登録日:2016/12/08 Thu 02:32:43
更新日:2026/09/11 Fri 18:19:49
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『ルパン三世(第2シリーズ)』は、1977年10月3日から1980年10月6日まで日本テレビ系列で放映されたテレビアニメ作品。
毎週月曜19:00~19:30放送。全155話。
アニメーション制作は東京ムービー(現:トムス・エンタテインメント)。
各TVシリーズの項目はこちらを参照
概要
ルパン三世二度目の
アニメ化作品で、5年前の本放送時には不人気から打ち切りとなった
第1シリーズが、再放送において高い視聴率を挙げたことを受けて制作された。
前作と区別するために『
新ルパン三世』と呼ばれることもあったが、同名の原作漫画や後年のテレビシリーズとの区別から、現在は
『ルパン三世 2nd Series』や
『PART2』の表記が公式には使用されている。
誇張された『ルパン三世』のイメージを定着させた作品でもあり、以降のシリーズにおける原型にして、如何にアレンジや逸脱させるかの雛型として機能し続けている。
作風
第1シリーズ後半のノリを引き継いだと言われつつも、長い放映期間もあってかシリアスからコメディ、さらにはパロディまで多彩なエピソードが登場することになった。
放映話数の多さから、ルパンのみならず、それぞれのレギュラー毎の主役回も作られた他、前後編なども制作されている。
前作同様に実写畑で活躍したライターが脚本を担当。浦沢義雄など本作でデビューした脚本家もいる。シリーズ途中からは革新的な作風で知られた映画監督の鈴木清順が監修として参加する等、実写映画の雰囲気を持った作品ともなった。
本作から制作が日本テレビに移行したが、本作の制作に辺り、
- 前回の続編を意識しないこと。
- 主要キャラクター5人を必ず登場させること。
- 不二子と五右ェ門の声優を変えること。
- 音楽と主題歌を変更すること。
が提示されたとされ、この内の「主要キャラクター5人の全話登場」以外は、実際に果たされることとなった。
尤も、第1話『ルパン三世颯爽登場』のみは、敢えて旧シリーズ第1話『ルパンは燃えているか……!?』の続編をハッキリと意識した内容になっており、仲間達との「5年ぶりの再会」というキーワードが登場した他、ゲスト敵役となるスコーピオンの声優も同じく滝口順平が務める等、メタフィクションのような視点を盛り込むことによりルパン三世の復活を祝福した内容となっている。
この他の設定は知ってか知らずか第1シリーズから多くの変更がされており、原作の設定も盛り込まれていた設定が本作では全く別の情報に上書きされることともなった。
また、第1シリーズが原作に近い無国籍感漂う世界観や、後半の娯楽性を意識した展開であっても主に日本国内や狭い世界で物語が完結する、悪く言えば規模の小さな物語であったのに対し、本作からは明確に世界各国を舞台としたことで、全世界規模に展開する規模が大きい物語が展開される様になったのも特徴である。
勿論、リアリティーを意識したものでは無いにせよ、毎回の様に魅力的な異国の風景が登場する開放感溢れる物語はルパンを国民的ヒーローに押し上げる要因の一つともなった。
このシリーズからアイキャッチが入るようになり、以降のテレビシリーズ全作にも引き継がれた。
後年のTVスペシャルでは本作のアイキャッチをオマージュした演出をした作品がある程有名で、第7話だけ声が「
祟りじゃ〜。」になっている回もあったりする。
放送回数は全155回と歴代テレビシリーズでは最長にして再放送も非常に多く、関東地区では平日の16時台、関西地区では土曜の12時台が再放送の定番枠として知られた。21世紀に入ってからは日本テレビ系列での再放送は少なくなったものの、CSに加えデジタルリマスター版が独立局で再放送が行われている。
日本テレビ系での再放送では尺の都合からかEDがカットされており、CSや独立局版でEDの存在を知った人もいるかもしれない。
平成期の
夏休み名物となった『
金曜ロードショー』のTVスペシャルも、再放送の視聴率の高さから企画が始まった経緯がある。
音楽
本作の劇伴を担当したのはジャズミュージシャンの大野雄二。
大野雄二は1976年に公開された角川映画『
犬神家の一族』の劇伴で高い評価を得ていたタイミングでの起用となった。
当人にとっても『ルパン三世』は代表作に、延いては
『ルパン三世』の音楽と言えば大野雄二と云う認識を決定付けた。
これ以降、彼は一部の作品と1996年の一時期を除き全シリーズで音楽を担当した。
