近鉄京都線・橿原線・天理線

登録日:2018/04/30 Mon 06:06:05
更新日:2025/06/21 Sat 14:56:20
所要時間:約14分で読めます




近鉄京都線は、京都駅から大和西大寺駅を結ぶ近畿日本鉄道が運営する鉄道路線。
本項では大和西大寺駅で接続し、京都線とはほぼ一体化した運用がなされている「近鉄橿原線」と、橿原線の途中より分岐する支線「近鉄天理線」についても記述する。
路線記号は京都線と橿原線がB 、天理線はH
*1


概要

京都と奈良を筆頭に木津川沿い・奈良盆地に点在する都市を結ぶ路線。
ほぼ終日にわたり京都線と橿原線の境界となっている大和西大寺駅をまたいだ運用がなされているほか、平端駅で天理線に直通する列車も存在する。
加えて京都線の一部の列車は竹田から京都市営地下鉄烏丸線国際会館駅まで乗り入れる。
京都線は京都駅東海道新幹線と接続していることから、新幹線利用客を奈良・伊勢志摩・吉野など近鉄沿線の観光地へと運ぶ役目や、天理教の信徒輸送などの役目も果たす。
このため近鉄の駅ナンバリングは京都駅が基準とされていて、大阪や名古屋を基点とする路線のナンバリングが京都発の系統と接続する大和西大寺、大和八木、橿原神宮前と伊勢中川において数字が一気に飛ぶのが大きな特徴となっている。

各路線の由来はそれぞれ異なっている。
京都線は元は「奈良電気鉄道(奈良電)」という京阪電気鉄道と近鉄の前身・大阪電気軌道が合弁で設立した別会社の私鉄。戦後近鉄が本格的な京都進出をもくろむ中で買収され、1963年に合併され近鉄の路線となった。
奈良電の建設にあたっては、現在の奈良線にあたる「奈良鉄道」が1895年に建設し、東海道本線の開通により国鉄奈良線が東海道線旧線に切り替えられた後の路盤*2の払い下げを受けたうえで建設された。
橿原線は近鉄の直接の前身である大阪電気軌道が建設した路線であり、八木西口より北は奈良線の支線として建設された「畝傍線」。八木西口より南は大阪から橿原神宮へのアクセス路線として建設された「八木線」で、八木より西側が名阪短絡ルートに組み入れられたことで支線となった後、さらに畝傍山界隈の橿原神宮神苑の整備に伴って付け替えたもの。
天理線は天理教信徒の交通を見込み、関西線の法隆寺から建設された「天理軽便鉄道」がその起こりで、大軌が橿原線を建設する時に大和鉄道(今の田原本線)と共に買収することが免許条件とされたため大軌線に編入され、戦後に平端から法隆寺までの区間を廃止して現在の姿になった。
奈良電に京阪資本が入っていた経緯もあり、1945年から1968年にかけては丹波橋駅(現在の京阪側の駅)を通じ京阪本線・宇治線との相互乗り入れも実施していたほか、高規格化の進展は奈良線や大阪線と比較して遅く、旧型車も比較的遅くまで残存していた。

京都線側は全線にわたりJR奈良線と並行し競合路線となっているが、運転本数などもあり近鉄が優勢であり、天皇陛下が京都・奈良を訪問される時のお召し列車はこちらで運行される。
また、新田辺から新祝園まではJR学研都市線も並行するほか、京阪線とも京都市内から宇治市にかけて競合する関係にある。
橿原線・天理線は桜井線和歌山線と競合するものの、あちらは完全なローカル線であり全く相手になっていない。そもそも天理線は大阪からのショートカットのため作られた路線なので…

