ガウ(FF6)

登録日:2011/11/10(木) 02:20:37
更新日:2025/05/11 Sun 19:12:11
所要時間:約 5 分で読めます




獣のような格好をしているが、
その瞳の奥には
優しい光をたたえた少年……。


「ガウガウ、おれガウ!みんなのなかま!なかま!またいっしょに、たびをするー」


ガウとは、ゲーム『FINAL FANTASY Ⅵ』に登場する仲間キャラクターの1人である。



〇概要


肩書き 野生児
年齢 13歳
身長 163cm
体重 50kg
誕生日 4月5日
血液型 B型
好きなもの キラキラ光るもの
嫌いなもの 洋服
趣味 大暴れ
宝物 捨てられた時に持っていた熊のぬいぐるみ
必殺技 無し

基本能力
力 44
素早さ 38
魔力 34
体力 36
武器 装備不可(沙悟浄の槍を除く)
防具系統 帽子・軽鎧・戦闘服

声 村中知(ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア)


赤ん坊の頃にとある理由から父親に捨てられ、獣ヶ原でモンスターの群れに混じって成長した少年。
モンスターの群れで育ったため最初は文明も分からなかったが、マッシュ達から干し肉を貰った事で自分の宝物と引き換えに旅に着いていくことになる…。


〇特殊コマンド「あばれる/とびこむ」


詳細はあばれる(FF6)を参照。
「とびこむ」は獣ヶ原のフィールドエンカウントにおける戦闘限定で使用可能なコマンド。
「とびこむ」を行うと即座に戦闘終了(経験値等は入らない)し、ガウは一時的にパーティーから離脱する。
とびこんで以降の獣ヶ原での戦闘勝利後にランダム(60%程の確率)で姿を現し、うっかり危害を加えなければ無事に復帰する。
この時、「とびこむを行った時に戦闘していたモンスター」と「再加入時に戦闘していたモンスター」の技を覚える。その2つの戦闘で複数種類の敵と戦っていれば全ての敵が対象となる。
パーティーの空き枠に戻って来る形なので、とびこませた後にパーティーを4人埋めてしまっているとガウは現れない。

「あばれる」を選択すると上記の技を覚えたモンスター名の一覧が並んでおり、いずれかのモンスター名を選んで使用する。
その後は、「たたかう」とモンスター名ごとに抽選された1種類の技をランダムで使用するようになる。
また、あばれている最中はモンスターが持つ各属性攻撃や状態異常の耐性と弱点に変化する。
一度使用するとオート行動になり、以後操作不可能になる。


〇加入時期


  • 崩壊前
オルトロス戦終了後のパーティー分岐にてマッシュのストーリーの終盤に加入。
上記の通り干し肉と交換で自分の宝物を渡すという理由で仲間になる。
宝物はただのヘルメットだったが、マッシュの機転により蛇の道を渡るアイテムになる。

仲間の多いFF6において必ずパーティーにいる期間はこの時のみであり、ナルシェでの合流以降はパーティーに連れていくかはプレイヤーの自由である。
中には獣ヶ原に残したという人もいる(制限攻略などで行われる)。

  • 崩壊後
世界崩壊イベントにてパーティが散り散りになった後は、他のメンバーと共にブラックジャック号の空中分解に巻き込まれたにも関わらず、崩壊前と同じく獣ヶ原に戻っている。
どうやら自力で帰還したようで、カイエンを仲間にする際にその存在と健在ぶりが示唆される。
獣ヶ原にいた理由は「ケフカを倒す為に修行をしている」という未来を見据えたもの
世界崩壊で自暴自棄になり現実逃避をしているメンバーが大半の中、的確な行動を取っていた数少ないキャラであった*1
パーティーが3人以下の時に獣ヶ原で戦うと戦闘終了後に仲間になる。こだわりが無ければファルコン号入手後すぐ加入させると良いだろう。

崩壊後もガウがパーティーにいないと進展しない場所は基本無い。あるといっても父親との再会イベントのみ。
ドマの近くにある一軒家にいるおかしなじじいがガウの父親で無いかと推測したメンバーが
ガウに言葉やマナーを教え、着飾らせおめかしして対面させるという序盤こそ微笑ましいイベントだが…。
このイベントの結末と優しいチェロの音色が際立つ「ガウのテーマ」は彼の人となりを表していると言っても良いだろう。


そんな彼は最終決戦のケフカの「この死にたえようとしている世界で何を見つけたのか」という問いかけには

ここにいるみんな!ここにいるみんな!ガウ!!

