登録日:2011/10/20(木) 14:46:07
更新日:2024/12/21 Sat 21:19:02
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モーションキャプチャは人や物の動きをデジタルに記録する技術のことである。
スポーツや医療、映像作品、
ゲーム作品などに大いに採用されている技術であり、特にゲーム、CGアニメでは欠かせない要素と言える。
記録する際にはピッチリした服に
ピンポン玉サイズの丸いセンサーを沢山つけるので、記録している最中の映像などを見ると中々に滑稽ではある。
高度な技術っぽいし、高価な機械が要りそうな気がするが実はそうでもなく、
簡単なモーションキャプチャならば専用のビデオカメラと前述のセンサーと服があれば記録出来たりする。
体育系の大学や学部には入り用になることも多いのでモーションキャプチャをする設備と言うか備品は大体ある。
スポーツにもこの技術を用いる人はいる。特に野球や
バスケットボールのようにフォームが重要視されるスポーツでは用いられることが多い。
例えば
福岡ソフトバンクホークスの和田毅投手は大学時代に自身のフォームをモーションキャプチャで記録してフォームの改善をした。
医療においては現実の動きを仮想空間に反映させ手術のシミュレーションをしたりする。
こちらは仮想空間で起きる事象をシミュレーションをしている人の手指にフィードバックさせる必要があるため、
ロボットみたいな機械を装着する。
アニヲタ的にもモーションキャプチャは浸透している。と言うよりはモーションキャプチャを1番使っているのはサブカルチャー業界ではないだろうか?
より人間らしい動きを再現できるため、昨今のゲームではモーションキャプチャをしている物が多い
そのためモーションキャプチャを専門としたモーションアクターと言う仕事もある。
FF10の
ティーダの中の人である
森田成一や
DMC3のダンテの中の人であるルーベン・ラングダンなども声だけでなく、モーションキャプチャをしていたりする。
モーションキャプチャで有名所と言えば
鬼武者2などが挙げられるか。
騎馬隊のリアルな動きを再現するために馬に搭乗した状態でモーションキャプチャしている。(もちろん馬にもセンサーをつけている)
戦うような作品だけではなく、アイドル系のゲームでもライブシーンを作る際に活用されている。
身体だけでなく、顔にもつけられるので、表情もリアルにとれたりする。
これを利用して怪獣などでは人間以外の表情付けなどに活用できる。例えば
名探偵ピカチュウ(映画)の
ピカチュウなどはライアン・レイノルズ氏が声だけでなくモーションアクターも兼任している。
また、最近ではアメリカのアニメやアニメ版『
ULTRAMAN』で使われたりと、CGアニメであれば積極的にモーションキャプチャが使われている。
しかし日本は平面アニメが多いので海外ほど浸透するのは厳しい。というのも最終的にイラストにするのであれば「ロトスコープ」という手法の方が費用対効果が高いからだ。
そんな中でモーションキャプチャーを積極的に活用した平面アニメが存在する。それが『
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』。
このアニメ作品はメカや背景ではCGを使いつつも、人物は全て手描きで制作されているのだが、庵野監督の異常とも呼べるカメラアングルへの拘りが昂ってモーションキャプチャを活用した制作方法を選択した。
モーションアクターに演技させ、そのモーションデータを収録した簡易的な3DCG映像「プリビジュアライゼーション」を制作。その映像から多数のスタッフに各々が理想とするカット割やカメラアングルを探らせて、庵野監督が最終的な判断をするという手法で1シーンずつ作られている。
この手法によって作品強度は非常に高くなり、良い絵作りには成功したものの、やはり非常に手間とコストがかかる手法であり今後も類似した制作方法を使う制作会社は中々現れないだろう。
またマイクロソフトよりKinectというものが発売された。
これはゲームでプレイヤーを簡易キャプチャ(ピンポン球要らず)しようとする機器だが、
マイクロソフトがPC用ドライバを公開したことでKinectを利用したソフトが次々に発売され、一気にモーションキャプチャの敷居が下がった。
日本ではMikuMikuDanceなどが有名だろうか。
だが、これらが逆効果になることもある。
例えばロマンシング サガ ミンストレルソングでは全てのキャラクターが3頭身にもかかわらずモーションキャプチャを採用している。
このためリアル過ぎて逆に気持ち悪がる人もいたりした。
基本的にはSDキャラとの相性は良くないと思われる。
また、「人間らしい動きを再現できる」と言うのは逆に言えば「人間らしい動きしか出来ない」と言うことでもあり、
キャラクターの動きを全てモーションキャプチャにしてしまうと地味になってしまったりする。現実では不可能なこともできるのが創作の良いところなのだ。
このためなのかDMC3のメイキング映像などを見ると、モーションキャプチャに加えワイヤーアクションも使っていたりする。
モーションキャプチャはゲームにとって切っても切れない関係にあり、この技術の発展がゲームの発展に繋がると言っても過言でもないかもしれない。
追記、修正はキャプチャーしながらお願いします。うごうご
- 指輪物語やホビットの冒険のゴラムと今年のゴジラは同じ方がモーションキャプチャーをやってたりする -- 名無しさん (2014-08-02 20:07:57)
- 妄想きゃぷたん -- 名無しさん (2014-08-02 21:21:03)
- 64のゴエモンもモーションキャプチャでSDだけど全く違和感なかったなぁ -- 名無しさん (2014-08-03 01:41:50)
- 闘将ダイモスに言及するべきか否か。 -- 名無しさん (2014-09-04 19:31:51)
- ↑正確にはモーション・フィードバックだがダイモスやジャンボーグA、GガンのMFなどこの方式で操縦するロボットも多い。 -- 名無しさん (2017-03-08 11:43:09)
- キムタクもあの服を着て動き回ったのだろうか -- 名無しさん (2019-06-26 13:48:04)
- 最近だとVR機器のトラッキング技術が発達してきてるので個人単位で手軽に実践可能になりつつある -- 名無しさん (2021-08-01 12:17:19)
- アイドル系作品のダンスする場面とかも最近はこれが多い気がする -- 名無しさん (2021-12-14 10:22:11)
- ワイヤーアクションとモーションキャプチャの組み合わせを考えた人は天才か?!枯れた技術の水平思考なのだろうか? -- 名無しさん (2022-11-13 12:51:54)
最終更新:2024年12月21日 21:19