種別

特急

日中は京都発着で近鉄奈良・橿原神宮前間を結ぶ特急が2本ずつ運行されている。
その他大和八木から大阪線に乗り入れ伊勢志摩方面へ向かう京伊特急、観光特急「しまかぜ」も運行されており、京都~賢島間の運行距離195.2kmは私鉄特急で最長を誇る。
2022年からはかつて運行されていた阪京特急を復活させる形で京都~近鉄奈良~大阪難波間で観光特急「あをによし」が運行を開始。
また、橿原神宮前で南大阪線特急に接続する列車は「吉野連絡」と方向幕に掲示されている。
線内では丹波橋、大和西大寺、大和八木に停車するほか、朝の京都方面と夕方以降の橿原神宮前方面は高の原に、日中の京橿特急は西ノ京にも停車する。
2018年までは奈良行き・橿原神宮前行きを西大寺で分割することもあったが、現在は基本単独運行である。
京都駅で新幹線との乗り継ぎが可能なため(=ここで近鉄に乗り換えることで近鉄沿線の観光地へ向かえるため)利用客が多く、京都発着の特急は主力系統のひとつ。

急行

京都から奈良県方面へと直通する主力速達種別。大半は6両編成だが、一部は4両編成で運行されている。

京都から毎時4本運行されており、うち2本は橿原線直通橿原神宮前行き、1本は奈良行きで固定。残り1本は時間帯により西大寺・奈良・天理のいずれかに向かう。
奈良発着の1本については、平日は近鉄京都発着となるが、土休日ダイヤでは竹田から烏丸線に乗り入れて国際会館を発着する。
基本停車駅は東寺・竹田・近鉄丹波橋・桃山御陵前・大久保・新田辺・新祝園・高の原・大和西大寺・郡山・平端・田原本と大和八木以南及び平端以東天理線内の各駅。このうち待避線のある大久保と平端で緩急接続を行う。
上の駅に加え、同志社大学の開校日には通学生の関係から興戸、三山木に停車する宮津発着の急行が運行され、また、奈良競輪開催時には競輪場最寄りの平城に、日中運行の急行は西ノ京にも停車している。

毎月26日の天理教月次祭には朝の臨時急行が興戸・三山木・宮津に停車しない代わりに天理まで直通するほか、平城にも停車しないことがある。
また、これに関連して平日1往復・休日上り1本のみ奈良線と天理線に直通する列車がある。元々は天理教月次祭の臨時として設定されたものだったが、2025年2月改正からは定期化した。

オフピーク時間帯は京都・橿原線で全区間急行運転する列車でも4連のことがあるほか、途中で普通に変更する列車と天理線直通の列車はおおむね4連で運転される。

準急

ラッシュ時に運行されている種別。
京都市内の3駅しか通過しないことから、どちらかというと普通の補完という意味合いが強い。

普通

文字通りの普通。
京都線内・橿原線内・天理線内でそれぞれ毎時4本、竹田と新田辺の間には地下鉄直通が毎時2本という体系。
2025年2月改正の現行ダイヤでは西大寺を越えたり平端からは天理線に入ったりする列車は朝夕のみで、日中は各路線を運行するのが基本。
新田辺止まりとなる地下鉄直通が6両で、近鉄京都発着と橿原線の普通は狛田・山田川及び橿原線内の急行通過駅のホーム有効長の都合上4両編成が基本。天理線のみ一部6両や2両がある。つまり普通が6両で急行が4両の逆転現象が起きている

車両

大半の車両が奈良線と運用が共通していることから、本項では特急「あをによし」と烏丸線関連の車両のみ紹介する。
なお、L/Cカーについては京都線内ではロングシートに固定されて使用される。

自社車両

  • 19200系
観光特急「あをによし」専用車両。
団体用の「あおぞらⅡ」「かぎろひ」とともにスナックカー改造組である。
鉄道車両では珍しい紫色をメインとした塗装に変更され、正面は非貫通に改造された。
車齢50年近いというベテランであるが、内装は徹底的に改造され豪華かつ凝った作りとなっている。
新幹線接続列車のためか、首都圏向けの近鉄電車の広告でも「しまかぜ」とともに見る機会が多い。
電算記号はSA

  • 3200系
1986年に登場した烏丸線直通用車両。
マルーンとホワイトの新塗装を採用した第1号であり、形式全体でVVVFを導入した初の車両である。
前面形状は先に登場した東大阪線用の7000系に近い独特なもので、近鉄の一般車では数少ない顔と形式が一致するであろう車両。
落成当初は4両編成で運用され、地下鉄直通前に中間車を増結し6両化された。
そのため、電算記号は京都市営地下鉄直通を意味するKと奈良・京都線系統の4両編成を意味するLを組み合わせたKLとなっており、6両編成で落成した次述の3220系もこれを使う。

