登録日:2009/07/20 Mon 19:53:35
更新日:2025/03/20 Thu 19:47:03
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オレの望みはいまやただひとつ!!
我が生涯の宿敵アバンが残した
おまえたちを打ち倒すことだけだっ!!!!
目次
【概要】
かつて
旧魔王軍を率いて世界を征服しようとした
魔王。年齢は357歳。
勇者
アバンに野望を阻まれ倒されたが、
大魔王バーンの暗黒闘気により強化されて復活した。
【人物】
◆魔軍司令時代
アバンの生命を奪ったのはオレではない
その優しさとかいう
低次元なサルにも劣る感情なのだッ!!!
性格は魔王らしく傲慢にして残虐非道。
バーンに復活させられてからは魔軍司令となるが、同時に地位への固執から自己保身の面が強く見られるようになった。
ダイが
バラン同様に
竜の騎士であることを知るも、それにより魔軍司令の座をバランに奪われることを恐れ、上司であるバーンにさえ報告しようとしなかった。
また魔軍司令とは言うものの、一介の軍団長であるはずの
ミストバーンがバーンに最も信頼される臣下であり自分の権力を超えた存在であることは薄々感じていたようだ。
というかハドラーのことを呼び捨てかつタメ口利いているので、「薄々」どころじゃない気がする。
初期は直属の部下としてアークデーモンやガーゴイルを率いたが、自分の身を守るための盾にしたり殴ったりと扱いは酷い。
宿敵アバンからは
「残虐にして卑劣。武人の風上にも置けない男」と称されている。
戦闘面でも意外なほど劣勢や負けの描写が多く、アバン、
ヒュンケル、
ダイ、
マトリフに敗れる度に自尊心と体を傷つけていった。
本人の落ち度というわけではないが、「魔王ハドラーなど冥竜王ヴェルザーと比べれば黙殺しても仕方ない小物に過ぎなかった(ので
悪堕ち前のバランと戦うことはなかった)」と言われたり、バーンはハドラーより先に
ロン・ベルクを魔軍司令に迎えたがっていたことが判明する等、登場していない場面でも何かと下げられていた。
当時の地上のレベルを考えると比べる相手が悪すぎるが。
とはいえ、卑怯な手段は良しとしない「魔王の威厳」も持ち合わせており、戦いでは真っ向勝負を好む。この点は上記の評を下したアバンにも「卑劣な手を使う事はあっても、自分が最前線に立っていた」と認められており、アバンを倒した際も、魔力を使い果たした彼に合わせて呪文を使わなかったり、直前にダイ達に『アバンのしるし』を渡す「卒業式」を待ってやる情けを見せていた。また、無意識状態においても最後の闘気を失わずに反撃を決めたヒュンケルに対しては、「み…見事だヒュンケル…貴様こそ…真の…戦士…」と事切れつつ賞賛を贈った。そのことが後述の成長にも繋がることになる。
一方、この「自分が最前線に立つ」という性格のためRPGのタブーである「勇者が弱い内は弱い敵しか出してこない」を平然と破り、
序盤の内から自ら勇者を始末しに来る。
バルジ島の決戦に至っては
超竜軍団以外の軍団と軍団長を投入するという暴挙に出ている。
クロコダインとヒュンケルの加勢がなかったら間違いなくダイ達は全滅していただろう。
また魔王軍の会議シーンでは新たな肉体を得て強くなったハドラーに軍団長らが(バランですら)一目置き、いつの間にか着席していたミストバーンにも
フレイザードより先に気づくなど、それなりに大物感があった。
◆魔王時代
バーンの部下となる前、『獄炎の魔王』での魔王時代は冷酷ながらも威風堂々とした生粋の武闘派として描写。
元々は魔界出身であり、掃きだめのような世界だった魔界を嫌悪して「地上の王になる」という強い意志を持ち、なんとか抜け出して地上にやってきたことが判明している。
本来、地下にある魔界の魔族が地上に来ることは困難な様子。
港町サババでの
ロカとの戦いでは、彼の剛力と勇者の捨て石になる覚悟を認めて名前を聞こうとし、剣を折られた彼が素手で挑んできた根性に免じて楽に魔法で仕留めず同じ拳で止めを刺そうとした。
当時から強烈な邪気や魔力を放っており、それらは
凍れる時間の秘法で時間を止められ、マトリフによって厳重に封印されている状態でも完全には封じ込められないほど(時が止まっていた1年間もブラスやバルトスは問題なく活動していた)。
初めて存在を知った大魔王バーンの存在に対しても、臆さず己の力を誇示して見せるなどかなり気骨のある人物であり、自身に手傷を負わせたアバンの存在をライバル視して強くなったアバンを倒すことを目論み自己鍛錬を怠らない武人としての気質を見せていた。
こうしたハドラーの上昇志向は、
大魔王バーンに大そう気に入られており、バーンがハドラーをとかく部下に加えたがる理由となった(当初
キルバーンや
ミストバーンはバーンがそこまでハドラーにこだわることを理解しきれなかった様子)。
同時に、その覇気は「自分こそ魔王にふさわしい最強」という自負からくるものであり、絶対に勝てない格上の存在や決定的な敗北を知らないゆえのもの。
2度目のアバンとの戦いで油断していなかった自分が吹き飛ばされて撤退を強いられた際には、初めて思わず身震いしてしまい、
恐怖の感情を覚えていた。
さらに
凍れる時間の秘法での予想外の副作用も影響し、最終決戦時にはより悪化し、卑劣で下劣な
グランナードにもその精神性が反映。
この恐怖心は後の魔軍司令時代に強く見られるようになる。
勇者アバンとの最期の死闘の中でかつての初心を思い出して保身を捨てて“獄炎の魔王”として全力で戦うも、アバンの『無刀陣』
アバンストラッシュに敗れた。生き延びるためバーンの部下になることを選んでいる。
◆超魔生物時代
ダイ達アバンの使徒に連敗を重ね、
クロコダイン・
ヒュンケル・
フレイザード・
バランら軍団長の離反や敗死を招き、バーンから与えられた不死の肉体をもってしても彼らには勝てないと理解したハドラーは自らの全てを捨ててでもアバンの使徒を倒す事を決意。
不死身の肉体・余生・魔族であることを失うことを理解の上で、ザボエラによる超魔生物への改造技術(あらゆるモンスターの長所を魔族の肉体に融合させる)を自分の体へ施す。
自分の寿命すら対価にかけたことで魔軍司令時代の保身や虚栄心の感情を捨てることに成功。
また、命を賭して戦うアバンの使徒たちに対するある種の“敬意”をこの際抱くようになった。
腹心たる
ハドラー親衛騎団を生み出すが、肉体改造の影響で寿命が残り少ないことを悟り、全てをかけてバランやダイと戦う。
しかし戦いのさなかでバーンによって捨て駒にされたことを知り、バーンに対して反旗を翻す。
この反乱は失敗に終わるものの、
ハドラー親衛騎団ブロックの挺身によって生きながらえ、図らずも弟子のために命を捨てたアバンと同じように、愛する者のために自分の身を投げうつ部下の姿を見ることとなり、アバンの自己犠牲に対して強い責任を感じるまでにもなっていった。
【戦闘能力】
魔王・魔軍司令ハドラー
俺の高熱地獄で身をこがされながら…
死よりもつらい苦しみを味わうがいい…!!
