ゴジュラス・ジ・オーガ

登録日:2012/10/23 Tue 23:27:23
更新日:2025/08/04 Mon 21:30:24
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ゴジュラス・ジ・オーガは、ゴジュラスのバリエーション機。


【武装】
  • ハイパーバイトファング
  • クラッシャークロー×2
  • ロングレンジバスターキャノン×2
  • 8連装ミサイルポッド×2
  • パノーバ20mm地対空ビーム砲×2
  • マクサー30mm多用途マシンガン×2
  • AZ4連装ショックカノン
  • TRZ20mmリニアレーザーガン
  • ARZ20mmビームガン
  • AMD30mm2連装ビーム砲

武装はゴジュラスMk-Ⅱ限定型と同等だが、基本性能は段違いであり、通常機の5~10倍の戦闘能力を持つと言われる。


【開発経緯~鬼子の誕生~】


シールドライガーオーガノイドシステムを搭載することにより、ブレードライガーの開発に成功した共和国軍は、次に自国の象徴とも言えるゴジュラスへの搭載を試みる。
成功実績を踏まえた上で、強力な機体を更に強化出来るという関係者の期待に応える様に、完成した試作機はなるほどそれにふさわしくコア出力が大幅に増大
パワー・スピード・格闘攻撃力が段違いに跳ね上がり、さらに自己修復能力は戦場で発現するレベルにまでなった。
まさに史上最強のゴジュラスの誕生であった。スペックだけを見れば

開発陣や軍上層部が見落としていた…あるいは見ようとしなかったオーガノイドシステムの悪影響は、ただでさえ気性の荒いゴジュラスを更に狂暴化させた。
大いなる期待の下生み出された試作機は、到底人に操縦できるようなものではなくなってしまったのだ。

結局共和国軍は、ゴジュラスへのオーガノイドシステム搭載計画を断念。
唯一完成した試作機は悪鬼(オーガ)と名付けられ、自動操縦機への改装――その圧倒的な性能を事実上封印される事になった。

その後、戦局の変遷に伴い本土防衛隊の西方大陸派兵が決まると、この試作機も支援砲撃機として西方大陸に送り込まれる事になった。

この時点でもう共和国軍の誰も、このゾイドに期待などしていなかったのだが、
この派兵が、眠り続ける悪鬼の大きな転機となる――



【転機~悪鬼の覚醒~】


中央大陸から西方大陸へ派遣され、ロブ基地へと配備されるが、直後に基地が帝国軍の大部隊による襲撃を受ける。
膨大な部隊が送り込まれたばかりで軍の編制が間に合っていなかった共和国軍は、この奇襲に応戦しきれず追い詰められていった。

やがて帝国軍奇襲部隊の一機であるアイアンコングPKオーガのいる格納庫へ侵入、迎撃に出た共和国軍ゾイドを蹴散らしながら襲いかかる。
しかし、そこに傭兵アーバインの駆る黒いコマンドウルフが駆け付け、アイアンコングの前に立ちふさがる。
だが性能差は圧倒的であり、コマンドウルフは何度も立ち向かうも敵わず、遂に破壊されてしまう。





その直後
突然オーガは起動した。






パイロットはおろか、自動操縦装置も切られているのにもかかわらず、まるでアーバインとコマンドウルフに応えるかのように、最強の獣鬼は動き出した。

起動したオーガは圧倒的な力でコングを瞬殺すると、ウルフから這い出してきたアーバインをコクピットへと招き入れた。
誰にも扱えないと思われていた悪鬼が、自らの意志で乗り手を選んだ瞬間であった。


ちなみにこの時、オーガは火器を一切使わずにPKコングを引き裂いた。直前にコングが容赦なく、至近距離から砲撃したのにも関わらず、である。
強力なビームやミサイルを正面から受け止めても防御と再生能力でものともせず、高速ゾイド並みのスピードで退避すら許さずに肉薄し、コングの重装甲をたやすく引きちぎったさまは圧巻の一言であり、
レオマスター・アーサー・ボーグマンをして「今の自分とブレードライガーでは勝てない」と言わしめた。


西方大陸戦争終盤にはデストロイヤー兵団に編入され、旗艦であるウルトラザウルス・ザ・デストロイヤーの護衛を務めた。


【悪鬼の最期・そして次世代へ】

戦いが西方大陸から暗黒大陸、そして中央大陸へと変遷する中でも、引き続き共和国軍の一画を担い続けていた。
その中で、本機はパイロットであるアーバインとの精神リンクで動いている為に、ネオゼネバス帝国が有するダークスパイナーのジャミングウェーブが通用しないことが判明。
その凶悪な性能で多くの共和国軍ゾイドが太刀打ちできなかったダークスパイナーへの数少ない対抗策として、未完成の後継機『ゴジュラスギガ』をネオゼネバス帝国軍から守るべく出撃する。
ギガの出撃までの時間稼ぎを行い、ジャミングウェーブ遮断回路が完成していないギガの為にダークスパイナーを優先して撃破しようとした。
デススティンガーの改造機『ステルススティンガー』の奇襲を受けコアに致命傷を受けるも、最期にダークスパイナーの首をねじ切り、ギガの出撃を見届けるようにして崩れ落ちるのだった。


