あばれる(FF6)

登録日:2012/07/12(木) 15:07:23
更新日:2025/02/02 Sun 09:34:53
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「あばれる」とは、『FINAL FANTASY Ⅵ』に登場するキャラクター、野生児ガウの専用コマンド。
と言うより、彼のコマンド欄には「たたかう」は存在しないので、基本的にこれで戦う事となる。
使い方がとても特殊である事から、これを教えてくれるチュートリアルは絶対に飛ばせないようになっている。



■覚え方

まず、彼が育ってきた「獣ヶ原」(これまでパーティが会ってきた全てのモンスターが出現するフィールド)にガウを連れていく。
すると、獣ヶ原でのみ出現する彼の専用コマンド、「とびこむ」が現れるので実行する(ガウ一人だとゲーム続行不可となるので「飛び込めない!」と出てくる)
そして残ったパーティで獣ヶ原で戦っていると、突然ガウが出戻ってくるので仲間にしよう。
ちなみにうっかり攻撃すると逃げ出すので注意。加えて4人パーティや敵が6体出現した場合、陣形が特殊*1だと戻ってこないので注意。
すると、「飛び込んだ際のモンスター」と「出戻った際のモンスター」の名前があばれるコマンドのリストに追加される。そのモンスターと行動を共にして覚えたと言う事らしい。
ちなみに詳しいエンカウントの仕様は獣ヶ原の記事に書いてあるので、そちらを参考されたし。

そしていざ、実践へ。


■あばれるコマンド実行

戦闘になったら、リストからモンスターの名前を選ぶと、ガウがそのモンスターの行動を真似た攻撃を実行して闘い始める。
ただし、こちらからのコマンドは一切受け付けずに勝手に動くので、「そのモンスターが一匹勝手に暴れ回っている状況で仲間になってる」とでも思えば良い。

なお、そのモンスターの「浮遊」などの特性やST異常耐性や属性の弱点、無効、吸収などまで受け継いでくれ、自動でかかっているモンスターならばプロテスやシェルやリフレクまでかかる仕様である。芸が細かい。
上手く使いこなすことでアクセサリ欄の節約をしたり、ボス戦で安定した自動攻撃/回復役として働かせることもできる。
ちなみに暴れている最中ならバーサク状態でも特殊行動を行ってくれるため、実質ノーリスクで攻撃力を上げることも可能。
一見、使いにくいようだが上述の通り耐性の模倣が優秀だったり、通常は使えないモンスター技を使えたり、そのモンスター技が存外強力だったりするのできちんと使いこなせれば極めて有用なスキルだったりする

弱点は、「一定確率*2で「たたかう」(通常攻撃)を行う」という点。
せっかく敵と相性を合わせて暴れたのにただ殴るだけ…という事は珍しくない。
もっとも確率で見れば特技を行動する事の方が多いので、長丁場な強敵やボス戦で暴れれば期待通りの動きになりやすい。
また前述のように耐性を受け継ぐが、これは元々の装備の耐性が反映されないという欠点にもなっている。
更に属性弱点までなりきってしまうため、アンデッドモンスターを選択して暴れると本当にアンデッドになりきってしまい回復呪文でダメージを受ける
本作のケアル系列の数値的にほぼ即死するので、そこを使う時は注意されたし。

…余談だが、「獣ヶ原」と銘打ってはいるが、機械文明も発達し、対人戦闘も割りとあるFF6世界なので、
魔導アーマーだとかのメカや兵隊さんなんかの人間ユニットも闊歩してたりする。お前らこんなとこで何やってんだ?
もちろんそれらの技も引き継ぐので、ガウは魔法やレーザー等も放つ。野生児とはいったい…。


【注意】

性能以外の難点として、「あばれる」リストはカスタマイズが利かず、使用できる特殊能力の表示などもない点が挙げられる。
その為、使うつもりのないモンスターをリストに入れてしまうとどんどん使いにくくなっていくので、不要なモンスターがいる時にガウが戻ってきたら殴って追い返すなどの工夫が必要になる。

