登録日:2022/07/18 Mon 01:28:24
更新日:2024/11/21 Thu 13:02:38
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EVANGELION Mark.09-A
EVANGELION Mark.10
EVANGELION Mark.11
EVANGELION Mark.12
EVANGELION OPFER TYPE
エヴァンゲリオン オップファータイプとは「エヴァンゲリオン」シリーズにて登場する
エヴァンゲリオンの内、新劇場版の最終章
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||にて登場する「アダムスの器」として利用されるエヴァンゲリオン4機の事で、「オップファー(Opfer)」とはドイツ語で「犠牲」を意味する。
ここでは本エヴァを主機として使用している「NHGシリーズ」についても併せて解説する。
概要
「
Q」以降、人類の敵となった
ネルフが建造したエヴァは「異形」とも呼ぶべき形状が多いが、外見は従来どおりのウェポンラックが搭載され、胸部装甲色の異なる4機の人型機体である。
冬月曰く「
雌雄もなく、純粋な魂だけで造られた穢れなき生命体」とのことで、劇中ではセリフを発することも無く、
4人の全裸の女の子の前で独りごちる70代の前で各々座り込んでいるシーンしかなかった。
共通の規格はゼーレのマークが描かれた白い仮面。
それぞれの仮面のスリットの中心で1点だけ発光している関係から単眼に見えるが、内部の空洞内には凹面状に設置された12個の眼部が存在している。
旧劇の
エヴァシリーズのような光線や格闘手段は存在するものの、「
アダムスの器」はNHGシリーズの主機として使用されるので、直接戦闘に使用されることは少ない。
NHGシリーズ
オップファータイプ搭載型2番艦。エアレーズング……やはり完成していたのね。
すまんな。今少し碇のわがままに付き合ってもらおう。
NERVが人類補完計画を進めるために建設していた戦艦。「NHG」の意味は劇中でも設定でも説明がない。「神殺しの力」を持つ「ガフの守人」として建造されたとされているが、こちらもやはり詳細は不明。
マリからは4機まとめて「アダムス達」と呼ばれており、
ゲンドウからは4機とそれぞれ対応するオップファータイプすべてがまとまった際の状態を「Horseman(=騎士、状況からして「ヨハネ黙示録の四騎士」を指しているものと思われる。)」と呼ばれている。
外見は建設中に
加持によって強奪され、後に
ヴィレにてAAAヴンダーとして運用されることになったNHGヴーセを除き、黒をベースにして3つの結晶状の突起(ヴンダーは突起に当たる部分にパラボラアンテナが取り付けられている。)が存在する機体となっており、使徒の光球を発射する為の砲門の数やサブカラー以外のみが異なっている。(サブカラーは対応するエヴァンゲリオンオップファータイプの機体カラーと同一。)
また、艦内スペースは一応あるものの有人仕様を想定して作成していないため、マリ曰く「L結界密度が高すぎる」状態になっている。
(事実エアレーズングを内部で留まっていた冬月は最終的にL.C.L化してしまっている。)
戦艦ではあるものの、損傷時に血液のような赤い液体を流す、脊椎部分が存在する、時折鳴き声のようなものをあげるなど、生物的な側面も持っている。
上記の無人仕様想定の設計も単体の生物としての自立行動の一環……なのかもしれない。
劇中ではAAAヴンダーに対して残りの3機が「
13号機再起動までの時間稼ぎ」のための戦闘を繰り広げているが、それ以外の運用としては「人工的なリリスの再現」及び「黒き月を元とする新たな槍の生成」を行う為の儀式に使用されている。(その際に金色の3枚の長い翼が出現している。)
先述した通り
エヴァンゲリオンを主機しており、主機とする機体の性能で動力等は左右されるが、砲門等の能力はそれらとは独立しているため、未完成機体のヴンダーと完成機体の他3機では戦力に大きな差がある。
機体及び対応するNHGシリーズ艦
ヴィレの保有戦力であるAAAヴンダー……もとい、
NHGシリーズ1番艦「NHGヴーセ」の主機。
機体カラーは山吹色で、前作で登場したEVANGELION Mark.09の新造版。(Mark.09については後述。)
ただし、劇中での動向が「
ゼーレのシナリオ通り」と評されている関係上、元々Mark.09が破壊されることを見越して予め作られていた可能性もある。
他3機のNHGシリーズが正規の運用をしている中で、本艦のみ主機として