武闘家の格闘能力と魔法使いの魔力を持つ万能型。
心臓を二つ持ち、
ギラ系・
イオ系を中心とする強力な呪文を併用して戦う。
魔王時代ですら、
拳聖ブロキーナとの戦いでは、彼の閃華裂光拳を一度喰らっただけでその特性のおおよそ見抜き即座に受けた部分を抉り落とす洞察力を発揮。さらに技に若干のタメが必要なことから撃たせる隙を与えないようにと、持前の格闘術を発揮して膠着状態に持ち込んでおり、のちにミストバーン相手にも一定時間渡り合ったブロキーナでさえ時間稼ぎが精一杯だった。
魔族は魔法力を体内で発動することで身体の治癒をできる者がいるが、その中でもずば抜けた再生力をもっており、戦闘中でも傷が治癒しはじめるほど。ただし、全力の攻撃を行う場合は再生に回していた魔力も攻撃に使うのでその間に再生力が鈍る弱点を持つ。
魔軍司令時代となってからは両腕に仕込まれた
「地獄の爪」を得た。
更に、死亡しても魔族としての肉体と大魔王バーンの暗黒闘気により、強くなって復活する特性を持っており、その実力は勇者アバンと戦った魔王時代の比ではない。
バーンやミストバーンが口にした
「最強の肉体を与えた」という言葉は冗談の類ではない。
魔軍司令になった後には、呪文を封じ込まれ気おくれしつつも
ロン・ベルク級の剣の腕前の
ヒュンケルを相手にしても地獄の爪だけでほぼ互角に渡り合っている。
更には、全知全能の大魔王バーンを除けば最高峰の魔法使いであろう大魔道士マトリフに圧されつつも張り合える魔法力まで備える。
おまけに、
メガンテとグランドクルスはいずれも作中で五指に入る威力を持つ極めて近似した技だが、デルムリン島当時のアバン(レベル36)のメガンテをまともに喰らって耐え切っている。
まだアバンを超えたかは怪しい魔王軍離脱直後のヒュンケル(レベル30)のグランドクルスは部下を盾にして凌いだが、仮に直撃したとしても耐えられる見込みが十分にあるということでもあり、耐久力も驚異的。
親の仇という恨みがあるとはいえ当初は舐めてかかったヒュンケルも、
「…だてに魔軍司令は名乗ってないな…たいした強さだ!」と評価を改める程。
神の化身とされる竜の騎士には及ばずとも大きくは見劣りしないであろう超戦士
……だった。カタログスペック的には。
しかし、自分が最強だと自負していた魔王時代の誇りが砕け散った影響か、不安定な精神力が足を引っ張り、
雑魚と思って舐めてかかる→予想外の反撃に動揺する→その隙を突かれて敗北する
という悪循環に常に陥っていた。
先述のマトリフとの魔法の撃ち合いにしても、仲間の加勢やマトリフの体調悪化によって自身の優位を確信して安心出来た途端に、ハドラー自身の魔法の出力が一気に増して駄目押しで圧倒し始める始末。
ヒュンケルと激闘を繰り広げていた際も、肉体は本来の格闘能力を発揮してその剣戟をいなしていたが、当人は完全に臆して目を瞑るという醜態を晒してすらいた。
かつての覇気と胆力は見る影もなく衰えており、ハドラー自身の力を出し切っていれば勝てていた勝負を、己の精神的な脆さと手落ちで取りこぼしてきた。
バーンやミストバーンはこのハドラーの欠点を完全に見抜いており、余興ついでに発破をかけながら、ハドラーが精神的に一皮剥けることが出来るか観察していた。
また最初にダイに敗北した時はアバンのメガンテを受け傷つき魔法力も消耗していたハンデがあったものの、その後はより強い肉体を得て大勢の部下を率いていたにもかかわらずヒュンケルに負ける。
焦った挙句、
ザボエラの甘言に乗って闇討ちを仕掛けるもマトリフに得意の呪文対決で負けて闇討ち自体も失敗するなど、より悲惨な負け方になっており元・魔王としてのプライドも一層ズタズタになっていたと思われる。
ハドラーを超える実力を持つ
竜騎将バランが相手でも、必死に食い下がってバランも敬意を払うようになるくらいの戦いは出来ただろう。
しかし実情としては、野心と保身に囚われているせいで
お飾り上司に過ぎないヘタレとして完全に舐められており、この印象が強かったせいでバランは後に超魔生物になった後のハドラー相手に舐めプしそうになった。
超魔生物ハドラー
度重なる敗北の末に
「アバンの使徒の打倒」以外の一切の野望や我欲を捨てたハドラーが、
自分自身を超魔生物へと改造した姿。
超魔生物とはザボエラとその息子の
ザムザが研究していた「様々な生物の長所を移植手術したした、人工的に竜魔人の戦闘力を再現した生物」だが、ザムザが自身の肉体で実験していた方式では超魔生物になると「呪文が一切使えなくなる」という欠点があった。
しかしこの欠点の解消方法は同時に発見済みであり、「魔族と超魔生物の形態を切り替える機能を排除すれば良い」というもの。
超魔生物はその異形ゆえ、肉体への負担が大きく、寿命はかなり短い。ザボエラ自身も後に「他人ならともかく自分はなりたくない」と述べている。
…勝ちたい! この生命にかえても!! いや知りたいのだ
すべてを捨ててまで最大限にふりしぼった時の
己の強さはどれほどなのかを…!!
しかしハドラーはこれを選んだ。
魔族としての長い寿命とその余生、そしてバーンに与えられた「バーンの暗黒闘気でより強く蘇る」という特性を持った肉体を捨て、一時の強さを得た。
以前のような油断慢心も消え去り武人としての精神性に覚醒しただけでなく、超魔生物が持つ極めて強靭な肉体と高速再生能力が元々のハドラーの肉体に上乗せ。
結果としてバランや数多の死闘を潜り抜けレベルアップしたダイと同等以上の力を得た。
いわば戦い以外の全てを捨てた強化形態である。
呪文
火炎呪文。
ハドラーの扱うメラは「相手を焼き尽くすまで消えない地獄の炎」と自ら豪語する程の威力を持つ。これが使えるというだけでポップから驚かれた
魔王時代のアバンとの最終決戦においては背後に無数の火炎呪文を浮かべての波状攻撃を披露した。
火炎系最大呪文。
対ヒュンケル戦にて相手に地獄の爪を突き刺し、体内に直接メラゾーマの熱量を流し込むえげつない使い方をした。
爆裂系呪文。
ダイ・バラン戦では放つ前の光球を潰して目くらましに使用。
爆裂系呪文。
両手で放てる事もあり、連続エネルギー弾の如く連発していた。
もはや生かしておかん!!
弟子の見ている前で…灰にしてやる!!
魔王時代のハドラーの必殺技。爆裂系最大呪文。魔軍司令になってからも切り札の1つとして操る。
超魔生物と化してからはダイのアバンストラッシュBを僅かに上回る威力に。
極大呪文は高い呪文耐性を発揮する竜魔人ですら警戒して封じにかかる程の呪文だが、両腕がまともな状態でなければ発動出来ない欠点がある。
だが 今すぐ貴様は思い知るだろう…
上には上がいるということをな!!
魔軍司令時代のハドラーの必殺技。閃熱系最大呪文。アバンをデルムリン島で抹殺した功により、大魔王バーンにより呪文を授けられたことで習得した。
蘇生後にパワーアップした後の戦いでは、
マトリフのベギラゴンと互角に撃ち合っている。
ダイ・バラン戦でも使用し竜闘気でガードされたが、裏を返せば、竜の騎士でさえ全力で防御に専念する必要がある驚異的な呪文であることを意味する。
作中では「魔法力」とだけ言われており、明確にこれだとは言われていないが、ダイヤの9から脱出するためにメドローアを撃とうとするポップに代ってダイヤの9の炎を抑えるために使用。
完全に超魔生物化していたからこそ行えた行動であり、もしハドラーが超魔生物から魔族に戻る機能を残していた場合、アバンが来る前にダイ達は死んでいたかもしれない。
あまりに卑怯なために使うのを禁じられており、使うと魔法使いの間で仲間外れにされるとされる禁断の呪法。ハドラーは物質に意思と人の形を与えていた。
バルトスや
フレイザード、
ハドラー親衛騎団を生み出したのもこの技。
技
魔法力を体内で発動、巡らせることで発動する自己治癒能力。魔族特有の能力だがその中でもずば抜けた再生能力を誇り、戦闘中でもでも異常な回復力を発揮する。しかしながら、後述の通りイオナズンや地獄の拳等強力な攻撃で全ての力を攻撃に回す際には自己再生が止まってしまう欠点がある。
獄炎の魔王時代に見られた力。
ハドラー自身が意識的に扱えていなかったが、振るう拳には僅かながらも暗黒闘気が篭り、その拳打を受けた人間に対して回復阻害効果をもたらした。
ただし、魔軍司令時代には大魔王バーンやミストバーンによってより膨大な暗黒闘気を注ぎ込まれてより強化されている筈だが、使える気配は微塵も無かった。
これは、闘気の行使には身命を賭す覚悟が多少なりとも必要になるのに対して、アバンによって自信と覇気をへし折られて内心及び腰になっていたのが原因と思われる。
魔王時代に使用していた拳に暗黒闘気を込めて渾身の一撃を繰り出す技。作中では技名はなかったが、コミックス10巻でのプロフィールにて紹介されている。
アバンの観察眼により、力を全て攻撃に回す場合には自己再生能力が止まる弱点を発見され、アバンの無刀陣で威力を受け流された隙を付かれ、アバンストラッシュによってうち破られた。
超魔生物になってから身に着けた暗黒闘気の一種で、その名の通り炎の如き高熱を発する灼熱の闘気。
元々生命力を削る闘気の中でもとりわけ大きな代償を強いられ、怨念めいた執念によって凄まじい力を発揮する代りに自らの肉体を文字通り身を削る。
超魔生物と化したハドラーの場合は細胞も魔炎気に適応した状態に置き換わっているらしく、彼の肉体そのものが尋常ならざる耐火性能を備えるに至った。
作者曰く、ハイリスクハイリターンであるが故に、暗黒闘気の大家たる大魔王バーンやミストバーンも使用を避ける力である。
肉体を消耗しても再生出来る超魔生物の肉体とは一見相性が良いように見えるが、これは同時に再生能力が身を削り失う覚悟を鈍らせることにも繋がる。
肉体の再生能力に無意識であれ依存するうちは、真に身命を賭す覚悟を決めてこそ真価を発揮する魔炎気の力を存分に活かし切れないことも意味する。
だが容赦はせん!!!
いかなる状況にも慢心せず戦いぬくことが
おまえたちへの礼儀というもの…!!!
うけよっダイ!!!
覇者の剣をあやつったこのハドラーの一撃を!!!
超魔ハドラー最大の必殺技。
魔炎気を右手の覇者の剣と身体に纏わせ敵に突進し叩き込む大技。
ハドラー流魔法剣と呼べる技。
初使用時には相手を魔炎気の渦に閉じ込める事で痛めつけながら動きを封じ、そのまま突撃して切り倒すという極悪コンボを披露した。
その威力はライデインストラッシュをも大きく上回り、ハドラー版ギガブレイクとも称されるが、実際バランのギガブレイクとの威力比較に関しては、単行本の解説ページにて「威力は互角か?」と疑問符付で解説されており、少なくとも超魔生物化した直後においては威力が同等かは微妙な扱いをされている。(大差がないのは間違いないが。)
ただし、剣に竜闘気を集中させる分だけ防御が疎かになりがちな竜の騎士達の必殺技と比べて、全身にも闘気を纏って突進するため攻守どちらにおいても隙が少ない。
闘気の代わりに生命力を込めた剣。
命ある限り決して折れることはないが、無尽蔵に生命エネルギーを消耗してしまうため、連続で使用した場合、使用者が死亡してしまう事もある。
ノヴァが使った際はみるみるうちに痩せこけていたが、
ハドラーは致命傷を負った身でこれを全開で解放しても衰える様子を全く見せない。
生命の剣は作中この二人しか使わなかったが、さすがにこれはハドラーが規格外過ぎると見るべきだろう。
装備
「貫けぬものなどない」と豪語する両拳から表出する4本の鉤爪。
ハドラー自身の骨を魔力で硬化させることで、魔炎気を纏わせずに鎧の魔剣の装甲や竜闘気をも貫く程に強度を上げている。
格闘戦を行う時に使用するが、これを媒体に呪文で直接攻撃することもできる。
超魔生物となっても使用され、超魔生物の再生力により破損してもすぐ再生可能。
覇者の剣すら使用不可となった後も最後の最後まで使われたハドラーの代名詞。
実は元々持っていた能力ではなく『獄炎の魔王』では未使用。Vジャンプ2024年5月号によると、元々ハドラーはザボエラから購入した魔鉱石を食べて骨格が金属化しつつあり、そこにバーンから肉体改造を施されたことで地獄の爪を得たとのこと。
超魔生物になってからの新装備であり、地獄の爪同様ハドラーの骨から出来ている。
形状は鋭利な小型の刃が連なってできた凶悪な鎖。
左手首から射出し相手を拘束、呪文の命中率を上げる補助的役割を果たすが、並の防具ではズタズタに切り裂かれてしまう切れ味を持つ。
…いいだろう 次の一撃で決着をつけよう
このオレの右腕に宿る力と
おまえの剣とどちらが上かをな!!!