  • 3220系
烏丸線直通急行運転開始に伴う増備分として2000年に登場した。
標準通勤車「シリーズ21」の第1号。
京都市営地下鉄直通仕様であることから、全長が一般車よりも少し短い。
3編成が在籍する。
2001年鉄道友の会ローレル賞受賞。

  • 3000系
1979年に登場。4両1編成のみ在籍した。
近鉄初にして唯一となるオールステンレス車両で、当時東急車輛の特許でガチガチに固められていた製造工法を回避したうえで完成にこぎつけたある意味記念碑的車両。
制御方式はこれまた唯一となる電機子チョッパで、省エネルギーの試験も兼ねた実験的要素の強い車両であった。
元々は烏丸線乗り入れを想定して製造された車両だが、相互直通運転開始の遅れもあり実現しなかった。
2012年に廃車され、現在は生首先頭車のカットモデルが高安検車区に保存されている。
電算記号はSCで、他形式でも例のない唯一の使用。

乗り入れ車両

  • 京都市交通局10系
1980年に登場した烏丸線の車両。
半蔵門線?は禁句。登場はこちらの方が早い。
1988年から延伸開業および近鉄直通用として増備が再開されたが、さすがにパクりと思われるのはまずかったのか前面形状が大幅に変更され、3200系に近いものとなった。
1997年に国際会館延伸用に登場した最終増備車は、日本で最後に導入された電機子チョッパ制御車でもある。
初期編成については20系の導入に伴い置き換え進行中。

  • 京都市交通局20系
10系初期車の置き換えとして2022年に登場。
10系と同じ近畿車輛製だが、前面窓上の黒い塗装や運転席下のヘッドライトなど、どことなく関東の新車を思わせる外観となっている。
というのも、この車両のデザイン原案は総合車両製作所1円で落札したことも理由か。
内装も同じ近畿車輛製の東京メトロ13000系に近いものとなっているほか、先頭車の座席配置は西武40000系の10号車そのもの。
どんだけ関東要素が入っているのか…
なお、車号表記や先頭車のスペースには京都の伝統工芸品を使用・展示している。
2023年の鉄道友の会ローレル賞受賞。

駅一覧

●…停車 |…通過
▲…朝及び夕方以降停車 △…宮津発着列車のみ停車 ※…奈良競輪開催時のみ停車 ◆…日中のみ停車 ○…臨時列車のみ発着

駅番号 駅名







乗り換え・備考
京都線
B01 京都 東海道新幹線
JR京都線・琵琶湖線湖西線嵯峨野線奈良線
京都市営地下鉄烏丸線
B02 東寺
B03 十条
B04 上鳥羽口
B05 竹田 京都市営地下鉄烏丸線(相互乗り入れ)
B06 伏見
B07 近鉄丹波橋 京阪本線(丹波橋駅)
B08 桃山御陵前 京阪本線(伏見桃山駅)
B09 向島
B10 小倉
(ニンテンドーミュージアム前)
B11 伊勢田
B12 大久保 JR奈良線(新田駅)
B13 久津川
B14 寺田
B15 富野荘
B16 新田辺 JR学研都市線(京田辺駅)
B17 興戸
(同志社前)
JR学研都市線(同志社前駅)
B18 三山木 JR学研都市線(JR三山木駅)
B19 近鉄宮津
B20 狛田 JR学研都市線(下狛駅)
B21 新祝園 JR学研都市線(祝園駅)
B22 木津川台
B23 山田川
B24 高の原
B25 平城
B26 大和西大寺 奈良線
橿原線
B26 大和西大寺 奈良線
B27 尼ヶ辻
B28 西ノ京
B29 九条
B30 近鉄郡山
B31 筒井
B32 平端 天理線
B33 ファミリー公園前
B34 結崎
B36 石見
B37 田原本 田原本線(西田原本駅)
B38 笠縫
B39 新ノ口
B40 大和八木 大阪線
B41 八木西口
B42 畝傍御陵前
B43 橿原神宮前 南大阪線・吉野線
天理線
B32 平端 橿原線
H33 二階堂
H34 前栽
H35 天理 JR万葉まほろば線
駅番号 駅名