加えて、覚えるまでの仕様がかなり面倒臭いというのも大きな難点だろうか。
後述する技の有能さを見ればストーリーを通してメインで運用できるような性能をしているのは理解していただけると思う。
ただ、FF6はお手軽な手段で結構な高ダメージを出せてしまえるので、低レベル攻略などの特殊な攻略ならともかく、通常プレイならば普通に進めた方が良くね?と思ってしまいがち。
あばれるが強いという噂は聞いてはいるが仕様が難解だし、どうも使う気になれない…というプレイヤーも多いだろう。
もっとも強力なものをストーリーの節目で数個覚えておくだけでエースアタッカーを張れるポテンシャルはあるので、金策・道具収集や魔法習得のついでに獣ヶ原を訪れるのも良いかもしれない。

ただしガウが戻ってきた戦闘に関しては、魔法習得値やギル、アイテムはおろか、ストラゴスがせっかく苦労してラーニングした青魔法も覚えられなくなるので注意が必要。
そういった作業に本腰を入れたい場合は別々に行った方がいいだろう。

間違いなく強力なアビリティだが、こういうシステム面での使いにくさでバランスが取られているという不思議な仕様である。

ちなみにコンプリートしても3つの空欄ができる。
この3つは、本来はジークフリード、デュポーン、デスペナルティーであった。
ただしGBA版では、空欄のひとつであるデスペナルティーを魂の祠で遭遇後に登録できる。
トンベリーズは登録できるが、戦闘時は一覧に表示されず使用もできない。ほうちょうを振り回すガウが見たかった
逆に、プロトアーマーは獣ヶ原に出現するが、あばれるには登録されない。

■有用なモンスター

特に有用なものと有名なものを下記する。

崩壊前

加入時点で覚えられる技

◆ガード
ゲーム最序盤、ナルシェをガードして魔導アーマーに蹂躙された人々。こんなとこいないでナルシェ守れよ
最序盤の雑魚と侮るなかれ、攻撃は「クリティカル」で、通常攻撃の1.5倍のダメージ繰り出せる。
後述のストレイキャット等もっと凄い選択候補も沢山あるが、コマンドの一番最初の位置に置かれている為、
とりあえず適当に攻撃させるだけなら問題なく選んでいい。

◆ムー
サウスフィガロ周辺に登場。「おとしあな」で相手を即死させる。
中身が単体版の「デジョン」なので、名前に反して飛んでいるモンスターにも有効
最も活躍できるのはバニシュ状態で魔法経験値10の眠れる獅子か。もっともスマホ版以降は効かなくなってしまったが。

◆ストレイキャット
ドマ周辺に出現するぬこ。何てこと無さそうなモンスターだが、
「ネコキック」はなんと通常攻撃の四倍のダメージ。9999カンストすら余裕で狙えるだろう。
正直これ一本でガウが最初から最後までやっていけると言っても過言ではない性能でありながら出現テーブルがあまり埋まっていない加入直後に習得できてしまうお手軽さ。
優秀な「あばれる」の話題になると真っ先に挙がる技の一つであり、同様にガウ=ネコキックのイメージを持っているプレイヤーも多いのではなかろうか。
なので「あばれる」を使いたいけどいくつも習得させるのは面倒だな…と思っている人はストレイキャット(+魔法)だけで充分かもしれない。
ちなみに源氏の小手で両手に武器(沙悟浄の槍)を装備していると2回、皆伝の証を装備していると4回、両方装備していると8回「ネコキック」を放つ。
なお、ピクセルリマスター版ではネコキックに二刀流やみだれうちの効果は適用されなくなった。それでも充分強いが。
実は武器を装備できるゴゴの方がより火力を出しやすい「あばれる」だったりもする。