伝説の武器の一振りであり、ロモス王国の武術大会で優勝賞品として出品されていたもの。
竜闘気に耐えられる武器を探していたダイが獲得しようと武術大会に参加したが、
実際は賞品として出されていたのはレプリカの偽物で、本物は大会前に既に
ザムザによってすり替えられており、本物はハドラーに献上されていた。
ちなみにレプリカの方は伝説の金属ではなく一般金属だったようだが、砕け散るまで偽物だと誰も気づいていなかった事、
最終的に砕けたとは言え竜闘気を使った攻撃に一撃は耐えた事など、レプリカと言えど相当な業物ではあった。
ロン・ベルク製の武器ではなく、神々が人間に与えたごくわずかなオリハルコンのうち、元から武器の形をしていたもの。
対になる装備として「覇者の冠」が存在し、こちらはロン・ベルクの手によってダイの剣へと生まれ変わっている。
つまりダイとの対決は、生涯の宿敵として見定めたアバンの使徒との勝負であると同時に、対になるオリハルコンの武具を持った者同士の対決でもある。
超魔生物になってからのメインウエポンで、超魔生物の強大な力に耐え、「ダイの剣」と真っ向からの剣術による戦闘を繰り広げられるほどの強度を持つ。
右前腕部の側面内部に収納されており、必要に応じて刀身部分を外部に出して使う。
これは魔法で亜空間に収納していたりする訳ではなく物理的に腕の中にオリハルコンの刀身を収納しているため、
腕で直接相手の攻撃を受け止める盾のような使い方もできる。
伝説の武器だけあって竜の騎士と超魔生物の超常的な戦いにもしっかり耐えていたが、アバンストラッシュXを受けた際についに折れてしまった。
それでも柄側が生命の剣の媒体として使われ、そして最後の見せ場は地獄の爪に譲りつつハドラーと共に灰へと還っていった。
結果的に本作のオリハルコン製の武具の中で唯一完全消滅している。
なお、ドラクエゲーム本編によく似た名前の武器があるが、ゲームにあるのは「はじゃのつるぎ(破邪の剣)」。
こちらは「はしゃのつるぎ(覇者の剣)」。
悪名高い伝説の超爆弾。
魔界の奥地に存在する黒魔晶という魔力を無尽蔵に吸収する石を呪術で加工して作られた爆弾で、あまりの破壊力に禁呪法を平気で使う悪人すら恐れて使わない程の代物。
実際禁呪法を平気で使うハドラーも黒の核晶については「忌まわしい破壊爆弾」と恐怖している。
大魔王バーンがハドラーを復活させた際、万が一にと仕掛けていた物で、当然ハドラー本人には知らされておらず、それを知った事がハドラーの魔王軍離反のきっかけとなった。
爆発の威力は溜め込んだ魔力の量に比例するが、ハドラーの体内に仕掛けられた物は超魔生物と化したハドラーの魔力を限界まで吸収した上にいつ爆発してもおかしくない状態となり、爆発した際はバランが全竜闘気で抑え込んだにもかかわらず、死の大地が完全に消し飛んだ。
また、超魔生物化したハドラーの生命を大きく蝕んでおり、ハドラー自身は突然の吐血を「無理な超魔生物化の反動」と見ていたが実際は黒の核晶が爆発寸前になっている反動だった。
さらには既にハドラーの血肉の一部となっていた黒の核晶をバランが無理矢理抜き出したことでハドラーは余命いくばくもなくなってしまう事に…。
【来歴】
若かりし頃は魔界を「腐った世界」と嫌気がさした事から、地上に出る方法を探しながら、共に地上に攻め込む強者を探していた
そんなハドラーに従おうとする者は中々おらず、逆にそんな者達を蹴散らしながら、いつか地上の魔王として君臨する事を決意する。
本編から15年前、遂に地上へと進出する事に成功したハドラーは魔王として
魔王軍を率いて世界を恐怖に陥れる。
しかし自らカール王国の王城に攻め込んだ際に対峙した
アバンに敗北を喫した事で彼を好敵手と見なすようになる。
その後も配下の部下達を率いて幾度となくアバンとその仲間達と戦いを繰り広げるが、最終的には地底魔城での決戦でアバンに討ち取られ、世界に平和が訪れる事になる。
スピンオフ漫画『
勇者アバンと獄炎の魔王』では、アバンを主人公としてハドラーとの戦いが描かれている。
ハドラーの侵攻後、地上にいた魔族は迫害され、人間と魔族のハーフである
ラーハルトは人間の母を失う、バランは魔族と勘違いされて義父が疑心暗鬼になったりするなどその影響は大きかった。
本来ならばハドラーの侵攻は
竜の騎士による討伐案件であり(その時の竜の騎士はヴェルザーと戦っていた)、ハドラーに竜の騎士を警戒したり魔界の存在である
大魔王バーン・ヴェルザーを意識することなく地上征服に邁進しているため、竜の騎士や魔界の大魔王達のことを知らないか
伝説程度に思っていた模様。
そのため悪く言えば「
井の中の蛙」だが、後々のしがらみが全くない時代ということもあり、自分より強い存在に怯えたり警戒したりせずアバンの出現すら当初はそれも一興と捉えている。
最も自信に溢れていた全盛期とも言える頃だけあり、物凄く生き生きと楽しそうにしている。魔王としての悪辣さがあり威風堂々としている。
「
オレはな、強者にしか興味がないんだよ!」と敗北した部下を冷遇し嘲笑う
後の自分にブーメランがぶっ刺さるような場面も。
青いなあ昔のオレ…
アバンとの2度目の戦いを経て、はじめて
恐怖の感情を覚えることとなる。
『勇者アバンと獄炎の魔王』16話ではじめて「魔界の神」を自称するバーンから接触を受け、挨拶がわりに自分の傷を治癒されてその存在を知ることになった。
そしてウロド荒野の戦いにて、アバンから
凍れる時間の秘法を受けることとなり、自分を犠牲にしても仲間の未来を守ることができたことに笑いながら共に凍りついていくアバンを理解できず、強い恐怖の感情と共に1年間凍結。
大魔王バーンの入れ知恵により参謀
ガンガディアの手で復活するも、その恐怖の感情が体に染みついてしまい、以前の覇気や前線に赴く姿が無くなってしまう。
猜疑心や恐怖心が強くなりすぎたあまり、部下を信じ切れず、品性のかけらもない
グランナードを禁呪法で生み出した。
地底魔城での決戦では、「アバンは自分と同じく特別な存在」と考えて恐怖心を少し抑えアバンを仲間に勧誘するも、ガンガディアやキギロの敗死を侮蔑したことでアバンの怒りを買う。
アバンとの戦いで追い込まれる中で、かつて何も持たず魔界の地に這いつくばりながらも上を目指していた初心を思い出し、精神的に持ち直してアバンに猛攻を加え反撃する。
しかし土壇場でアバンの新たな奥義に敗れてしまった。
アバンにより敗死したハドラーであったが、魔界屈指の実力者である大魔王バーンの力で生き永らえる。
バーンの手で肉体を強化改造させるために眠りにつく前、眠る際に自身が送る魔力が途絶えて自動的に死ぬ
バルトスをわざわざ自分の手で処刑しようとする。
この際アバンに敗れてアバンをむざむざ通したバルトスの騎士道精神をなじるが、バルトスから最期の忠言として「その気高き精神はハドラーから貰ったもの」と言われてしまい激高しつつ手を下しており、これをもってハドラーは誇り高き魔王の精神を一度完全に失ってしまった。
○大魔王軍魔軍司令
今のオレはバーン様の全軍を束ねる総司令官…!!
魔軍司令ハドラーだ!!
