シェリー・ベルモンド

登録日:2011/11/14(月) 00:13:51
更新日:2024/09/25 Wed 21:14:45
所要時間:約 4 分で読めます




金色のガッシュ!!の登場人物。
ブラゴの本の持ち主。

CV:折笠富美子
誕生日:12月24日
年齢:19歳
血液型:B型
身長:170cm
趣味:お茶、ピアノ
好きな食べ物:紅茶、焼き魚
好きなタイプ:世渡りは不器用でも芯の強い人

フランスの名門・ベルモンド家の令嬢。
ガッシュと喧嘩した清麿の前に現れ、彼に魔界の王を決める戦いの概要を説明した。

各分野に秀でた才色兼備の美人だが、幼少期はまだそれほどの才能を開花させておらず、母親からの厳しい英才教育(というか明らかに虐待レベル)を受けて育つ。
挙げ句の果てには「あなたみたいな子、なんで生まれてきたの」とまで 涙ながらに 言われ、傷心の末に豪雨で増水した川へ身を投げて自殺を図る。
そこをココに助けられ、彼女の言葉に救われて以来、ココとは身分の違いを超えた無二の親友となった。

以降は才能も開花し充実した生活を送っていたが*1、ココの志望していた大学への合格が決まったことを伝えようと彼女の暮らす町を訪れた折、ココはゾフィスによって心を操られ邪悪な別人格を植えつけられてしまう。
その際にゾフィスの攻撃から助けてくれたブラゴと共に、魔物の戦いを終わらせココを救うため戦いに参加する。

強靭な精神を持ち、自分を力で従わせようとしたブラゴに文字通り命懸けで言うことを聞かせた。
判断力にも優れ、激戦でも顔色一つ変えずに的確に術を使う。

何としてもココを救うという強い信念のもとに行動しているため、心の力もかなりのもの。
実質的な主人公を務めた石版編では数十体の魔物を一方的に蹂躙した後、休む間もなくゾフィスとの決戦に挑んでいる。
そこで使った呪文を合計すると

初級術:20回以上
中級術(ギガノ級):15〜20回程度
上級術(ディオガ級):5回

と尋常ではない(しかもガッシュ達と異なり途中で月の光の石による回復も挟んでいない)。


向かってくる敵には容赦しない*2が、無益な争いは望んでおらず、パートナーは極力傷つけないような戦い方をすることも。
話し合いで相手がおとなしく本を渡してくれるならば良い、とも考えている。
清麿にも本の引き渡しを迫ったが、互いを思い合うガッシュと清麿の姿、そしてギガノ・レイスをザケルで相殺した二人を見逃した。
闘いが絡まない時や執事の爺をはじめとした親しい者の前では本来の年相応な表情を見せることも少なくない。デュフォーティオ共々バカ扱いされた時にはギャグ顔気味に怒っていた。

身体能力も幼少期の英才教育で武術を心得ていることもあって人並み以上となっており、不眠不休で3日間ジャングルを歩き続けられるほど。
さらにブラゴとの過酷なトレーニングによって最前線で魔物の術を回避しまくるなど本の持ち主としてはトップクラスの戦闘能力を得た。
石版編以降は宝石のような錘がついたフレイルを使うようになり、ブラゴの後ろではなく隣で共に戦っている。


石版編ではまさしく獅子奮迅の活躍で激闘を戦い抜いた。
魔物を相手に足払いからの回し蹴りや顔面への膝蹴りを食らわせ、呪文を唱えようとする敵パートナーをフレイルで妨害するなど、清麿とは違った意味で魔物じみている。
ゾフィスとの決戦では卑劣な策略で一時は戦意を喪失してしまうも、ブラゴからの鼓舞と救いを求めるココの本当の声を聞いたことで再び立ち上がり、左足に大火傷を負いながらも最後まで戦い抜いた。
ココを助けた後はブラゴを王にすることを誓い、さらなるレベルアップを目指す。


ファウード編では外部からの援護に回り、ブラゴと共にガッシュ達一行をサポートした。


クリア・ノートには一度は敗北を喫するものの、10ヶ月の特訓を経てブラゴ共々強化。
フレイルも重量が増し、新たに突起が付いた。その時の表情は、石版編同様、鬼気迫るものがあった。
最終決戦ではガッシュ達との連携でクリアを追い詰めた。