と答えている。獣ヶ原で一人暮らしていたガウが旅の中で見つけたのは「仲間」であった。

〇戦闘においてのガウ


初見では、とにかく使いづらく見える。
まず、特殊コマンドのあばれる/とびこむに関してだが
  • モンスター名だけで説明が無く、何が発動するかは使ってみないと判らない。人によっては暗記やメモも必須
    基本的にはその敵の代表的な技が出る…のだが、わざわざ会った敵の技やその内容を全部覚えているプレイヤーも少ないだろうし、例外も割とある
  • 選択後はオートバトルに移行するので、攻撃タイミングをコントロールできない。
  • 「とびこむ」は獣ヶ原限定コマンドなので、強くしたい時はわざわざ足を運んでうろつかないといけない。
  • 獣ヶ原は特別なエンカウントテーブルなので、覚えたいモンスターに出会うまでにさらに時間がかかる。
なかなかとっつきにくい上に仕様も難解
特に、実利を捨ててコンプリートを目指す場合は廃人作業の世界である。

「あばれる」経由で頑張るキャラなのだが、この時は実質バーサクのような状態になる*2
威力はガウの基礎能力に依存するため、他のキャラに合わせる位レベルは維持しておかないと活躍に陰りがあるかもしれない。
更に重要な点として、どのモンスターがどの特技を使うか把握をする必要がある。
あばれるで使える強力な技は他のキャラよりフライング気味なタイミングで撃てるという魅力があるが、敵名と特技が一致しないケースが多いため、使って様子を観察しないと手痛い見落としをする羽目になる。
また、あばれている間は特技3:たたかう1の割合のランダム行動になるため、運が悪くたたかうが連続で出てしまえば持ち味が死んでしまうと不安定
そして、文明を知らないためほぼ全ての武器が装備できない上にコマンドに「たたかう」が無いので、魔石が手に入るまでは「あばれる」しか攻撃手段がない。

以上の理由から癖が強いガウを、ナルシェの幻獣防衛イベントでろくに使わず*3、それ以降永久にリストラした人が多数
もしくは完全な魔法特化キャラと割り切って運用する人も多いようだ。
ナルシェの幻獣防衛イベント後にコマンド入力が自在なシャドウが一定期間使用可能になるのも見限らせるのに充分な理由になるかもしれない。
そしてベンチウォーマーとなった挙げ句にラストダンジョン「瓦礫の山」攻略メンバーに選ばれず、ラスボス撃破後に「助けにきたよ!*4と流暢に喋りながら駆けつけるシュールな光景はFF6あるある。

大抵の方は使い勝手の悪いガウなんて禄に育てずに他のキャラのレベリングをしたのではないだろうか。

しかし、じゃあ弱キャラかと言えば実は断じてそんな事は無く、逆に他のキャラにはない強みや育成の楽しみが山程ある逸材だったりする。
やれることがとにかく多いので、魔法習得も他キャラを優先して後回しにしてもいいかもしれない。

前述したように「あばれる」で使える技の中にはその時点では強力…どころか最後まで使える技、他のキャラや魔法で代用できないようなガウにだけ出来ることが常に多数ある
「あばれる」は指定したモンスターの有利属性や耐性も模倣するため、敵の厄介な特殊攻撃も対応した耐性持ちのモンスターを指定してあばれることで大半を無視できる。耐性付き防具やリボン等を他に回すのも良いだろう。
また、MPやアイテムを無消費で使えるのでアイテム無しでも突き進め、場合によっては回復能力持ちで暴れるサポート特化にして仲間を引っ張ることすら可能。
多くの知識と下準備が必要で、出す局面をいちいち吟味しないと空振りし、ランダムによる不安定さが絡むが、
逆に言えばそれらの状況を揃えれば他のキャラを突き放した無双に近い暴れっぷりを魅せる。
良くも悪くも玄人向けの遊び方ができるキャラなのだ。
ちょっと「あばれる」を新しく増やす手間をかけるだけで普通に戦うとキツめの強い雑魚やボスも2ターンくらいで屠るなんてのがザラ。
ドリルなり魔法なりで大ダメージを与えている(ように見える)キャラ達の横でその数倍のダメージを叩き出して蹂躙、場合によってはボス敵すら耐性取得や状態異常付与等で詰ませてハメ殺すガウの姿は初見だとドン引き間違いなしである(良い意味で)。
また、基礎ステータスも武器が装備出来ないためか他のキャラより少し高めになっており、最強の身体防具「スノーマフラー」を入手後は生存率に磨きもかかる。
初見プレイヤーに強さを理解されず放置される一方、周回プレイヤーに有効活用され前線で大暴れするのが常。
そんな一見最弱にみえて実は最強レベルの活躍が可能という二面性を持つのがガウというキャラクターである。