乗り換え・備考

主要駅解説

京都線

東海道新幹線JR京都線・琵琶湖線奈良線湖西線嵯峨野線、京都市営地下鉄烏丸線乗り換え。
「京都」を名乗る唯一の駅名ではあるものの、駅の位置は中心から少し離れた八条にあり、文字通りの中心であり阪急電車の河原町や京阪電車の三条に比べると観光の拠点としてはやや弱め。
近鉄電車は新幹線ホームの真下にある頭端式4面4線の駅で、駅前はビジネス街といった趣になっている。
因みに奈良県からやって来た奴に駅構内で大暴れされ爆発・炎上の憂き目にあった事がある。

  • B02 東寺
名前の通り五重塔で有名な東寺の最寄り駅。この駅から上鳥羽口までの区間は西堀川通を通る。
九条油小路交差点近くにあり、市電・市バスの停留所名は九条通の近鉄の駅ということから「九条近鉄前」である。
西九条の街の中にあり、急行以下は全て停車する。

  • B05 竹田
京都市営地下鉄烏丸線との分岐点で、一部の列車は烏丸線へ直通する。
地下鉄を建設する時に移転しているが、移転前の風光明媚な駅舎は一見。
駅近くに阪神高速京都線が通り、名神高速京都南インターなどがある京都の交通の要衝。
城南宮が近い他、頑張れば龍谷大学まで歩きで行ける。
この駅だけ他の駅と違い、市営地下鉄タイプの駅名標が使われている。

  • B07 近鉄丹波橋
京阪本線乗り換え(丹波橋駅)。
特急も停車する伏見の中心駅。隣駅の伏見からの一帯は京都教育大学関連の施設が立ち並ぶ京教大タウンでもある。
元々は堀内駅の名称で開業後、京阪との直通運転との開始後に京阪との共同使用駅になり、一旦廃駅となる。
京阪乗り入れ終了と同時に堀内駅の場所に戻って再開業。現在でも駅南側に京阪との連絡線跡地が残る。

  • B08 桃山御陵前
京阪本線乗り換え(伏見桃山駅)。
丹波橋と違って連絡通路はなく案内もないが、距離的にはこちらのほうが近い。
駅名の由来は桃山にある明治天皇陵から。ただ実際には結構歩くうえJR桃山駅の方が近い。
かつてからの伏見の町並みの最寄りでもあり、酒造や水運で栄えた街の名残を見ることも出来る。
なお、次の向島駅との間にある澱川橋梁は、何としても橋をかけたい奈良電、水流のある川で訓練をしたい陸軍、地下水に影響が出ると抗議した伏見の酒造組合の三者の妥協点として、橋脚がないトラス橋という構造になっている。

  • B09 向島
京都線京都市最南端の駅。
向島ニュータウンの最寄り。
駅の西側にはかつての巨椋池を干拓してできた農地が広がる。

  • B10 小倉(ニンテンドーミュージアム前)
宇治市に入って最初の駅。当然だが九州のほうとは読みが違うので注意。(向こうはこくらでこっちはおぐら)
副駅名の通り元・任天堂宇治小倉工場であるニンテンドーミュージアムの最寄り駅。周囲は住宅地や商業施設ばかりだが空地もチラホラ。
なお、京都線の急行が止まらない駅の中では向島と利用者1、2位を取り合っており、こっちが多かったりあっちが多かったりする。

  • B11 伊勢田
宇治のニュータウンのど真ん中にある駅。
在日韓国・朝鮮人街、不法占拠で問題となったウトロ地区の最寄り駅でもあるが、同地区は近年再開発が進められている。

  • B12 大久保
JR奈良線新田駅に近く、東口から10分程度歩く。
待避線のある急行停車駅で、緩急接続駅となっている。。
ウトロ問題の発端である日産車体京都工場や陸上自衛隊大久保駐屯地はこちらのほうが最寄り。特に陸自の駐屯地は西口のほん駅前に見える。