『ルパン三世のテーマ』のバリエーションに見られる様に、ファンク、ディスコ、ジャズやスラップと、幅広い音楽もまた、本作の魅力である。
挿入歌『スーパー・ヒーロー』『ラヴィン・ユー(ラッキー)』等も、人気の高い楽曲である。
渋い曲調の次元の『トルネイド』や和風テイストの五エ門の『
斬鉄剣』、EDにもなった不二子の『ラブ・スコール』や銭形の悲哀を表している『銭形マーチ』といった、各人のテーマ曲とも呼べる
BGMが登場して人気を集めたのも特徴の一つ。これらのテーマは後のシリーズで度々リメイクされるほど定着している。
こうした多彩な音楽の切り替えで、視聴者が先の展開を想像できるようになったのも本作の楽しみの一つである。
オープニング
- ルパン三世のテーマ'78(第1話 - 第26話)
- ルパン三世のテーマ〈ヴォーカル・ヴァージョン〉(第27話 - 第51話)
- ルパン三世のテーマ'79(第52話 - 第103話)
- ルパン三世のテーマ'80(第104話 - 第155話)
エンディング
- ルパン三世愛のテーマ(第1話 - 第26話)
- ルパン三世愛のテーマ〈ヴォーカル・ヴァージョン〉(第27話 - 第51話)
- ラヴ・スコール(第52話 - 第103話)
- ラヴ・イズ・エヴリシング(第104話 - 第155話)
ルパンの顔
本作のキャラクターデザインを担当した北原健雄により第1シリーズ後期のラフ画ベースにファミリー向けな画風となった。最初期のルパンの顔も顎が角ばってて黒目の大きいハンサムな顔をしていたが、徐々に顔がデフォルメが掛かり、一般的によく知られる猿顔へと変化していった。
基本的には違和感が無いように彼のキャラクターデザインでイメージを統一されていたのだが、第1シリーズのキャラクターデザインを担当した大塚康生は、後の人手不足の解消から作画下請けのテレコムの新人アニメーターの教育係として参加し、
第1シリーズ風の顔で描いてしまい、わざわざ修正されている。
しかし、その後もテレコム作画分ではルパンの顔は違ったままで、後には修正も放棄されてしまっている。
ただ、北原健雄は第1シリーズの大ファンでもあり、第2シリーズ後期のマンネリズムと化することを防ぐために敢えて放棄をしていたことが語られている。
さらに、劇場版第2作『カリオストロの城』制作のためにテレコムに移籍していた宮崎駿が制作した第145話『
死の翼アルバトロス』と最終話『さらば愛しきルパンよ』は
顔が違いすぎて局から受け取りを拒否されたとか。
康生は『カリオストロの城』では作画監督を担当しており、第1シリーズ後半のイメージに近いルパン像を宮崎駿と共に作り上げている。
主要キャラクター
声:山田康雄
かの、大怪盗アルセーヌ・ルパンの血を引く天才的な大泥棒。
本作で語られるルパン二世は泥棒の才能を持たない駄目人間であったため、個人の才能で血を目覚めさせたのだと言える。
ちなみに、作中でハッキリと日仏のハーフであると名乗る場面がある。
その名を聞けば世界中の誰もが警戒する程の裏世界の大物であり、どんなに厳重な警備をされていても狙った獲物は確実に手にする。
相棒の次元と五右ェ門は、そんなルパンの腕と才能に惚れ込んで組んでくれている仲間なのだが、如何せん不二子の存在には弱く、あからさまな罠や地雷であってもルパンがホイホイと踏みに行くのには本気で辟易している。
金に困っている描写もあれば、かなり裕福な時もあるのだが、基本的には人生の楽しみのために泥棒をしている自由人。
「お宝」への興味も実利的な物ばかりでなく、美しい物や価値ある物の収集家や理解者であるという自負もあり、芸術家を気取る一面もある。
第1シリーズが、特に初期エピソードにおいて原作のイメージを引き継いだ冷酷な犯罪者であり、殺人者としての顔も見せていたのに対し、本作では不必要な暴力もしなくなり、印象がさらに柔らかくなった。
演者の山田康雄による抑揚を付けた喋り方も前作後半からさらに特徴的となり、いわゆるルパンの物真似として、ネタにされたり再現されるのも本作以降であり、2代目が物真似芸人へと引き継がれた理由の一つと言えよう。
デザインが似ている故に混同されがちだが、愛車が第1シリーズのメルセデス・ベンツSSKからアルファロメオ・グランスポルト・クアトロルオーテに変更された。
この他にもMiniやフィアット・500などの車を乗り分けている。
ジャケットの色が変更されたのはスポンサーが変わった事による第1シリーズ関連商品との混同を避ける為だったとの事。
なお、原作のジャケットの色も赤。これは、原作連載当時のカラー印刷が赤と黒の2色刷りだったため。
