BETA(マブラヴ)

登録日:2009/07/14(火) 01:43:51
更新日:2025/03/14 Fri 09:52:52
所要時間:約 7 分で読めます




マブラヴ オルタネイティヴに登場する人類と同じ『炭素生命系』宇宙人であり、ユーザーにとってのトラウマメーカーである。


Beings of the
Extra
Terrestrial origin which is
Adversary of human race.



『人類に敵対的な地球外起源種』


高度な科学技術と生物が生きる上であらゆる環境に適応する能力を備え、本編(アンリミデッド)では既に火星やはおろか、地球周辺の宇宙空間までも支配しており、
地球では1973年以来、《ハイヴ》と呼ばれる『巣』を地球上に作り、ユーラシア大陸をほぼ占領。以降28年以上に渡る戦争が続く。

人類は様々な方法でコミュニケーションを試みるが、多くの犠牲を払って得た事は「BETAは人類を生命体として認めていない」という事実のみだった。

最も恐ろしいのはその個体数であり、もはや無限とも思える物量戦術で攻め、人類を食い殺す。
倒しても倒してもキリのない戦いの末、人類は全体の1/6(約10億人)までに減らされ、絶滅の危機に陥っているが、
共通の敵が現れてなお、人類は互いに争うことを辞めず、それによる犠牲や技術的革新が進まなかったのも根本的な原因の一つとなっている。

作中終盤で、特殊な条件を揃えることで重頭脳級との対話に成功。
その正体は宇宙のはるか彼方の異星に生まれた珪素系生物によって作り出された創造物であることが判明する。
言わば有機的な資源調達機械のようなものであり、自身を生命と定義していない。
また、BETAはその創造主から「生命体がいる星は襲うな、生命体を絶対に傷つけるな」という命令を受けているが、
彼らが「生命体」と認めるのは創造主と同種の珪素系生物のみであり、人間を含む炭素系生物全般を「生命体」とは認めない。
安定性に欠ける炭素を起源とする炭素系生物が宇宙に自然に発生して知的生命体となる可能性が極めて低いという理屈と、
創造主による絶対則により生命体の存在する惑星では活動ができないように自分たちは作られているということを根拠に、
自分たちが地球で活動できている以上、人間は生命体ではなく「別の異星起源の被創造物」であると推定し、人間による反撃も災害の一種と定義している。
だとしてもよそ様の星の創造物傷付けるなよ…。

このように一見無茶な理論を掲げている原因かどうかは不明だが、
太陽系に襲来したBETAは吉宗鋼紀氏によると「超新星爆発の影響でちょっと狂ったヤツ」らしい。*1
また彼らの元ネタは「フォン・ノイマン・マシン」という技術理論。
これはいわゆる「他の星の資源を使いながら自己増殖し、銀河系の制覇を目指すマシン」である。

創造主は宇宙のどこに存在するのか、そもそもまだ存在しているのかすら不明。
その創造主に関しては『無敵超人ザンボット3』のガイゾックを連想させる要素があり、恐らくはモデルの一つと思われる。
因みに珪素系生物の代表格として、『蒼穹のファフナー』のフェストゥム、『ガメラ2』のレギオンなどがある。

なお、主人公たちと会話した重頭脳級によると、数は10の37乗個存在するというが、
この数がBETA全体を指しているのか、それとも《上位存在》のみを指すのかは不明瞭。
もし仮に上位存在の個数を示すのであれば、BETAの総数は更に7〜9桁跳ね上がると推測される。



以下、地球上で確認されている種。括弧内は俗称。


  • 光線級(Lux)
最近CMでレーザーぶっぱなしているお方。
レーザーで岩盤を溶かす作業や宇宙でのレーザー推進を行えると思われる。
“全高3m程の小型のヤツですら380km離れた高度1万mの飛翔体を的確に補足し、30km以内の進入を許さない”

『まりもちゃん講義より』
俊敏だが防御力は大したことはなく、36mm砲が有効。

レーザー属種に共通する特性として絶対に味方誤射をしないというものがある。
もし味方に当たる場合は射撃を中止するため、乱戦に持ち込めばレーザー属種を無効化できるとされる。
ただし他のBETAが一斉に射線上から退避するという連携を取る場合もある。
また、他のBETAを盾にして攻撃を防ぐという芸当も出来ないことはない。


  • 重光線級(Magnus Lux)
通称「キ〇タマ」。
大気や気象条件で出力低下が当てにならない程の極太超出力レーザーを放つ光線属種。
捕捉されたら戦術機の装甲でも数秒しか持たずに蒸発する。
発射準備に入ると標的の追尾以外の行動を取らず、照射後に再チャージのインターバルがある(光線級は12秒、重光線級は36秒)。
BETA出現時に対応していた中国がこの種の出現を境に優勢から一気に劣勢へ持ち込まれたあたり、レーザー属種の恐ろしさが窺える。

