登録日:2012/02/21 Tue 21:53:41
更新日:2024/09/12 Thu 22:02:29
所要時間:約 3 分で読めます
影崎由那による
漫画作品。
コミックドラゴンで連載された。単行本は全5巻。後に表紙を差し替えただけの新装版が発売された。
大正時代が舞台で、
剣を学んだ女学生が主人公なのだが、どういう訳か剣で事件を解決するような展開はあまりなく、
どちらかと言えば登場人物に巣食う暗い過去や心の闇に重点が置かれており、それをどう乗り越えていくかが主軸になっている。
しかしながら話のテンポはそれなりによく、
伏線やキャラの問題を解決させた上で完結しているので読み応えは十分。
ただ、作者の嗜好かそこまで直接的ではないにしろグロい描写もそれなりにあり、耐性が弱い人にはキツいシーンもある。
[あらすじ]
会津の実家で心形刀流を学んでいた日ノ森朝見は、櫻ノ塚女学校に通うため上京。
そこで三条西操、岡倉月子といった友人と出会い、また東京で警察官をやっていた兄、幾郎と共に学生生活を送るが…
[登場人物]
日ノ森朝見
本作の主人公。身体能力は高いが、かなり馬鹿。心形刀流二段。誰とでも気軽に接する明るい性格だが、実は結構暗い過去を抱えている。
三条西操
朝見の友人。1話目で朝見共々臓器密輸組織に捕まった。その後もお約束のように事件に巻き込まれる。
近年の漫画では珍しいほど多くの常識的な発言をしてくれる
大和撫子キャラ。
岡倉月子
朝見の友人その2。最初は華族寮にいたが、ある事件の後一般寮に移った。
もの静かな性格だが、実は
二重人格で操の実家の診療所で治療を受けていた事があり、凄まじいまでに荒れていた。この事が終盤の主軸となる。
岡倉景次
月子のもう一人の人格。元々は月子の
双子の弟だったが、事故で死んでしまい父親に責められた月子が心の支えとして作り出した。
最初はミステリアスな雰囲気だったが、作中一の
熱血漢になり作者も一番の暴走キャラだとコメントしている。
日ノ森幾郎
朝見の兄。東京で警察官をしている。剣の腕はかなりの物だったが、ある事件以降
封印し
逃げるように警察に入った。
この作品の裏の主人公と言える人物。実は下戸。そしてヘタレ。
有馬
幾郎の同僚で刑事。女好きで軽薄なノリが非常に目立つが、意外と仕事振りは大真面目。終盤では犯罪者に対する
哲学めいた台詞がある。ヘタレその2。
中尊寺
幾郎や有馬がいる警察署の警部。よく有馬とコンビで登場する。幾郎の剣の腕を惜しんでおり、廊下で切りかかったこともある。出番が少ない。
朝見の祖父
幾郎、朝見の祖父であり、また剣の師匠。作中での言動、行動はかなり豪快。というかキチガイじみてる。朝見に対しては甘い一面もある。
日ノ森照代
幾郎、朝見の母。顔は朝見に瓜二つ。バラバラ殺人事件の犯人を見たとして事情聴取されるハメに。頭の回転が遅い。
百合属性疑惑があるとか…
日ノ森清次郎
幾郎、朝見の父。婿養子で結婚した。下戸。ほとんど空気。
三条西一郎
操の父。脳の専門家。軽いノリが目立つが、その分
真面目な時のギャップが凄い。ある意味作中最強。
お弓
月子のばあや。一郎とは恋仲だったが社会的事情で結婚できなかった。子や夫に先立たれて独り身になってしまい、一郎は今でも墓参りにつきあっている。
追記・修正は朝見の婿殿になってから
- 終始日ノ森朝見にイラついて読んでいたのは俺だけか? -- 精液愛飲者 (2015-07-02 18:28:31)
最終更新:2024年09月12日 22:02