DISSIDIA FINAL FANTASY

登録日:2009/06/27 Sat 21:14:45
更新日:2025/08/11 Mon 01:06:31
所要時間:約 7 分で読めます





またお前と戦う時が来るとはな


ジャンル:ドラマチック プログレッシブ アクション
FFシリーズ誕生20周年記念にスクウェア・エニックスから発売されたPSP専用ゲーム



ストーリー

調和を司る神コスモス

混沌を司る神カオス

次元のかなたに君臨する二柱の神は数多の世界から招いた戦士たちを率いて熾烈な戦いを繰り広げていた

コスモスとカオスの力は等しく、闘争は果てしなく続くはずだったが――

だが均衡は破られた

カオスのもとに集いし者どもが無限の軍勢をつくりあげたのだ

禁断の軍勢を従えたカオスの猛攻でコスモスのもとに集った戦士たちは次々と倒れていった

永劫の過去より続けられた闘争が今カオスの勝利で終わろうとしている

カオスの力で世界は裂かれ、混沌の渦に沈む

わずかに生き残った戦士たちも、また――


ゲーム概要

一言で言えば、独特なシステムの3D対戦型格闘ゲーム。
FFⅠ〜Ⅹまでの歴代シリーズから主人公とライバルキャラをひとりずつさらにFFXIとFFXIIからNPCキャラがひとりずつゲスト出演しているため、合計20+2人のFFキャラを操作して対戦できる。
PSPの当時としてはかなり美麗なグラフィックも合わさり、FFファンならまさに夢のようなゲームである。
特に各々の陣営の総力戦となるオープニングムービーは必見。
キャラの性格や性能から小ネタの数々など、俗に言うお祭りゲーム。
BGMも原作の人気曲のアレンジが数多く、採用されている。

見慣れないシステムが多く複雑に感じるかもしれないが、その分ハマった時の中毒性は半端ではない。

コスモスの戦士を操作するストーリーモードはあるが、本番はストーリーをクリアしてキャラクターをLV100にしてから。
更に欲張るならAP貯めてアビリティマスターも頑張るべき。

FFシリーズを2〜3作品やったことあるならとりあえず買っといて損は無いが、ネタバレの宝庫なので注意が必要。
このゲームを買ったらいつの間にかFF全シリーズが手元にあっても仕様です。

後にバランスなどを調整しボイスを英語化した「ユニバーサルチューニング(以下UTと表記)」も発売された。無印版のデータ引き継ぎが可能。
さらに、本作の続編にして実質完全版となるDISSIDIA 012 FINAL FANTASY(以下デュオデシム)も発売された。こちらは無印版、UT版どちらもデータ引き継ぎ可能。

さらにさらにコーエーテクモとのコラボタイトルであるアーケードゲーム『DISSDIA FINAL FANTASY arcarde』やその家庭用版『DISSDIA FINAL FANTASY NT』も稼働ならびに発売。
アーケードやNTの外伝としてメインの主役敵役以外のサブキャラ達も多数参戦したソシャゲ『DISSDIA FINAL FANTASY OPERA OMNIA』も存在していた。(現在ではサ終済だが一部シナリオデモ動画がYouTubeチャンネル上で公開されている。)

登場人物

【コスモス陣営】

【カオス陣営】


ただしシャントット・ガブラスは隠しキャラ扱い。
DISSIDIA FINAL FANTASY登場キャラクター一覧の項目も参照されたし。

バトルシステム

相手のHPを0にすれば勝ちというの一般の格ゲーと同じだが、特筆すべきはHPとブレイブという2つの値が存在するところ。

攻撃は基本的にブレイブ攻撃とHP攻撃の二種類に分かれており、ブレイブ攻撃で相手のブレイブを奪い取り、HP攻撃でHPを削る形になる。
HP攻撃のダメージは現在のブレイブ値がそのままダメージになる。
敵にHPを当てたり、後述の被ブレイク後一定時間経過するとブレイブは初期値に戻る。
じゃあ、HP攻撃だけ当てればいいじゃんとなりそうだが、そうはいかない。
このゲームはブレイブ攻撃は当てやすくクセが少ないが判定が弱いものが多く、HP攻撃は隙が大きいなど当てにくいが判定が強い技が多いからだ。
更にはブレイブ攻撃でブレイブがゼロになるとブレイクとなり、中央下に表示されたマップブレイブという数値がブレイクした側に丸ごと加算されてしまう。
もちろん、ブレイブは判定が弱いのでガードされたり打ち消されたりするのでブレイブ攻撃ばかり狙うわけにもいかずその逆も同じ⋯と意外と奥深い駆け引きを楽しめるゲームなのである。