なお、上記の二種に生物的共通点はない。


  • 要撃級(Medium)
伊隅大尉曰く『戦場で最も多く出会うお友達』
モース硬度15以上の頑強な前肢を武器とする高い近接格闘能力に加え、防御力・対人探知にも優れた戦力の中核をなす種。
前腕を広げた状態の全幅は約39mにも及び、俊敏かつ定常旋回能力も高い。
突撃級が掘り出した際に出る岩石などを前肢で粉砕するので、感覚器官は後ろについている。

基本活躍できない不憫な『タコ助』*2の初登場時には、度肝を抜かれた人も多いのではないだろうか。


  • 突撃級(Ruitare)
前面に頑強な装甲殻を持ち、確認されている種の中で最大の防御力を誇る双頭。装甲殻を刃のように見立てて穴を掘る。
ただし後ろはガラ空き。戦術機の36mmの一点集中攻撃や120mm連続攻撃でも装甲を貫通でき、あまり強固でも無い。足も簡単にもげる。
直線移動は最高約170km/hに達するが機動制御、特に旋回能力は低い。対人探知も8種中最低。
勿論、最高速度に至らずとも威力は凄まじく、戦術機の装甲では頼りにならない。後半で憎んだ奴もいるはず。


  • 要塞級(Gravis)
「確認されている」8種中最大の種で武ちゃん無双のお相手。
動作は比較的緩慢で対人探知能力は高くないが、攻守ともに優れている。
特に10本足による打撃は要撃級に勝るとも劣らず、先端が尖っているため、踏みつけられると戦術機も簡単に串刺しになる。接地圧?知らん
尾節に収められた触手(最長50m程)の先端には衝角があり、何かに激突した際には強酸性溶解液が分泌される。
器用で、10本足や他のBETAに当たる事は無い。掘り出した土などを元素別に分解し、尾節部分に元素別に搭載し、運搬を行える。

体内からBETA小型種が現れる事もある(光線種なら6体搭載可)。
これは内部空間があって収納している訳ではなく、採掘資源などと同じように材料の状態で内部に蓄積しておき、
必要に応じてその場で3Dプリンターよろしく生成している。

大きさの関係上、ハイヴには存在しないが……こやつの所業は全国のハルー好きを激怒させたことだろう。


  • 戦車級(Equus pedis)
BETAの代名詞。最も多くの衛士を食い殺した忌まわしきBETA。
対人探知と機動力(最大約80km/h)がウリの小型種。
体液は金属臭で、硫黄に似た独特の臭気を持ち、戦術機の装甲すら噛み砕く強靭な顎を持つ。頭部は感覚器官らしい。
歩兵の重機関銃でも対処可能だが、まず当たらないうえ、群れで行動するためにたかられると生存率は著しく下がる。
最も数が多く闘士級、兵士級と合わせてよく計測不能になる(45%・15%・15%)。

脅威である光線属種以上に殺害数が多いことから、BETAの脅威とは、やはり圧倒的な数なのである。


  • 闘士級(Barrus naris)
小型種の一種。
極めて高い対人探知能力を持つが戦術機にとっては脅威たりえず、歩兵の拳銃やライフルでも十分効果的。
ただ、動きは俊敏であり、銃で倒せると言っても命中させるのは容易ではない。
象の鼻のような腕は、人間の頭を軽く引き抜く程の力がある。
横浜基地防衛戦で確認可。その行動は影の薄さを補おうとしていたように見えるが、ふざけるなと声を大にして訴えたい。


  • 兵士級(Vernator)
「戦闘中に捕獲もしくは捕食した人類を『再利用』して『生成』している」とされる小型種の一種にして、トラウマ製造機
男女性器を彷彿させる外観は殊更グロい。対人探知能力は最も高く、腕力は人間の数倍に及ぶが機械化強化歩兵の敵ではない。
その所業はあまりに衝撃が強く、涙ぐんでいただろうプレイヤーは別の意味で涙したことだろう。
何故か着ぐるみもある。


  • 打撃級(学名不明)
ソーシャルゲームマブラヴ オルタネイティヴ ストライク・フロンティアのイベントで初登場した新種。
ハエトリグモの胴体のような身体の上に、非常に強いパンチを繰り出すことができる六本の腕が載っている。
戦術機の周りをジャンプで飛び回りながらジャブを打ってくるが、後ろはがら空きなのでそこを攻撃すれば比較的楽に攻略できる。


  • 母艦級(Megaworm)
全長1600mを超えの通称バフンウニ
物語最終局面、「桜花作戦」の最中にオリジナルハイヴ内で新たに確認された新種。
地面を掘り進み、収納していた多数のBETAを吐き出す。
こちらは要塞級と違って物理的に内部空間にそのまま収納している模様。