  • B16 新田辺
JR学研都市線乗り換え(京田辺駅)。
近年発展しつつある京田辺市の中心駅。
一休さんで有名な一休宗純の終の棲家・酬恩庵の最寄り駅でもある。

  • B17 興戸(同志社前)
公式な乗換駅ではないが、学研都市(ry同志社前駅が至近にある。
同志社前の副駅名が示す通り、同志社大学・同志社女子大学京田辺キャンパスの最寄り駅で、朝夕には同大・同女の学生で賑わう。
しかし、キャンパスが割と…というか相当な山の中にあるため道のりは結構キツめ。

  • B18 三山木
こちらも公式に案内はされていないが、学研(ryJR三山木駅とは至近…というかほぼ目の前にあり駅前ロータリーを共用している。
このバスロータリーからは同志社京田辺キャンパスへのバスが出ているため、ここを利用する学生も多い。

  • B19 近鉄宮津
車庫所在駅で、通過線を持つ駅。ただし島式であるためホームは線路のど真ん中にある。
通常の場合急行は通過するが、車庫があるため当駅始終発の急行も設定されておりその場合のみ当駅に停車する。
ちなみに「近鉄」と付くのは、同じ京都府に宮津駅(京都丹後鉄道)が存在したため。

  • B21 新祝園
学け(ry乗り換え(祝園駅)。が(ryとの乗り換えができる駅は当駅が最南端である。
こちらも近年開発が進む精華町の中心駅。
赤字公共施設の悪例として知られた「私のしごと館」の最寄り。現在は閉館し、施設は再利用されている。

  • B24 高の原
平城・相楽ニュータウン、関西学術研究都市の代表駅の一つ。
名の由来は万葉集の「高野原」から。
朝と夕方以降には特急が停車する。

  • B25 平城
佐紀古墳群の中にある駅。秋篠寺も近い。
奈良競輪場の最寄り駅であり、競輪開催時は急行が臨時停車する。
JR大和路線の平城山駅が「ならやま」と読むのに対し、こちらは「へいじょう」と読む。

  • B26 大和西大寺
奈良線・橿原線乗り換え。
大和西大寺止まりは僅かしかなく、殆どが橿原神宮方面または奈良駅へ直通する。
大阪難波、奈良、京都各方面を東西南北に結ぶ交差点にあり、さらに西大寺車庫も併設されている近鉄でも超重要ポイントにある駅。分岐的な意味のポイントの数も構内だけで28個と全国最多。
問題はこの3路線すべてが平面交差となっている上、運行本数が多く大阪難波・京都寄りには踏切、奈良・橿原神宮前寄りには西大寺検車区の出入り口があるため、慢性的な遅延や開かずの踏切問題が発生している。
高架化も検討されたことがあるらしいが、様々な事情により実現は難しいと思われる。
駅前の道路もひどい有様だったが、近年は改良され、奈良市第二の中心地としてにぎわう。駅ナカ施設もできた。

橿原線

  • B26 大和西大寺
上記参照

  • B28 西ノ京
薬師寺の北側にあり、さらに北方向に歩けば唐招提寺と、周囲には観光スポットが多い。
このことから日中に限り特急・急行が臨時に停車している。

  • B29 九条
奈良県の九条駅。
この項目にもある通り、ここから他の九条駅へ繋がっている。

  • B30 近鉄郡山
大和郡山市の中心地。高校などがすぐ近くにあることから、利用者も多い。
JR大和路線郡山駅とは離れている。
古くからの城下町のど真ん中に近い場所に位置していて、駅の北側では郡山城の堀沿いを通過している。
近い将来バス乗り場前の駐車場付近に橋上化して移設する予定。
駅の構造は構内踏切があり、かつてはかなりクセのあるチャイムが鳴っていた。

  • B31 筒井
橿原線唯一の高架駅。
近隣に工場もあることから、各駅停車止まりの中ではそれなりに多い。
駅名通り、戦国大名の筒井氏とも関わり深い。

  • B32 平端
天理線乗り換え。
急行停車駅にして、橿原線内では唯一2面4線の退避可能駅となっており、急行と普通の緩急接続が行われている。
なお、橿原線と天理線とはホームが離れているため、一旦ホーム下の階段で移動が必要な場合がある。