また、ブレイブ攻撃から追加入力で派生してHP攻撃にする派生HP攻撃というものもあり、キャラクターの使い勝手に大きく作用する。

また、マップによってはプレイヤーからブレイブを奪うギミック、デジョンという落下地点によってブレイブを吸収してある地点に送還する場所もある。ギミックによるブレイクはないが、ブレイブ値が高い相手にはジリ貧が狙えるので活用する手もあり。
ちなみにマップギミックによるダメージを受けるとマップブレイブに加算される。
マップによって障害物の有り無し、高低差、奥行きも異なるので、キャラクター選択以上に重要になることもある。

更に、攻撃により報酬されたEXフォースや時折出現するEXコアの獲得によりEXゲージが溜まると「EXモード」を発動できる。
これは原作におけるパワーアップ形態に変身し(ウォーリア・オブ・ライトならクラスチェンジしナイトになる、クラウドならアルテマウェポン装備等)キャラクターごとの特殊効果を発揮できるようになる他、この状態でHP攻撃を当てると追加でブレイブ攻撃とHP攻撃を確定で行う大技「EXバースト」を発動できる。

また、プレイヤーは召喚石という召喚獣を呼び出す石を一つづつ装備でき、これらは主にブレイブに作用し、上手く使えば一発逆転を狙うことをできる

カスタマイズ


装備

RPGゲームの格闘ゲーム化ということでこちらも実装。
各種ステータスが上がるほか、特殊効果があるものもある。
特にアクセサリーは独特な特殊効果が多い。
一部のレア装備はストーリーモードなどで集めた素材アクセサリを消費しないと作れないものもある。

装備はどれもFFシリーズに出典のあるものばかりで、機械装備や武器ファイアの本などなかなか小ネタが利いている。
ただ、クリスタルシリーズが中堅程度の性能しかない、ティナが剣を装備できないなど原作を考えると一部首を傾げる設定になっているものも⋯

アビリティ

主に技と特殊効果をカスタマイズできる。
技はブレイブ攻撃、HP攻撃に加えて空中か地上かセットできる技は異なっている。
キャラクターによってはHP攻撃はたくさん持っているがブレイブ攻撃は少ない、地上では技が多く地上戦は得意だが空中戦は苦手などここでも個性が出る。

モード一覧

ストーリーモード

マップはボード式で、別に何マスでも好きに動かせるのだが、DPという報酬に変換される数値がある。一回止まると消費されるため、考えて進まないとレアアイテムが貰えない。
尚、途中のイミテーションという各キャラを模したザコ敵がいるのだが、中にはDPボーナスが貰える敵がいる。
場所によって連戦になる場合もありキツいこともあるが、逆にDPを稼ぐチャンスもある。

あと、攻略用にアビリティがある。戦前にダメージを与えるもの、連戦を免れるもの等様々。

マップにはHP、EXゲージ回復のポーション、使った分のアビリティ補充のエーテル、戦闘で役に立つ召喚石がある。

  • DestinyOdyssey
先の闘争で生き残った10人のコスモスの戦士達がコスモスの願いのもと、クリスタルを探す旅に出る。
だが、その先には、幾多の困難が待ち受けていた…

一つ一つのルートは割と普通のショートストーリーであるが、中には他キャラとの平行シナリオや、カオス側の心境を察するイベントもある。
興味があればミュージアムのシアターで時系列順にムービーを見てみよう。

  • ShadeImpluse
10のクリスタルが集まり、コスモスの戦士たちが一同に揃い待ち受けていたのは『真の闇』…
コスモスの前に現れたカオスは、コスモスを業火の一撃のもとに消してしまう。
秩序が失われ、混沌だけが蔓延る世界で、それぞれの世界の存亡を賭けた最後の闘いが始まる…

