破邪呪文/破邪の秘法(ダイの大冒険)

登録日:2011/04/23(土) 21:37:29
更新日:2024/09/10 Tue 23:30:01
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漫画「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」に登場する呪文群。
ゲームの世界観を借りた本作において、これらは漫画オリジナルの要素が強く出ている。

以下、使われた際のエピソードと合わせて紹介する。



《破邪呪文》

マホカトールとミナカトールが該当する。
トラマナ(バリアー無効化)やトヘロス(雑魚敵封じ)と言った呪文もこれに当たる可能性がある。
効果は同一で、影響下に置かれた範囲の魔の力を無力化するというもの。
いずれも前もって破邪の五芒星を描く必要がある。
逆に魔王軍の呪法を象徴するのは六芒星。
本来は賢者の呪文とされている。


○マホカトール(破邪呪文)

使用者:アバンポップ

獣やスライム等といった野生に棲息するモンスターには、魔王の意思に毒されなければ人間に害を為さないものもいる。
少なくとも主人公のダイが育った孤島、デルムリン島に生きるモンスターはそうだった。
彼(?)らは過去に魔王ハドラーが勇者に倒されてからは、平穏に暮らしていた。
しかし物語序盤、世に再び魔王が現れた影響で凶暴化。
ダイの育ての親である鬼面道士、ブラスも正気を失いつつあった。
そんな折、ダイを勇者に育てる特訓を行うべくちょうど島を訪れたアバンがマホカトールを使用。
結果として島全体を覆う陣から出ない限り、中のモンスターは支配から解放されている。
ちなみにこのときアバンは持っていた剣を鞘に納めた状態で五芒星を描き、襲ってくるモンスター達をふっ飛ばしながら島中を駆け回った。

ちなみに、アバンがこの呪文の存在を知ったのは、勇者アバンと獄炎の魔王にてハドラー打倒の旅の途中で立ち寄ったギュータの里で大賢者バルゴートの書庫で調べ物をしていた際に見つけた。
それまではカールの近くに破邪の洞窟があることは知らなかった様子。
また、ギュータの里もマホカトールで守られている。


ポップが使用するのはアバンがハドラーに破れ、ダイとポップが冒険の旅に出た後。
真っ先に訪れた先のロモス国で敵将、クロコダインと戦ったときにその機会が訪れる。
敵の策でブラスがダイの前に連れ出され、島を出たことにより凶暴化したブラスはダイに襲い掛かる。
ブラスに手出しが出来ないダイを助ける為、ポップは自分の杖マジカルブースターを砕き、素材となっている魔宝石の欠片を五芒星の形に配置。
そうして陣を組み上げたマホカトールによりブラスを正気に戻した。
なおポップには本来素養が乏しく、魔宝石の補助があってもやっと極小範囲で発動させられる程度。
魔宝石の補助がなければ使えないという理由で、ポップのパラメータの呪文欄にはマホカトールは記載されていない。
一応契約は済ませているとの事だが、破邪の洞窟に行った様子も無いのにどうやって契約したのだろうか…?


なお、アバンが後に生還していた事から、実際の所マホカトールの効果が術者が死んでも有効なのかは不明。
新アニメではブラスが「マホカトールの効果は術者が死んでも継続するものだったのか」と驚いており、アバン生存の伏線になっている。
ギュータの里全域を覆うマホカトールが生前にバルゴートの使用したものだとすれば、術者が死んでも効果が消えないというのは事実だと見るべきか。
というか術者が死んだら効果が消えるんじゃ直後にワニに殺されそうな状況なのに捨て身でマホカトール使ったポップが馬鹿みたいじゃないか。

唱え方は「邪なる威力よ退け、マホカトール」


○ミナカトール(大破邪呪文)

使用者:レオナ姫

マホカトールの上位版。少なくとも作中でミナカトールより強力な破邪呪文は見つかっていない。古来より伝わる破邪の洞窟の奥深くに、契約用の祭壇が設けられている。
物語終盤、大魔王バーンの居城を覆う結界を無力化する為にレオナが数人の仲間の協力により修得、使用した。
この呪文はレオナ1人では効果は低く、完全な力を発揮するには5人の正義の使徒が必要。
貴石「アバンのしるし」が持ち主の「魂の力」に反応して輝くことが、呪文発動の要になれる者の目安となる。
…などと話されている様子を盗み聞きし、さて自分の「しるし」はどうなるのかこっそり試したところで、ポップは自分の「しるし」が何も反応しないことに気付いてしまう。
動揺したポップは呪文の詳細を記した文献を調べてみたが…

『正義』:レオナ
『闘志』:ヒュンケル
『慈愛』:マァム
『勇気』:ダイ
『??』:ポップ

文献には欠けがあり、各人の特徴を上記のように当てはめるとポップに求められるだろう物が不明。
ポップはその事実を誰にも打ち明けられずに1人悩み、ヒュンケルへの気持ちについて相談しに来たマァムには当たり散らし、師であるマトリフに相談しに行ってもやはり詳細は明かせないまま。 

そうして答えが出せないまま、決戦の日、ミナカトールを使う土壇場でポップだけが失敗してしまう。
が、ずっと怖くて言い出せなかった「マァムが好き」という告白により、遂にポップの「しるし」は輝きだす。
『勇気』の使徒は、実はダイではなくポップだったということが判明。

後にレオナが推測するには、文献の記述に欠けていたダイの魂の力は『純粋』
何に対してもありのままに受け止め、また立ち向かう心の強さだとか。

唱え方は「聖なる光よ、その御力において邪悪なる魔力を退けさせたまえ、ミナカトール」

復活後のアバンも破邪の洞窟の地下150階あたりまで到達していたことから考えて当然習得していると思われるが、作中では使用する機会はなかった。

○破邪の秘法

使用者:アバン

それ自体が呪文なのではなく、呪文の持つ破邪の力を増幅する秘術。
前準備として、アバンのしるしの原料にもなる「輝石」を五芒星の頂点に5ヶ所配置する。

最序盤で自爆呪文「メガンテ」を唱えた為に死んだと思われていたアバンだったが、最終決戦の最中に颯爽と現れる。
彼はダイ達の冒険に同行するのではなく自身のもっとも得意とする呪法をより磨くことを選択。
レオナ達よりも先に破邪の洞窟に赴き、長期間、しかもかなりの深層に1人で潜っていた。
ミナカトールが眠る階層は地下25階。
対してアバンは地下150階ってところにまで至っていた。
その結果修得した破邪の秘法により、ポップとハドラーが脱け出せず誰も手出しできなかった凶悪なトラップを、罠避けの呪文「トラマナ」を増幅することで一瞬にして消し去った。
他にも、呪法で固く閉ざされた巨大な門を「アバカム」の応用で簡単に開けてしまったりも。

ちなみに、レオナがミナカトールの契約に破邪の洞窟を訪れて洞窟の中で使用していなければアバンは世相の変化に気付けず、最終決戦に取り残されていたとか。
真面目に自分が再び現れるまでの顛末を語ったアバンであったが、ちょっと考えると間抜けな話ではある。

もっとも、洞窟に入っていたのはたった3ヶ月程度なので、そんなに早く決戦がやってくると予想できなかったのも無理からぬ話なのかもしれない。



追記・修正はアバンのしるしを輝かせてからお願いします。

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最終更新:2024年09月10日 23:30