初号機が代わりに使用され、ネルフへの対抗戦力として利用されている関係上、主導権の奪還を主な行動目的としている。
対応機である「AAAヴンダー(NHGヴーセ)」は「Q」時点で前側砲門4門、後に艦尾に1門追加されて5門になった。ヴィレで改造を施されているので、外見や武装も他3機とはかなり趣が異なる。
戦闘艦としては「未完成」であり、ネルフから強奪する形で使用しているという点からも分かる様に使用目的も異なっているのだが、それらの詳細は
ヴィレ や
Q/
シン等の項目を参照。
NHGシリーズ2番艦「NHGエアレーズング」の主機。
機体カラーは赤色。
NHG艦との戦闘時には登場せず、冬月が改8号機γのオーバーラッピング用に他のオップファータイプ共々1カ所に揃えた場所で登場する。
対応機の「NHGエアレーズング」は前側6門、尾部で1門の計7門で4機の中で最も火力が高い。また、ネルフ側のNHGシリーズ3機の中で他2機が無人で使用される中、本機のみ冬月が搭乗している。
劇中ではヤマト作戦開始時に先鋒として登場。その高火力でヴンダーに畳みかけように連続攻撃を加えている。
NHGシリーズ3番艦「NHGエルブズュンデ」の主機。
機体カラーは青色。
対応機の「NHGエルブズュンデ」は砲門2門で、エアレーズングと比べると艤装も薄めである。
偽装が薄いのは冬月が乗っているエアレーズングよりも攻撃の優先度を上にする(=エアレーズング撃破を後回しにさせる)ことで不測の事態時に冬月が対処しやすくする為と思われる。
劇中では第13号機のもとへ急ぐヴンダーに対して道を塞ぐように出現し、挟み撃ちにする形で攻撃を開始。最終的にはエアレーズングと同時にヴンダーを追う構図に収まっている。
NHGシリーズ4番艦「NHGゲベート」の主機。
機体カラーは白色。
対応機の「NHGゲベート」は戦艦であるにも拘らず砲門なしである。
エアレーズング→エルブュズンデ→ゲベートという順で砲門の搭載数が少なくなっているため、作成順の関係で砲門が少なくなっているという可能性もあるが詳細は不明。
砲撃による攻撃は出来ないが、ヴンダーに対してL結界から突如出現して体当たりを仕掛け、砲門部分に大きな損傷を与えるという大きな戦果を上げている。
番外編
「Q」で登場した、「EVANGELION Mark.09-A」の前身にあたる機体。
劇中では改2号機の自爆に巻き込まれる形で撃破されているが、仮にそうならなかった場合、オップファータイプとして運用されていた可能性がある。
外見については規格はMark.09-Aとほぼ同じだが、共通の仮面は付いておらず、仮面の奥側の顔も12個の眼部という点は共通しているものの、オップファータイプとは形状が異なる。
本機もまた「アダムスの器」であり、対応する機体はAAAヴンダー。だが、劇中でマリがパイロットのレイに対して「
アダムスの器になる前にそっから出た方がいいよ」と警告している所やフォース・インパクト発動前と後で挙動が大きく異なっているため、『Q』の作中ではアダムスの器にはなっていない模様。
搭乗者は
アヤナミレイ(仮称)だが、アドバンスド・アヤナミシリーズではないためか、劇中ではヴンダーの奪還時には操縦が出来なくなっており、改2号機との戦闘をただ見ていることしかできなくなってしまっている。
通常のエヴァの段階でも
シンジのネルフ連行やフォース・インパクト発動のサポートなど、多くの役割を与えられており、初登場時には彼を油断させるため、
零号機と類似の頭部をダミーとして設置している。
8号機に吹っ飛ばされてすぐになくなるが。
また形状が変化するブースターや鎌などのMark.09特有の武装を持っていたり、全身がコアで撃破を試みても残った部分のコアから瞬時に再生するなどの性質も持っていた。
フォース・インパクト発動後8号機に吹き飛ばされていた頭部がオップファータイプ同様12個の目玉に変化して再生、そしてAAAヴンダーに接触すると全身が黒色の形態に変身する。この形態の名称が「第1のアダムスの器(移行中間形態)ゼーレ仕様」である。この名称よりアダムスの器になれる機体ではあるが、『Q』ではアダムスの器になれないまま大破した模様。
劇中での動向
上述した通り、Mark.09-Aと他3機で登場タイミングが異なる。
ゲベートからの体当たり攻撃を受けてダメージを受けていたヴンダーを強襲、腕を青い触手状に変形してヴンダーの制御を奪還。余談だがこの際に流れる楽曲「thème du concerto 494」は哀しげな曲調とピアノの音色がマッチしており非常に名曲。
そしてヴーセとして光の翼を展開。
既にカルヴァリーベースにて光の翼を展開していたエアレーズング・エルブズュンデ、そしてヴーセの光の展開に合わせて展開を始めたゲベートの4機と、媒体となる黒き月を元にカシウスともロンギヌスとも異なる謎の槍を生成。