声:小林清志
ルパンの相棒の凄腕のガンマン。
第1シリーズでは次元自身にスポットが当たることは無かったが、本作では次元の主役回や、エピソード中で過去の因縁が話題となることも多くなり本格的にキャラクターが深められた。
次元がフリーランスの元殺し屋であるとか、血腥い世界の住人であったとのイメージが定着したのも本作からである。
キャラクターの変化は殆ど見られないが、敢えて挙げれば不二子への警戒が強くなり、それに対して苦言を呈するのがお約束となった。
また、次元の設定として語られることの多い「愛用している帽子の鍔で照準を付けている」という設定はあくまでも本作の第152話のみの話題であり、原作を含めた他シリーズはおろか、第2シリーズの他のエピソードにすら適用できるものではない。
この他の話題としては、これはルパンや五右ェ門にも言える事なのだが、明確に愛用している武器の設定が固められたばかりか、それに対する拘りが定着した事が挙げられる。
リボルバー(S&W M19コンバットマグナム)は第1シリーズから使用しているが、予め別の銃を予備に携帯していたり、マグナムが通用しなければ直ぐに別の重火器を持ち出したりしていたのに、新ルパン以降は愛銃に全幅の信頼を寄せ、それのみを使い続けるイメージが固定化していった。
番組開始時のキャラクターデザインの変更としては簡略化して描いた場合のポイントとするつもりだったのか、鼻が帽子からも目立つ位に大きめに描かれていたのも特徴だが、ルパンの猿顔とは違い、こちらは定着しなかったが。
第30話、第42話、第43話、第108話、第117話では出番が少ない。
声:増山江威子
正体不明の謎の女。
第1シリーズからデザインが大きく変更され、TV版では黒髪で丸みを帯びた肉感的でグラマラスな体型に描かれている。
不二子に目立つ程の巨乳であるというイメージを定着させたのも、実は本作の功績である。
不二子もルパン同様に第1シリーズ後半からのキャラクターを補正された形となったが、それと共にある程度は過去が描かれていた第1シリーズに対し、第2シリーズでは過去が本当に一切不明のキャラクターとなっていった。
実際に手を出させることはないものの、あちこちで金持ちを引っかけては財産や宝物を狙うといった行動が付き、ルパンを利用して欲しい物を手に入れようとする割合も増えたりと、男を手玉にとる小悪魔のイメージが強化された。
ただし、本作のコメディも含まれた要素からか最終的にはルパンにしてやられたり、結局はお宝の入手に失敗してしまうことも多く上手くバランスが取られている。
第44話、第54話、第62話、第101話は未登場で、第21話、第26話、第30話、第58話、第65話、第69話、第73話、第82話、第89話、第90話、第108話、第117話、第123話、第129話、第132話、第148話、第150話、第153話、第155話では出番が少なく、第36話、第112話では敵の変装、第133話ではルパンの小細工でのみ登場。
声:
井上真樹夫
本作から名前の表記が五“右”ェ門に変更された。
その名の様に鉄をも断ち切る
日本刀の
斬鉄剣を持つ剣豪。
時代錯誤で、基本的には剣の修行以外には興味を示さない堅物だが、ルパンや次元との仕事は修行の一環とでも考えているのか、一般社会では悪事とされるルパンの仕事にも協力している。
飛んでくる銃弾を落とせるのは第1シリーズでも見られた描写だが、本作からはOPでビルを輪切りにしていたのにも代表される様に、五右ェ門は刃が届くとは思えないような大きな物でも関係無しに
何でも切れるが蒟蒻は切れないというイメージを定着させた。
ただ一話目から斬鉄剣があっさり折られているのは有名な話。
劇場版『ルパンVS複製人間』での台詞から発展した
「またつまらぬ物を切ってしまった。」も、五右ェ門の決め台詞として親しまれていく事になる。
原作やアニメ第2シリーズから大きく設定が変更されており、ルパンや次元との年齢や人生の経験の差が全く意識されなくなったのも本作からである。
前述の様に第2シリーズが全世界を舞台とした物語になったのにも拘らず、日本文化や日本食への拘りを捨てずにカップ蕎麦を食ってたり、それが揉め事の原因になったりもしている。
ただし、これも第2シリーズ内の他エピソードですらにも適用できる話題というわけではない。
次元同様に不二子の事は警戒しており、また一味の中でも最も融通の利かない性格もあってか、へそを曲げた末にそのまま立ち去ってしまうことも。
第30話、第44話、第46話は未登場で、第73話、第117話、第145話では出番が少ない。