  • B33 ファミリー公園前
下水処理場の敷地にある「まほろば健康パーク」の最寄り駅。
当初は夏場のプール営業期間の日中のみの営業だったが、現在は通年全時間帯で営業している。
プールが営業する夏場こそ賑わいを見せるものの、もともと田んぼで何もなかったことや少し歩けば二階堂駅に行けないこともない立地もあってか、公園のほかはほぼ何もなく冬場は閑散としている。

  • B36 田原本
田原本線(西田原本駅)乗り換え。
田原本線がもともと「大和鉄道」という別会社により建設されたことや、駅の統合が地元の反対でできなかったことから現在でも別の駅となっているが、運賃は通算される。
かつては橿原線の駅には東口しかなく、田原本線との乗り換えに踏切を渡る必要があって非常に不便だったものの、現在は西口や共有ロータリーが設けられ幾分と乗り換えやすくなった。

  • B38 新ノ口
近くに奈良県の運転免許センターがあることから、この駅を利用した奈良県民も多いだろう。
駅南側には大阪線へと繋がる線路(新ノ口連絡線)が伸びており、ここを伊勢と直通する特急列車が西から大回りして大和八木駅へと入線していく。
さてナンバリングの数字だが、この先大和八木から大阪線、名張方面へは当駅以降の番号が降られていく。

  • B39 大和八木
大阪線乗り換え。
両路線が交差する地点に設けられており、橿原線は地上の相対式2面2線を使用する。
なお、京伊特急は新ノ口から連絡線を経由して大阪線ホームに入線する。
駅周辺は橿原市の中心市街地で、駅北東側には近鉄百貨店がある。また日本最長の路線バス・八木新宮特急バスの発着地もこの八木駅前。

  • B40 八木西口
大和八木からそこまで離れていないところにある。JR桜井線畝傍駅との乗り換えや今井・小網方面はこちらのほうが便利。
もともとの八木駅はこの駅であり、現在の大阪線が桜井方面に延伸した際に本駅を新線との交差地点に移設し、橿原神宮前方面に向かっていた旧線にあった駅を改めて「八木西口」として継続営業することとなった。
このため、大和八木駅構内の別ホーム…即ち同一の駅として扱われていて、八木行きの切符であれば当駅で下車可能。
そのため、当駅の利用者数は隣の大和八木駅に加算されており、公式の集計がない。
連絡線は現在定期で運行する列車はないが、奈良線・南大阪線系統の車両が五位堂で検査を受ける際に通過する。
駅南側の奈良県立医科大学のアクセス駅建設を巡り近鉄は廃止の意向を示していたが、どうやら「八木西口を存続させて新駅建設」で話がまとまった模様。

  • B42 橿原神宮前
南大阪線・吉野線乗り換えで、橿原線の終点駅。
名前の通り橿原神宮の最寄り駅で、表参道に直結する中央口には紀元二千六百年慶祝の玄関口として村野藤吾により設計された立派な駅舎が建つ。
南大阪線が西方向から、橿原線が北方向から吉野方面に合流する線形で、東側にある2面4線のホームが橿原線用の標準軌。
ただし、1番のりば横の乗り場である0番のりばは狭軌で、「青の交響曲」などをはじめとした臨時・団体列車が乗り入れる。
このほか、ホームの向こうの建屋には南大阪線車両が検査に向かう際の台車の履き替えを行う「4線トラバーサ」が設けられている。

天理線

  • H32 平端
橿原線乗り換え。
天理線ホームは2面2線。また、大和西大寺寄りで橿原線と線路が合流しており、ここから臨時の特急および急行(通称「天理臨」)が乗り入れる。

  • H35 天理
JR万葉まほろば線乗り換え。
天理教の「おぢば」ことお膝元・天理市の中心駅で、毎月26日の月次祭をはじめとする天理教祭典日には特急をはじめとする臨時列車が発着し、臨時の改札も設けられるが、それ以外は閑散としている。
駅前はジャンプ台や冬場にイルミネーションが飾られたりすることも。
ラーメンの町としても知られており、周辺は激戦区となっている。



わたしは、奈良派。
わたしは、追記・修正派。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年06月21日 14:56

*1 出典:Wikipedia「近鉄京都線」URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Kintetsu-12600_001_JPN.JPG

*2 伏見以南は貨物線として利用されていた。