【関連人物】


◇アーバイン
西方大陸出身の傭兵。
以前よりオーガに興味があったようで格納庫で眺めていた。
PKコングの襲撃からオーガを守りきり、パイロットとして迎え入れられた。

アーサー・ボーグマン
レオマスターの一人であり、ブレードライガー試作機のパイロット。シールドライガーがベースの機体ですら扱いにくいのだからオーガの操縦など不可能だと考えていた。
しかしアーバインがオーガのパイロットなったことにより、彼がブレードライガーと心を通わせる切っ掛けになる。

【アニメでの活躍】

◇『ゾイド -ZOIDS-

アニメにはそもそもオーガノイドシステムが存在せず、バトルストーリーのように常時オーガノイドシステムを搭載しているゾイドはいない。
よってオーガノイドによって強化されるゾイドは劇中に登場するオーガノイドの数しか存在しないのだが、アニメ版の共和国軍もゴジュラス・ジ・オーガを開発している。
どういった経緯によって開発されたのかは不明だが、劇中ではトーマが人工オーガノイドとも言えるビークを開発しているので、もしかしたら共和国がジークを解析してゾイドを強化するシステムの開発に成功したのかもしれない。
また直接的なコックピットの描写こそないものの、この時の会話から予想するとこのオーガはどうやらハーマンが操縦していたようである。
よってアニメのゴジュラス・ジ・オーガとは単に「鬼のように強いゴジュラス」という意味であり、制御不能となった悪鬼とは完全な別物と言えそうだ。
さて、劇中でオーガがどのような活躍をしたのかというと...
デススティンガーを倒すためのデルタフォーメーションの模擬戦の相手である。
一応トーマが「ゴジュラス・ジ・オーガ!?」と驚いていたので、この驚きを細かく説明するなら「いくらデススティンガー戦のための模擬戦とは言えあんな強力な機体を相手にするのか!?」ということだろうと予想でき、かなり強力な機体であることは間違いなさそうである。
とは言えドクター・ディが「この程度でやられるようならデススティンガーにはとても勝てない」と言っていたので、デススティンガーと比べたらゴジュラス・ジ・オーガですら「この程度」の機体なのである。
模擬戦の結果、ブレードライガーライトニングサイクス、ディバイソンの3機はデルタフォーメーションでゴジュラス・ジ・オーガの動きを封じ込め、デススティンガー戦に臨んだ。

【キットバリュー】


キットとしてはゴジュラスMk=Ⅱの成型色を変更したもの。
ブラウンカラーベースという点で似通っているが、尻尾も含め本体が一色だったり、追加武装の成型色が黒になっていたりと細部が異なる。
パイロットフィギュアはアーバイン。これとは別に立ち姿の物も付属する。



【HMMにおけるゴジュラス・ジ・オーガ】


2016年12月発売。定価29800円。

只でさえ凄まじいボリュームだったゴジュラスがさらにパーツを山盛りにして再登場。
その結果総パーツ数1400弱、ランナー枚数90枚以上という更なる超ボリュームの怪物キットへと変貌した。
……しかし真に恐るべきは限定生産だったゴジュラスと異なり一般販売であるという点だろう。
実際にこのキット、一度再版されている。そして初版、再版と共にコトブキヤオンラインショップでは全て売り切れている。ゾイダー恐るべし。

カラーリングは概ね本家準拠だが尻尾部分が濃い茶色になっており、本体部分だけを見るとゴジュラスMk=Ⅱ限定型に近い。
尾部のスタビライザーも大型化し、しっかりとその巨体を支える事が出来る。そのため重量が増しているにもかかわらず安定性は通常ゴジュラスより高い。
一番目立つゴジュラスキャノンのサイズは本体を上回る36センチ。こんなんを2つも搭載しているもんだから空間占有率も凄まじい事になっている。
因みにこのキャノンの解説には「砲身は打突武器として使用可能」という目を疑うような一文が載っている。
惜しむべきはパイロットフィギュアがアーバインではなく一般兵士な事か。

コトブキヤショップ購入特典はエネルギータンク、大型スタビライザー、ミサイルポッドがセットになった「ゴジュラス カスタマイズパーツ」。
ゴジュラスキャノンは単品で発売されているため、それと合わせる事で通常ゴジュラスをMk=2限定仕様にする事が出来る。






パイロットとして認められ、オーガの項目を精神リンクで追記・修正出来る方にお願いします。

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最終更新:2025年08月04日 21:30