登録日:2010/05/01(土) 15:50:48
更新日:2025/03/04 Tue 14:15:26
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ピンクのジャケットを身にまとい、よりハードに、よりセクシーに変身したルパン三世が戻ってきた!
ルパン三世 PartⅢとは、ルパン三世のTVアニメ第3シリーズ。
1984年3月3日~1985年12月25日の間に全50話が放送された。
制作は第1シリーズ以来となる読売テレビ、アニメーション制作は東京ムービー新社(現トムス・エンタテインメント)。
☆概要
第2シリーズまでのイメージに敢えて従わず、原作からの抜粋を中心にハード&アダルト路線を軸とした作品。
総作画監督を置かないという大胆な手法が執られたため、話のたびにキャラクターの顔を筆頭としたデザインが大きく違うことで有名。
また、読売が対抗心を燃やしたこともあって、徹底的に2ndとの差別化が求められていた。
土曜日の19時台に放送されたが、プロ野球中継や当時開催されていたロサンゼルスオリンピックなどの影響で放送休止も多く、最大2か月以上放送されなかった時期もある。
話数は全50話だが実際の放送期間は1年半と、半年近く休止期間が存在したことになる。
しかも
最終回は本枠での放送終了から2ヶ月後に違う枠で放送された。
※80年代の話です。
また、赤ジャケのPART2に比べて地上波再放送の機会に恵まれず、関東地方での再放送は本放送から32年も待たされることになった。
ちなみに再放送では読売テレビのロゴクレジットが現行の「ytv」に変更されている。
製作が読売テレビに戻ったため、楽曲は大野雄二が続投したが第2シリーズのそれは一切使用できず、OPの「セクシー・アドベンチャー」を筆頭に全ての楽曲が新規に書き下ろされた。
ちなみに大野は後年「ルパンなのになぜあの曲(ルパン三世のテーマ)が使えないのか?」と不満があったことを明かしている。
前述の作画監督を設けずに、しかも基本のキャラデザの時点で相当に責めていることも相まってか、内容の良さに反して慣れ親しんだ絵柄と音楽でないことは本作の評価を著しく歪める結果になってしまった。(実際には声優陣は据え置き、シナリオも良質なのに。)
なんだかんだでゴールデンタイムの放送もあってか元々の視聴率は悪くなかったのだが、放送休止が多発したことが災いして視聴者が離れ、急遽打ち切りが決定する。
放送枠に恵まれていれば2ndと同じくらい放送していたかもしれない。
放送末期の1985年7月には3rdとしての映画作品「バビロンの黄金伝説」が公開。この映画では著作権の問題がクリアされ「ルパン三世のテーマ」が復活。作品のテーマに合わせた他のアレンジとは一味違う仕上がりになっているのでぜひ聞いてみていただきたい。
また2023年にnetflixで制作された「キャッツアイ」とのコラボ作品「ルパン三世vsキャッツアイ」に登場するルパンファミリーはキャッツアイの舞台設定に合わせ、この3rdシリーズを下地にしている。
☆説明不要なあらすじ
世紀の大泥棒・ルパン三世と銭形警部の世界を股にかけた追いかけっこ。
☆いつもの登場人物
◆
ルパン三世
声:山田康雄
毎度おなじみのアルセーヌ・ルパンの孫で大泥棒
今作では
ピンクのジャケットを着ている。
実は白の予定だったが、前作のイメージを保つという名目で白+赤でピンクになった。
◆
次元大介
声:小林清志
銃の名手でルパンの相棒
今までは帽子を目深に被って目線をなかなか見せないスタイルだったが、初期は帽子を上げて普通に目を見せた。
ダークスーツにオレンジのシャツという
近鉄特急派手な服装になっている。
◆
峰不二子
声:増山江威子
宝石大好き悪女
安定しない作画の最大の被害者。
◆
銭形警部
声:納谷悟朗
ICPOのルパン担当刑事
今作では薄い緑のコートにピンクのシャツを着ている。
☆評価
名誉のために言っておくが、別に話のレベルが低いとかそういうことはなかった。