クリアを倒した後は因縁の相手であるガッシュ・清麿ペアと最後の闘いを行う。
アンサー・トーカーを使いこなした清麿でさえも全く油断できない程の心の力と鬼気迫る戦いぶりで互角の勝負をするものの、最大術の激突の末に敗退した。
しかし最後に「お前がパートナーで…俺は幸せだった」とブラゴから告げられたのだった。

最終話ではブラゴからの手紙を読み、爺と共に涙を流していた。



続編金色のガッシュ2!!ではPAGE16で再登場。


準優勝者のパートナーであり、才色兼備で勇猛果敢な女性が金しか取り柄がない屑男と結婚するなんて、誰が予想できただろうか…。


かつては名門と謳われたベルモンド家だが前作後に没落。
貿易商を営むクロードと政略結婚し、長男ジャン、次男ニコラ、長女フローラを出産して三児の母親となった。推定年齢31歳。
しかし社長夫人でありながらも生活は多忙で、仕事・家事育児の二足の草鞋の日々。
その理由は夫クロードは家庭を蔑ろにし、浮気・遊びを繰り返すダメ亭主であるから。
生活費は入れているようだが、子供達の英才教育にかかる費用や邸維持を考慮した額ではない事が窺え、使用人は老体である爺しかいない。(外出時は徒歩、食事の準備、習い事は通い、子供達の部屋の狭さ、敵襲撃時に持っていたトイレ用ブラシ…等から)
それでも金の為に不平等な夫婦関係を受け入れるしかなく、夫への愛はなくとも子供達は「私の子」として愛し、ブラゴとの思い出を支えに生きていた。

そんな日々も、新たな敵勢力『カード』の「ゼブリット・ブラザーズ」の襲撃で終わりを告げる。

邸に侵入した彼らから魔界に暮らすブラゴの訃報を知らされた。そして子供達を守る為に戦わず彼らの要求を受け入れ、自ら死ぬ事を選んだ。
庇ってくれたニコラを褒め、身も心も限界に達し、最後は「愛しのブラゴの技」で葬られそうになるが…。

「走れ!!!」

死んだはずのブラゴの声を感じ、重傷の傷を超えて外へ駆け出す。
泣き叫びながらブラゴを求め、その先にはアポロがヘリコプターで運んできた漆黒の棺と無色の白い本が出現。
駆けつけたガッシュと清麿の援護で黒い本と共にブラゴは復活。成長したブラゴの変化に驚きながらも、「ゼブリット・ブラザーズ」のリーダー・ジリオンと激戦を繰り広げ、昔と変わらない驚異の身体能力を披露。「最高だぜ!!」とジリオンに絶賛され、勝利した。
その後は清麿と連絡番号を交換し、病院へ移送された。

ちなみに本のパートナーの中で唯一の既婚者であり、PAGE16話で衝撃を受けた読者は多かった。
実際は幸せな結婚生活とは言い難く、夫クロードには表面上は良妻として振舞っているがほぼ無関心。
地元の人から酒場によくいると報告されると「無」の顔。浮気を既に把握していたのかニコラから報告を受けたときは嫉妬や怒りもせず「子供に見つかりやがって」と顰めっ面をしていた。
クロード本人も浮気中は指輪を外し、妻が負傷したと知っても嵌めて帰れる余裕があるので、お互いに仮面夫婦と言える関係なのだろう。
(ただし、クロードがシェリーが仮面妻と気づいているのかは不明)

パートナーのブラゴに対しては生きる糧にする程、大切に想い続けている。
訃報を知らされたときは敵を殺す勢いの形相で睨みつけたり、母親として体が限界でもブラゴの為なら走れたり、会いたくて泣いたり、ぶっちゃけ夫への無関心ぶりとは真逆の反応である。ただし、彼が好意を伝えていないので気づいていない。

没落している現状、クロードとの離婚は現実的ではないものの、立派な大人に成長したブラゴを一目見てときめくなど、二人の今後の関係が大きく変わる可能性がある…しかも、ツンデレ大将軍であったブラゴがシェリーが人妻でも「俺のパートナー」とわざわざ言い切るようになり、ベルモンド家に色々な意味で新たな風を吹きこむ事は必然。

