を含む特徴があり、上記の隠語との決定的な違いは「その分野で公的な意味を持つか否か」である。
本家では診療録(カルテ)やプログラミング言語が中々いい例なのだが、少々複雑で吾輩の拙い言葉では説明出来ない。


◆業界用語(jargon/argot)
1.同じ職場(業界)の人間同士で用いられる、一般には広く通じない言葉(語)。

2.芸能関係の用語。


隠語・(略語)・専門用語と意味は殆ど同じ(公的意味の有無と秘匿性)なので、その業界内での隠語もしくは専門用語となる。
仕事を例に挙げると、コンビニ等の対人関係の仕事で「〇番入ります」とはトイレや食事休憩、警察の「マル被」は被疑者を指す。寿司屋の「ガリ(生姜の甘酢漬け)」「あがり(お茶)」「おあいそ(会計)」「ムラサキ(醤油)」「サビ(山葵)」「ネタ(寿司ダネ)」なども同様。
しかし関係者ではない吾輩が例を出せたように、何かのきっかけで世間一般に広く普及してしまう場合もある。
さらに、何かしらの変化(流行・制度変更)を受けたとき、その業界から消滅することも少なくない。


現在では本来の内向的用途のほか、業界内の意思疎通要素として使われることもある。
TVなどでネタにされる「ザギンでシースー(銀座で寿司)」「ギロッポン(六本木)で飲む」などのことであるが、実際に使ってる人は見たことがないという話もある。

◆◆学術用語(terminology)
世間一般で使われる用語ではあるが、より狭義的で、何らかの揺るがない定義づけがなされているもの。


術語とも略されるこの言葉は、学問に関する事柄について記述する為に用いられる。
先の用語とは一線を画しており、経時による意味の変化を防ぐ為、ラテン語・ギリシア語を利用することも多いほど。
ここまで徹底している理由は、「議論を進める際に事柄の意味自体に認知のズレがあっては結論が導き出せないから」である。
故に、この定義づけは主に法律用語や哲学用語に見られる。
例えば「暴行」。この言葉は法律用語の意味で強姦を含まない。
そしてその「強姦」は男性器の女性器に対する挿入がない限り、いかに暴力的姦淫も強姦にならないという意味である。


こんなの絶対おかしいよと思った人は、他にも吾輩らと認識のズレのある用語があるので調べてみるといいだろう。



■バズワード(buzzword)
一見すると専門用語のように思えるが、その実明確な合意や定義のない用語のこと。
詳細についてはバズワードの項を参照。



如何だっただろうか。吾輩の拙い文章ではあるが、何かの役に立てば幸いである。

ん? 吾輩の名前……? いや、吾輩は猫であり、名前はないのだが……。
……そうね、†千葉の堕天聖黒猫†とでも名乗っておこうかしら。

「いや、吾輩は名前のない東京生まれの淡灰色の雄猫だろ。最後に嘘書くなよ」

黒猫「ッ………ク、ククク、こ、この私に指図するなんて。あーあ、知らないわよ。もう私の呪いからは逃げられないわ」

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