そしてザボエラやクロコダインへの大魔王軍参加への要請をした後、13年休眠。
復活後、強化された不死の肉体と共に新生大魔王軍魔軍司令となる。
世界征服の障害と成るであろうアバンを抹殺すべく、自らデルムリン島を訪れアバンと再会。ゲームで例えるならば
「前作のラスボスがチュートリアルも終わってない時期に襲来」という酷い事態である。
アバンに対し
「世界の半分をやるから部下になれ」と誘うが、当然のように拒否された上、「大魔王の使い魔」という痛烈な皮肉に逆上してしまう。
激戦の末にアバンの
自己犠牲呪文をまともに受けて重傷を負うがアバンの抹殺に成功。
当初はダイとポップは見逃すつもりだったようだが、ダイから受けた一太刀が自分に傷をつけた事を警戒し、ダイ達もここで葬り去ろうとするが、竜の騎士の力を発動したダイの
アバンストラッシュを受けるなど思いがけない反撃に遭い撤退した。
アバン以上の潜在能力を持つダイを危険視し、ダイが未熟な内に叩こうとしたのは良いが、その対応を任せた
クロコダインは
ザボエラの横槍のせいで敗北してロモスを奪還され、それを受けて全軍を以て叩こうとした際にはヒュンケルが単独でのアバンの使徒打倒をバーンに願い出て許可を得たため手を出せず、ヒュンケルも敗北してしまい、結果クロコダインとヒュンケルの離脱を招く。
さらに野心と保身が災いし、わざわざ全軍での総攻撃のために呼び戻していたバランと超竜軍団を別任務に回してバルジ島での総力戦でハブるという愚策に出てしまう。
とはいえ、実際超竜軍団以外の全軍を以てしてもダイ達を全滅させる事は可能だったのだが、そこで離脱したクロコダインとヒュンケルが加勢した事で戦力差が覆されてしまいフレイザードが戦死し、パプニカも奪還されてしまう。
上記の不手際に加えて、ここでバーンとバランにダイの正体を隠していた事がとうとう露見。
結果としてバランの離脱に繋がったことで、バーンから「次に余の前に現れるまでにダイ達を倒さなければ処刑する」と最後通牒を言い渡されてしまう。
このままでは地位どころか命さえも危ういと焦ったハドラーは、
ザボエラと組んでバランとの戦いで疲れ果てたダイたちを闇討ちするというプライドもクソもない卑怯な作戦を取ってかつてはヘタレの代表だった
ポップにまで見限られてしまう。
み……見そこなったぜ……ハドラー!
なっ……なにッ!!?
てめえは残酷だったけど卑怯じゃなかった。
今までも何度か戦ったがそん時にゃまだ魔王の威厳みたいなのがあったぜ!
それが……こんな妖怪ジジイのきたねえだましうちに頼るとはよ……!
とうとう落ちるところまで落ちたな!
だっ……だまれエッ!
もはやオレには失敗は許されんのだッ!
手段を選んでいる余裕はないッ!!
クロコダインのおっさんも以前おんなじようなことを言ってたぜ。
だが最後にはわかってくれたさ。
男の戦いには……
勝ち負けよりも大事なものがあるんだってことをな……!
しかし、この出来事を境に、彼は読者誰もが認める漢へ化ける。
なお、何かと失態が目立つこの時代だが、司令官としてはそこそこ適切な判断は下しており、ダイを危険視して即座にクロコダインを派遣する、クロコダインを破ったダイを残りの軍団長を総動員して潰しにかかるなど、やってることそのものはそこまで間違いではない。
クロコダインとヒュンケルの離反は確かにあったが、ぶっちゃけこれに関してはザボエラの独断専行とハドラーの頭の上から指示を出したバーンの責任であり、ハドラー本人にはあまり責任はない(ザボエラを監督しきれていなかったのは失態と言えなくもない)。
ただし、保身を気にして最初は残りの軍団長を動員にするつもりだったのにバランをハブる方針にしたこととダイが竜の騎士であることを隠匿し続けたことに関しては擁護しようがない完全な失態である。結果的にダイを倒せるチャンスを逃したのとバーンも警戒してなんとか懐柔できていたバランの離反と敵対を招いてしまったのはこの後々まで響く致命的なミスだったと言える。
○超魔生物化
オレに最後のチャンスをくれるなら…
たとえ相手が神でも悪魔でもかまわん…!!!
闇討ちという卑怯な戦術に頼り、ダイのパーティーの大半を無力化に成功した状態に持ち込んでまで、ハドラーは負けてしまった。
バーンからもらった強靭な肉体ですら、アバンの使徒の成長速度に追いつかない。
遂に「このままでは勝てない」と悟ったハドラーは富・名誉・命すらも含む自らの全てを捨ててでもアバンの使徒を倒す事を決意。
竜の騎士として成長し、既に自身を凌ぐ力を身に付けたダイに対抗すべく、ザボエラが息子を犠牲にして生み出した超魔生物への改造技術(あらゆるモンスターの長所を魔族の肉体に融合させる)を自分の体へ施す。
この時、不死身の体を失い、魔族ですらなくなってしまうことを示唆されたが、既にそれすら捨て去る覚悟を決めており構わず施行した。
この時何より大きかったのは、保身的な心と不純な野望を不死身の体と共に捨て去る事で、最大の欠点であった動揺と慢心を消し去ることにも成功した点である。
こうして、心身共に変貌を遂げたハドラーは、魔王軍最高の戦士へと生まれ変わった。
武人としてのハドラーが生まれた瞬間である。
前述の通りこの超魔生物としての肉体では、強力な『魔炎気』を扱うことが出来るが、これは暗黒闘気の中でもとりわけ負荷の強い、文字通り自分の身を削り細胞を燃やす覚悟を決めてこそ真価を発揮する能力である。
仮に肉体だけを超魔生物化して精神面に何ら変化が無かった場合には、この能力を碌すっぽ扱えず、改造しようと以前と何ら変わらず敗退を繰り返し、以前にも増して醜態を晒していただろう。
かつてハドラーが禁呪法によって生み出した魔物にはバルトスと
フレイザードが居るが、この二名はそれぞれ、
「武人の精神」と
「自らの身命を賭してでも勝利をもぎ取る執念」という、当時のハドラーからは見受けられない性質を持っていた。
しかし、この禁呪法は術者の内面を反映した魔物を生み出すものであり、昔からハドラーには精神の奥底に武人としての気質が眠っていたことが窺える。
超魔生物と化し、前の自分を捨て去ったハドラーはここで一変。
最初期は失策をやらかして愛嬌すら感じられるような表情で慌てることもあったが、これ以降絵柄も変わり、顔立ちが引き締まり、より精悍な表情になった。目つきもかなり鋭くなっている(特に瞳)。
超魔生物としてのダイとの初めての戦いは従来の『地獄の爪』、呪文に『魔炎気』、ダイの剣同様にオリハルコンで出来た『覇者の剣』等の新ギミックを活かしダイを圧倒した。
だが、超魔生物と化したハドラーは知らなかった。
彼の体内に眠る存在に……
○ハドラー親衛騎団を結成
その後、大魔王バーンに功績を認められて、最後通牒も取り消された。
そして、オリハルコンでできたチェスの駒、『ポーン』、『ルーク』、『ナイト』、『ビショップ』、『クイーン』を与えられ、かつて
フレイザードを創るために使用した禁呪法を使い
ハドラー親衛騎団を結成する。(ハドラー親衛騎団の項参照)
○VSバラン・ダイ
アバンの使徒をハドラー親衛騎団に任せダイとバラン、竜の騎士親子に一人で立ち向かうという無謀な作戦に打って出る。
ミストバーンからは「幾らパワーアップしたとはいえ、竜の騎士二人を同時に相手にするなど無謀」と称していたが
バーンは「敢えて自らを追い込める事で限界以上の力を引き出すつもりなのだろう」と語っていた。
当初はかつてのハドラーの情けない姿を知る
バランからは完全に見くびられていたが、ダイとハドラーが見せる戦いに驚いており、ハドラーを「恐るべき男になった」と評価を改めている。
ハドラーの肉体は無茶な超魔生物への改造が祟ってこの対決の少し前から吐血するようになっており、最早余命幾ばくも無い状態になった……と少なくとも本人は思い込んでいた。
実際はかつてバーンの手で蘇生された際に『黒の核晶』と呼ばれる超爆弾が埋め込まれており、
あくまで万が一の保険のために埋め込んでいた黒の核晶が超魔生物への改造をきっかけにいつ爆発してもおかしくない状態になった反動によるものだったのだが、
そんなことは露知らぬハドラーは無茶な超魔生物化の反動だと勘違いしていたのだ。
戦闘中にバランがハドラーの体内に黒の核晶が存在する事に気付き、ダイはハドラーにそのことを伝えようとするが、黒の核晶は造った者の魔法力でいつでも爆発させることができる上にダイ達はともかく地上にいる仲間が死ぬため、誘爆の恐れがある呪文や魔法剣での応戦ができなくなるというハンデを負うことになってしまう。
この状況を打破しようとしたバランの決死の一撃に殺されかけたが、彼の真魔剛竜剣についたキルバーンの血に助けられてしまい、バランに反撃をするが割って入ったダイが負傷する。
その後、ダイを傷つけられ竜魔人と化したバランと一騎討ちをするも、元々格上の存在である正当な竜の騎士の、全力戦闘形態である竜魔人。しかもそれが我が子を傷つけられて牙をむいた状態であり、手も足も出ずあっさりと敗れた。
そして、バランの口から自身の体内に黒の核晶がある事、それを仕込んだのは他ならぬバーンである事を告げられ、自分が望んでいたバラン・ダイ親子との全力の戦いを、自分自身が阻んでいた事に絶望し、涙した。
死するハドラー、黒の核晶を取り除こうとするバラン。
しかし、二人の前に
ミストバーンが現れ取り付けた大魔王にしか発動させることができない黒の核晶を作動。
死の大地もろとも
核晶の炎につつまれた。
○VS大魔王バーン
奇跡的に死の淵から蘇ったハドラーは自分の獲物であるダイを大魔王バーンに殺させまいとカラミティウォールをぶち破り乱入。
理由はどうあれダイを救った。
だが、ハドラーの血肉と化していた黒の核晶を抜いた事で余命は僅かだとバーンに告げられる。
また目の前で獲物を逃がされた責を問われ処刑を宣言される。
光魔の杖で斬りつけられそうになるも受け止めて反抗。
…あなたに2度殺されるのはご免こうむる!!