子供達は当然ながらママっ子。
シェリーが貴族として厳しく育てているものの、それぞれ問題を抱えている。
母子揃って一週間の内、休日は半日のみ。ニコラから「異常」と言われる程のハードスケジュールを送っている。
シェリーはその休日でも家事をしているのだが…クロード、許すまじ。

容姿は絵に描いたような貴婦人。三児の母とは思えない程、若々しく気品と美貌を持つ。
前髪はおろし、もみ上げの縦ロールは健在。前作では長髪であったが今作では肩上げボブ。(貴族の矜持を持ちながら髪が短いのは矛盾がある。4巻裏表紙にブラゴが触れているので、理由があるのかもしれない)
服装は装飾品が最低限のシンプルな白いドレス。タイツとハイヒールも白一色。スタイル抜群で、筋肉質

【家族構成】
  • クロード・ベルモンド
シェリーの夫。貿易会社の社長。
役職上、有能な人物に違いないが家庭面では不実な人間。
共働き世帯でありながら経済力を盾に妻に家事育児を負わせ、自由三昧な生活を送っている。
婿入りの立場で当主の妻を支えず、街では数々の失態を子供や住人に目撃されており、正体を知る一部の人間からは快く思われてない。
子供達とも信頼関係を築けておらず、特にニコラからは遺産しか価値がないと見做されている(しかもアイツ呼び)。
知らなかったとはいえ妻子が命の危機に瀕していたときも不倫し、子供に問い詰められれば逆ギレする屑っぷりを見せたので、ブラゴに愛車と心も同時に叩きのめされた
自信家な性格のようだが上述の醜態ぶりを考えるに、シェリーの好きなタイプとは真逆の「世渡り上手でも芯が弱い人」の設定で作られたのかもしれない。

  • ジャン・ベルモンド
長男。地区のテニスチャンピオン。スポーツの才能がある。年齢は十歳未満。
年齢以上に分別が良く、厳しい英才教育を当然と受け入れる孝行息子。真面目でしっかりしており、父親の不貞を食卓で報告をしたニコラに対して「フローラの前だぞ」と注意する程の配慮さを見せる。
『カード』の襲撃では人質となるも爺の援護で解放され、フローラと共に逃げ延びた。父親の帰邸では弟と並んで母親を守った。
ニコラと異なり内面部分は描かれていないが上記の行動から、ただ口には出さなかっただけで元から夫婦仲を察していたか、父親の裏切りを知っていた可能性も。また、この性格なので父親の経済力がなければ生活ができない事も理解していたのだろう…。
兄妹の中で最も母親の考えを尊重しているが、皮肉にも容姿は父親寄りである。

  • ニコラ・ベルモンド
次男。武術をサボり気味。年齢は十歳未満。
捻くれ者で友達がいない。兄や妹と異なり「貴族」として生きる事を願う勤勉な母親の教育方針には反発気味。
父親の不貞を目撃し、家族に報告しても生活の為に黙認せざるを得ない現実を見て「徳より金」と考え、財産を相続(遺産)して「父親のようになる」事を目指す。
『カード』の襲撃ではベルモンド家の血を引く者として必死になって母親を守ろうする雄姿を見せた。父親の帰邸では兄と並んで母親を守り、自らの口で浮気を問い詰めた。逆ギレされるが、ブラゴが庇ってくれたので泣いて謝罪する父親を笑顔で眺めた。
容姿はお金持ちのお坊ちゃん風。

  • フローラ・ベルモンド
長女にして末っ子。年齢は十歳未満。
長兄と同様に厳しい英才教育を受け入れているが、友達と遊びたい時間を増やしたいのが本音。
ニコラが父親の不貞を報告したときはショックを受けて泣いていた。『カード』の襲撃では母親から助けられ、解放されたジャンと共に逃げ延びた。
兄妹の中では一番母親似で、幼い頃のシェリーとそっくり。年少な為か、よく泣く。

執事。元軍人の狙撃手。
前作からも登場しており、魔界の王を決める戦いでは公私共に黒本組を支えた。
続編ではベルモンド家の没落後、老体ながらも唯一の使用人として残っている。『カード』の襲撃では狙撃で援護に回り、子供達を連れて避難した。
ブラゴが再びシェリーを救いに現れた事を喜んだ。ちなみに婿養子のクロードがブラゴに叱られて泣いていた時はシェリーと同じくスルーしていた。