上記で13号機が奪取した使徒化したアスカをエントリープラグごと噛み潰すことで擬似シン化形態第3+形態(推定)になり、同時に完成した槍を地獄の門へと投下することで中断されていたフォース・インパクトが再び始まることとなる。
上記の役目を終えた後は両腕を破壊され一時撤退してきた改8号機γからの攻撃で右腕と頭部を食いちぎられ、オーバーラッピング対応型機体の特性による腕再生+マイナス宇宙移動の為の機能後付けの為の素材にされる形で撃破された。
残り3機についてはアディショナル・インパクトが引き起こされた後に登場。
上記の槍生成で目的を終えた後に冬月によって1ヶ所に集められていたようでエアレーズング内にやってきたマリにその旨を伝えた。
その後は改8号機γを囲むような形で登場し、撃破の為に動き出したがMark.09-Aと同様にのオーバーラッピングの為に捕食・撃破されるというあっけない最期を迎えた。(劇中での登場から撃破されるまでの時間はなんと1分弱。)
より厳密にはMark.10は改8号機γからの組み付き攻撃の後に頭部を、Mark.11は
A.T.フィールドによって展開された獣の様なオーラによって上半身を捕食された。
Mark.12は捕食シーンこそないが、他2機がオーバーラッピングの素材にされた事で
動揺する様な素振りを見せた所にマリからの凶暴な眼差しを向けられることとなった。
なお、主機を失ったNHGシリーズの3機(エアレーズング、エルブュズンデ、ゲベート)はこの時3機すべてを捕食することでオーバーラッピングを完遂した8+9+10+11+12号機の光線攻撃ですべて破壊されている。
最終的にはネオンジェネシスの実行により、オップファータイプのエヴァ達も8号機と共に宇宙から消滅した。
余談
- 劇中で出ている「Horseman」……ヨハネ黙示録の四騎士だが、それぞれの騎士の乗る馬の色が異なり、登場順にそれぞれ白(支配の獲得)、赤(戦争の誘発)、黒(食糧の制限)、青(死の敷衍)となっているが、黒を除く馬の色はそれぞれMark.10、Mark.11、Mark.12の機体色と同じ色になっている(ただし順番は一致していない)。唯一例外のMark.09-Aだが前身機体Mark.09はアダムスの器移行中間形態になった際に黒く変色しているので、黒に当てはまる。
- 本作以前から旧作のアダムに代わる存在(?)として描かれてきた「アダムス」だが、劇中でマリが「アダムス達」と発言していることからその呼称は「アダムの複数形」ではなくアダムとは別の存在である事が示唆されている。 (英語の発音に則って考えた場合アダムの複数形は「アダムズ」なので、上記の帰結はある意味自然なものである。ただし、英語版音声ならびに字幕においてはAdams(音:アダムス)となっており、Adamsesではない。集合名詞扱いか、翻訳側に細かい設定まで考慮されていないのかは不明。)
追記・修正は改8号機γに噛み砕かれながらお願いいたします。
- ヴンダーって14年間も主機なしで鈍行運転だったのだろうか… -- 名無しさん (2022-07-18 09:29:12)
- そのへんで拾った初号機をエンジンにした違法改造車状態のQ本編がやっと初運転開始したんじゃない? -- 名無しさん (2022-07-18 13:19:32)
- 結局、アダムスって何だったのだろうか?シンエヴァで考察された謎の一つ。 -- 名無しさん (2022-07-18 15:12:41)
- 9~12を補食して腕再生やマイナス宇宙移動出来る等の強化を見ると元ネタはウルトラ兄弟からエネルギーを分けてもらってスペースQを使えるようになったウルトラマンAかな?(ゴルゴダオブジェクトやマイナス宇宙がまさに元ネタのそれだが) -- 名無しさん (2022-07-18 16:21:44)
- ↑ついでに言うと、オッパファータイプたちの顔の黒いライン?も、ウルトラ兄弟のボディラインがモチーフらしい....!? -- 名無しさん (2022-07-18 17:22:48)
- オーバーラッピングって言ってるからウルトラマンタロウじゃないかね。まぁ多分複数作品が元ネタなんだろうけど。 -- 名無しさん (2022-07-18 17:46:09)
- さすがエヴァの項目だ 最後まで読んでも3割くらいしか理解できなかった -- 名無しさん (2022-07-19 05:51:44)
- マリの言うようにリリンに利用されて、挙句最後はお買い得セットのごとくパックンチョされたことを考えると中々に可哀想な子達ね -- 名無しさん (2022-07-19 06:08:25)
最終更新:2024年11月21日 13:02