ちなみにガウのステータスは装備品の補正や魔石ボーナスを考慮しなければ素早さがロックの次、
魔力はストラゴスと同じくらいと高めなので「あばれる」の習得が面倒くさいなら上述のように魔法のみを使わせても結構活躍してくれる。
スノーマフラー入手後は硬くて素早い魔法使いとして運用するのも良いだろう。

隠しボス相手について

さらにGBA版ではさらに攻略に重宝される機会が与えられた。
新たに追加されたダンジョンにて再び八竜と戦うことになるのだがここに出てくるレッドドラゴンの攻略で、真面目に突破するのがしんどいというプレイヤーにとってはガウの存在が抜け道となる。

このダンジョンは八竜それぞれが強化されているのだがレッドドラゴンはその中でも一・二を争う強さを誇るモンスターであり、
一定ターンの間ダメージを受けず、一定ターン経過するとファイナルアタックでアルテマとフレアを放ち自動で死ぬという能力になっている上に攻撃手段も恐ろしいほどに強力。
大概のプレイヤーが2匹目に戦うのだが1匹目のフリーズドラゴンが4匹同時に登場するだけの見かけ倒しだったこともあり、その力の差に多くの初見プレイヤーが泣かされた。
そんなボスの攻略に一役買うのがガウである。

手順は以下の通り

1…ガウの「あばれる」でロフレシュメドウを選択
2…ガウが誘惑を使用まで耐える

これだけで終了。

実はこのロフレシュメドウの「誘惑」、ガウのあばれるで使える技では最強と呼ばれる技であり、
その効果は一度当たれば最後、死ぬまで解けない耐性皆無の混乱状態になるというゲームバランスを崩壊させるような効果。その強さは全機種で通用する…。

多くのプレイヤーがそんな暇あるならさっさと倒せばおkと思った為忘れていたが強化レッドドラゴンはその条件が上手くハマった形である。
なお、ロフレシュメドウはアウザーの屋敷に現れる花のモンスター。ボスを倒すと戦えなくなるので注意。


〇ガウの意外な使い方


普通の攻略でも有用なガウだが、特定の縛りプレイ下ではさらに頼もしいキャラになる。

特に魔石ボーナスを多く得る為に行う低レベルクリアでの存在感は大きい。

「あばれる」による他のキャラを凌駕する高火力と敵を封殺できるような様々な搦手が大いに役に立つのだ。
FF6は通常プレイでは難易度が易しく、強力だが仕様が面倒くさい「あばれる」習得・実用とあまり釣り合っていないのは上述の通りだが、
レベルに枷がかけられている低レベルクリアではそんな事を言っている余裕なんてないのでエース格として大活躍。
崩壊後に他のキャラの性能も上がり、ゴゴ・ウーマロ*5含む全員が仲間になるとお役御免といった所だが、崩壊前の大半の強敵・ボスに特効とも言える働きをしてくれる。
逆を言うとそういう縛りプレイにおいて「あばれる」を縛る事で更に難易度を上げるというマゾプレイも可能。


またFF6の仲間が加入する時のレベルは加入時にいる仲間キャラクターの平均レベルで決まる。
このシステムを利用してガウになるべく経験値を吸わせ獣ヶ原に離脱させてて平均レベルを下げる事が可能になる(「放牧」と言われる)。
その為、新キャラ加入前にガウを獣ヶ原に捨て、加入したら拾いに行くという傍から見たら回りくどい手順も必要となる。


〇余談


飛空艇墜落イベントの後に話し掛けると、高所恐怖症だということが本人の口から明かされる。
伏線としては三日月山から蛇の道へ飛び込む際に戸惑うシーンがある。

なんだかリメイク毎に色々ナーフを食らっている*6。一応強化やバグの修正ももらっているが。
場合によっては最新作でなく過去作をプレイするのもありだろう。


追記・修正は獣ヶ原に飛び込みながらお願いします。

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最終更新:2025年05月11日 19:12

*1 他は同じく打倒ケフカを念頭に動いていたフィガロ兄弟とシドを快復させられた場合のセリス位しかいない。加えて力こそ失ってしまったものの、子ども達を親代わりとして守るという判断をしたティナも該当するか。

*2 バーサクにも別でかかる。しかも物理攻撃一辺倒ではなくモンスターの技も使ってくれるので暴れているガウにかける場合は単なるバフとなる。

*3 パーティ分割できるイベントだが、1パーティのみでクリアも可能なので一軍メンバーのみで突破可能

*4 汎用セリフなので他のキャラクターも同じ事を言うのだが、ガウの場合違和感が大きい

*5 魔石ボーナスを得られないのでレベルを上げ放題

*6 勲章装備不可、通常攻撃の確率増加、連続攻撃アクセが通常攻撃だけに適用されるようになるなど