◆重装兵(じゅうそうへい)・ダークサイド・クラウド
それぞれ帝国軍陣地のイベント戦、ナルシェのガード試験失敗時のペナルティ戦、魔列車内部で戦う。
ラクに出会える(じゅうそうへいはデフォ登録済み)上にファイラ・ブリザラ・サンダラの三属性のラ系魔法をそれぞれ使用できる。
特にじゅうそうへいはプロテスがかかり、コマンドも最上段(ガードの横)で選びやすい。覚えればすぐ後の幻獣防衛戦からしばらくは非常にお世話になる事だろう。

◆レッサーロプロス・ガードリーダー
前者はレテ川、後者はナルシェで出現。お前もナルシェに戻れよ
全体魔法で攻撃する。この時点ではそもそも全体攻撃自体が珍しい上、それを高威力で使えてしまう
うっとおしい雑魚掃討のお供にぜひ。

◆アラクラン
フィガロの周りの砂漠に出現するサソリ。
敵単体に「ストップ」。幻獣防衛戦のケフカを完封できるようになる他、ダダルマーに使うのも良い。

幻獣防衛戦後に覚えられる技

◆アスピランス
崩壊前の蛇の道に出現するクラゲ。
最序盤で会えるのに、「100万ボルト」はサンダガに近い威力を誇る
この段階では最強クラスの魔法攻撃*3で、かつ雷属性という事でオルトロスや機械系に放つアテもちゃんとある。ちなみにリフレク貫通。
崩壊前ならば雷耐性持ち以外の敵は基本的にこれをぶっ放しているだけで何とかなってしまうレベルの威力なので、ガウをメインメンバーで使いたい人は、幻獣防衛戦後に訪れて早目に覚えてしまいたい。

◆ディオルベーダ
同じく蛇の道に出現する魚。
風&水属性の全体魔法「アクアブレス」を放つ。これも威力充分の全体攻撃につき雑魚相手にあるとやはり便利
ベクタから逃げる際に戦うクレーンの左側は雷吸収で上述のアスピランスでは回復されてしまうが、こちらであれば右側共々大ダメージを与えられる。
こちらもアスピランス同様に幻獣防衛戦後に覚えておきたい。

飛空艇入手後

◆リトワールビッヘ
鶏とヘビが合体した姿の名前もトンチキな印象に残る雑魚。ベクタの大陸で出現。
効果値111、魔防無視・必中、敵味方攻撃のクエイクをこの時点で使えてしまう。
味方側の被ダメージはレビテトや大地の衣でカバーしなければならないので、さらに手間がかかるが威力は折り紙つき。
アスピランスかディオルベーダ覚えてれば充分?知らんな

魔大陸突入後

◆ベヒーモス
シリーズお馴染みの強敵。使用技はなんと「魔法版メテオ」。魔防無視・必中のあれ。
非常に強力なのだが、魔大陸に突入してエンカウントした上で一度獣ヶ原に戻らなきゃいけない面倒くささと、
この後世界崩壊で強力な「あばれる」が増えるので主力になる期間が短いという不遇枠。
もっともクリアするだけならこれを覚えているだけでも充分戦力になるので、ここで覚えてラスボスまで使い倒すのもありか。

◆ニンジャ
逃走不可のクセしてやたら強い汚い忍者。水遁はアクアブレスより強い全体水魔法攻撃。
強いがやはりベヒーモスと同じ不遇さを抱えている。

崩壊後

◆ピーピングベア
崩壊後のアルブルグ周辺や孤島のフィールドに出現。
特技の「ホワイトウィンド」で味方全体を自分のHP分回復。確実でなくとも消費無しで一定間隔で全体回復は頼もしい。
また、砂漠部分にコイツと一緒に出てくるアースプロテクタは「マイティガード」が使え、ストラゴスにラーニングさせるのにも役立つ。
ただし即座に自滅してしまうため、覚えるのが難しい。

◆リカオン・クアールキャット
前者はナルシェやマランダ周辺、後者はアウザーの屋敷に出現。
当たると即死の「ブラスター」を全体化し放つ。即死耐性が無い敵集団なら運が良ければこれ一発で全滅することも。