どうしても私の命奪うというなら……
この場であなたを倒すのみだっ!!!
───オレを舐めるなァッ!!! 大魔王ォッ!!!!
実は超魔生物化によって捨て去った筈の死す度に強くなる肉体の能力は健在で、自力で死の淵から這い上がった。
更に超魔生物としての持前の再生力さえもが欠落したことで、結果的に極限まで自身を追い込み我武者羅に戦いに邁進する精神性を確立。
ハドラーの力は更に上昇していたのである。
さらにこのときバーンはハドラーと闘う前にダイ達と長時間闘い続けたことによって、魔法力を大きく消耗していた。
対して、今や自らの死期を悟ったハドラーの力は燃え尽きる寸前に輝く彗星の如く膨れ上がるばかり。
戦況は逆転していたのある。
最大の勝機と見込んだハドラーは雄叫びと共にバーンに襲い掛かる。
魔力を消耗した大魔王バーンに優勢を見せるハドラー。
しかし必殺・超魔爆炎覇により決めに掛かるもザボエラの邪魔により阻まれ、一転窮地に追い込られる。
その時親衛騎団の一人『
ブロック』が犠牲になり、ハドラーを救う。
尤も、本当にバーンの窮地であったなら、光の闘気以外全て無視出来る
ミストバーンが割って入っていたはずだがその様子も無く静観していたことと、
加えて後のダイとバーンの戦いの様子からしてもバーンが
長期連載的都合もあって本領を隠していたことは間違いないことから、ザボエラの横槍が無かったとしてもどの道巻き返されてハドラーが窮地に陥った可能性が高いと思われる。
○真 竜 の 闘 い
ハドラーを語るにはこれは欠かせない。
ダイとハドラーの最終決戦。
二人の闘気が混じり合い、ぶつかり溢れた余剰闘気が灼熱と化して両者を球状に囲い、余人の介入を阻む地獄のバトルフィールドと化す。
極めてハイレベルで、かつ拮抗した実力の者達の決闘以外では発生しない。
長い時を魔界で生きたバーンですら、下記の際に一度見聞きしたくらいで、まず起こりえないと言って良い現象。
真竜の闘いとはかつて魔界で竜族の覇権を懸けて行われた冥竜ヴェルザーと雷竜ボリクスの闘いの事。
負けた者に戦場を囲う灼熱の闘気が襲いかかるという至極危険な闘いであった。
オレのとるべき道はひとつしかない!
最もオレの心を沸かせてくれる者と戦って
自らの生きた証を見せることだ!!
最早ハドラーはバーンの為に戦う気は完全に萎えていた。そもそも明確な反逆行為を犯した以上、魔王軍に居場所などない。
さりとてアバンを殺してしまった自分がダイたちの仲間になるなど有り得ようもない…ならばせめて、最も自分の心を湧かせてくれる者と戦い、自らの生きた証を残す。それがハドラーの最後の願いだった。
その相手に選ばれたのが、ダイであった。
ダイもまた、ハドラーとの決着をつけることを快諾した。
レオナは最初こそはバーンが控えている今、合理的には無意味な戦いをさせられないと反対するが、ダイ達の真剣さを見て理屈抜きの「男の戦い」を理解したのか、それ以上は何も言わず見届けることに決めた。
この挑戦を受けなきゃ…
なんだか男でいられないような気がするんだ!!!
……ゴメンね。
後でいっぱいおれを怒ってもいいよ…!!
……!!
(……もう。)
(いつの間にこんな、大人っぽい顔するようになったのよ!)
(コイツったら…!!)
後に余計な横やりを入れようとしたポップを逆に諫めている。
…あいつは甘いんだよ!!
ハドラーの言い分なんて無視しちまえばいいんだ!!
…それができないから…
ダイ君は"私達のダイ君"なんじゃないの…?
かくして地上に「真竜の戦い」が顕現したのである。
激戦の末、一度はダイの新必殺技・アバンストラッシュXの前に倒れるハドラーだが、執念で再び立ち上がる。
折れた覇者の剣から、自らの命と引き換えに発する生命の剣を携えながら。
…全員…敗れたか…! 親衛騎団!!
ヒム! アルビナス! シグマ! よくやってくれた!!
オレも、今すぐにお前たちの下に行くぞ…!!
…思えば、魔王軍六大団長は、最強のメンバーだった。
だが、ダイたちに勝つことはできなかった……
指揮官であるオレの心に、野望と保身以外の感情がなかったからだ…!!
おまえたちが、一致団結して生命をかけてくれた事が、
このオレを高みに立てた何よりの証に思えてならん
最後の最後で…オレは部下に恵まれた…!!
さぁいくぞっ!!!
お前たちの忠誠に… この一太刀で応える!!!!
そして…
ハドラーは戦中にダイの編み出した究極の必殺技・ギガストラッシュの前に敗れる。
その時、ハドラーの目にはダイがギガブレイクを放つバラン、そしてアバンストラッシュを放つアバンの姿が被って見えたのであった…
思わずゲェッ!!という魔族時代みたいな悲鳴を上げてしまったのは見なかった事に
死力を尽くしても遂にダイに敵う事はなかったハドラー。
だが彼はこの結果を誰よりも納得していた。
アバンとバラン、ある時はハドラーを脅かし、そしてある時はハドラーが生涯をかけてでも超えるべき目標とした偉大な宿敵達の技と力の前に敗れ去ったのだから…
アバンの技に…バランの力か…
フフッ…あれには勝てぬわ…
○獄炎の底で―炎の中の希望―
真竜の闘い直後、卑劣な
キルバーンのダイヤの9による灼熱の罠の中、絶望に陥ったダイとポップ。
……オレが生命を賭けてまで倒そうとしたアバンの使徒!
それは不屈の魂を持った希望の戦士だっ!
最後の最後まで絶望しない強い心こそが
アバンの使徒の最大の武器ではなかったのかっ!!
ハドラーはアバンの使徒の何たるかをダイとポップに怒号・叱咤する。
二人が易々と絶望する体たらくでは、自分はアバンの使徒のまがい物を倒すためだけに全てを捨てた道化になってしまう。
敗北は納得しても、ダイとポップがアバンの使徒としてまがい物であることだけは我慢がならなかったのである。
う…うるせえっ…せ…先生の…先生の仇のくせにっ……
…まるで先生みてえなこと言いやがって……!
急げ…ポップ! 骸が動いたのだ…儲けものと思え!!
だがポップはそんな彼に感化されて救出を試みた結果、ダイだけを逃がして自分は逃げ遅れてしまう。流石のポップももう魔力切れであり、打つ手がない。
ハドラーは炎の中でも、ポップの上に覆いかぶさり、庇い続けた。仮に救出された所で余命は幾ばくも無い自分を相手に、何故こんな馬鹿な事をしたのだと尋ねる。
ポップの答えは、意外なものだった。
仲間と共に、互いを支え合い、必死に努力しているハドラー達の姿が、どうしても他人のように思えなかった。
…どうしても、見捨てられなかった…。
……敵をつい助けようとして死んじまうなんて…
あの世でアバン先生に会ったら…怒られっかな…
…いや、怒らねぇや…。
きっとおれの気持ちを…わかってくれるさ……
…涙もすぐ蒸発しちまうような色気のねえ死に場所だけどよ…
…一緒に逝こうぜ… アバン先生のいるあの世へさ……
このポップの言葉にハドラーは感動し、同時にポップを死へ追いやってしまった事にただただ後悔の涙を流しながら『人間の神』へ咆哮をあげた。
神よ……!! 人間の神よ!!!
魔族のオレが…初めて祈る…!!!
もし、本当に…おまえに人命を司る力があるのなら、こいつを…
オレのような悪魔のためにこいつを死なせないでくれっ!!!
…神よっ!!!
そして、キルバーンの「死の罠」がフィナーレを迎えようとした瞬間…!
…困りますよポップ。勝手に"あの世"なんかに行かれちゃ…
…そんなところに行っても…私はいません…!
○宿敵との再会―魔王ハドラーと復活の大勇者―
灼熱の炎が消え、ハドラーは目を疑った。罠が消滅した事にではない。
目の前に、死んだはずの彼の宿敵……アバンが悠然と立っていたのだ。
アバンは自分の敵であるハドラーの傍らに腰を降ろし、崩れ逝く体を支え、かつてとは桁違いのその精神を称える。
…だが。
「…甘いッ!!相も変わらず甘い男よッ!!!
ヘドが出るわぁッ!!!」
強力な地獄の爪を伴う右の鉄拳がアバンに向けて繰り出される。
…が、アバンを殺そうとしたと見えた鉄拳はアバンの横を通過していった。
ハドラーの目的はアバンではなく、背後から姿を消してアバンを殺そうとしたキルバーン。地獄の爪の直撃を食らったキルバーンは倒れた。もちろんこれだけでは死にはしなかったが
この最期の一撃で右腕が崩れ落ち、今度こそ力尽きたハドラーはアバンの腕の中にその身を委ねた。
彼は崩れ逝く体と意識の中、「大魔王バーンは恐ろしい男だ! 情けは捨てろ! 冷徹になれ…!!」と彼なりの言葉でダイ達にエールを贈り(後にこのアドバイスは完璧に的確であったことが証明されている)、かつての宿敵に「お前の弟子はオレの人生を変えてしまうほどに素晴らしかった」と称賛した。
…そして、最期に新たな“友”となったポップに話しかける。
……ポップよ…おまえたち人間の神というのも…
中々粋なやつのようだぞ…
…えっ!?
…オレの…生命とひきかえに…
…オレがかつて奪った、大切な者を…
おまえたちに返してくれた……
そのうえ………
オレの死に場所を…
この男の腕の中にしてくれるとは… な…!