声:納谷悟朗
日本警察出身のICPO(国際警察機構)捜査官で階級は警部。
第2シリーズが全世界を舞台にするようになったのと、銭形もレギュラーとして完全に定着させる必要に併せて本作から所属が変更された。
これにより、事件の現場が何処であっても
ルパン居る所に銭形ありという構図が完全に定着した。
ルパン専任の捜査責任者という大いなる自負を持って仕事に臨んでいる反面、その目的を優先し過ぎてルパン出没地域の事情を無視したり、ICPOの権威を盾に、現地の警察や一般人相手にも自分の意見を押し通そうとする悪癖もある。
警官としてはかなり優秀な人物なのだが、第2シリーズでの大方のスタッフの共通認識は一環してルパンにしてやられるコメディリリーフであり、これは原作のようなルパン一味すら敵わない腕利き……と云うのは行き過ぎにしても、第1シリーズの様に出張ってきただけでルパンらに最大限の警戒を受けていた姿とは違うものである。
このため、TV版では回によってはルパンらに侮られたりもしているが、その侮りがルパンらの危機を生んだこともある。
ルパン達も銭形を邪魔者としつつも最大の好敵手として認めており、その警察官としての正義の在り方には敬意を表し、本物の悪を倒す為には手を結ぶこともある。
また、長い縄を結びつけた投げ手錠が銭形愛用の武器として完全に定着したのも本作からである。
ちなみに、原作者のモンキー・パンチを失望させた第1シリーズ後半から第2シリーズで定着したコミカルなイメージは担当声優の納谷悟朗のアイディアが切っ掛けだったとのことである。悟朗はクールな役柄が多い本作で差別化を図る意味合いで進言したのだが、まさかここまで三枚目になるとは思っていなかったと後年に語っていた。
尤も、銭形がコメディリリーフと化したことが『ルパン三世』を単なる“
悪漢ヒーロー”物の枠を越えた普遍的な作品へと昇華させたのは間違いの無い部分であろう。
第31話、第56話、第58話、第62話、第67話、第71話、第87話、第88話、第91話、第96話、第97話、第103話、第107話、第108話、第109話、第111話、第112話、第115話、第118話、第119話、第120話、第121話、第125話、第126話、第127話、第128話、第129話、第131話、第132話、第140話、第144話、第149話、第152話、第154話では出番が少ない。
余談
- 第3話『ヒトラーの遺産』はタイトルからも分かるようにナチス色の強い作風であることから欧米での放送が見送られており、日本国内でも局によっては再放送で欠番にする例がある。
- 第99話『荒野に散ったコンバットマグナム』で、テレビアニメとしては初のステレオ放送が試験開始されている。当時、家庭用テレビの多くがまだ音声多重放送に対応していなかった時期であり、非常に画期的であった。その後、第103話以降からは全話ステレオ放送となったのだが、現在はステレオテープの状態がまちまちらしく、最新となるHDリマスター版でステレオ音声なのは第99話・第103話・第104話・第105話・第124話・第145話・第148話・第154話・第155話の9話のみである。
- 放送が100回を迎えるのを記念して、一般から公募した5000以上ものオリジナルストーリー作品から選ばれた4編が、脚本家の脚色を経て第100話から4話分放送された。その中には『ベルサイユのばら』のオスカルと共演するというものまである。因みに、一部資料にはこのオスカルの声優はベルばら本編と同じ田島令子が担当したという表記があるが、これは誤りで実際に担当したのは二木てるみである。
- オープニングクレジットではメインキャストの演者が表記される、当時のTVドラマに近いクレジットとなっている。この方式は『PartⅢ』やTVSP、他の日本テレビ系アニメにも採用されている。
- それまでのアニメの常識を破り、サンスター文具の開発した中高生向け文房具を皮切りとした商品展開により、日本で初めて成功した中高生向けアニメとの評価を得ている。
追記修正は赤いジャケットを着込んでお願いします。
この項目が面白かったなら……\ルパンザザード…あり?/
- 荒れていたのでリセットしました。 -- 名無しさん (2025-08-16 14:10:56)
- PS2のゲームはこのシリーズがベースになってたから愛着あるわ -- 名無しさん (2026-04-01 17:18:10)
- 若本さんむっちゃ出てるな。見返して確認してみるか(笑) -- 名無しさん (2026-09-11 17:33:22)
最終更新:2026年09月11日 18:19