【余談】
  • 誕生日にココからもらい、彼女を救う鍵となった魔除けの指輪は初登場時からずっと、登場の度にちゃんと描かれている。
  • 髪の縦ロールは脱着可能で武器になるというボツネタがあるとかないとか
  • 鈴芽に続いて二人目のメイン女子キャラでもある。なお、本作はをはじめ比較的長身の女性キャラが多いが、その中でも170㎝かつブーツスタイルのため清磨や成長した終盤のブラゴと比較しても高く映る。
  • アニメでは初代ED映像でメインを務めているほか、キャラソンも数曲出ていたりと楽曲関連でかなり好遇されている。特に「Destiny〜あの日に帰ろう」は劇中でBGMとしても度々使われたため耳に残っているという人もいるだろう。何気にブラゴやココとのデュエット曲もある…と思っていたら漫画でも「ガッシュカフェ」でブラゴとのデュエットを披露してくれた。「イヨッ ご両人!!!」
  • 夫クロードのダメ夫ぶりには多くの読者が怒り、SNSではブラゴの手で制裁を求めるコメントが沸いていた。しかし本人が復活すると、逆に今後の生存を案じるコメントが続出。結果、トラウマ級の説教と高級車の破壊という穏便な鉄鎚を食らった。 

主なセリフ

「あなたが本を渡さないなら… その手をひきちぎってでも本を奪い、燃やしてあげるわ!!」

「赤い本を燃やすのは私達だけってことをね… また会いましょう…赤い本の子」

「あなたに救われたこの命、あなたを置いて私一人幸せにはならないわっ!!!」

(今度は、私があなたを救ってあげるわ!!!)

「だとしたら、もうあなたは王にはなれないわね」

「心を持つ人間を力だけで動かせると思わないで!!!
 あまり人間をなめるんじゃないわよ!!!」

「ボンジュール、ゾフィス」

「悪いけど邪魔なの、下がっていてくれるかしら?
 生きていたければ…この線よりこちら側にはこないことね」

「イエ…それは無理よ…あなたが来る頃にはゾフィスは消えている。
 消えた相手と戦うことはできないわ…」

「ココ…聞こえたわ、あなたの真実の声…もう惑わされない。必ずあなたを助けるわ!!!」

「そう、今のため、全てはココを救い出し、魔物の戦いを終わらせるため…
 ココと私、二人一緒に暗いトンネルから抜け出すため!!」

「ええ、よく見えるわ。でも、なぜかしら? 私にはそれが偽物にしか見えないの…
 『本物』を…思いの込もった『本物』の品を見てしまったから…」

「ゾフィス!!! あなたに人の心を知ることはできない!!
 あんたが人の心を完全に操ろうなんて永遠に無理なのよ!!!」

「ブラゴ!! 私は…私はあなたを王にする!
 どんな試練が訪れようと…どんな敵が立ちはだかろうと…
 私の命に代えても、あなたを王にする!必ず…必ず!!」





追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 金色のガッシュ!!
  • ライバル
  • 縦ロール
  • 漢女
  • 金髪
  • パートナー
  • 折笠富美子
  • ブラゴの嫁
  • 縦ロール←脱着可能
  • チート
  • 魔物より魔物らしいライバル
  • フレイル
  • お嬢様
  • シェリー・ベルモットではない
  • シェリー・ベルモンド
  • ブラゴ
  • クリスマスイブ生まれ
  • 女傑
  • 長身美女
  • フランス
  • 貴族
  • 石板編実質主人公
  • 毒親育ち
  • ブラゴとシェリーのギガノレイス
  • 涙腺崩壊
  • ハイスペック
  • 努力家
  • 灰原哀←では無い
  • 魔物より魔物らしい人間
  • 受け継がない意志
  • 歪んだ愛情(愛憎)の産物
  • 複雑な家庭事情
  • 複雑な経歴
最終更新:2024年09月25日 21:14

*1 まるかじりブックでの作者へのインタビュー曰く、今では家庭ではシェリーの方が立場が強いくらいらしい。

*2 アンデスでナゾナゾ博士ペアと対面した際は、キッドをしてブラゴより彼女の方が恐ろしく見えたと語られている。