◆プルシャ・ルリダン
前者は大三角島、後者はゾゾ山に出現。
使う技は「崖崩れ」。モグ大地のブルースでも出る技で内容は威力が少し上がって必中になったフレア
単体攻撃のあばれるとしては最高峰のものの一つ。

◆ティラノサウルス
皆さんご存知恐竜の森のあいつ。
使う技は「特技版メテオ」。魔法版とは違い非必中だが、効果値は36から60へアップ。全体版フレアと言えば分かりやすいか。
耐性も非常に優秀なので崩壊後で一番扱いやすいあばれると言えるかも。ちなみにエフェクトは隕石が降り注ぐ感じに変化。
ただし残念ながらピクセルリマスター版では普通の魔法版メテオに変更されてしまった…

◆マジックポット
狂信者(狂信集団とも)の塔の宝箱部屋にのみ出現するボーナスモンスター。
8属性を吸収し、全状態異常を無効化しつつケアルガを唱え続けるという回復向けの極上の選択肢。

◆ようじんぼう
瓦礫の塔のお侍さん。なんと彼、かのレオ将軍の「ショック」を使える。ただ者ではない…
全体に無属性の高威力全体魔法。魔防無視こそ無いものの、コマンドが上の方・技エフェクトが短い・かっこいい(超重要)という利点がある。

◆ムーバ
瓦礫の塔に出現。
使う技は「メルトン」。フレイムシールドなどを装備しダメージを吸収する攻防一体の戦法は有名だが、ガウはそれをMP無消費で行えるのだ。

◆アーリマン
ラストダンジョンに出現する、即死攻撃に定評のあるお馴染みのモンスター。
なんと死のルーレットがルーレットをはさまないでターゲットを直接即死させる攻撃に化ける。
看板に偽りありだが味方を巻き込まずアンデッドですら即死させる。ひどい。

◆イオ
カイエンの夢の中に出現する多脚砲台。フチコマとか言うな。
特技「フレアスター」は炎属性の魔法系特技で、必中・魔防無視。攻撃対象のLvと頭数を参照する特殊な計算式でダメージを与える
主にボス戦で有効。本作のボス敵のLvは高いので、安定して高ダメージを与え続ける事ができる。
ガウのパラメータがどれだけ低くても関係ない威力を出すので、低レベルプレイで特に有用。ちなみにエドガーの「ウィークメーカー」で炎弱点を付与すると更に威力アップ。

◆ココ
カイエンの中と古代城に出現する女モンスター。最終兵器その壱
「あいのせんこく」は相手に強制的に死ぬまで「かばう」を実行させるラスボスケフカにさえ直撃する。
物理攻撃系しか対応していないが、モンスターによってはこれだけで完封可能。なお回避率無視で必中

◆ロフレシュメドウ
アウザーの屋敷のお花。最終兵器その弐
「ゆうわく」はなんと耐性無視*4死ぬまで解除不可の「あやつる」に近い混乱と言う恐るべし効果を与える。当たってしまえば最後でラスボスのケフカすら完封する
ショタの魅力で魅了か?ただしこちらは魔法回避率の影響を受ける。
チャダルヌークを倒してしまうと二度と戦えなくなるので、そこまでに必ず1回は花の絵を調べること。

覚えないほうが良い地雷技

◆ハイウェイ/バルーン
どちらも選ぶと「自爆」してしまう地雷選択肢。コンプリートの時以外は覚えなくてよい。

◆ムース/ジャンク/ねむれるしし
全部選ぶと「融合」してしまう地雷選択肢。同上。



◆wiki籠り
アニヲタwikiに出現。「追記、修正」により項目の編集をしてくれる。


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最終更新:2025年02月02日 09:34

*1 バックアタック・挟み撃ち・サイドアタック。アラームピアスで前者2つは防げる

*2 検証によれば1/4。2021/07/28に配信終了したAndroid版FF6ではこれが1/2に変更され、ガウは大幅に弱体化していた。

*3 というかそもそも他のキャラはサンダーすら習得前なのだが…

*4 厳密には耐性を持つキャラも持たせる手段も存在しない。