作画に関しては、手法以前にデザイン自体がアメリカンで濃い目のものであったために賛否が分かれたが、原作にかなり近いのがこのシリーズという意見も多くある。
そのデザインも後期から2ndの雰囲気も取り入れた折衷的なデザインへと推移していく。
またシナリオに関しても、最も有名ではあるがファミリー向けに偏り過ぎたために内容が粗くなりやすかった第二シーズンに比べ、むしろ原作の要素を上手く取り入れながら本来のアダルト層向けの魅力を活かした内容、旧シリーズ同様のコミカルな内容もあったりで実に安定していた。本作のシナリオ担当の大半が、その後のテレビスペシャルに参加している点でもその実績がうかがえる。
特に「悪のり変装曲」の回はシュールかつインパクト大。
野球中継の問題や後半になるとシナリオがワンパターンになったり、粗雑としか言えないようなシナリオが続くようになり、そのまま
最終回を迎えてしまった。
そのため、ラストで
最終回だと説明するナレーションが入る(再放送版などではカットされていたが、リマスター版では付与されている)。
ちなみに
最終回に登場する原潜イワノフはテレビスペシャルの「ルパン暗殺指令」にも物語のキーパーツとして登場している。
次回「追記と修正はアニヲタで」
- シナリオは良作が多いんだけど…もったいないな -- 名無しさん (2013-07-16 11:45:48)
- アゴの印象が凄い -- 名無しさん (2013-07-16 12:12:44)
- 横顔が三日月みたいに細いのが印象に残ってる -- 名無しさん (2013-07-16 12:21:51)
- テーマ曲集で聞くと毛並みは違うんだけど癖になるんだよな、主題歌。 -- 名無しさん (2013-07-16 12:28:55)
- 主題歌は良かった。「悪乗り変装曲」は意味不明だった。 -- 名無しさん (2014-03-23 19:15:12)
- 話が進むたびに顎がそら豆状態に… -- 名無しさん (2014-11-01 21:16:57)
- ヒゲがウニみたいな次元、稲垣みたいな五ェ門、貧乳不二子(他のルパン作品と比べて)とまぁ散々だが、作画(キャラデザ)を気にしなければ、中々に面白い作品 -- 名無しさん (2015-03-25 05:27:20)
- キャラデザ癖あるけど結構好きだし、動きの作画がめちゃくちゃいい -- 名無しさん (2017-04-17 02:40:36)
- 2ndの時点で不二子が昨今の対象年齢高めの深夜アニメに出しても何ら見劣りしないレベルのグラマラスボディの作画で安定してた分、ちょっとこっちの作画不安定な不二子を見ると残念になる -- 名無しさん (2020-06-17 00:14:35)
- ビジュアルこそ第二期から色々差別化してるけど悪事は働きながらも義賊っぽい描写も多いルパンとかコメディリリーフ銭形とか、キャラクターのイメージはおおむね第二期のものを引き継いでるよね -- 名無しさん (2020-08-04 09:00:45)
- キャラデザインが不安定であって、作画はすごいよな。メカ描写とか格好良いし -- 名無しさん (2023-10-07 23:31:49)
- 「危険な夢と言われても、スリルのために全てを俺は賭けてもいい」はルパンのキャラクターを完璧に表してると思う -- 名無しさん (2024-06-27 17:39:47)
- 原作に近い絵柄にしたらアニメーターが動かしづれえ...ってなって各自自由に描いたらあのひょうきん作画になったんやろなあと想像 内容自体は前作に続いてバラエティに富んでて面白い回多いし再評価されてほしい -- 名無しさん (2024-08-05 03:10:27)
- マモーの映画でも既に片鱗はあるけど青木作画はちょっと崩しすぎ 2つ目のオープニングなんてファンアートか?ってくらい雑だった -- 名無しさん (2024-11-14 16:40:39)
最終更新:2025年03月04日 14:15