D.O.を10ルートクリアすると出現。LIVE A LIVEを思わせるこのゲームのストーリーの集大成となる終盤ルート。
クリスタルの秘密、そして、この世界の真実をカオスの戦士たちより知ることとなる。
難易度としては敵のレベルも上がり、高レベルの雑魚も多いので気を引き締めてプレイしよう。
は?道場に通えって?邪道だっ!!
中には見過ごしてしまうカオスの駒もあるので注意。

  • DISTANT GLORY
隠しキャラのシャントット、ガブラスのオマケルート。
クリアすると各々のキャラが手に入る。

  • INWARD CHAOS
ストーリーモードの真相が断片的ではあるが、明かされる真の最終章。
しかし、鬼畜難易度。全てのキャラはレベルが異様に高く、全員専用装備を持ち。最後のカオスに至ってはレベルが異様なことに。

アーケードモード

UT版追加モード。
自分がカスタマイズしたものでなく、ソフトの中で既にカスタマイズされたキャラで勝ち抜くモード。
勝つと特別な素材アクセサリがもらえる。

デュエルコロシアム

難易度が4つあり(UTではさらにブラッジャックコースというインフレコースがある)、バトルに勝ち続けてメダルをため、アイテムを手に入れるモード。
一部装備や素材アクセサリはここでないと入手できない。
ジョブカードというものがあり、勝ち進める中で助けになる。しかし状態異常カードもあるので取らないようにしよう。
ちなみにカオスもいます。強い割に報酬が美味しくないのでぶっちゃけ邪魔。

クイックバトル

エクスデス道j…ゲフンゲフン!
NPCと手軽に戦うモード。
主に練習試合であったり、ストーリークリアのための「レベル上げ」だったり。

通信モード

アドパで対戦したり、スリープしてすれ違いでカード交換するモード。
友達いないから興味ないね(泣)。
ここで相手を倒すと相手の装備がアーティファクト化しドロップすることがあり、稀に他ではない特殊効果を持つことがある。

余談

候補だったが落選したキャラがおり、(出典:アルティマニア等)
これらのキャラはDDFFやオペラオムニアで登場している。

対戦バランスはお世辞にも良くはない。
というのも「ブレイブ攻撃の判定が総じて弱くガードの判定が強い」、「回避やガード弾きの隙に攻撃するとクリティカル化」、「クリティカル時ブレイブダメージ5倍撃」と圧倒的に待ちが有利のバランスだから。
加えて言うと
  • 派生HP攻撃持ちのキャラやバッツのゴブリンパンチ、ジタンのフリーエナジーなど当てやすいHP攻撃を持つキャラとそうでないキャラの間に差がある
  • 高低差のあるマップが多いことや回避などから自然と空中になることが多いなど空中戦が主体になりやすく地上戦メインのキャラは果てしなく不利
  • EXモード移行時の弾き⋯通常EX弾きの判定が強すぎてEXゲージMAXだとますます待ち有利
  • 確率で一発でもブレイブ攻撃を当てれば相手のブレイブを全て奪う居合など一部のアクセサリがぶっ壊れ
等などかなり荒削りであり、キャラクターの格差も大きい。
もっと言うとCPUは基本的に超反応でガードをしてくる割に回避が甘いことが多く、CPU戦だけしてるとブレイブ攻撃よりHP攻撃に偏りがちなのも困りものだった。

また、この手のお祭りゲームにありがちなキャラクターの一側面を誇大化した極端なキャラ付けや話の都合で原作を無視しているも目立っており、ディープなファンからは槍玉に挙げられることも多かった。
ストーリーモードもある程度の示唆はするがかなり謎が多い。

これらはUT版やDDFFで少しづつ調整されていくこととなった。


めいでん「無力な項目を無に帰してもまさに無意味か……ファファファ、いいだろう……見逃してやる」

めいでん「だが! 愛無き項目に追記、修正は無いことを覚えておけ……」

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最終更新:2025年08月11日 01:06