なおはっきり確認されたのが桜花作戦時であるたけで、それまでもこの種が運搬していたと思わしき状況はいくつも確認されている。

  • 門級
オリジナルハイヴ内で確認された種。
巨大な円形の扉のようになっている部位と、そこから伸びる操作端末のような部位がある。
文字通り門を開閉するためのBETAで、操作端末のような部位には脳がある。
脳には高圧電流が流れており、無理に破壊しようとすると感電する。


  • 頭脳級
各ハイヴに1体ずつ存在する、ハイヴの「核」たる存在。
この個体が生きている限り、BETAにはそのハイヴは「生きている」と認識され、何度でもBETAがハイヴに戻ってくる。
BETAに対してエネルギーを供給する役割の他、その際に各BETAからフィードバックされた情報を後述の重頭脳級にアップロード、
新たな重頭脳級からの指示をダウンロードして各BETAに反映させる中間サーバーのような役割も持っている。
これ自体が独立して行動する事は無い。

これの登場自体は物語の序盤からである、というよりも時系列的には人類は少なくとも1999年8月の横浜ハイヴ攻略の時(作中ストーリーの開始時の2年ちょっと前)にこの個体を確認している。
しかし当初はこれがBETAの一種ではなく単にBETAにエネルギー供給を行うだけの装置と思われており、「反応炉」とだけ呼ばれていた。


  • 重頭脳級
桜花作戦にて「あ号標的」と称された、オリジナルハイヴの最奥部にいるとされる頭脳級。
地球上に蔓延る全てのBETAの総司令官的な役割を持つ個体で、これを排除できればBETAとの戦争は大きく優勢になると思われる。

各地のハイヴの頭脳級からアップロードされてきた情報を元に障害への対策行動を決定し、各頭脳級へと指示を送る。
全てのBETAの中で唯一自意識を持ち、会話が可能。ただし根本は創造主から与えられた絶対命令に従うだけの作業機械なので、
できるのは「会話のようなもの」であり、作中でも一旦は会話が始まっているが結局は何一つ得られずに打ち切っている。
移動はしないが触手のようなものを動かしてある程度の自衛行動ができ、触手はXG-70d 凄乃皇・四型のラザフォード場バリアを貫くほどの力がある。





現在判別している地球圏内以外の他惑星には、更なる新種がいる可能性大。 


  • 超重光線級
反応炉(頭脳級)の材料や要塞級や光線属種などを使って生み出された新種BETA。
本編で桜花作戦が展開されている頃、同時作戦として周囲のハイヴに対して仕掛けられた陽動作戦のうち、
ソ連軍が担当したハイヴから出現した種。「г(ゲー)標的」と呼称される。
ゲーム版「トータル・イクリプス」に登場。

これを造るには資材として光線属種用を大量投入するので、光線属種が全然いないのはコイツを造っている兆候。
重光線級と要塞級を足して2で割らなかったような姿をしている。
攻撃方法は2種類あり、一つは3つある突起にある計9個の発射口からインターバル0.2秒でレーザーを発射する「連続照射」。
艦隊の支援攻撃の撃墜率は驚異の100%
つまり雨あられと降り注ぐ攻撃がただの一発も届かなかったということになる。
もう一つは9個ある発射口のレーザーを集中して発射する「極大照射」。
これで2万以上の兵力を一瞬で蒸発させた。
おまけに特殊なフィールドを発生させて光線級にエネルギーを供給し、インターバルを短縮させることも可能という、
チートという言葉すら生ぬるい反則としか言いようがない能力を持つ。
なお、極大照射の際に多数のBETAを巻き添えにしているように見えたため、
味方誤射をしないという法則に当てはまらないタイプと思われたが、実際には巻き込まれたように見えるBETAは全て死体だった。



追記・編集お願いしま…



(・皿・)




BETAだぁぁぁぁッ!! 追記・修正までしてやがるぅぅッ!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • age
  • BETA
  • マブラヴ
  • マブラヴオルタネイティヴ
  • 宇宙人
  • 絶望
  • 諸悪の根源
  • トラウマ
  • 人類の敵
  • 根源的破滅招来体
  • 数の暴力
  • 暴食
  • 殲滅すべき敵
  • G元素
  • ふたなり
  • 該当無し
  • 一体いたら千体いる
  • 物量最強
  • ガイゾック
  • 宇宙怪獣
  • エイリアン
  • 気持ち悪い
  • キモい
  • 存在してはいけない生き物
  • 共存不可能
  • 歯茎
  • 人喰い
  • みんなのトラウマ
  • トラウマ製造機
最終更新:2025年03月14日 09:52

*1 誤解のないように言っておくが「超新星爆発によるバグがなければ人類を生命体と認識できていた」ということではない。地球に来たBETAが抱えていたバグとはある種のマッピング機能であってむしろ人類にとって有利に働くものであり、もしこのバグがなければ人類はあっという間に滅ぼされていたと説明されている。よって炭素系生物を生命体とは認めないという挙動はバグでも命令違反でもなくBETAの正常な仕様である。

*2 見た目だけならタコというよりはサソリに近い。顔に尾節が見えるし