かつての宿敵であった、偉大なる勇者の腕の中で、最後の後悔を晴らした獄炎の魔王は安らかに逝った。
自らの人生を全うした微笑みを浮かべながら…
――そして、一時の炎が如く、『武人』…否『武神』として激しく燃えて生き抜いた漢の逝った跡には、灰だけが残された。
このポップ、そしてアバンとの最期のやり取りは、名シーン揃いの今作でもベストに掲げるファンも多い。
そして、ポップもこの賛辞の言葉を送った。
…ハドラー… 最後の瞬間のあんたは…まぎれもねぇ…!
仲間…だったぜ…
おれたちの…な…!!
口にこそ出さなかったものの、ダイも含めその場にいた全員が同じ思いを抱いていた事だろう。
このあまりの漢っぷりに読者は心を打たれ、人気投票で初のトップ10入りを果たす偉業を成し遂げる。
原作者の
三条陸曰く
「まさかハドラーがここまで武人になるとは思わなかった」。
【主な登場キャラクターとの関係】
…おまえの力で…ダイたちを勝利へ導いてやってくれ…!
それがオレへの唯一の礼だと思え!!
宿敵であり、
生涯を懸けて超えるべき最大の目標。
自分の野望を挫いた男である事からその実力は認めており、かつての戦いの時と再戦時の二度
「世界の半分をやるから部下になれ」と勧誘している。
また超魔生物になった後のハドラーにとって宿敵アバンの存在は超えるべき対象であった。
「俺はアバンを倒したが勝ったわけではなかった」「このままアバンに負けっぱなしなのは我慢ならない」と苦笑を浮かべながら部下達に語り、戦いの際には
「己の立場を可愛がる男に真の勝利などない。これはお前達の師がオレにも遺してくれた教訓だ」と吼えた。
アバンの存在が敵であれハドラーにとっても非常に大きなものになっていたことが分かる。
そしてバーンと敵対する事になってなおダイ達と共闘できない理由にアバンの死を挙げており、アバンを殺した事への後悔もあった模様。
それだけに、最後の最後にアバンが再び現れた時、ハドラーはなぜアバンが生きていたか、またアバンからすればなぜハドラーがポップ達を助けたのか、お互い疑問符だらけの中それを確認する時間はなかったものの、ハドラーはアバンの生還に誰よりも安堵、過去の罪を清算したハドラーはアバンの腕の中で安らかに逝く事となった。
後に、アバンがキルバーンの罠・必殺技に窮地に陥った際、ハドラーは死んで灰となっても二度も彼を救っている。
バーニング・クリメイションの際にアバンの前に幻影となって現れた彼は、
かつて人間を苦しめた魔王とは思えない、優しい微笑みを浮かべていたのだった…。
アバンは「ハドラーがこんな奇跡を起こしてまで私を助けるとは」と発言しているが、
チウがヒムの復活を「悪に奇跡は起こらない!」と評した事と合わせると、このハドラーが起こした奇跡はハドラーがもう悪ではなくなっていたという何よりの証左と言えるだろう。
そして、バーンとの最終決戦の際にアバンが真・バーンの『カイザーフェニックス』を受けても戦闘不能になっただけで済んだのは、この時もハドラーの遺灰が護ってくれた可能性が高い。
長年の好敵手で在り続けたアバンとハドラー。
この二人の間にあったものは憎しみではなく、紛れも無い「友情」であった。
…悔いはない…むしろ感謝しているぞ
おまえたちの手で地に堕ちてからが…オレの本当の人生だった
短い間だったが確かな手ごたえがあった……
宿敵である勇者アバンの弟子。
ダイとの最後の戦いに於いては、彼の新必殺技である「アバンストラッシュX」に加え、実戦の中で究極の技「ギガストラッシュ」を習得させるという間接的アシストをやってのけている。
ある意味では、ダイにとってはもう一人の師匠といっても過言ではないだろう。
バカ者ッ!!! …うぬらそれでもアバンの使徒かっ!!?
宿敵である勇者アバンの弟子。
当初はポップのことは「アバンの周りをウロチョロしていた小僧」程度にしか認識していなかったが、加速度的に進歩する彼に何度も苦杯を飲まされる。
物語の中盤でザボエラと組んでの夜襲に踏み切った時は逆に「見損なった」と評され、これが切っ掛けで、保身第一の態度を改め、誇り高き武人として生まれ変わることになる。
キルバーンの罠によってポップを道連れにしてしまいそうになった際は後悔の涙を流し、「俺のような悪魔のためにこの素晴らしい男を死なせないでくれ」と魔族でありながら人間の神に祈るほどにポップを認めていた。
なお、後にポップが「人間の生き方」としてバーンへと啖呵を切る事になる「閃光のように」発言だが、ハドラーの生き様もまんまこれが当てはまる。
主君。
勇者アバンに敗れ死亡した際にハドラーを蘇生し、魔軍司令の地位を与えた。
しかしバーンからは最初から捨て駒も同然の扱いをされていた事を知り反旗を翻した。
ある意味ハドラーにとって最大の怨敵。
ヘタレてた頃は彼が自分を始末するための刺客ではないかと内心ビビっており、武人となった後も人格的は信用していなかったようだが、
幾度となくダイ達との決闘に横槍を入れられ、ダイとポップが危うく死にかける事態にまでなった事に激怒。
自身の死に際にまで不意打ちを仕掛けようとしたキルバーンに「そう何度もつまらん邪魔は入れさせんぞ」とその人生最期の一撃を叩き込む。
キルバーンとの決着はハドラーの死を見届けたアバンが引き継ぐ形となり、ハドラーもまた死してなおキルバーンへの義憤故に幾度となくアバンを助力し続け、彼の勝利に貢献した。
部下。
武勇と忠誠心を評価しており、クロコダインも魔軍司令ハドラーの為なら死んでも良いと敬意を払っていた。
『勇者アバンと獄炎の魔王』では、かつてアバンによって凍れる時の秘法にかけられたハドラーの肉体を(ザボエラの指示で)実際に救出したのがクロコダインであり、ハドラーはこの時の恩義も感じていた。
クロコダインは元々武人としてハドラーに敬意を持っていたこともあり、ハドラーによる軍団長への勧誘の際は後述のザボエラの時とは真逆でお互い敬意を払いあった会話になっている。
本編当時のハドラーは焦燥から嫌な奴になり始めていたこともあるが、この時のハドラーの部下は基本的にバーンから借りてるだけに過ぎないので、当時の彼に忠誠心を示したのは実は作中ではクロコダインくらいのもの。
実際クロコダインが寝返った際は「ヒュンケルはともかくクロコダインまでがダイたちに寝返るとは!!」と驚愕を露にしている。
部下。
直属の上司と部下の関係ではあるが、お世辞にも良好な関係とは言えない。
ハドラーはヒュンケルが人間であり、宿敵であるアバンの弟子であった事から、ヒュンケルの六団長就任には最後まで反対しており、ヒュンケルがバーンの寵愛を盾に度々独断専行する事を苦々しく思っていた。
ヒュンケルの方も幼少期はハドラーを家族を守ってくれる存在と慕っていたのだが、ハドラーがアバンに敗れた事で養父であるバルトスが死亡したため
「お前がしっかりしていれば父さんは死ななかった」と、
ハドラーの事を軽蔑するようになっていた。
昔憧れたヒーローが落ちぶれた様を見て幻滅したと言えば合ってるかも
実は養父であるバルトスの真の仇でもあるが、ヒュンケルはダイ達との戦いまでその事を知らなかった。
真実を知ってからはそれを理由にハドラーに決闘を挑むなどハドラーに対する憎しみもあったが、一度殺害したことで気が済んだのか、それともハドラーが武人となって魔王時代を超える精神性を見せるようになった事に思うところもあったのか、
以降はハドラーへの憎しみは一切見せず、人格的にも一目置くようになり、最終的にはヒュンケルの「
家族を守って」散ったハドラーの忘れ形見となったヒムの助命のために命を懸けるようにすらなる。
部下。
ハドラーが魔王として活動していた頃からの知己であり、その絶大な魔力と多種多様な研究物や収集品にハドラーは一目置いており、互いに上得意先だった。
魔王軍の創設の際にハドラーに狡猾さと出世欲を買われて軍団長にスカウトされた…と言えば聞こえはいいが、『勇者アバンと獄炎の魔王』で明かされたその経緯は大魔王の力を盾にした恐喝であった。
ただしザボエラもザボエラでこの頃からハドラーのことを自身の出世のための踏み台扱いし、勇者アバン相手に敗死したことを唾棄しかしておらず、それを知ったハドラーが勧誘とは名ばかりの恐喝でザボエラにあたるのも仕方ない側面はある。
ハドラーからは「魔王軍で最も狡猾で残酷な頭脳の持ち主」「油断も隙もない男」と評されている。
ザボエラの方も初期評価に勧誘()での対応も合わさってハドラーに対する忠誠心はサラサラなく、ハドラーが死んだと思った際は「マヌケなハドラー」と吐き捨てるが、
直後に生きていたハドラーから「オレとお前は最早一蓮托生。切り捨てるなら命はない」と脅しつけられ、ハドラーの命令でハドラーを超魔生物に改造した。
ハドラーを超魔生物に改造した際、体内に埋め込まれていた黒の核晶の存在にも気づいていたが、摘出したりせずそのままにしている。
これはハドラーの肉体に仕掛けができる存在=バーンしかいないと考えて手出しを恐れた可能性もあるが、ハドラーのためにそこまでしてやる義理が無いという忠誠心の低さでもあったと思われる。
超魔生物改造後は、独断でダイを襲撃したことがハドラーの逆鱗に触れ、魔牢に幽閉されてしまう。
その際アルビナスは「いずれ彼はハドラー様に災いをもたらします。一刻も早く処刑するべきです」とハドラーに進言したが、ハドラーは先の戦いで自分の為にザボエラが息子のザムザを喪っていることを汲み取り、魔牢に閉じ込めておくに留めた。
このアルビナスの進言は後に的中してしまい、バーンへの反乱を決断したハドラーは、決着まであと一歩という所でザボエラに妨害され、ブロックを喪う原因になった。
部下。
魔軍司令ハドラーが禁呪法で生み出した岩石生命体。
ハドラーがバルトスを処刑する際に「次の魔王軍ではお前のようなヤツは作らん」と宣言した通り、彼や親衛騎団と違い残虐非道で勝利のためには手段を選ばない性格。
「自分の存在には歴史がなく、手柄を挙げることでしか存在価値を示せない」との思いを抱いている。
魔軍司令となったハドラーは人間に敗北し大魔王の使い魔となった事実、軍団長を掌握し切れないどころか自分の地位を脅かしかねない者まで存在するなどの状況から魔王時代の自信を失っていた。
そういった状況下で追い詰められていたハドラーの心理が、フレイザードの虚栄心と形振り構わない残虐さという形で反映されたとも考えられる。
部下。
物語序盤のへたれハドラーにはさほど思い入れもなかったが、中盤で漢となったハドラーには態度が一変。
