獣人アレス(遊戯王OCG)

登録日:2011/03/31 Thu 16:48:50
更新日:2025/04/19 Sat 07:34:42
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《獣人アレス》は遊戯王OCGに存在するカードの1枚である。

効果モンスター
星3/地属性/獣戦士族/攻 500/守 500
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、チェーンが発生する度にこのカードの攻撃力は500ポイントアップする。

【概要】

初出は第5期第2弾「CYBERDARK IMPACT」。
詳細は個別項目に譲るが、発売当時はかなり微妙なパックと評され、後に「時代を先取りし過ぎた」という評価も見られるようになったパックである。
なお、2025年4月現在に至るまで、一度も再録の機会に恵まれていない。

同パックで初登場した、チェーンブロックに関する効果を持つ、いわゆる「チェーンカード」の1枚。
他のチェーンカードは発動時のチェーン数を参照したり、チェーン上に同名カードがあれば発動できないなどの要素があるが、このカードは「チェーンが発生する度に効果が適用される」と、非常にシンプル。
自分の効果の発動に対して、相手が妨害を仕掛けてきた場合は勿論のこと、一方のプレイヤーのカードだけでチェーンブロックが作られても強化できる。
その分、得られる効果は「攻撃力が500ポイントアップ」と、直接的にアドバンテージを稼げるものではない。

なお、《連鎖爆撃》などのように「チェーンの数に応じて」ではなく、「チェーンが発生する度」という処理となっている。
チェーンが2で終わっても、様々なカードの応酬で10以上に伸びても、全ての処理が終わった後に上昇する数値は、どちらも等しく500である。

欠点はやはり元々のステータスの低さ。
条件は緩く500という上昇値そのものはそこそこ優秀なのだが、元々の攻撃力が500しかなく、活躍させるのに少々手間がかかる。
強化は永続であるものの、除去耐性は一切なく、破壊は勿論、裏側守備表示にされたり、一時的に除外されたりといった効果にも弱い。

名称ターン1の制限がない強制効果と組み合わせれば、元々の攻撃力の低さという欠点をある程度解消し、莫大な攻撃力を得ることも可能。
裁定変更によって不可能となった古いコンボではあるものの、《光と闇の竜》で《黄泉ガエル》の自己再生を無効にし続けるだけで攻撃力が3000となり、《青眼の白龍》と相討つ事が出来た。

同じく《光と闇の竜》+《地母神アイリス》《ライトニングパニッシャー》関連の無限ループを用いれば、爆発的に攻撃力が上昇していく。
地属性・元々の攻撃力500という点からリクルート&サーチし易く、レベル3という事ですり抜けられるロックも多い。

更に派生形として、《光と闇の竜》、《地母神アイリス》、《ヒーロー・マスク》などで別の名称として扱われるようになった2体目の《地母神アイリス》、相手の場に《神殿を守る者》がいたとする。
この状況で、ドローフェイズ以外のタイミングに同名カードの効果を複数回発動させずにチェーンを3つ積むと、以下のループが発生する。
1.《地母神アイリス》2体の効果がチェーンを組んで発動する。
2.モンスター効果が発動したので《光と闇の竜》の効果が発動し、それによって無効(または無効が不発)。
3.《神殿を守る者》によって《地母神アイリス》によるドローは出来ないまま、チェーンが発生したので《獣人アレス》の攻撃力が上昇。
4.上記の《光と闇の竜》まででチェーンが3つ積まれたので、再度1に戻って《地母神アイリス》2体の効果が発動……

途中で審判に止められるだろうが、アレスはいつしか∞の力を得るだろう。
属性・種族が共通するためサポートを共有できる《激昂のミノタウルス》を隣に添えれば、貫通効果も付与されて鬼に金棒である。

そう、アレスは無限の可能性を秘めているのだ。
我ら主人の為に今日もアレスは戦い続けるのだ。

幾ら可愛いからと言って《魔性の月》を使い、獣人であるアレスに変な妄想をしてはいけない。

……とかか書いてあるものの、イラストは森の中でこちらに拳を振り下ろしている二足歩行の大柄な牛の獣人。
アレス(ギリシャ神話)が元ネタと考えるとなぜこうなった感は強い。
アニメでは戦神アレスという人間型のモンスターが登場しているが、こちらとは特に関係はない。

なお、カードパワーが著しくインフレした11期以降は、様々なカードによる無効化とさらなるカウンターが飛び交い、チェーンが発生する機会は多くなっている。
誘発効果持ちが増えたことで、わざわざ上記の無限ループを準備せずとも、展開途中でチェーンブロックが何度も発生し、攻撃力が上がりやすくはなっている。
もっとも、元々のステータスの低さから実戦級の攻撃力を得るのは厳しいことには違いはなく、最初から攻撃力の高いモンスターを使えば良いことに変わりはないが。


このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、追記・修正が発生する度にこのカードの攻撃力は500ポイントアップする。

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最終更新:2025年04月19日 07:34
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