命すら顧みず、バーンから与えられた最強の肉体を自ら捨てたハドラーの覚悟に感嘆し、さらにバーンからの最後通牒を果たせなかったために処断される覚悟だったハドラーに
「六団長で一番誠意を示してくれたのはお前だったかもしれん」「その沈黙の仮面の下にある熱い魂を感じずにはいられん」
とこれまでの忠義と人間性を大絶賛された事に感動した節もあり、以降はハドラーの安否を気にかけるなど、良き同僚の関係になった。
超魔生物に改造される際も、ハドラーは自分が動けない間の魔王軍についてミストバーンに頼んでおり、ミストバーンもそれを承諾している。
最終的にはバーンの意向によってハドラーを切り捨てる事になるが、その後もザボエラがハドラーを嘲笑しただけでブチギレるなどハドラーへの敬意や情をみせるシーンがあり、バーンの為とはいえハドラーを切り捨てたのはミストバーンも本心では不本意だった模様。
それだけにハドラーもバーンの命令により信頼していたミストバーンから切り捨てられた時はショックを受けていた(ミストバーンの信条は知っているので「それがお前の答えか…」と納得もしているが)。
超魔生物ハドラーが禁呪法で生み出した親衛隊である
ハドラー親衛騎団の一人。
死したハドラーの魂は
ポーンであるヒムに受け継がれたと見られる。
この親衛騎団は禁呪法という概念から武人と化したハドラーの一心同体の分身ともいえる存在である。
そのためハドラーとその運命を供にするはずであったが、ハドラーの死以降も生きていた点、そして特徴的なハドラーの髪型が受け継がれた点、
またヒムについては
「俺によく似ている」とハドラー自身が評したこともあるためそういっても過言ではないと考えられる。
後にヒムもまた「仲間」となったポップ達を救うべくハドラーのように命を懸けて血路を切り拓く事になるが、そんなヒムをポップは今度こそ取りこぼすことなく救出し、脱出に成功したのであった。
ハドラーの親衛隊である
ハドラー親衛騎団の一人で、団の中で唯一の女性型。
彼女からは主君としての忠誠だけではなく異性としての好意も持たれていた。
アルビナスに対しては特別な感情を持っていたようで、コンビニコミックスでは「オレには愛などという事はよくわからんが、アルビナスの死を知った時、オレの心は空虚になった」と言っていた。
それは「父親」としてのものだったのか、それとも…
旧魔王軍時代の部下でヒュンケルの養父。
魔王ハドラーが禁呪法を用いて作り出した禁呪生命体。
ハドラーの部屋へ通じる地獄門の番人を任せる程信頼を寄せており、バルトスが
人間の子供を育てていることにも「酔狂をする」と笑って許していた。
アバンとの一騎打ちの末に敗北し死を覚悟したものの、とどめを刺すところを彼の首に掛けられたヒュンケルから貰った手作りのペンダントを見て子供の存在に気づき剣を納めたアバンの器の大きさに感銘を受け、剣だけでなく心においても敗北したことを認め地獄門を通らせた。
しかし、この事がハドラーの逆鱗に触れ処刑された。
この件に関しては、本編での回想内ではハドラーがあまりにも小物感全開の八つ当たりを行ったように見えてしまう事やバルトスが優しさと武人としての矜持を持った魔物だったため同情を禁じ得ないが、
ハドラーの視点で評価すればただの臆した裏切り者の臣下でしかなく、
人間の子供を育てるのを笑って許すほど信頼していた部下に裏切られたと考えればあれほどハドラーがキレたのも当然と言える。
バルトス自身も、ハドラーの八つ当たり気味の対応に動揺してはいるが、そのことに関しては恨み言一つ言ってはいない。
また、バルトスがこのような行動に出たきっかけとして決戦の最中にハドラーが新たな禁呪法による魔物を生み出した(しかも性格が下劣)事が判明して、ハドラーから信用されていない事を実感したためという納得できる流れが追加された。
それまでは直前にガンガディアが忠義を尽くした上で壮絶な最期を迎えたために、ハドラーに「俺のために死ねるか?」と言われて「勿論でございます」と即答して忠義を示しただけで読者一同からの株が爆下がりしており、
その後のこの展開で読者一同も「そりゃこんな事されたらアバンにヒュンケル託すよな」と掌返した
そして、バルトスの処刑については行間が一気に追加された事により、バルトスも最初から処刑を覚悟していたが、八つ当たりのような形で無意味に行う事は想定していなかった事が描かれた。
処刑時にハドラーは、バルトスに向かって「くだらん正義感や騎士道精神を持ち合わせ、人間のような情愛にうつつを抜かす! あげくには敵に地獄門を通らせる大失態とは」となじったが、これは全て親衛騎団の面々に当てはまってたりする。
禁呪法を用いて作った命は、創造主の影響を受けるという設定を考えると、ハドラーの根っこは昔から変わってなかったのだろう。もし原作者が狙ってやった演出なのだとしたら、ハドラーにとって痛烈な皮肉である。
事実、処刑を行う際にバルトスから「自分のこの騎士道精神はあなたから受け継いだもののはず」「あなたはあなたらしさを失ったから負けた」「気高き精神を取り戻していただきたい」と忠言された際には心が揺れ動いている。
処刑後は過去の気高き自分を殺した事に涙を流しているかのような様子を見せており、この瞬間に本当の意味でハドラーは堕ちたのであった。
勇者ダイの養父。元々はハドラーの部下であり、ハドラーからアイテムを貰った過去もある。
その割にハドラーは、本編中ブラス個人に対してはまるで初対面であったかのように無視を決め込んでいた。
新アニメ本編でもフォローは特になかったが、『アバンと獄炎の魔王』で当時はバルトス等と共に
四天王的な立ち位の魔王軍の幹部だったと判明。
幹部として登用されたばかりの新参であったこと、僻地デルムリン島での任務に赴き以降配下となるモンスターの育成のために働いていたので顔を覚えられていなかった、と判明した。
勇者アバンのパーティーの一人で、アバンと初対峙したときから面識がある。
しかし当初は不意打ちとはいえ自分の腕を斬り落としたものの、「大した相手ではない」と評していた。
だが、2度目の対決時にはアバンを守り、命を懸けて立ち向かう姿に敬意を表し、結局ロカが名乗るのを拒否したが、名前を問うほどに認めるようになった。
【他作品への出演】
アーケードカードバトルゲームで、原作漫画の連載開始以来31年目にして初のゲーム。
物語当初から登場するハドラーは第1弾からすぐに登場している。
多くがベギラゴンなどを使用するレアリティがドラゴンレア又はギガレアのカードだが、
第1、6弾にはシークレット、第4、5弾にはスーパーレアで登場するものもある。
2020年11月から2021年1月まで実施されたダイの大冒険コラボで登場。
イベントストーリー2章から登場し、同時にレイドバトルに相当するメガモンスターとして登場。
従来のドラクエのルールに沿ってハドラーと戦えるのはこれが初。HPは11万程度。
呪文による攻撃が主体で、メラゾーマやイオナズンなどを使用。
物理攻撃も2連続攻撃で呪文耐性を下げるヘルズクローを使うほか、痛恨の一撃が出ることも。
さらに4ターン目の終わりに「いま楽にしてやる…!」というセリフを挟み、次のターンでベギラゴンを使う。
ベギラゴンは耐性無して全体に400近くの大ダメージを与える強力な攻撃になっている。
幸い、通常は2回攻撃のところベギラゴンを使うターンのみ1回攻撃なので、防御かミラーシールドでやり過ごせる。
なお、ベギラゴンには「極大閃熱呪文」、イオナズンには「極大爆裂呪文」と、原作通りの漢字表記が当てられている。
こころは紫色でコストは92。
MPが高めで、高グレードのものはギラ系とイオ系の呪文ダメージを上げ、イオ系に耐性がつく。
特に、イベント終了直後におあつらえ向きに登場したギラ系呪文グランドインフェルノの強化に役立つ。
本編をなぞった「竜の軌跡」でボスとして何回か登場。
魔軍司令の姿では3列に火球(メラミ?)を放ったり、前方にイオラを撃ってきたりする。
超魔生物の姿では全ての列にイオラを連発してきて避け辛い。また、奥義の超魔爆炎覇もかなり強力。
そして2022年1月1日のイベントで、魔軍司令時代のハドラーが味方として実装された。
ミラドシアに現れたハドラーは、バーンの影響のない世界に戸惑いつつも、ゼバロと戦うダイ達と出会う。
ゼバロのモンスターたちと戦い疲弊したダイたちを襲うという考えをよぎったものの、ザボエラの口出しも無かったこともあって魔王としての誇りを優先し、一時共闘。
モンスターの討伐が済み、改めて戦いを挑んだ。
決着がついた後は、絆の勇者の説得を受けて改めて一行の仲間(共闘の継続というべきか)となった。
戦闘スタイルは炎属性と闇属性を扱う魔法使いタイプ。
奥義は広範囲に連続ヒットを狙える炎属性のベギラゴン、同じく広範囲にヒットする闇属性のオリジナル技・暗黒絶衝波が実装された。
闇属性は使い手が少なく弱点を突きにくいため、かなり貴重。
【余談】
- 名前の由来はギリシャ神話の怪物「ハイドラ」。
- 作中では鼻水を垂らすシーンなどはあるもののギャグシーンにまで参加することはなかったが、旧作アニメ時代に発売されたソーセージのCMでは、ダイとそれはそれは楽しそうにメンコで遊ぶシーンがあり、当時のファンに大いに笑いを提供してくれた。ハドラーファンは必見である。
- ビックリマンチョコとのコラボ『ダイの大冒険マンチョコ』で、パッケージにも描かれていたハドラーを遠目で見たマフィア梶田氏は、
作品に関する記憶が薄れていたのとデフォルメされた絵柄から、「その緑のゴブリン何ですか?」と共演者である声優の中村悠一氏に訊ね、
中村氏はあんまりの言い様に衝撃を受けたことを当人たちのYouTubeチャンネルにおける上述商品の開封動画にて明かしている。
- 劇場版第一作目では設定が大きく異なり、15年前に勇者に倒された際に、デルムリン島に隠されていた6本腕の赤い邪神像に意志とエネルギーを封印しており、15年目の満月の夜に復活を遂げ、デルムリン等のモンスター達を暴れさせてダイとレオナを襲わせる。だがダイが紋章の力を発動してモンスター達を弾き飛ばしたため、邪神像の姿のまま自ら動き出してダイに襲い掛かる。そして戦闘の末に弱点である額の目をパプニカのナイフで貫かれて倒された。
ま…まさか…完全に全ネタを使いはたしていたはずなのに…
む…無意識状態においても…項目の追記・修正をするとは…!
み…見事だ アニヲタ… 貴様こそ…真の…オタク…
- 最後がアバンの腕の中で…というのが、最高にイカしたシーンだと思う。もし他のキャラの腕の中だったら、ここまで感動的なシーンにはならなかっただろう(他のキャラの魅力がないのではなくて、因縁的に)。 -- (名無しさん) 2022-09-08 10:58:29
- 獄炎の魔王ハドラーが思った以上に強い -- (名無しさん) 2022-09-22 01:05:18
- 個人的に面白いと思うのが、バルトスを処刑した後もヒュンケルとのやり取り的に「バルトスとヒュンケルは親子」っていう、魔族と人間の共存関係みたいな点をごく自然に受け入れてる所。 -- (名無しさん) 2022-09-22 02:10:46
- >2021-10-16 17:45:59 バランならヒャド系を使えていてもおかしくないし(デイン系をメインに使っていた物の、設定上は竜の騎士はあらゆる呪文を扱えることになっている)、ヒャド系で黒の核晶を一時的に止められることを知っていてもおかしくない。しかしバーンが直接魔法力を送って起動させれば意味がないし、それ以前にハドラーの魔炎気でかき消されてしまう(キルバーンの頭部に仕掛けられた黒の核晶と同様)と判断し、使おうとしなかったのかも。 -- (名無しさん) 2022-09-22 02:52:47
- アニメ版だとちゃっかりバラン黒の結晶凍らせた上で竜闘気で抑え込んでたな -- (名無しさん) 2022-10-09 18:26:03
- 懐かしいなあ -- (名無しさん) 2022-10-25 11:42:36
- 敗れ死んでしまった者は勝者の思い出の中でしか生きられない。というハドラーの戦いの美学は好きだな。敗者は勝者に名前を憶えてもらうのも名誉。 -- (名無しさん) 2022-11-09 00:14:26
- よく考えたらヴェルザーが地上侵攻を企てなければ、アバンより先にバランに倒されてただろうし、仮にその戦いでヴェルザーが勝ってたら結局覇権は取れなかっただろうしで、昔から割と全方位詰んでる感あるの酷い -- (名無しさん) 2022-11-12 23:31:03
- ヒュンケルにしてみれば、ハドラーは会社潰して、父さんやみんなを路頭に迷わせたくせに「何が魔軍司令だ。自分だけ職にありつきやがって」という気持ちだったのか -- (名無しさん) 2023-03-21 22:21:07
- ↑2 バランがハドラーに狙いを定めていたのは獄炎の魔王でハッキリと描かれていたな。 -- (名無しさん) 2023-03-22 13:46:28
- 記事読むだけでシーンがありありと思い浮かんでしまうし泣いてしまうわこんなん… -- (名無しさん) 2023-06-25 13:34:32
- もし、ハドラーがマァムがロカとレイラの娘と知ったらどう思うかな -- (名無しさん) 2023-07-02 19:54:07
- カリスマ溢れる魔王だったのがどんどん我々のよく知る魔軍司令殿に近づいて行ってる -- (名無しさん) 2023-09-26 00:49:29
- ちゃんと祈りの間で魔界の神を拝んでたり無頼漢のくせに妙なところで信心深い -- (名無しさん) 2023-12-15 14:59:43
- こう言っちゃなんだけど獄炎の魔王はハドラーのメンタルがどんどん不安定になっていく過程を描いてるようなもんだからなぁ。レイラですら「前に会った時は残酷だけど威厳みたいなものはあった。少なくともグランナードみたいな下劣な奴じゃなかった」って認めてるし。そう考えると本編で超魔生物になってからの武人としての性格は成長したというよりは原点回帰したって感じなのかもしれない -- (名無しさん) 2024-01-21 13:19:06
- 配下の引きはダイやバーンにも決して負けないのに本人が崩れると恐ろしいほどに機能不全を起こすのがね。メンタルの上下が魅力だけど最初から本人が安定してたらガチで隙がないな。 -- (名無しさん) 2024-01-21 20:47:38
- ↑2言ってしまえばSTAR WARS EP1~3のアナキンが、如何にダースベイダーになったのかってのと構図は一緒 -- (名無しさん) 2024-01-22 18:21:31
- まさか令和の時代になってハドラーの若かりし頃が判明するとは! 一時的とは言えども、最終決戦時にはちゃんとメンタルリセット!してたのね -- (名無しさん) 2024-02-21 00:47:33
- そういや今更だけど、シレっとハドラーが魔界出身である事が明確化されたんだよね。…こんなギラギラしながら一緒に地上攻め込もうぜって言いまわってるヤツが存在気付かないとかやっぱバーン様雌伏し過ぎなんじゃ -- (名無しさん) 2024-03-24 19:05:04
- 純血の竜の騎士や大魔王さまとまた違うカッコ良さと魅力があるのよね「超魔ハドラー」(魔軍司令の方は愛嬌がある) -- (名無しさん) 2024-05-06 06:55:14
- ハドラー(の部下)とアバンで育てた勇者たちが大魔王倒したんだなあ、これが運命ってやつか? -- (名無しさん) 2024-05-08 18:58:49
- 魔王時代のハドラーも魔界の同胞たちの為に戦ってたからそこまで悪魔と違うかと。少なくとも地上に住んでる何千万という魔族やモンスターごと地上を吹き飛ばそうとした大魔王様よりわな。 -- (名無しさん) 2024-06-20 16:40:41
- ゆーて魔界を見限ったハドラーとそれでも魔界にこそ太陽を欲したバーンの違いよ。何がそこまで魔界という土地へバーンを縛り付けるのやら。続編でもあればそこも明かされるのだろうか -- (名無しさん) 2024-07-07 16:48:13
- ↑地元好きなタイプの人だったんじゃない? -- (名無しさん) 2024-08-18 17:50:17
- ザボエラ部下にするシーン、よくよく見たらバーン様の威光振りかざしてる時点で「大魔王の使い魔」扱いを自ら肯定しちゃってるんだよね。そりゃ(本編開始当初の)ヒュンケルもミストバーンも軽蔑するわ -- (名無しさん) 2024-09-15 14:07:07
- 「前作のラスボスが最初のボスになる」何だろう、シリーズ物だと割とある展開な気がしなくない -- (名無しさん) 2024-12-21 22:06:38
- ダイ本編の最序盤であった。ハドラー「今のオレはバーン様の全軍を束ねる総司令官!魔軍司令ハドラーだ!(ドヤァ)」って言ってたシーン。あの世の獄炎時代の部下達が見たらあまりの情けなさっぷりに号泣するんじゃねぇって思うと草 -- (名無しさん) 2025-01-13 00:11:28
- ↑獄炎の魔王読んだ後だと、バーンの威光を振りかざしたハドラーに対するアバンの「…なんということだ…」というリアクションが中々に悲しい。 -- (名無しさん) 2025-03-05 02:13:23
- 「バランからすればバーンの地上侵略などという戯れに付き合うよりも、自身の息子の方を優先するのは間違いないため、どの道「バランが事実を知るより前にダイを始末して証拠隠滅する」以外にハドラーには選択肢はなかった」 そんなのハドラー視点でわかるわけないし、そもそもバランはそんな気なかったぞ(ディーノを取り返して魔王軍での立場を高めるとすら言っている) -- (名無しさん) 2025-03-29 17:09:49
- どっちかって言うとバランがダイを引き込んで副官に据えようものなら自分の立場がやばくなるからって意味で隠蔽してた感があったな… -- (名無しさん) 2025-03-29 17:58:15
最終更新:2025年03月20日 19:47